Google Chromeを使っていて、こんな問題に遭遇したことはありませんか?
- 起動が異常に遅い、または起動しない
- 頻繁にクラッシュする
- 拡張機能が動かなくなった
- 設定がおかしくなって元に戻せない
こんなとき、最も確実な解決方法が「再インストール」です。
この記事では、Google Chromeを安全に再インストールする方法を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
Windows、Mac、それぞれの手順を詳しく説明しますので、安心して作業できますよ。
再インストールが必要な症状
Chromeが起動しない
アイコンをクリックしても何も起きない、または一瞬開いてすぐ閉じてしまう。
これは、プログラムファイルが壊れている可能性があります。再インストールで解決することが多いです。
動作が異常に重い
ページの読み込みが遅い、タブの切り替えに時間がかかる、パソコン全体が重くなる。
拡張機能の問題もありますが、Chrome本体の不具合の場合、再インストールが効果的です。
エラーメッセージが頻発
「ページが応答しません」「クラッシュしました」といったメッセージが何度も表示される。
一時的なエラーではなく、頻繁に起きるなら再インストールを検討しましょう。
設定がリセットできない
設定を変更しても反映されない、または勝手に元に戻ってしまう。
設定ファイルが破損している可能性があり、クリーンインストールが必要です。
再インストール前の準備
ブックマークのバックアップ
最も大切なのは、ブックマーク(お気に入り)を失わないことです。
Googleアカウントで同期している場合
Googleアカウントにログインしていれば、ブックマークは自動的にクラウドに保存されています。再インストール後も、同じアカウントでログインすれば復元されます。
確認方法
- Chromeの右上のアイコンをクリック
- 「同期は有効です」と表示されていればOK
- 表示されていない場合は、ログインして同期を有効にする
手動でバックアップする方法
同期を使っていない、または念のためバックアップしたい場合。
- Chromeのメニュー(右上の三点リーダー)を開く
- 「ブックマーク」→「ブックマークマネージャ」を選択
- 右上の三点リーダーから「ブックマークをエクスポート」
- 好きな場所に保存(デスクトップなど分かりやすい場所)
HTMLファイルとして保存されます。これがあれば、いつでも復元できます。
パスワードの確認
Chromeに保存しているパスワードも、同期されていれば安全です。
確認方法
- 設定(chrome://settings/)を開く
- 「自動入力とパスワード」→「Google パスワードマネージャ」
- 保存されているパスワード一覧が表示される
重要なパスワードは、念のため別の場所にもメモしておきましょう。
拡張機能のリスト
使っている拡張機能をメモしておくと、再インストール後にスムーズです。
確認方法
chrome://extensions/
をアドレスバーに入力- インストールされている拡張機能が一覧表示される
- 必要なものをメモ、またはスクリーンショットを撮る
同期していれば、拡張機能も自動的に復元されます。
Windowsでの再インストール手順
ステップ1:アンインストール
まず、既存のChromeを削除します。
方法1:設定アプリから削除
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」を選択
- 一覧から「Google Chrome」を探す
- 右側の三点リーダーをクリック→「アンインストール」
- 確認画面で「アンインストール」をクリック
- 「閲覧データも削除しますか?」と聞かれたら
- 完全に削除したい場合:チェックを入れる
- データを残したい場合:チェックを外す
方法2:コントロールパネルから削除
- コントロールパネルを開く
- 「プログラムのアンインストール」を選択
- 「Google Chrome」を右クリック→「アンインストール」
- 画面の指示に従って削除
ステップ2:残存ファイルの削除(推奨)
完全にクリーンな状態にしたい場合、手動で残ったファイルを削除しましょう。
ユーザーデータの場所
Windowsキー + R を押して、以下を入力:
%LOCALAPPDATA%\Google\Chrome
このフォルダを削除します。
注意
このフォルダには、ブックマークや履歴も含まれています。同期していない場合は、削除前にバックアップを取ってください。
ステップ3:Chromeのダウンロード
公式サイトから最新版をダウンロードします。
手順
- ブラウザ(EdgeやFirefoxなど)で以下にアクセス
https://www.google.com/chrome/
- 「Chromeをダウンロード」ボタンをクリック
- 利用規約を確認して「同意してインストール」
ChromeSetup.exe
というファイルがダウンロードされます。
ステップ4:インストール
ダウンロードしたファイルを実行します。
手順
ChromeSetup.exe
をダブルクリック- ユーザーアカウント制御で「はい」をクリック
- 自動的にインストールが始まります
- 数分でインストール完了
- 自動的にChromeが起動します
ステップ5:初期設定
Googleアカウントでログイン
- 起動したChromeで「ログイン」をクリック
- Googleアカウントの情報を入力
- 同期を有効にする
- ブックマークや設定が自動的に復元されます
手動でブックマークを復元
同期を使わない場合は、エクスポートしたHTMLファイルをインポートします。
- メニューから「ブックマーク」→「ブックマークマネージャ」
- 右上の三点リーダーから「ブックマークをインポート」
- 保存したHTMLファイルを選択
Macでの再インストール手順
ステップ1:アンインストール
Macでのアンインストールは、ゴミ箱に入れるだけです。
手順
- Finderを開く
- 「アプリケーション」フォルダを開く
- 「Google Chrome」を探す
- Chromeのアイコンをゴミ箱にドラッグ
- ゴミ箱を右クリック→「ゴミ箱を空にする」
または、Chromeを右クリック→「ゴミ箱に入れる」でもOKです。
ステップ2:関連ファイルの削除(推奨)
完全に削除したい場合、設定ファイルも削除しましょう。
ユーザーデータの場所
Finderで「移動」メニュー→「フォルダへ移動」を選択し、以下を入力:
~/Library/Application Support/Google/Chrome
このフォルダ全体を削除します。
キャッシュの削除
念のため、キャッシュも削除しましょう。
~/Library/Caches/Google/Chrome
ステップ3:Chromeのダウンロード
公式サイトから最新版を入手します。
手順
- Safariなど別のブラウザで公式サイトにアクセス
https://www.google.com/chrome/
- 「Chromeをダウンロード」をクリック
- 「Mac版(Apple Silicon)」または「Mac版(Intel)」を選択
お使いのMacに合わせて選んでください。
最近のMacBook(M1、M2、M3チップ)ならApple Silicon版です。
ステップ4:インストール
ダウンロードした .dmg
ファイルを開きます。
手順
googlechrome.dmg
をダブルクリック- 新しいウィンドウが開く
- Chromeのアイコンを「Applications」フォルダにドラッグ
- インストール完了
ステップ5:初期設定と復元
初回起動
- アプリケーションフォルダから「Google Chrome」をダブルクリック
- 「開いてもよろしいですか?」→「開く」をクリック
Googleアカウントでログイン
Windowsと同じ手順で、アカウントにログインすれば同期されます。
トラブルシューティング
アンインストールできない
Chromeが起動中だとアンインストールできません。
対処法
- タスクマネージャー(Windows)またはアクティビティモニタ(Mac)を開く
- Chromeのプロセスを全て終了
- 再度アンインストールを試す
ダウンロードしたファイルが開けない
ファイルが破損している可能性があります。
対処法
- ダウンロードしたファイルを削除
- ブラウザのキャッシュをクリア
- 再度ダウンロードを試す
インストール後も問題が続く
考えられる原因
他のソフトウェアとの競合
セキュリティソフトやVPNソフトが干渉している可能性。一時的に無効にして試してみましょう。
Windows/Macの更新が必要
OSが古いと、最新版のChromeが正常に動作しないことがあります。Windows UpdateやmacOSのアップデートを確認してください。
ユーザープロファイルの破損
別の新しいプロファイルを作成して試してみましょう。
新しいプロファイルの作成
手順
- Chromeを起動
- 右上のプロファイルアイコンをクリック
- 「追加」をクリック
- 「ログインせずに続行」を選択
- 新しいプロファイルで動作を確認
新しいプロファイルで問題がなければ、古いプロファイルが原因だったということです。
データを残して再インストールする方法
Windowsの場合
アンインストール時に「閲覧データも削除しますか?」のチェックを外すだけです。
これで、ブックマークや履歴、パスワードが保持されます。
Macの場合
アプリケーションフォルダから削除するだけなら、ユーザーデータは残ります。
~/Library/Application Support/Google/Chrome
フォルダを削除しなければ、データは保持されます。
データだけバックアップ
念のため、データフォルダ全体をコピーしておくのも良い方法です。
Windowsの場合
%LOCALAPPDATA%\Google\Chrome\User Data
Macの場合
~/Library/Application Support/Google/Chrome
このフォルダを別の場所にコピーしておけば、完全なバックアップになります。
再インストール後の推奨設定
セキュリティ設定の確認
設定画面を開く
- chrome://settings/ にアクセス
- 「プライバシーとセキュリティ」を確認
推奨設定
- 「安全確認」を実行
- 「セキュリティ」を「標準保護」以上に設定
- 「閲覧履歴の削除」で定期的にキャッシュクリア
パフォーマンス設定
メモリセーバーの有効化
- 設定から「パフォーマンス」を開く
- 「メモリセーバー」を有効にする
- 使用していないタブのメモリが自動的に解放されます
ハードウェアアクセラレーション
- 設定から「システム」を開く
- 「ハードウェアアクセラレーションが使用可能な場合は使用する」を有効
動画再生やグラフィック処理が快適になります。
拡張機能の見直し
再インストールを機に、本当に必要な拡張機能だけを入れ直しましょう。
チェックポイント
- 長期間使っていない拡張機能は削除
- 評価の低い拡張機能は避ける
- 信頼できる開発元のものを選ぶ
拡張機能が多すぎると、動作が重くなります。
よくある質問
再インストールでブックマークは消える?
Googleアカウントで同期していれば消えません。同期していない場合は、事前にエクスポートしておけば安全です。
パスワードも復元される?
同期が有効なら、すべてのパスワードが復元されます。同期していない場合、パスワードは失われるので注意してください。
拡張機能はどうなる?
同期が有効なら、自動的に再インストールされます。ただし、一部の拡張機能は手動で再設定が必要な場合があります。
Chromeのバージョンを古いものに戻せる?
公式にはサポートされていません。セキュリティ上のリスクがあるため、常に最新版の使用が推奨されます。
企業版Chromeの場合は?
企業でポリシー管理されている場合、IT部門に相談してください。個人で再インストールすると、設定が失われる可能性があります。
予防策:定期的なメンテナンス
キャッシュの定期削除
月に1回程度、キャッシュをクリアしましょう。
手順
- Ctrl + Shift + Delete(Mac: Cmd + Shift + Delete)
- 期間を「全期間」に設定
- 「キャッシュされた画像とファイル」にチェック
- 「データを削除」をクリック
拡張機能の整理
使わない拡張機能は、定期的に削除します。
chrome://extensions/ で一覧を確認し、不要なものを削除しましょう。
自動アップデートの確認
Chromeは自動的に更新されますが、念のため確認しましょう。
確認方法
- メニューから「ヘルプ」→「Google Chromeについて」
- 「Google Chromeは最新版です」と表示されればOK
- 更新がある場合は自動的にダウンロードされます
まとめ:再インストールで快適なブラウジングを
Google Chromeの再インストール方法について、詳しく解説してきました。
この記事のポイント
- 起動しない、重い、クラッシュするなら再インストールを検討
- 事前にブックマークとパスワードをバックアップ
- Googleアカウントの同期を使えば自動的に復元
- Windows、Macともに手順は簡単
- 完全削除したい場合は、設定フォルダも削除
- 再インストール後は設定を見直す良い機会
再インストールは、Chromeのトラブルを解決する最も確実な方法です。
でも、やみくもに何度も再インストールするのではなく、原因を考えることも大切。拡張機能の問題なら、それを削除するだけで解決することもあります。
作業前のチェックリスト
- [ ] ブックマークをエクスポート、または同期を確認
- [ ] 重要なパスワードをメモ
- [ ] 使っている拡張機能をメモ
- [ ] Googleアカウントとパスワードを確認
この手順に従えば、安全にChromeを再インストールできます。
快適なブラウジング環境を取り戻してくださいね!
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