GPartedの使い方完全ガイド:Linuxディスク管理を簡単マスター

Linux

パソコンのハードディスクやSSDの容量を調整したり、新しいパーティションを作りたいと思ったことはありませんか?

「パーティションって何?」「間違えてデータを消したらどうしよう」「難しそうで手が出せない…」と感じている方も多いはずです。

実は、GPartedは、ディスクのパーティション管理を視覚的に分かりやすく行える、Linux環境で最も信頼されているパーティション編集ツールなんです。まるで、ケーキを切り分けるように、ディスクを自由に分割・調整できるんですよ。

この記事では、GPartedの基本から実践的な使い方まで、初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説していきます。

画面の見方から具体的な操作手順まで、ステップバイステップで説明しますので、安心してついてきてくださいね!


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  1. GPartedとは?その基本を知ろう
    1. 基本的な説明
    2. パーティションって何?
    3. GPartedでできること
  2. インストール方法
    1. Ubuntu/Debianの場合
    2. Fedora/CentOS/RHELの場合
    3. Arch Linuxの場合
    4. GParted Live USBの作成
  3. GPartedの起動方法
    1. 通常のLinux環境から起動
    2. GParted Liveから起動
  4. インターフェースの見方
    1. メイン画面の構成
    2. ディスクの選択
    3. パーティション情報の読み方
    4. 色の意味
  5. 基本操作:パーティションの作成
    1. 前提条件
    2. 手順
  6. 基本操作:パーティションのリサイズ
    1. パーティションを縮小する
    2. パーティションを拡大する
  7. 基本操作:パーティションの削除
    1. 手順
  8. ファイルシステムの種類と選び方
    1. 主なファイルシステム
    2. 選択の基準
  9. 実践例:WindowsとLinuxのデュアルブート環境構築
    1. シナリオ
    2. 手順
  10. 重要な注意点
    1. 1. 必ずバックアップを取る
    2. 2. 電源を切らない
    3. 3. システムパーティションは慎重に
    4. 4. 空き容量の確認
    5. 5. 変更は即座に反映されない
  11. トラブルシューティング
    1. 問題1:パーティションがアンマウントできない
    2. 問題2:変更が適用されない
    3. 問題3:「ファイルシステムのサポートがありません」
    4. 問題4:操作が途中で止まる
    5. 問題5:起動しなくなった
  12. よくある質問
    1. Q1: Windowsでも使える?
    2. Q2: データは消える?
    3. Q3: パーティションはいくつまで作れる?
    4. Q4: どれくらい時間がかかる?
    5. Q5: スマートフォンやSDカードでも使える?
  13. GPartedの代替ツール
    1. コマンドライン版
    2. GUIツール
  14. まとめ

GPartedとは?その基本を知ろう

基本的な説明

GParted(ジーパーテッド)は、「GNOME Partition Editor」の略称で、ディスクのパーティションを作成・削除・リサイズできるフリーのパーティション編集ソフトです。

2004年から開発が続けられている、歴史と実績のあるツールなんです。

GUIツール:
グラフィカルなインターフェースで、視覚的に分かりやすく操作できます。コマンドを覚える必要はありません。

オープンソース:
完全無料で、誰でも自由に使えます。

パーティションって何?

パーティションとは、一つの物理的なディスクを、論理的に複数の領域に分割することです。

身近な例:

本棚の仕切り:
大きな本棚を、「小説」「漫画」「参考書」のように仕切りで区切るイメージです。

マンションの部屋:
一つの建物(ディスク)を、複数の部屋(パーティション)に分けている状態ですね。

なぜパーティションを分けるの?

データの整理:
OSとデータを別のパーティションに分けると、再インストール時にデータを残せます。

デュアルブート:
WindowsとLinuxを一つのPCにインストールできます。

効率的な管理:
用途別に領域を分けると、管理しやすくなります。

GPartedでできること

パーティションの作成:
新しいパーティションを作成できます。

パーティションの削除:
不要なパーティションを削除できます。

リサイズ(サイズ変更):
パーティションのサイズを拡大・縮小できます。

移動:
パーティションの位置を移動できます。

ファイルシステムの変更:
ext4、NTFS、FAT32など、様々な形式に対応しています。

ラベルの設定:
パーティションに名前を付けられます。

チェックとエラー修復:
ファイルシステムのエラーをチェックして修復できます。

まるで、ディスクの「外科医」のようなツールなんですね。


インストール方法

Ubuntu/Debianの場合

コマンドでインストール:

sudo apt update
sudo apt install gparted

たった2行で、インストール完了です。

Fedora/CentOS/RHELの場合

sudo dnf install gparted

または

sudo yum install gparted

Arch Linuxの場合

sudo pacman -S gparted

GParted Live USBの作成

GParted Liveは、USBメモリから起動できる専用のLinux環境です。

いつ使う?

  • OSがインストールされているパーティションを編集したい
  • Windowsしか入っていないPCで使いたい
  • OSが起動しないトラブルを修復したい

ダウンロード:
https://gparted.org/download.php

書き込みツール:

  • Rufus(Windows)
  • Etcher(Windows/Mac/Linux)
  • ddコマンド(Linux)

手順(Rufus使用):

  1. GPartedのISOファイルをダウンロード
  2. Rufusを起動
  3. USBメモリを選択
  4. ISOファイルを選択
  5. 「スタート」をクリック

これで、どのPCでも起動できるGParted環境の完成です。


GPartedの起動方法

通常のLinux環境から起動

方法1:アプリケーションメニューから

  1. アプリケーションメニューを開く
  2. 「GParted」または「ディスク」で検索
  3. クリックして起動

方法2:コマンドから

sudo gparted

重要: 必ず sudo を付けて実行してください。root権限が必要です。

パスワード入力:
ユーザーパスワードを入力すると、GPartedが起動します。

GParted Liveから起動

手順:

  1. USBメモリをPCに挿入
  2. BIOSの起動順序でUSBを最優先に設定
  3. PCを再起動
  4. GPartedのブートメニューが表示される
  5. デフォルト設定でEnterキーを押す
  6. 言語選択で「Japanese」を選択
  7. キーボード配置を選択(通常は「Don’t touch keymap」)
  8. 「0」を選択してGUIを起動

少し待つと、GPartedの画面が表示されます。


インターフェースの見方

メイン画面の構成

GPartedを起動すると、以下のような画面が表示されます。

上部:メニューバーとツールバー
各種操作のメニューとボタンが並んでいます。

中央上部:グラフィカルビュー
パーティションが色分けされた棒グラフで表示されます。

中央下部:リストビュー
各パーティションの詳細情報が表形式で表示されます。

下部:保留中の操作
実行予定の操作が一覧表示されます。

ディスクの選択

右上のドロップダウンメニューで、操作対象のディスクを選択できます。

表示例:

  • /dev/sda:1台目のSATA/SSDディスク
  • /dev/sdb:2台目のディスク
  • /dev/nvme0n1:NVMe SSD
  • /dev/mmcblk0:SDカードやeMMC

注意: 間違えると大変なので、慎重に選びましょう。

パーティション情報の読み方

リストビューの列:

デバイス: /dev/sda1 のようなデバイス名

ファイルシステム: ext4、NTFS、FAT32など

マウントポイント: //home など(マウントされている場合)

ラベル: パーティションに付けた名前

サイズ: パーティションの容量

使用量: 実際に使われている容量

未使用: 空き容量

フラグ: boot(起動用)、hiddenなど

色の意味

グラフィカルビューの色:

薄い緑: ext4(Linuxの標準ファイルシステム)

青色: NTFS(Windowsのファイルシステム)

ピンク: FAT32/FAT16

黄色: スワップ領域(仮想メモリ)

灰色: 未割り当て領域

赤い縞模様: ロックされた領域(編集不可)

色を見るだけで、パーティションの種類が分かるんです。


基本操作:パーティションの作成

前提条件

未割り当て領域が必要:
パーティションを作成するには、「未割り当て」(灰色)の領域が必要です。

データのバックアップ:
念のため、重要なデータは必ずバックアップしてください。

手順

ステップ1:未割り当て領域を右クリック

グラフィカルビューまたはリストビューで、灰色の「未割り当て」領域を右クリックします。

ステップ2:「新規作成」を選択

コンテキストメニューから「新規作成」または「New」を選択します。

ステップ3:パーティションの設定

ダイアログボックスが表示されます:

新しいサイズ(MiB):
パーティションのサイズを指定します。スライダーで調整できます。

空き領域の前(MiB):
パーティションの前にどれだけ空きを残すか

空き領域の後(MiB):
パーティションの後にどれだけ空きを残すか

作成:

  • 基本パーティション:通常はこれを選択
  • 拡張パーティション:5個以上作る場合に必要
  • 論理パーティション:拡張パーティション内に作成

ファイルシステム:

  • ext4:Linux用(推奨)
  • NTFS:Windows用
  • FAT32:Windows/Linux/Mac共通(4GB以下のファイル)
  • exFAT:Windows/Linux/Mac共通(大容量ファイル対応)
  • スワップ:仮想メモリ用

ラベル:
分かりやすい名前を付けます(例:「Data」「Backup」)

ステップ4:「追加」をクリック

設定を確認して、「追加」ボタンをクリックします。

ステップ5:変更を適用

ツールバーの緑のチェックマークボタン(✓)をクリックします。

確認ダイアログ:
「本当に実行しますか?」と聞かれるので、「適用」をクリックします。

実行中:
進行状況バーが表示されます。完了するまで待ちましょう。

完了:
「すべての操作が正常に完了しました」と表示されたら成功です!


基本操作:パーティションのリサイズ

パーティションを縮小する

使用例:
500GBのパーティションを300GBに縮小して、200GBの空き領域を作る。

手順:

1. パーティションのアンマウント(必須)

マウントされているパーティションは編集できません。

sudo umount /dev/sda1

または、GParted上で右クリック→「アンマウント」

注意: OSが起動しているパーティション(/)は、GParted Liveから起動しないと編集できません。

2. パーティションを右クリック

縮小したいパーティションを右クリックします。

3. 「リサイズ/移動」を選択

4. サイズを調整

スライダーを左にドラッグして、パーティションを小さくします。

または、「新しいサイズ(MiB)」に数値を直接入力します。

空き領域の配置:

  • 前に作る:パーティションの前に空き領域
  • 後ろに作る:パーティションの後ろに空き領域(一般的)

5. 「リサイズ/移動」ボタンをクリック

6. 変更を適用

ツールバーの緑のチェックマーク(✓)をクリックして、変更を確定します。

パーティションを拡大する

前提条件:
拡大したいパーティションのすぐ隣に未割り当て領域が必要です。

手順:

1. アンマウント

必要に応じてアンマウントします。

2. パーティションを右クリック

3. 「リサイズ/移動」を選択

4. サイズを拡大

スライダーを右にドラッグして、未割り当て領域を取り込みます。

5. 変更を適用

チェックマークをクリックして確定します。

注意点:

パーティションの前側に未割り当て領域がある場合、そこに拡大すると「移動」が伴うため、時間がかかります。

可能であれば、後ろ側の空き領域を使うのが効率的ですね。


基本操作:パーティションの削除

手順

警告:削除するとデータはすべて失われます!

必ずバックアップを取ってから実行してください。

1. アンマウント

削除するパーティションをアンマウントします。

2. パーティションを右クリック

3. 「削除」を選択

4. 確認

本当に削除して良いか、もう一度確認しましょう。

5. 変更を適用

チェックマークをクリックして確定します。

削除されたパーティションは、「未割り当て」領域になります。


ファイルシステムの種類と選び方

主なファイルシステム

ext4(Fourth Extended Filesystem)

用途: Linux専用

特徴:

  • Linuxの標準ファイルシステム
  • 高速で安定
  • ジャーナリング機能(データ保護)
  • 大容量対応(1EB = 100万TB)

推奨: Linuxのシステムパーティションやデータ用

NTFS(New Technology File System)

用途: Windows専用

特徴:

  • Windowsの標準ファイルシステム
  • 大容量ファイル対応
  • アクセス権限管理
  • Linuxからも読み書き可能(ntfs-3gが必要)

推奨: WindowsとLinuxのデュアルブート環境で共有

FAT32(File Allocation Table 32)

用途: Windows/Linux/Mac共通

特徴:

  • どのOSでも読み書き可能
  • USBメモリやSDカードで一般的
  • 制限: 4GB以上のファイルは保存不可
  • 制限: 最大32GB(Windowsでフォーマット時)

推奨: USBメモリ、小容量の共有ドライブ

exFAT(Extended FAT)

用途: Windows/Linux/Mac共通

特徴:

  • FAT32の後継
  • 4GB以上のファイルに対応
  • 大容量ストレージ向け

推奨: 大容量USBメモリ、外付けHDD

スワップ(Linux Swap)

用途: Linuxの仮想メモリ

特徴:

  • RAMが足りない時に使用
  • ファイルは保存できない
  • 休止状態の保存に使用

推奨サイズ:

  • RAM 4GB以下:RAM容量の2倍
  • RAM 4GB〜16GB:RAM容量と同じ
  • RAM 16GB以上:4GB〜8GBで十分

Btrfs(B-tree File System)

用途: Linux専用(次世代FS)

特徴:

  • スナップショット機能
  • データ圧縮
  • RAIDサポート
  • まだ発展途上

推奨: 上級者向け

選択の基準

Linux専用 → ext4

Windowsとの共有 → NTFS

複数OSでの共有 → exFAT

USBメモリ(小ファイル)→ FAT32

USBメモリ(大ファイル)→ exFAT

仮想メモリ → スワップ

使用目的に応じて、適切なファイルシステムを選びましょう。


実践例:WindowsとLinuxのデュアルブート環境構築

シナリオ

500GBのSSDに、WindowsとLinuxを共存させたい。

目標構成:

  • Windows用:250GB(NTFS)
  • Linux用:200GB(ext4)
  • スワップ:8GB
  • データ共有:42GB(exFAT)

手順

前提: Windowsはすでにインストールされていて、500GB全体を使用している状態。

ステップ1:GParted Liveで起動

OSが起動している状態では編集できないため、GParted Live USBから起動します。

ステップ2:Windowsパーティションを縮小

  1. /dev/sda1(WindowsのCドライブ)を右クリック
  2. 「リサイズ/移動」を選択
  3. 新しいサイズを250GB(256000 MiB)に設定
  4. 「リサイズ/移動」をクリック

注意: Windowsを起動して、事前にディスクの最適化(デフラグ)をしておくと、より多く縮小できます。

ステップ3:Linuxルートパーティション作成

  1. 未割り当て領域を右クリック
  2. 「新規作成」を選択
  3. サイズ:200GB(204800 MiB)
  4. ファイルシステム:ext4
  5. ラベル:「Linux」
  6. 「追加」をクリック

ステップ4:スワップパーティション作成

  1. 残りの未割り当て領域を右クリック
  2. 「新規作成」を選択
  3. サイズ:8GB(8192 MiB)
  4. ファイルシステム:linux-swap
  5. ラベル:「Swap」
  6. 「追加」をクリック

ステップ5:データ共有パーティション作成

  1. 残りの未割り当て領域を右クリック
  2. 「新規作成」を選択
  3. サイズ:残り全部
  4. ファイルシステム:exFAT
  5. ラベル:「Data」
  6. 「追加」をクリック

ステップ6:変更を適用

チェックマーク(✓)をクリックして、すべての変更を実行します。

完了!

これで、WindowsとLinuxが共存できる環境が完成しました。

次は、Linuxをインストールする際に、作成したext4パーティションを選択すればOKです。


重要な注意点

1. 必ずバックアップを取る

パーティション操作は危険が伴います。

予期しないエラーや停電で、データが失われる可能性があります。

バックアップ方法:

  • 外付けHDDにコピー
  • クラウドストレージに保存
  • rsyncdd コマンドでイメージ化

重要なデータは二重、三重にバックアップしておきましょう。

2. 電源を切らない

操作中に絶対に電源を切ってはいけません。

ノートPCの場合:

  • ACアダプターを接続しておく
  • バッテリー残量を十分に確保

デスクトップの場合:

  • UPS(無停電電源装置)の使用を推奨

途中で止まると、ディスク全体が使えなくなる可能性があります。

3. システムパーティションは慎重に

起動パーティションOSがインストールされているパーティションを削除・縮小すると、起動できなくなります。

確認:

  • / マウントポイントがあるパーティション
  • boot フラグが立っているパーティション
  • WindowsのC:ドライブ

これらは特に慎重に扱いましょう。

4. 空き容量の確認

パーティションを縮小する時:

実際に使用している容量より小さくはできません。

例:

  • パーティション容量:500GB
  • 使用量:300GB
  • 縮小可能な最小サイズ:約300GB

余裕を持って、使用量の1.2倍程度のサイズにするのが安全です。

5. 変更は即座に反映されない

GPartedでは、操作を「キュー」に追加して、最後にまとめて実行します。

チェックマーク(✓)をクリックするまでは変更されません。

逆に言えば、間違えても「編集」→「すべての操作を取り消す」で元に戻せます。


トラブルシューティング

問題1:パーティションがアンマウントできない

症状:
「パーティションがマウントされています」というエラーが出て、操作できない。

原因:
OSが使用中のパーティションは、アンマウントできません。

解決策:

方法1:GParted Liveで起動

USBメモリからGParted Liveを起動すれば、どのパーティションでも編集可能です。

方法2:別のパーティションに切り替え

# システムを別のパーティションで起動
# 例:Live USBやインストールメディア

問題2:変更が適用されない

症状:
緑のチェックマークが押せない、または反応しない。

原因:

  • 保留中の操作がない
  • エラーが発生している

解決策:

下部の「保留中の操作」を確認:
何か操作が登録されていますか?

エラーメッセージを確認:
赤い×マークがある場合、エラーの詳細を読みましょう。

問題3:「ファイルシステムのサポートがありません」

症状:
NTFSやexFATで「サポートされていません」と表示される。

原因:
必要なパッケージがインストールされていません。

解決策:

NTFSサポートを追加:

sudo apt install ntfs-3g

exFATサポートを追加:

sudo apt install exfat-fuse exfat-utils
# または(新しいシステム)
sudo apt install exfatprogs

Btrfsサポートを追加:

sudo apt install btrfs-progs

インストール後、GPartedを再起動してください。

問題4:操作が途中で止まる

症状:
プログレスバーが進まない。

原因:

  • ディスクエラー
  • 容量不足
  • ハードウェアの問題

対処法:

待つ:
大容量パーティションの移動には、数時間かかることもあります。

ログを確認:
「表示」→「操作の詳細」でエラーログを確認します。

ディスクチェック:

sudo fsck /dev/sda1

問題5:起動しなくなった

症状:
パーティション操作後、OSが起動しない。

原因:

  • ブートローダーが壊れた
  • システムパーティションを誤って削除

解決策:

GRUBの修復(Linux):

# Live USBで起動
sudo mount /dev/sda2 /mnt
sudo mount /dev/sda1 /mnt/boot/efi  # EFIの場合
sudo grub-install --root-directory=/mnt /dev/sda
sudo update-grub

Windowsブートローダーの修復:
Windowsインストールメディアから起動して、「スタートアップ修復」を実行します。


よくある質問

Q1: Windowsでも使える?

A: GPartedはLinuxソフトですが、GParted Live USBを使えばWindowsからも起動できます。

Windows環境では、別途「MiniTool Partition Wizard」や「EaseUS Partition Master」などの代替ソフトがあります。

Q2: データは消える?

A: リサイズや移動では消えませんが、削除やフォーマットは完全に消えます

念のため、常にバックアップを取りましょう。

Q3: パーティションはいくつまで作れる?

A:

MBR形式: 最大4つの基本パーティション(拡張パーティションを使えば事実上無制限)

GPT形式: 最大128個(実用上は十分)

最近のディスクは、ほとんどがGPT形式です。

Q4: どれくらい時間がかかる?

A:

パーティション作成・削除: 数秒〜数分

リサイズ(縮小): 10分〜1時間

リサイズ(拡大): 数分(移動を伴わない場合)

移動: 数時間(容量による)

大容量ほど時間がかかります。夜中に実行するのも一つの手ですね。

Q5: スマートフォンやSDカードでも使える?

A: はい、使えます

USBカードリーダー経由でSDカードを接続すれば、GPartedで編集できます。

Androidのストレージ拡張などに活用できますよ。


GPartedの代替ツール

コマンドライン版

fdisk:
昔ながらのパーティション編集ツール。

sudo fdisk /dev/sda

parted:
GPartedのベースとなっているコマンドラインツール。

sudo parted /dev/sda

gdisk:
GPTディスク専用。

sudo gdisk /dev/sda

GUIツール

GNOME Disks(gnome-disk-utility):
GNOMEデスクトップ標準のディスク管理ツール。

gnome-disks

シンプルで使いやすいですが、機能は少なめです。

KDE Partition Manager:
KDEデスクトップ向け。GPartedと同等の機能があります。


まとめ

GPartedは、ディスクのパーティションを視覚的に分かりやすく管理できる、強力で信頼性の高いツールです。

この記事のポイント:

  • GPartedはLinuxの定番パーティション編集ツール
  • パーティションの作成・削除・リサイズが可能
  • グラフィカルで分かりやすいインターフェース
  • ext4、NTFS、FAT32、exFATなど多数対応
  • GParted Live USBでどのPCでも使用可能
  • 操作は「保留」され、チェックマークで一括適用
  • 必ずデータのバックアップを取る
  • 電源を切らない、システムパーティションは慎重に
  • WindowsとLinuxのデュアルブート環境構築に最適
  • トラブル時はGParted Liveで起動して修復

パーティション操作は、最初は怖く感じるかもしれません。でも、基本を理解して慎重に操作すれば、ディスクを自由自在に管理できるようになります。

初めての方へのアドバイス:
まずは古い不要なUSBメモリやSDカードで練習してみてください。実際に触ってみることで、理解が深まりますよ。

ディスク管理の技術は、Linux使いにとって必須のスキルです。GPartedをマスターして、より快適なPC環境を構築しましょう!

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