【呪いの木箱】コトリバコ(子取り箱)とは?恐怖の呪具の正体を徹底解説!

神話・歴史・伝承

納屋の奥から見つかった古い木箱。それがもし複雑な細工が施された箱だったら、絶対に開けてはいけません。

2005年、インターネット掲示板に投稿された一つの怪談が、日本中を震撼させました。それは、女性と子どもだけを狙って内臓を引き裂く恐ろしい呪いの箱「コトリバコ」の話だったんです。

この記事では、現代日本最恐の呪具として語り継がれる「コトリバコ」について、その恐ろしい姿と呪いの仕組み、そして背後に隠された悲しい歴史を詳しく解説します。

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概要

コトリバコ(子取り箱)は、2005年6月にインターネット掲示板「2ちゃんねる」のオカルト板に投稿された怪談に登場する呪いの木箱です。

正確には「子取り箱」と書き、文字通り「子どもを取る(殺す)」ための呪具として作られたものなんですね。島根県のある地域に伝わるとされる呪物で、女性と子どもだけに効果があるという特殊な呪いが込められています。

この話は「洒落怖(しゃれこわ)」と呼ばれるネット怪談の中でも特に有名で、現代のインターネット発の怪異譚を代表する作品として知られています。民俗学的なホラーというジャンルを確立させた、まさに伝説的な怪談なんです。

姿・見た目

コトリバコの見た目は、一見すると普通の工芸品のようなんです。

外観の特徴

  • 大きさ:一辺20~30センチほどの正六面体
  • 材質:木製で、複雑な組み木細工
  • 見た目:寄木細工や立体パズルのような精巧な作り
  • 構造:簡単には開けられない複雑な仕組み

つまり、パッと見ただけでは呪いの道具だとは分からないんですね。むしろ美しい工芸品に見えるから、知らない人は興味を持って手に取ってしまうかもしれません。

この箱の中には恐ろしいものが入っているんですが、それについては後で詳しく説明しますね。

特徴

コトリバコには、他の呪具にはない恐ろしい特徴があります。

呪いの効果

コトリバコの呪いは、女性と子どもだけを狙うという点が最大の特徴です。成人男性や高齢の女性には効果がないんです。

呪われた人は、内臓が徐々にねじれて千切れていき、最後は血を吐いて苦しみながら死んでしまうという、想像するだけでも恐ろしい死に方をするとされています。

呪いの強さの段階

箱に入れる子どもの数によって、呪いの強さが変わります。

  • イッポウ(一封):子ども1人分
  • ニホウ(二封):子ども2人分
  • サンポウ(三封):子ども3人分
  • シッポウ(四封):子ども4人分
  • ゴホウ(五封):子ども5人分
  • ロッポウ(六封):子ども6人分
  • チッポウ(七封):子ども7人分
  • ハッカイ(八怪):子ども8人分(最も危険)

ハッカイは作った本人も危険になるほど強力で、絶対に作ってはいけないとされていました。

呪いの範囲

箱の近くにいるだけで呪いが発動するため、持ち主だけでなく、その家族や近所の女性・子どもまで巻き込まれる可能性があるんです。

伝承

コトリバコにまつわる伝承は、差別と迫害の悲しい歴史が背景にあります。

物語の始まり

2005年6月、島根県のある青年が友人たちと自宅で飲み会をしていました。
そこに友人の女性が持ち込んだのが、実家の納屋から見つけた不思議な木箱だったんです。

その場にいた神社の息子である友人Mは、箱を見るなり顔面蒼白になります。

それは恐ろしい呪具「コトリバコ」だったからです。
Mは急いで父親に連絡を取り、自分の血を使った儀式で何とか呪いを解くことに成功しました。

コトリバコ誕生の歴史

物語の中で語られる歴史はこうです。

1860年代後半、島根県のある被差別部落は、周囲から激しい迫害を受けていました。そこへ、隠岐の島の反乱で敗れた男が逃げ込んできます。男は命を助けてもらう代わりに「武器」の作り方を教えると申し出ました。その武器こそがコトリバコだったんです。

部落の人々は、生きるために仕方なくこの恐ろしい呪具を作りました。そして、差別をしていた庄屋の家にコトリバコを送り込んだところ、わずか2週間で女性1人と子ども15人が血を吐いて死んだといいます。

この出来事を境に、部落への迫害は止まりました。しかし、13年後に部落の子どもが誤って箱を持ち出してしまい、その家の女性と子ども全員が死亡する事故が起きます。恐怖した村人たちは、神社に箱の処分を依頼しました。

現代まで続く呪い

神社では箱の呪いが強すぎて処分できず、複数の家で順番に管理して呪いを弱める方法を取りました。2005年の時点でも、最も強力な「チッポウ」が2つ、まだ処分できずに残っているという話で物語は終わります。

起源

コトリバコの起源には、創作と現実が複雑に絡み合っています。

インターネット発の怪談として

実際のところ、コトリバコは2005年6月6日に2ちゃんねるに投稿された創作怪談が初出です。「小箱」というハンドルネームの投稿者が書いた物語で、島根県や隠岐の島に実際にこのような伝承があるわけではありません。

創作の背景にあるもの

しかし、この物語には日本の歴史や民俗学的な要素が巧みに織り込まれています。

  • 被差別部落の歴史:実際に存在した差別の歴史
  • 呪術信仰:日本各地に存在する呪いの箱の伝承
  • 間引きの風習:貧困による悲しい歴史的事実

作者はこれらの要素を組み合わせて、リアリティのある恐怖譚を作り上げたんですね。

ネット怪談の金字塔へ

コトリバコは投稿直後から大きな反響を呼び、専用スレッドが立つほどの人気となりました。その後、「八尺様」などの有名なネット怪談に影響を与え、「集落に隠された因習と謎」というジャンルを確立させた作品として評価されています。

面白いことに、投稿を読んだ女性の多くが腹痛や生理不順を訴えたという話もあり、これもコトリバコ伝説の一部となっています。

まとめ

コトリバコは、現代日本のインターネット文化が生み出した最恐の呪具伝説です。

重要なポイント

  • 2005年に2ちゃんねるに投稿された創作怪談が起源
  • 女性と子どもだけを呪い殺す恐ろしい木箱
  • 複雑な寄木細工のような見た目で、中には恐ろしいものが
  • 被差別部落の悲しい歴史を背景にした物語
  • ネット怪談の代表作として、後の作品に大きな影響を与えた
  • 民俗学的ホラーというジャンルを確立させた作品

創作だと分かっていても、その恐ろしさと悲しさが心に残る物語。それがコトリバコなんです。もし古い納屋や蔵で不思議な木箱を見つけても、決して開けないでくださいね。それは、悲しい歴史と恐ろしい呪いが封じられた「子取り箱」かもしれませんから。

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