Outlookの遅延送信完全ガイド|メール送信予約の設定から活用法まで徹底解説

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深夜に仕事のメールを書き終えたけれど、今すぐ送ると「夜中に仕事してる」と思われそう。明日の朝9時に送信したい。

海外の取引先に合わせて、相手の勤務時間にメールを届けたい。

こんな時、Outlookの「遅延送信」機能を使えば、メールを書いた後、指定した日時に自動送信できます。

この記事では、Windows版・Mac版・Web版すべてのOutlookで使える遅延送信の設定方法から、実践的な活用シーン、よくあるトラブルの解決方法まで、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。


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  1. 遅延送信(送信予約)とは?
    1. 機能の概要
    2. 遅延送信のメリット
  2. 【Windows版】遅延送信の設定方法
    1. 基本的な設定手順
    2. 設定のポイント
    3. 設定後の確認
  3. 【Mac版】遅延送信の設定方法
    1. 設定手順
    2. Mac版の注意点
  4. 【Web版】Outlook on the webでの設定方法
    1. 設定手順
    2. Web版の便利な機能
    3. 送信予定メールの確認
  5. 遅延送信の編集・キャンセル方法
    1. Windows版での編集・キャンセル
    2. Mac版での編集・キャンセル
    3. Web版での編集・キャンセル
  6. 遅延送信の実践的な活用シーン
    1. 活用シーン1:夜間・休日の作業時の配慮
    2. 活用シーン2:海外取引先へのメール
    3. 活用シーン3:週報の自動送信
    4. 活用シーン4:複数の案件を順序立てて送信
    5. 活用シーン5:誕生日メッセージ
    6. 活用シーン6:会議前のリマインダー
  7. よくあるトラブルと解決方法
    1. 問題1:指定した時刻にメールが送信されない
    2. 問題2:送信トレイからメールが消えた
    3. 問題3:時刻設定を間違えた
    4. 問題4:複数のメールを設定したが、同時に送信されてしまう
    5. 問題5:遅延送信の設定オプションが見つからない
  8. 遅延送信の注意点とベストプラクティス
    1. 注意すべきポイント
    2. ベストプラクティス
  9. スマートフォンでの遅延送信
    1. iPhone/iPad/Android共通の手順
    2. モバイル版の特徴
  10. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. 送信予定時刻にパソコンの電源が入っていないとどうなりますか?
    2. Q2. 遅延送信のメールを取り消せますか?
    3. Q3. 同じメールを毎週決まった時間に送信できますか?
    4. Q4. 遅延送信したメールを相手は気づきますか?
    5. Q5. 遅延送信したメールの優先度や重要度は設定できますか?
    6. Q6. 添付ファイル付きのメールも遅延送信できますか?
  11. まとめ|遅延送信で賢く効率的なメールコミュニケーション

遅延送信(送信予約)とは?

機能の概要

遅延送信(Delayed Delivery / Deferred Delivery)

  • メールを指定した日時に自動送信する機能
  • 「送信予約」「スケジュール送信」とも呼ばれる
  • Outlookの標準機能(追加ソフト不要)

できること

  • 特定の日時にメールを送信
  • 深夜に書いたメールを朝に送信
  • 複数のメールをタイミングをずらして送信
  • 定期的なリマインダーメールの自動送信

遅延送信のメリット

1. ワークライフバランスの配慮

  • 夜間や休日のメール送信を避ける
  • 「いつも働いている」という印象を与えない
  • 受信者の時間を尊重

2. タイムゾーンへの対応

  • 海外の取引先の営業時間に合わせて送信
  • 相手が確認しやすい時間に届ける

3. 最適なタイミングでの送信

  • 重要なメールを朝一番に届ける
  • 月曜日の朝に週報を送信
  • 会議の直前にアジェンダを送信

4. 計画的なコミュニケーション

  • 複数の案件を順序立てて送信
  • バースデーメッセージなどを事前準備

【Windows版】遅延送信の設定方法

Windows版Outlookでの具体的な手順です。

基本的な設定手順

手順

  1. 新規メールを作成
  • 「ホーム」タブ→「新しいメール」をクリック
  • または Ctrl + N
  1. メールの内容を作成
  • 宛先、件名、本文を通常通り入力
  • 添付ファイルがあれば添付
  1. 「オプション」タブをクリック
  • メール作成ウィンドウ上部のリボンメニュー
  1. 「配信タイミング」をクリック
  • 「その他のオプション」グループ内
  • または「配信オプション」「送信の詳細設定」などの表記
  1. 「次の日時以降に配信」にチェック
  • 「プロパティ」ダイアログが開く
  • 「配信オプション」セクションを探す
  1. 日時を設定
  • ドロップダウンメニューで日付を選択
  • 時刻を入力(例:9:00 AM)
  1. 「閉じる」をクリック
  2. 「送信」ボタンをクリック
  • 通常の送信と同じボタン
  • メールは送信トレイに保存される

設定のポイント

日時の指定

  • 日付:カレンダーから選択
  • 時刻:手動入力または上下ボタンで調整
  • AM/PMを間違えないように注意

2025年10月16日 09:00 AM
明日の朝9時に送信

設定後の確認

送信トレイを確認

  1. 左側のフォルダ一覧で「送信トレイ」をクリック
  2. 遅延送信設定したメールが表示される
  3. 件名の横に時計マークまたは配信時刻が表示される

メールの詳細を確認

  • 送信トレイのメールをダブルクリック
  • 「オプション」タブで設定を確認

【Mac版】遅延送信の設定方法

Mac版Outlookでの手順です。

設定手順

手順

  1. 新規メールを作成
  • Command + N
  • または「ホーム」→「新規メール」
  1. メールの内容を入力
  2. 「送信」ボタンの横の▼をクリック
  • メール作成ウィンドウの上部
  • 「送信」ボタンの右側にある小さな矢印
  1. 「後で送信」を選択
  2. 日時を設定
  • カレンダーと時刻入力欄が表示される
  • 希望の日時を選択
  1. 「スケジュール」または「送信」をクリック

Mac版の注意点

バージョンによる違い

  • 古いバージョンでは「後で送信」機能がない場合があります
  • 最新版にアップデートすることをおすすめします

確認方法

  • 「下書き」フォルダに保存される場合があります
  • または「送信トレイ」に送信予定として表示されます

【Web版】Outlook on the webでの設定方法

ブラウザ版Outlookでの手順です。

設定手順

手順

  1. Outlook on the webにアクセス
  • outlook.office.com または outlook.live.com
  • サインイン
  1. 新規メールを作成
  • 「新しいメッセージ」をクリック
  1. メールの内容を入力
  2. 「送信」ボタンの横の▼をクリック
  • 送信ボタンの右側にある小さな矢印
  • または「その他のオプション」(…)から
  1. 「後で送信」を選択
  2. 日時を設定
  • 日付と時刻を選択
  • または事前設定された時間(明日の朝、今夜など)から選択
  1. 「送信」をクリック

Web版の便利な機能

クイック選択

  • 明日の朝8:00
  • 今日の午後5:00
  • カスタム日時

これらの選択肢から選ぶだけで簡単に設定できます。

送信予定メールの確認

確認方法

  1. 左側の「下書き」フォルダをクリック
  2. 送信予定のメールが保存されている
  3. メールの横に時計マークと送信予定時刻が表示される

遅延送信の編集・キャンセル方法

送信予定のメールを変更またはキャンセルする方法です。

Windows版での編集・キャンセル

編集方法

  1. 送信トレイを開く
  • 左側のフォルダ一覧で「送信トレイ」をクリック
  1. メールをダブルクリック
  • 編集モードで開く
  1. 内容を修正
  • 本文、宛先、送信日時など
  1. 「送信」をクリック
  • 変更が保存される

キャンセル方法

方法1:削除

  • 送信トレイでメールを選択
  • Delete キーを押す
  • または右クリック→「削除」

方法2:送信日時を解除

  1. メールをダブルクリックして開く
  2. 「オプション」タブ→「配信タイミング」
  3. 「次の日時以降に配信」のチェックを外す
  4. 「閉じる」→「送信」
  • すぐに送信されるので注意

Mac版での編集・キャンセル

編集方法

  1. 「下書き」または「送信トレイ」を開く
  2. 送信予定メールをダブルクリック
  3. 編集して再度「後で送信」で保存

キャンセル方法

  • メールを選択して削除
  • またはCommand + Deleteキー

Web版での編集・キャンセル

編集方法

  1. 「下書き」フォルダを開く
  2. メールをクリック
  3. 編集して「後で送信」で再設定

キャンセル方法

  • メールを選択して削除アイコンをクリック

遅延送信の実践的な活用シーン

具体的な使い方の例を紹介します。

活用シーン1:夜間・休日の作業時の配慮

状況

  • 夜11時に仕事のメールを書き終えた
  • でも今送ると「こんな時間に仕事?」と思われる

対処法

  • 翌朝9時に送信するよう設定
  • 相手の勤務時間内に届けられる

設定例

現在時刻:2025/10/15 23:00
送信予定:2025/10/16 09:00

活用シーン2:海外取引先へのメール

状況

  • 日本時間の夕方に、アメリカの取引先へメール
  • 相手の営業時間(現地朝)に届けたい

対処法

  • タイムゾーンを計算して送信時刻を設定
  • 相手が出社してすぐ確認できるタイミング

設定例

日本時間:2025/10/16 15:00に作成
送信予定:2025/10/17 00:00(日本時間)
         = 2025/10/16 08:00(米国太平洋時間)

活用シーン3:週報の自動送信

状況

  • 金曜日の夜に週報を書き終えた
  • 月曜の朝一番に上司に届けたい

対処法

  • 月曜日の朝8時に送信設定

設定例

作成:2025/10/15(金) 18:00
送信:2025/10/18(月) 08:00

活用シーン4:複数の案件を順序立てて送信

状況

  • 3つのプロジェクトについて、それぞれメールを送りたい
  • 相手を混乱させないよう、時間をずらして送信

対処法

  • 1通目:9:00送信
  • 2通目:10:00送信
  • 3通目:11:00送信

それぞれ1時間ずつ間隔を空けて設定します。

活用シーン5:誕生日メッセージ

状況

  • 同僚の誕生日が来週
  • 当日の朝に祝福メッセージを送りたい

対処法

  • 事前にメールを作成
  • 誕生日当日の朝8時に送信設定

設定例

作成:2025/10/15
送信:2025/10/20 08:00(誕生日当日)

活用シーン6:会議前のリマインダー

状況

  • 来週の会議のアジェンダを送りたい
  • 会議の1時間前に送信

対処法

  • 会議開始の1時間前に送信設定

設定例

会議:2025/10/20 14:00
送信:2025/10/20 13:00

よくあるトラブルと解決方法

問題1:指定した時刻にメールが送信されない

原因と解決法

原因1:Outlookが起動していない

  • Windows版の注意点:Outlookが起動していないと送信されません
  • 解決法:送信予定時刻にパソコンを起動し、Outlookを立ち上げておく

原因2:オフラインモード

  • Outlookがオフライン作業モードになっている
  • 解決法:オンラインに切り替える
  • 「送受信」タブ→「オフライン作業」のチェックを外す

原因3:インターネット接続がない

  • ネットワークに接続していない
  • 解決法:インターネット接続を確認

Web版の場合

  • ブラウザを開いていなくても送信される(サーバー側で処理)

問題2:送信トレイからメールが消えた

原因

  • 送信予定時刻になり、既に送信された
  • または誤って削除した

確認方法

  1. 「送信済みアイテム」フォルダを確認
  • 送信されたメールはここに移動
  1. 「削除済みアイテム」フォルダを確認
  • 誤って削除した場合はここにある
  • 復元可能

問題3:時刻設定を間違えた

例:AM/PMの間違い

  • 夜9時(21:00)に送りたかったのに、朝9時(09:00)に設定してしまった

解決法

  1. 送信予定時刻前なら編集可能
  2. 送信トレイからメールを開く
  3. 時刻を修正して再送信

送信されてしまった場合

  • Windows版:「送信の取り消し」機能を使う(送信直後のみ)
  • 送信後しばらく経っていたら、追加で訂正メールを送信

問題4:複数のメールを設定したが、同時に送信されてしまう

原因

  • 同じ送信時刻を設定していた

解決法

  • 送信時刻を数分〜数十分ずつずらす
  • 送信トレイで確認してから修正

問題5:遅延送信の設定オプションが見つからない

原因

  • Outlookのバージョンが古い
  • またはWeb版を使っている(機能が異なる)

解決法

Windows版

  • 「オプション」タブ→「配信タイミング」または「その他のオプション」

Mac版

  • 「送信」ボタンの▼をクリック→「後で送信」
  • 古いバージョンでは未対応の場合あり→アップデート

Web版

  • 「送信」ボタンの▼→「後で送信」
  • 一部の古いバージョンでは未対応

遅延送信の注意点とベストプラクティス

注意すべきポイント

1. Windows版はOutlookの起動が必須

最も重要な注意点です。

  • 送信予定時刻にOutlookが起動していないと送信されません
  • パソコンがスリープ状態でも送信されません
  • 必ず電源を入れて、Outlookを起動しておく

対策

  • 送信予定時刻の15分前にはOutlookを起動
  • または在宅勤務の場合、パソコンを起動したまま外出

2. 送信予定のメールは編集可能

  • 送信されるまでは何度でも編集できます
  • 間違いに気づいたら、すぐに修正

3. タイムゾーンに注意

  • Outlookの時刻設定は、パソコンのタイムゾーンに依存
  • 海外への送信時は、時差を計算

4. メールの内容を再確認

  • 送信予定を設定すると安心して忘れがち
  • 送信前にもう一度内容を確認することを推奨

ベストプラクティス

1. 送信時刻のルール化

組織やチームでルールを決めると効率的です。

- 営業時間内:9:00〜18:00
- 週報:月曜日 9:00
- 議事録:会議終了後1時間以内、ただし営業時間外なら翌朝9:00

2. リマインダーを設定

重要なメールは、カレンダーでリマインダーも設定しましょう。

  • 送信予定時刻の30分前に確認アラーム
  • Outlookが起動しているか確認

3. テスト送信

初めて遅延送信を使う場合:

  • 自分宛てにテストメールを送信
  • 正しく動作するか確認

4. 送信トレイの定期確認

週に1回程度、送信トレイを確認しましょう。

  • 送信し忘れたメールがないか
  • 不要になったメールがないか

5. バックアップの考慮

重要なメールは:

  • 下書きとしても保存
  • またはメモ帳にコピー

万が一、送信されなかった場合の保険になります。


スマートフォンでの遅延送信

OutlookモバイルアプリでもWeb版と同様の機能があります。

iPhone/iPad/Android共通の手順

手順

  1. Outlookアプリを開く
  2. 新規メールを作成
  • 右下の「+」ボタン→「メール」
  1. メールの内容を入力
  2. 送信ボタンを長押し
  • または送信ボタンの横の「…」をタップ
  1. 「後で送信」を選択
  2. 日時を設定
  • カレンダーと時刻ピッカーで選択
  1. 「スケジュール」または「完了」をタップ

モバイル版の特徴

メリット

  • アプリを閉じても送信される(サーバー側で処理)
  • 外出先でも設定できる

確認方法

  • 「下書き」フォルダに送信予定メールが保存される
  • メールの横に時計マークが表示される

よくある質問(FAQ)

Q1. 送信予定時刻にパソコンの電源が入っていないとどうなりますか?

A. Windows版では送信されません。次回Outlookを起動した時に送信されます。

  • Windows版:Outlookが起動していないと送信されない
  • Web版・モバイル版:サーバー側で処理されるため、端末の電源状態に関係なく送信される

Q2. 遅延送信のメールを取り消せますか?

A. はい、送信予定時刻前なら取り消せます。

送信トレイまたは下書きフォルダからメールを削除するだけです。既に送信されてしまった場合は取り消せません。

Q3. 同じメールを毎週決まった時間に送信できますか?

A. 定期送信機能はありませんが、工夫次第で可能です。

方法:

  1. メールのテンプレートを作成
  2. 毎週、そのテンプレートから新規メールを作成
  3. 遅延送信を設定

または、Power Automate(Microsoft Flow)などの自動化ツールを使用すると、完全自動化できます。

Q4. 遅延送信したメールを相手は気づきますか?

A. 通常、相手は気づきません。

受信側には、実際に送信された時刻が表示されます。「遅延送信で送られた」という情報は相手には分かりません。

ただし、メールヘッダーを詳しく見れば、作成日時と送信日時の違いが分かる場合もあります。

Q5. 遅延送信したメールの優先度や重要度は設定できますか?

A. はい、通常のメール作成時と同様に設定できます。

「メッセージ」タブで:

  • 「重要度:高」を設定
  • 「重要度:低」を設定
  • 開封確認の要求

これらは遅延送信と併用可能です。

Q6. 添付ファイル付きのメールも遅延送信できますか?

A. はい、問題ありません。

通常のメールと同様に、添付ファイルを含めたまま遅延送信できます。

注意点:

  • 送信されるまで、添付ファイルを移動・削除しない
  • ファイルサイズが大きい場合、送信に時間がかかる可能性

まとめ|遅延送信で賢く効率的なメールコミュニケーション

Outlookの遅延送信機能を使いこなせば、ワークライフバランスを保ちながら、効率的なメールコミュニケーションが実現できます。

この記事の重要ポイント

設定方法(Windows版)

  1. メールを作成
  2. 「オプション」タブ→「配信タイミング」
  3. 「次の日時以降に配信」にチェック
  4. 日時を設定
  5. 「送信」をクリック

プラットフォーム別の特徴

  • Windows版:Outlookの起動が必要
  • Mac版:「送信」ボタンの▼から設定
  • Web版・モバイル版:サーバー側で処理、端末の状態に依存しない

活用シーン

  • 夜間・休日の作業時の配慮
  • 海外取引先へのタイムゾーン対応
  • 週報などの定期送信
  • 複数メールのタイミング調整
  • 誕生日メッセージなどの事前準備

注意点

  • Windows版は送信時刻にOutlook起動が必須
  • AM/PMの間違いに注意
  • 送信トレイで定期的に確認
  • 編集・キャンセルは送信前なら可能

ベストプラクティス

  • 組織でルールを統一
  • リマインダーと併用
  • 重要メールはバックアップ
  • テスト送信で動作確認

遅延送信機能を活用して、相手の時間を尊重しながら、自分のペースで効率的にメールを管理してください。

夜遅くまで働いていると思われることなく、相手にとって最適なタイミングでメールを届けられる。そんなスマートなメールコミュニケーションを実現しましょう!

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