OpenDNSとは?設定から活用まで徹底解説

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「有害なWebサイトから家族を守りたい…」

「フィッシング詐欺のリスクを減らしたい」

こんな悩みを解決してくれるのが、OpenDNSです。

この記事では、セキュリティとフィルタリング機能に優れたOpenDNSについて、基礎から実践まで分かりやすく解説していきますね。


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  1. OpenDNSの基本を理解しよう
    1. OpenDNSって何?
    2. DNSの役割をおさらい
    3. OpenDNSが選ばれる理由
  2. OpenDNSのサービスプラン
    1. OpenDNS Home(無料版)
    2. OpenDNS FamilyShield(無料版)
    3. OpenDNS Home VIP(有料版)
  3. OpenDNSのIPアドレス
    1. 標準版のIPアドレス
    2. FamilyShield版のIPアドレス
    3. IPv6アドレス
  4. Windowsでの設定方法
    1. Windows 11での手順
    2. Windows 10での設定
  5. Macでの設定方法
    1. macOSでの設定手順
  6. スマートフォンでの設定
    1. Android端末での設定
    2. iPhoneとiPadでの設定
  7. ルーターでの一括設定
    1. ルーター設定のメリット
    2. 一般的な設定手順
  8. OpenDNSダッシュボードの活用
    1. アカウント登録のメリット
    2. IPアドレスの登録
    3. フィルタリングレベルの設定
    4. カテゴリー別のカスタマイズ
  9. セキュリティ機能の詳細
    1. フィッシング保護
    2. マルウェア対策
    3. リアルタイム保護
  10. 統計情報とレポート機能
    1. アクセス履歴の確認
    2. ブロック履歴
    3. グラフとチャート
  11. ホワイトリストとブラックリスト
    1. ホワイトリストの設定
    2. ブラックリストの追加
    3. ドメイン単位の指定
  12. 他のDNSサービスとの比較
    1. Google Public DNSとの違い
    2. Cloudflare DNSとの比較
    3. どれを選ぶべきか
  13. パフォーマンスと速度
    1. 応答速度の実測
    2. キャッシュの活用
    3. 地域による違い
  14. トラブルシューティング
    1. サイトにアクセスできない場合
    2. DNSキャッシュのクリア
    3. 動的IPアドレスの更新
  15. 企業向けOpenDNS Umbrella
    1. より高度なセキュリティ
    2. 管理機能の充実
  16. プライバシーポリシーの理解
    1. データの収集と利用
    2. データの保持期間
    3. ユーザーの権利
  17. よくある質問
    1. Q. 完全に無料で使えますか?
    2. Q. 設定を元に戻せますか?
    3. Q. すべての端末で設定が必要ですか?
    4. Q. VPNと併用できますか?
    5. Q. ゲーム機でも使えますか?
  18. まとめ:OpenDNSで家族を守ろう

OpenDNSの基本を理解しよう

OpenDNSって何?

OpenDNSは、シスコシステムズが提供する無料のパブリックDNSサービスです。

2006年にサービスを開始し、現在では世界中で9000万人以上のユーザーが利用しています。

単なるDNSサーバーではなく、セキュリティとコンテンツフィルタリング機能を備えているのが最大の特徴ですね。

DNSの役割をおさらい

DNS(Domain Name System)は、Webサイトの住所録のような存在です。

「youtube.com」のような人間に分かりやすい名前を、コンピュータが理解できるIPアドレスに変換してくれます。

この変換作業を「名前解決」と呼ぶんですね。

OpenDNSが選ばれる理由

セキュリティ保護

マルウェアやフィッシングサイトへのアクセスを自動的にブロックします。

コンテンツフィルタリング

アダルトコンテンツや暴力的なサイトをフィルタリングできます。

高速な応答

世界中に配置されたサーバーネットワークで、素早い名前解決を実現していますね。

信頼性

99.999%の稼働率を誇り、ほとんどダウンしません。

家族全員が安心して使えるインターネット環境を作れるんです。


OpenDNSのサービスプラン

OpenDNS Home(無料版)

家庭向けの基本サービスで、完全無料です。

主な機能:

  • 基本的なフィッシング保護
  • マルウェアサイトのブロック
  • シンプルなWebフィルタリング
  • 統計情報の閲覧

登録すれば、さらに詳細な設定が可能になりますよ。

OpenDNS FamilyShield(無料版)

家族向けの強化版で、これも無料です。

アダルトコンテンツを自動的にブロックする設定があらかじめ有効になっています。

細かい設定は不要で、すぐに使い始められるのが魅力ですね。

OpenDNS Home VIP(有料版)

年間19.95ドルの有料プランです。

追加機能:

  • より細かいカスタマイズ
  • 優先サポート
  • 詳細な統計レポート
  • 無制限のデバイス数

本格的なペアレンタルコントロールが必要な家庭に適しています。


OpenDNSのIPアドレス

標準版のIPアドレス

プライマリDNS: 208.67.222.222

セカンダリDNS: 208.67.220.220

この2つのアドレスを設定すれば、基本機能が使えます。

FamilyShield版のIPアドレス

プライマリDNS: 208.67.222.123

セカンダリDNS: 208.67.220.123

こちらを設定すると、アダルトコンテンツが自動的にブロックされますね。

IPv6アドレス

次世代プロトコルにも対応しています。

標準版:

  • 2620:119:35::35
  • 2620:119:53::53

FamilyShield版:

  • 2620:119:35::123
  • 2620:119:53::123

IPv6環境なら、こちらも併せて設定しましょう。


Windowsでの設定方法

Windows 11での手順

ステップごとに見ていきましょう。

ステップ1:設定アプリを開く

スタートメニューから「設定」を選択します。

「ネットワークとインターネット」をクリックしてください。

ステップ2:アダプターのプロパティを開く

使用中の接続(Wi-Fiまたはイーサネット)を選択します。

「プロパティ」ボタンをクリックしましょう。

ステップ3:DNS設定を変更

「DNS サーバーの割り当て」の横の「編集」をクリックします。

「手動」を選択して、以下を入力してください:

  • 優先DNS:208.67.222.222
  • 代替DNS:208.67.220.220

「保存」をクリックして設定完了です。

Windows 10での設定

コントロールパネルからも設定できます。

「ネットワークと共有センター」を開いて、「アダプターの設定の変更」を選択しましょう。

使用中のネットワークアダプターを右クリックして「プロパティ」を開きます。

「インターネット プロトコル バージョン 4(TCP/IPv4)」を選択し、「プロパティ」をクリックしてください。

「次のDNSサーバーのアドレスを使う」にチェックを入れて、OpenDNSのアドレスを入力しますね。


Macでの設定方法

macOSでの設定手順

Macでも簡単に設定できます。

ステップ1:システム環境設定

画面左上のアップルメニューから「システム環境設定」(またはシステム設定)を選択します。

「ネットワーク」をクリックしてください。

ステップ2:接続を選択

左側のリストから、使用中の接続を選択します。

「詳細」ボタンをクリックしましょう。

ステップ3:DNSの設定

「DNS」タブを開きます。

左下の「+」ボタンをクリックして、以下を追加してください:

  • 208.67.222.222
  • 208.67.220.220

「OK」をクリックして、「適用」で設定を保存します。

これで完了ですね。


スマートフォンでの設定

Android端末での設定

Wi-Fi接続ごとに設定が必要です。

手順:

設定アプリから「ネットワークとインターネット」を開きます。

接続中のWi-Fiネットワークをタップして、「編集」を選択してください。

「詳細設定」を展開し、IP設定を「静的」に変更します。

DNS 1に「208.67.222.222」、DNS 2に「208.67.220.220」を入力しましょう。

保存すれば設定完了です。

iPhoneとiPadでの設定

iOS端末でも同様の手順です。

手順:

設定アプリを開いて「Wi-Fi」をタップします。

接続中のネットワークの右側にある「i」マークをタップしてください。

「DNSを構成」をタップし、「手動」を選択します。

既存のDNSサーバーを削除して、以下を追加しましょう:

  • 208.67.222.222
  • 208.67.220.220

「保存」をタップして完了ですね。


ルーターでの一括設定

ルーター設定のメリット

ルーター側で設定すれば、家中のすべてのデバイスに自動適用されます。

PC、スマホ、タブレット、ゲーム機、スマートテレビなど、個別設定が不要になるんです。

家族全員を一度に保護できるのが大きなメリットですね。

一般的な設定手順

ルーターの管理画面にアクセスします。

ブラウザで「192.168.1.1」または「192.168.0.1」を入力してください。

ログイン

管理者のユーザー名とパスワードを入力します。

初期設定のままなら、ルーター本体やマニュアルに記載されていますよ。

DNS設定の変更

「インターネット設定」「WAN設定」「DNS設定」などのメニューを探しましょう。

DNS設定を「手動」または「カスタム」に変更します。

プライマリDNSに208.67.222.222、セカンダリDNSに208.67.220.220を入力してください。

設定を保存して、ルーターを再起動すれば完了です。


OpenDNSダッシュボードの活用

アカウント登録のメリット

無料でアカウントを作成すると、高度な機能が使えるようになります。

登録方法:

OpenDNSの公式サイトにアクセスします。

「Sign Up」ボタンをクリックして、メールアドレスとパスワードを登録しましょう。

確認メールが届いたら、リンクをクリックして認証完了です。

IPアドレスの登録

自宅のIPアドレスをダッシュボードに登録します。

ダッシュボードにログインして、「Add This Network」をクリックしてください。

自動的に現在のIPアドレスが検出されますね。

ネットワークに名前を付けて保存しましょう。

フィルタリングレベルの設定

目的に応じて、3つのレベルから選べます。

Highレベル

アダルトコンテンツ、ポルノ、タストレスサイトなどを幅広くブロックします。

小さな子供がいる家庭に最適です。

Moderateレベル

ポルノサイトと一部のアダルトコンテンツをブロックします。

中高生向けのバランスの取れた設定ですね。

Lowレベル

極端に有害なコンテンツのみをブロックします。

大人が使用する環境に適しています。

カテゴリー別のカスタマイズ

さらに細かく設定できます。

  • ソーシャルネットワーク
  • 動画サイト
  • オンラインゲーム
  • ショッピングサイト
  • ギャンブルサイト

必要に応じてカテゴリーごとにブロックや許可を設定しましょう。


セキュリティ機能の詳細

フィッシング保護

OpenDNSは、既知のフィッシングサイトのデータベースを常に更新しています。

偽の銀行サイトやショッピングサイトにアクセスしようとすると、自動的にブロックされるんです。

クレジットカード情報や個人情報を守る重要な機能ですね。

マルウェア対策

ウイルスやマルウェアを配布する悪意のあるサイトも遮断します。

ボットネットへの接続もブロックするため、パソコンが乗っ取られるリスクを減らせます。

セキュリティソフトと併用すれば、さらに安全性が高まりますよ。

リアルタイム保護

脅威情報は常に更新されています。

新たに発見された危険なサイトは、数時間以内にブロックリストに追加されます。

最新の脅威にも迅速に対応できるんですね。


統計情報とレポート機能

アクセス履歴の確認

ダッシュボードで、どのサイトにアクセスしたか確認できます。

表示される情報:

  • アクセスしたドメイン名
  • アクセス回数
  • ブロックされた回数
  • カテゴリー分類

家族のインターネット利用状況を把握できますね。

ブロック履歴

どのサイトがブロックされたか、詳細なログが残ります。

不適切なサイトへのアクセス試行を発見できるため、教育的な対話のきっかけになります。

子供が何に興味を持っているか理解する手がかりにもなりますよ。

グラフとチャート

視覚的に分かりやすいレポートが生成されます。

時間帯別のアクセス傾向や、カテゴリー別の統計などが一目で把握できます。

データに基づいた適切な対策を検討できますね。


ホワイトリストとブラックリスト

ホワイトリストの設定

特定のサイトを常に許可する機能です。

教育サイトや学校のサイトなど、子供がアクセスする必要があるサイトを登録しましょう。

フィルターでブロックされても、ホワイトリストに追加すればアクセスできるようになります。

ブラックリストの追加

特定のサイトを確実にブロックする機能です。

デフォルトのフィルターでは許可されているサイトでも、独自にブロックできますね。

家庭のルールに合わせて、きめ細かく設定できるんです。

ドメイン単位の指定

サブドメインも含めて、まとめて制御できます。

例えば「*.example.com」と指定すれば、example.comのすべてのサブドメインに適用されます。

効率的な管理が可能ですよ。


他のDNSサービスとの比較

Google Public DNSとの違い

Google Public DNSは速度とシンプルさが特徴です。

一方、OpenDNSはセキュリティとフィルタリング機能が充実しています。

選択の基準:

  • 速度重視 → Google Public DNS
  • セキュリティ重視 → OpenDNS
  • フィルタリング必要 → OpenDNS
  • シンプルさ重視 → Google Public DNS

家族がいる家庭では、OpenDNSの方が適しているケースが多いですね。

Cloudflare DNSとの比較

Cloudflareの1.1.1.1は、プライバシー保護が最大の特徴です。

ログを一切保持しない方針を明確にしています。

OpenDNSは統計情報を収集しますが、その分、詳細なレポートが得られるんです。

どれを選ぶべきか

子供がいる家庭: OpenDNS

プライバシー最優先: Cloudflare

シンプルで高速: Google Public DNS

企業ネットワーク: OpenDNS(企業向けプランあり)

目的に応じて最適なサービスを選びましょう。


パフォーマンスと速度

応答速度の実測

OpenDNSは、世界中に配置されたデータセンターで運用されています。

平均応答時間は20〜30ミリ秒程度で、体感できる速度差はほとんどありません。

セキュリティ機能による遅延も、ほぼ感じられないレベルですよ。

キャッシュの活用

よくアクセスされるサイトの情報はキャッシュされています。

2回目以降のアクセスは、さらに高速になるんですね。

地域による違い

日本からのアクセスでも、十分な速度が出ます。

アジア太平洋地域にもサーバーが配置されているため、海外サービスでも快適です。


トラブルシューティング

サイトにアクセスできない場合

フィルタリングによってブロックされている可能性があります。

確認方法:

ダッシュボードにログインして、ブロック履歴を確認してください。

該当するサイトがあれば、ホワイトリストに追加しましょう。

DNSキャッシュのクリア

設定変更後、古い情報が残っている場合があります。

Windowsの場合:

コマンドプロンプトを管理者権限で開いて、以下を実行します。

ipconfig /flushdns

Macの場合:

ターミナルで以下のコマンドを実行してください。

sudo dscacheutil -flushcache

キャッシュをクリアすれば、最新の設定が反映されますね。

動的IPアドレスの更新

家庭のIPアドレスが変わった場合、ダッシュボードで更新が必要です。

OpenDNSのダイナミックIPクライアントをインストールすれば、自動更新されます。

常に最新のIPアドレスが登録されるので便利ですよ。


企業向けOpenDNS Umbrella

より高度なセキュリティ

OpenDNS Umbrellaは、企業向けの有料サービスです。

主な機能:

  • より詳細な脅威インテリジェンス
  • リアルタイムのセキュリティ分析
  • クラウドアプリケーションの可視化
  • 包括的なレポート機能

社員数が多い企業や、セキュリティ要件が厳しい業種に最適ですね。

管理機能の充実

複数のオフィスや支店を一元管理できます。

ユーザーグループごとに異なるポリシーを適用できるため、柔軟な運用が可能です。

IT管理者にとって、強力なツールになりますよ。


プライバシーポリシーの理解

データの収集と利用

OpenDNSは、DNSクエリのログを収集します。

これらのデータは、以下の目的で使用されます:

  • サービスの改善
  • セキュリティ脅威の検出
  • 統計情報の生成
  • カスタマイズされたフィルタリング

個人を特定する情報は、適切に保護されています。

データの保持期間

クエリログは一定期間後に削除されます。

詳細な保持ポリシーは、公式サイトで確認できますね。

ユーザーの権利

アカウントの削除や、データの確認を要求できます。

プライバシーに関する懸念がある場合は、サポートに問い合わせましょう。


よくある質問

Q. 完全に無料で使えますか?

はい、基本機能は永久無料です。

より高度な機能が必要な場合のみ、有料プランを検討してください。

Q. 設定を元に戻せますか?

いつでも元に戻せます。

DNS設定を「自動的に取得する」に変更すれば、プロバイダーのDNSに戻りますね。

Q. すべての端末で設定が必要ですか?

ルーターで設定すれば、個別設定は不要です。

接続するすべてのデバイスに自動的に適用されますよ。

Q. VPNと併用できますか?

多くのVPNサービスと併用可能です。

ただし、VPN側のDNS設定が優先される場合があります。

Q. ゲーム機でも使えますか?

はい、使えます。

PlayStation、Xbox、Nintendo Switchなど、ネットワーク設定でDNSを変更してください。


まとめ:OpenDNSで家族を守ろう

OpenDNSは、セキュリティとフィルタリング機能に優れたDNSサービスです。

無料で使えて設定も簡単なので、家族のいる家庭には特におすすめできます。

この記事の重要ポイント:

  • OpenDNSはセキュリティとフィルタリングに強いDNSサービス
  • 標準版とFamilyShield版の2種類がある
  • ダッシュボードで詳細な設定とレポート確認が可能
  • フィッシングやマルウェアから自動的に保護
  • カスタマイズ可能なコンテンツフィルタリング
  • ルーター設定で家中のデバイスを一括保護
  • 無料版でも十分な機能が使える
  • 統計情報で家族のネット利用を把握できる

まずは標準版またはFamilyShield版を試してみましょう。

効果を実感できたら、アカウント登録してさらに便利な機能を活用してくださいね。

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