パソコンの電源を入れると、自動的にWindowsやLinuxが立ち上がりますよね。
でも、「どうやってパソコンはOSを見つけて起動しているんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
その答えの一つがMBR(Master Boot Record、マスターブートレコード)なんです。
MBRは、ハードディスクやSSDの最初の部分に書かれた特別な情報で、パソコンが起動するときに真っ先に読まれる重要なデータです。
今回は、MBRの基本から、GPTとの違い、トラブル時の対処法まで、初心者の方にも分かりやすく徹底解説していきますね!
MBR(マスターブートレコード)とは何か

基本的な意味
MBR(Master Boot Record)とは、ハードディスクやSSDの一番最初のセクタ(記憶領域)に保存されている特別なデータのことです。
日本語では「マスターブートレコード」や「主ブート記録」と呼ばれます。
もっと簡単に言うと:
ディスクの「目次」と「起動プログラム」が書かれた特別な領域
パソコンが起動するとき、この目次を見てOSがどこにあるかを確認し、起動するんです。
MBRの役割
MBRには2つの重要な役割があります。
役割1: ブートローダーの格納
ブートローダーとは、OSを起動するための小さなプログラムです。
電源を入れる → BIOS/UEFIがMBRを読む → MBRのブートローダーが実行される → OSが起動
という流れになっています。
役割2: パーティション情報の管理
パーティションとは、1つのディスクを複数の領域に分割したものです。
MBRには「どこにどんなパーティションがあるか」という情報が記録されています。
例えば:
- Cドライブ(システム): 0〜500GB
- Dドライブ(データ): 500GB〜1TB
このような情報がMBRに書かれているんですね。
身近な例で理解しよう
図書館を想像してみてください。
図書館の入り口(MBR)には:
- 館内マップ(パーティション情報)
- 案内係(ブートローダー)
が配置されています。
来館者(コンピュータ)は、まず入り口で館内マップを確認し、案内係の指示に従って目的の本(OS)を見つけます。
MBRも同じように、ディスクの「入り口」として機能しているんです。
MBRの構造と内容
MBRは512バイト(とても小さい!)の領域に、以下の情報が詰まっています。
MBRの3つの構成要素
1. ブートコード(446バイト)
OSを起動するための小さなプログラムです。
このコードが実行されると:
- パーティションテーブルを読む
- 起動可能なパーティションを探す
- そのパーティションのブートセクタを読み込む
- OSの起動プロセスを開始
という処理を行います。
2. パーティションテーブル(64バイト)
ディスク上のパーティション情報が記録されています。
64バイトという限られたスペースに、最大4つのパーティション情報が保存できます。
各パーティションの情報には:
- 開始位置
- サイズ
- パーティションの種類
- 起動可能かどうか
などが含まれます。
3. ブートシグネチャ(2バイト)
最後の2バイトには、0x55AAという固定の値が書かれています。
これは「このMBRは有効ですよ」という印のようなものです。
BIOSはこの値を確認することで、正しいMBRかどうかを判断します。
MBRの位置
MBRは、ディスクの最初のセクタ(セクタ0)に配置されています。
物理的には、ディスクの一番外側のトラック、最初のセクタです。
この位置は絶対に変わりません。だからBIOSは確実にMBRを見つけられるんですね。
パーティションテーブルの制限
MBRのパーティションテーブルには、いくつか制限があります。
制限1: 最大4つのプライマリパーティション
MBRでは、最大4つのプライマリパーティション(基本パーティション)しか作れません。
なぜ4つだけ?
パーティションテーブルが64バイトしかなく、1つのパーティション情報に16バイト必要なため、64÷16=4となるからです。
5つ以上のパーティションが欲しい場合は?
拡張パーティションという仕組みを使います。
4つのうち1つを拡張パーティションにすると、その中に複数の論理ドライブを作成できます。
構成例:
- プライマリパーティション1: C:ドライブ
- プライマリパーティション2: D:ドライブ
- プライマリパーティション3: E:ドライブ
- 拡張パーティション
- 論理ドライブ1: F:ドライブ
- 論理ドライブ2: G:ドライブ
- 論理ドライブ3: H:ドライブ
この方法で、4つ以上のドライブが使えるようになります。
制限2: 最大ディスクサイズ2TB
MBRの最大の制限がこれです。
2TBを超えるディスクは使えません。
なぜ2TBまで?
MBRでは、セクタ(記憶領域の最小単位)のアドレスを32ビットで表現します。
計算すると:
2^32 × 512バイト(1セクタのサイズ)= 2,199,023,255,552バイト
≒ 2TB
これが上限になるんです。
現代の問題
最近は3TB、4TB、8TBといった大容量ディスクが普通になっています。
MBRではこれらを完全に活用できないため、後述するGPTという新しい方式が主流になってきています。
制限3: 起動パーティションは1つだけ
MBRでは、4つのパーティションのうち1つだけを「起動可能」に設定できます。
複数のOSをインストールする場合(デュアルブート)は、ブートマネージャーという別のプログラムが必要になります。
MBRとGPTの違い
MBRの後継として登場したのがGPT(GUID Partition Table)です。
GPTとは
GPTは、より新しく、より高機能なパーティション管理方式です。
UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)という新しいファームウェアとセットで使われます。
主な違いを比較
ディスクサイズの上限:
- MBR: 最大2TB
- GPT: 最大9.4ZB(ゼタバイト、2TBの何百万倍)
実質的に制限なしと言えますね。
パーティション数:
- MBR: 最大4つのプライマリパーティション
- GPT: 最大128個(Windows標準)
拡張パーティションなどの複雑な仕組みも不要です。
データの冗長性:
- MBR: ディスクの先頭にのみ存在、破損すると致命的
- GPT: ディスクの先頭と末尾に情報を保持、バックアップあり
GPTの方が安全です。
互換性:
- MBR: 古いBIOSと互換性あり、すべてのOSで利用可能
- GPT: UEFI必須、Windows 8以降、新しいLinux、macOS対応
古いシステムではGPTが使えない場合があります。
起動モード:
- MBR: BIOS起動(レガシーモード)
- GPT: UEFI起動(モダンモード)
どちらを選ぶべき?
GPTを選ぶべき場合:
- 新しいパソコン(2012年以降)
- 2TB以上のディスク
- Windows 10/11をインストール
- セキュリティを重視(Secure Boot対応)
MBRを選ぶべき場合:
- 古いパソコン(UEFI非対応)
- 2TB以下の小さなディスク
- Windows 7以前のOS
- レガシーシステムとの互換性が必要
現代の推奨:
特別な理由がない限り、GPTを使うことをおすすめします。
MBRの起動プロセス

パソコンが電源オンからOSが起動するまでの流れを見てみましょう。
ステップバイステップで理解する
ステップ1: 電源投入
パソコンの電源ボタンを押します。
ステップ2: BIOS/UEFIの起動
マザーボード上のファームウェア(BIOS/UEFI)が起動します。
このファームウェアは、ハードウェアの基本的なチェックを行います(POST: Power-On Self-Test)。
ステップ3: ブートデバイスの検索
BIOS/UEFIは、起動可能なデバイス(ハードディスク、SSD、USBメモリなど)を探します。
優先順位は、BIOS設定で決められています。
ステップ4: MBRの読み込み
起動デバイスが見つかると、そのディスクのセクタ0(MBR)を読み込みます。
512バイトのデータがメモリにロードされます。
ステップ5: ブートシグネチャの確認
MBRの最後の2バイトが0x55AAかどうかを確認します。
正しければ、これは有効なMBRだと判断します。
ステップ6: ブートコードの実行
MBRの最初の446バイト(ブートコード)が実行されます。
このコードは、パーティションテーブルを読んで起動可能なパーティションを探します。
ステップ7: パーティションのブートセクタを読み込む
起動可能なパーティションが見つかると、そのパーティションの先頭(ボリュームブートレコード)を読み込みます。
ステップ8: OSブートローダーの起動
パーティション内のブートローダー(Windowsならbootmgr、Linuxならgrub)が起動します。
ステップ9: OSカーネルの読み込み
ブートローダーがOSのカーネル(中核部分)をメモリに読み込みます。
ステップ10: OSの起動
カーネルが実行され、Windowsやリナックスのログイン画面が表示されます。
このすべてのプロセスが、数秒〜数十秒で完了するんです。すごいですね!
MBRのトラブルと症状
MBRが壊れると、パソコンが起動できなくなります。
よくあるエラーメッセージ
MBRに問題があると、以下のようなエラーが表示されます。
1. “Operating System not found”
日本語: オペレーティングシステムが見つかりません
原因:
- MBRのブートコードが破損
- パーティションテーブルが壊れている
- OSがインストールされたパーティションが見つからない
2. “Error loading operating system”
日本語: オペレーティングシステムの読み込みエラー
原因:
- MBRは正常だが、パーティションのブートセクタに問題
- ディスクの物理的な損傷
3. “Invalid partition table”
日本語: 無効なパーティションテーブル
原因:
- パーティションテーブルのデータが破損
- パーティション情報が矛盾している
4. “Missing operating system”
日本語: オペレーティングシステムが見つかりません
原因:
- 起動可能なパーティションが見つからない
- MBRのブートコードが正しく機能していない
5. “BOOTMGR is missing”(Windows)
日本語: BOOTMGRが見つかりません
原因:
- Windowsのブートマネージャーが削除または破損
- MBRが正しいパーティションを指していない
MBRが壊れる原因
原因1: ウイルス感染
昔は、MBRを標的にするウイルス(ブートセクタウイルス)が流行しました。
最近は少なくなりましたが、まだ存在します。
原因2: 不適切なシャットダウン
書き込み中に電源が切れると、MBRが破損する可能性があります。
原因3: ディスクエラー
ハードディスクの物理的な故障で、MBRのセクタが読めなくなることがあります。
原因4: 不適切なパーティション操作
パーティション編集ツールの誤操作や、操作中の中断でMBRが壊れることがあります。
原因5: デュアルブートの設定ミス
複数のOSをインストールする際、MBRが上書きされて問題が起きることがあります。
Windows でのMBR修復方法
Windowsが起動しなくなったときの対処法です。
準備するもの
Windowsインストールメディア:
- Windows 10/11のインストールUSBまたはDVD
- 公式サイトからダウンロードして作成できます
修復手順(Windows 10/11)
ステップ1: インストールメディアから起動
- USBまたはDVDをパソコンに挿入
- パソコンを再起動
- BIOS画面でブート順序を変更(F12やDelキーで入る)
- インストールメディアから起動
ステップ2: 回復環境を起動
- 「Windowsセットアップ」画面で「次へ」
- 左下の「コンピューターを修復する」をクリック
- 「トラブルシューティング」を選択
- 「詳細オプション」を選択
- 「コマンドプロンプト」を選択
ステップ3: MBRを修復
コマンドプロンプトが開いたら、以下のコマンドを順番に入力します。
bootrec /fixmbr
これでMBRが修復されます。
ステップ4: ブートセクタを修復(必要に応じて)
bootrec /fixboot
パーティションのブートセクタを修復します。
ステップ5: BCD(ブート設定データ)を再構築
bootrec /rebuildbcd
Windowsの起動設定を再構築します。
「Windowsのインストールを追加しますか?」と聞かれたら「Y」を入力します。
ステップ6: 再起動
exit
でコマンドプロンプトを終了し、パソコンを再起動します。
これでWindowsが正常に起動するはずです!
上記で解決しない場合
より徹底的な修復:
bootrec /scanos
bootrec /rebuildbcd
これでWindowsのインストールを再スキャンして、起動設定を完全に再構築します。
システムファイルのチェック:
sfc /scannow
Windowsのシステムファイルに問題がないか確認します(時間がかかります)。
Linux でのMBR修復方法
Linuxの場合も同様に修復できます。
Live USBの準備
Ubuntu、Fedora、Debian などのLive USBを作成します。
公式サイトからISOファイルをダウンロードし、RufusなどのツールでブータブルUSBを作成します。
GRUBの再インストール
LinuxではGRUB(グラブ)というブートローダーを使います。
ステップ1: Live USBから起動
Live USBをパソコンに挿入して起動します。
ステップ2: ターミナルを開く
デスクトップからターミナル(端末)を起動します。
ステップ3: パーティションを確認
sudo fdisk -l
Linuxがインストールされているパーティションを確認します(例: /dev/sda1)。
ステップ4: パーティションをマウント
sudo mount /dev/sda1 /mnt
Linuxのルートパーティションをマウントします。
ステップ5: 必要なディレクトリをマウント
sudo mount --bind /dev /mnt/dev
sudo mount --bind /proc /mnt/proc
sudo mount --bind /sys /mnt/sys
ステップ6: chroot環境に入る
sudo chroot /mnt
これで、インストールされたLinux環境に切り替わります。
ステップ7: GRUBを再インストール
grub-install /dev/sda
MBRにGRUBをインストールします(/dev/sdaはディスク全体、パーティションではない)。
ステップ8: GRUB設定を更新
update-grub
または
grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
ステップ9: 終了して再起動
exit
sudo reboot
これでLinuxが起動するはずです!
MBRのバックアップと復元
万が一に備えて、MBRをバックアップしておくと安心です。
Windows でのバックアップ
Windowsには標準でMBRバックアップ機能がないので、サードパーティ製ツールを使います。
おすすめツール:
- EaseUS Todo Backup: 無料版でもMBRバックアップ可能
- Macrium Reflect: 高機能なバックアップソフト
- Acronis True Image: 有料だが高機能
これらのツールで「ディスクバックアップ」を実行すると、MBRも含めてバックアップされます。
Linux でのバックアップ
Linuxならコマンドで簡単にバックアップできます。
MBRのバックアップ:
sudo dd if=/dev/sda of=~/mbr-backup.img bs=512 count=1
これで、MBRの512バイトがホームディレクトリに保存されます。
説明:
if=/dev/sda: 入力ファイル(ディスク)of=~/mbr-backup.img: 出力ファイル(バックアップ先)bs=512: ブロックサイズ512バイトcount=1: 1ブロックだけコピー
MBRの復元:
sudo dd if=~/mbr-backup.img of=/dev/sda bs=512 count=1
バックアップファイルからMBRを復元します。
注意:
ddコマンドは強力ですが、間違えるとディスクが壊れます。十分注意してください!
パーティションテーブルだけのバックアップ
ブートコードを含めず、パーティション情報だけをバックアップすることもできます。
バックアップ:
sudo sfdisk -d /dev/sda > partition-backup.txt
復元:
sudo sfdisk /dev/sda < partition-backup.txt
テキストファイルなので、中身を確認・編集できるのがメリットです。
MBRに関する高度なトピック
少し技術的な内容にも触れておきます。
ブートストラップローダーの仕組み
MBRのブートコードは、わずか446バイトしかありません。
この限られたスペースで、複雑なOSを起動するのは不可能です。
そこで、多段階ブートという仕組みを使います。
段階1: MBRのブートコード
最小限のコードで、次のステージを読み込みます。
段階2: パーティションのブートセクタ
もう少し大きなプログラムで、OSのローダーを見つけます。
段階3: OSブートローダー
本格的なブートマネージャー(Windows Boot Manager、GRUBなど)。
段階4: OSカーネル
ついにOSが起動!
このように、バトンを渡しながら起動していくんです。
デュアルブートとMBR
複数のOSをインストールする場合、MBRの扱いが重要になります。
典型的な構成:
- Windowsをインストール → MBRにWindows Boot Managerが書き込まれる
- Linuxをインストール → MBRがGRUBで上書きされる
- GRUBからWindowsとLinuxを選択できるようになる
注意点:
Windowsを後からインストールすると、MBRが上書きされてLinuxが起動できなくなります。
その場合は、前述のGRUB再インストール手順で復旧できます。
MBRウイルスとセキュリティ
かつて、MBRを書き換えるウイルスが猛威を振るいました。
有名なMBRウイルス:
- Stoned: 1980年代の古典的ブートセクタウイルス
- Michelangelo: 特定の日にデータを破壊
- Petya/NotPetya: 2016〜2017年に流行したランサムウェア
現代の対策:
- Secure Boot: UEFI/GPT環境での起動時検証
- アンチウイルスソフト: ブートセクタスキャン機能
- 定期的なバックアップ: MBRを含むシステム全体
GPT + UEFI + Secure Bootの組み合わせなら、MBRウイルスの脅威は大幅に減少します。
MBRディスクからGPTディスクへの変換
既存のMBRディスクをGPTに変換する方法です。
Windows での変換方法
方法1: MBR2GPT ツール(Windows 10/11)
データを保持したままGPTに変換できます。
手順:
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く
- 以下のコマンドを実行:
mbr2gpt /validate
変換可能かチェックします。
mbr2gpt /convert
実際に変換を実行します。
注意:
- Windowsが起動している状態で実行
- システムドライブのみ対応
- BIOSをUEFIモードに変更する必要あり
方法2: ディスクの管理から変換
Windows 10/11なら、GUI操作でも可能です。
- ディスクを完全に初期化(データは全削除)
- 「ディスクの管理」を開く
- ディスクを右クリック → 「GPTディスクに変換」
警告: この方法はデータが全消去されます!
Linux での変換方法
gdisk ツールを使用:
sudo gdisk /dev/sda
対話的にMBRからGPTに変換できます。
手順:
gdiskを起動r(リカバリーモード)g(MBRをGPTに変換)w(書き込んで終了)
注意: データは保持されますが、起動に失敗する可能性があるのでバックアップ推奨。
よくある質問と回答
Q1: MBRとブートローダーの違いは?
A: MBRはブートローダーを含む領域全体のことです。
- MBR = ブートコード + パーティションテーブル + 署名
- ブートローダー = MBRの一部(ブートコード)
ブートローダーはMBRの中に含まれています。
Q2: MBRがないディスクはある?
A: はい、GPTディスクはMBRを持ちません。
代わりにGPTヘッダーとパーティションエントリアレイという構造を使います。
ただし、互換性のために「保護MBR」という特殊なMBRが先頭に配置されます。
Q3: USBメモリにもMBRがある?
A: はい、ほとんどのUSBメモリにもMBRがあります。
ブート可能なUSBメモリを作る場合、MBRに起動コードを書き込みます。
Q4: MBRを消すとどうなる?
A: パソコンが起動できなくなります。
でも、データ自体は残っているので、MBRを復元すれば元に戻ります。
Q5: SSDでもMBRは使われている?
A: はい、SSDでもMBRまたはGPTが使われています。
物理的な構造は違いますが、論理的には同じです。最近のSSDはGPTが主流ですね。
Q6: 仮想マシンのディスクにもMBRがある?
A: はい、仮想ディスクも通常のディスクと同じ構造です。
VMwareやVirtualBoxの仮想ディスクにも、MBRまたはGPTがあります。
Q7: macOSはMBRを使う?
A: Intel Macは以前MBRを使っていましたが、現在はGPTが標準です。
Apple Silicon Mac(M1/M2など)は完全にGPTのみです。
Q8: MBRディスクで3TBのHDDは使える?
A: 完全には使えません。
2TBまでしか認識されず、残りの1TBは使えない領域になります。GPTに変換すれば全容量使えます。
まとめ: MBRの基本を理解しよう
MBR(Master Boot Record)について解説してきました。最後にポイントをまとめます。
重要ポイント:
- MBRはディスクの最初の512バイトに格納される起動情報
- ブートコード、パーティションテーブル、署名の3つで構成
- 最大4つのパーティション、2TBまでという制限がある
- GPTが後継として登場し、制限が大幅に緩和
- 壊れると起動不能になるが、修復ツールで復旧可能
- 現代のシステムではGPTへの移行が推奨される
MBRは、パソコンが生まれた時から使われている古い技術ですが、今でも多くのシステムで現役です。
特にトラブル時の対処法を知っておくと、いざというときに役立ちますよ。
大容量ディスクを使う場合や、新しいパソコンを購入した場合は、MBRではなくGPTを選ぶことをおすすめします。より高速で、安全で、制限も少ないですからね。
それでは、快適なパソコンライフを!

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