「Zoomアプリをダウンロードしたくないけど、会議に参加できる?」
「一度だけの参加なのに、わざわざインストールするのは面倒…」
急にZoom会議への参加を頼まれたとき、アプリのダウンロードやインストールは時間がかかって面倒ですよね。特に会社のパソコンやネットカフェなど、自由にソフトをインストールできない環境もあります。
実は、Zoomはアプリをダウンロードしなくても、Webブラウザから参加できるんです。この記事では、ブラウザだけでZoom会議に参加する方法を、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
ブラウザ版Zoomとは?

まずは基本的な知識から確認しましょう。
Web版Zoomの仕組み
ブラウザ版(Web版)とは、インターネットブラウザ上で動作するZoomのことです。
利用できるブラウザ
- Google Chrome
- Microsoft Edge
- Mozilla Firefox
- Safari(Mac、iPhone、iPad)
- その他のモダンブラウザ
特別なソフトをインストールせず、普段Webサイトを見るのと同じようにZoomが使えます。
アプリ版との違い
アプリ版(デスクトップ版)
- パソコンにインストールする専用ソフト
- 全ての機能が使える
- 動作が安定している
- 高画質・高音質
ブラウザ版
- インストール不要
- 一部機能に制限がある
- 手軽に参加できる
- アカウント不要で参加可能
ブラウザ版が便利な場面
こんなときに最適
- 初めてZoomを使う
- 一度だけの参加
- 会社のパソコンでインストールできない
- ネットカフェや図書館のPCを使う
- ディスク容量に余裕がない
- 複数のデバイスで使い分けたい
緊急時や一時的な利用には、ブラウザ版が便利です。
パソコンでブラウザから参加する方法
最も一般的なパソコンでの参加手順です。
招待URLから参加する基本手順
ステップ1:招待リンクをクリック
主催者から送られてきたZoom会議のURLをクリックします。
通常、以下のような形式です:
https://zoom.us/j/123456789
ステップ2:ブラウザが開く
URLをクリックすると、自動的にブラウザが開きます。
ステップ3:アプリのダウンロードをスキップ
「Zoom Meetingsを開く」といったメッセージが表示される場合があります。
ここで重要なポイントは、何もクリックせずに少し待つことです。
ステップ4:ブラウザ参加リンクを探す
数秒待つと、ページの下部や小さな文字で以下のようなリンクが表示されます:
- 「ブラウザから参加してください」
- 「ブラウザから起動」
- 「ブラウザで参加」
- 「If you cannot download or run the application, join from your browser」
このリンクをクリックします。
ステップ5:名前を入力
- 表示名を入力する画面が表示される
- 会議で表示されたい名前を入力
- 「参加」ボタンをクリック
ステップ6:パスコードの入力(必要な場合)
会議にパスコードが設定されている場合、入力を求められます。主催者から教えてもらった数字を入力してください。
ステップ7:待機室で待つ
待機室が有効になっている場合、主催者が承認するまで待ちます。「ホストがまもなく参加を許可します」と表示されたら、そのまま待ちましょう。
ブラウザから直接アクセスする方法
招待URLではなく、ミーティングIDを使って参加する場合です。
手順
- ブラウザでzoom.usにアクセス
- 右上の「ミーティングに参加」をクリック
- 11桁のミーティングIDを入力
- 表示名を入力
- 「参加」をクリック
- パスコードを入力(求められた場合)
音声とビデオの許可設定
初めてブラウザ版を使うとき、マイクとカメラへのアクセス許可を求められます。
許可の手順
- 「マイクへのアクセスを許可」の通知が表示される
- 「許可」をクリック
- 「カメラへのアクセスを許可」の通知が表示される
- 「許可」をクリック
注意点
「ブロック」を選択してしまうと、音声や映像が使えなくなります。間違えてブロックした場合は、ブラウザの設定から変更できます。
Chromeでの変更方法
- アドレスバーの左にある鍵マークをクリック
- サイトの設定を開く
- カメラとマイクを「許可」に変更
スマートフォンでブラウザから参加
外出先でもブラウザから参加できます。
iPhoneでのブラウザ参加
基本的な手順
- 招待URLをタップ
- Safariが開く
- 「ブラウザから参加」リンクをタップ
- 名前を入力して参加
注意点
iPhoneのSafariでは、機能制限が多くあります。可能であれば、アプリのダウンロードを推奨します。
Androidでのブラウザ参加
基本的な手順
- 招待URLをタップ
- Chromeなどのブラウザが開く
- 「ブラウザから参加」を選択
- 名前を入力して参加
スマホでの制限
モバイルブラウザでは、画面共有などの一部機能が使えません。
スマホでアプリダウンロードを回避するコツ
招待URLをタップすると、自動的にApp StoreやGoogle Playに飛ばされることがあります。
回避方法
- URLを長押し
- 「新しいタブで開く」を選択
- ブラウザで開いてから「ブラウザから参加」を探す
ブラウザ版で使える機能
どんな機能が利用できるのか確認しましょう。
基本的な機能
問題なく使える機能
- ビデオ通話
- 音声通話
- チャット(テキストメッセージ)
- 参加者リストの確認
- 手を挙げる
- リアクション(絵文字)
- ギャラリービュー(複数人を同時表示)
- スピーカービュー(話している人を大きく表示)
これらの基本機能があれば、普通の会議は問題なく進められます。
制限される機能
ブラウザ版では使えない、または制限がある機能
画面共有(制限あり)
- Chromeでは画面共有可能
- SafariやFirefoxでは制限がある
- タブ単位での共有が推奨される
バーチャル背景
一部のブラウザでは利用できますが、性能が低下する場合があります。
ブレイクアウトルーム
ブレイクアウトルームとは?
大きな会議を小さなグループに分けて、別々のルームで話し合いができる機能です。
ブラウザ版では参加はできますが、ホストとしてルームを作成・管理はできません。
レコーディング(録画)
ローカルレコーディング(パソコンに保存)はできません。クラウドレコーディングのみ可能です。
その他の制限
- 高度な音声設定
- ホワイトボード機能(一部制限)
- 一部のキーボードショートカット
ブラウザごとの違い
Google Chrome(推奨)
- 最も機能が充実
- 画面共有が可能
- 動作が安定
Microsoft Edge
- Chromeとほぼ同等
- Windows PCで標準搭載
Safari(Mac、iPhone、iPad)
- 基本機能は使える
- 画面共有に制限
- 一部機能が制限される
Firefox
- 基本機能は使える
- やや機能制限が多い
迷ったらChromeを使うのが無難です。
ブラウザ版のメリットとデメリット

導入前に知っておくべき特徴です。
メリット
1. インストール不要
ディスク容量を使わず、すぐに参加できます。
2. アカウント不要
Zoomアカウントを作らなくても、ゲストとして参加可能です。
3. どのデバイスでも使える
パソコン、スマホ、タブレット、どれでもブラウザがあれば参加できます。
4. 管理者権限が不要
会社のパソコンでも、管理者権限なしで使えます。
5. セキュリティソフトの影響を受けにくい
アプリだとセキュリティソフトがブロックすることがありますが、ブラウザ版はその心配が少ないです。
6. 更新の手間がない
アプリのアップデートが不要で、常に最新版が使えます。
デメリット
1. 機能制限がある
前述の通り、一部機能が使えません。
2. パフォーマンスがやや劣る
アプリ版に比べて、動作が重く感じることがあります。
3. ブラウザの設定に依存
広告ブロッカーや拡張機能が干渉する場合があります。
4. 接続が不安定になることも
ブラウザの種類やバージョンによって、安定性に差があります。
5. 高画質・高音質は期待できない
帯域幅やエンコードの関係で、アプリ版より品質が落ちる可能性があります。
ブラウザ版のトラブルシューティング
よくある問題と解決方法です。
「ブラウザから参加」リンクが見つからない
対処法1:十分に待つ
ページが完全に読み込まれるまで、10〜15秒待ちましょう。
対処法2:ページをスクロール
リンクがページの下部にある場合があります。一番下までスクロールしてみてください。
対処法3:URLを直接編集
招待URLの末尾に以下を追加してアクセスします:
?prefer=1&un=あなたの名前
例:
https://zoom.us/j/123456789?prefer=1&un=Taro
音声が聞こえない・相手に届かない
チェック項目
- ブラウザがマイク・スピーカーへのアクセスを許可しているか
- パソコンの音量がミュートになっていないか
- 正しいデバイス(マイク、スピーカー)が選択されているか
- Zoom画面でミュートになっていないか
設定の確認方法
画面下部の歯車アイコン(設定)から、オーディオ設定を確認できます。
カメラが映らない
対処法
- ブラウザにカメラへのアクセス許可を与える
- 他のアプリでカメラを使用中でないか確認
- 別のブラウザで試してみる
- パソコンを再起動
画面が固まる・動作が重い
改善方法
- 他のタブやアプリを閉じる
- ビデオをオフにする
- ブラウザのキャッシュをクリア
- 有線LAN接続に切り替える
- 別のブラウザを試す
画面共有ができない
Chromeでの対処法
- 画面録画の権限を許可する
- 「タブを共有」を選択(デスクトップ全体より安定)
- Chrome拡張機能を無効化してみる
他のブラウザの場合
残念ながら、Safariや一部のブラウザでは画面共有に制限があります。どうしても必要な場合は、Chromeを使うかアプリをダウンロードしましょう。
セキュリティとプライバシー
ブラウザ版を安全に使うための注意点です。
公共のパソコンを使う場合
注意すべきポイント
- 会議終了後、必ずブラウザを閉じる
- ログイン情報を保存しない
- シークレットモード(プライベートブラウジング)を使う
- 機密情報を画面共有しない
シークレットモードとは?
ブラウザの履歴やCookieを保存せずに利用できるモードです。
起動方法
- Chrome:Ctrl + Shift + N
- Safari:Command + Shift + N
- Edge:Ctrl + Shift + P
プライバシー設定
確認すべき項目
- カメラとマイクの許可は会議ごとに設定
- 不要なときはビデオをオフ
- 背景に映る情報に注意
- チャットでの個人情報送信は慎重に
偽のZoomサイトに注意
正規のURLを確認
- 正規:zoom.us または zoom.com
- 怪しい:zoo-m.com、zo0m.com など
メールやメッセージで送られてきたリンクが正規のものか、必ず確認しましょう。
よくある質問
ブラウザ版に関する疑問に答えます。
Q1. ブラウザ版は無料で使える?
はい、完全無料です。
アプリ版と同じく、基本的な機能は無料で利用できます。
Q2. アカウントなしでも参加できる?
はい、可能です。
ゲストとして名前だけで参加できます。自分で会議を主催する場合のみ、アカウントが必要です。
Q3. スマホでもブラウザ版は使える?
使えますが、機能制限が多いです。
頻繁に使うなら、アプリのダウンロードをおすすめします。一度だけの参加ならブラウザ版でも十分です。
Q4. ブラウザ版とアプリ版を併用できる?
できます。
デバイスごとに使い分けることも可能です。例えば、自宅のパソコンではアプリ、会社のパソコンではブラウザ版、といった使い分けができます。
Q5. ブラウザ版で録画はできる?
主催者がクラウドレコーディングを有効にしている場合のみ可能です。
ローカル録画(自分のパソコンに保存)はできません。
Q6. データ通信量はどのくらい?
目安(1時間あたり)
- ビデオなし:約50〜100MB
- ビデオあり:約500MB〜1GB
モバイル回線を使う場合は、データ容量に注意しましょう。
Q7. 長時間の会議でも大丈夫?
基本的に問題ありませんが、以下に注意してください。
- ブラウザのメモリ消費が増える
- 定期的にブラウザを再起動すると安定
- 有線接続がより安定
ブラウザ版からアプリ版への移行
やはりアプリが必要になった場合の対応です。
アプリをダウンロードするタイミング
こんな時はアプリが便利
- 週に数回以上Zoomを使う
- 画面共有を頻繁に使う
- 高画質での参加が必要
- ホストとして会議を主催する
- 長時間の会議が多い
頻繁に使うなら、アプリをダウンロードした方が快適です。
簡単なダウンロード方法
- zoom.usにアクセス
- 「リソース」→「Zoomをダウンロード」を選択
- インストーラーをダウンロード
- 実行してインストール
数分で完了します。
データの引き継ぎ
ブラウザ版からアプリ版に移行しても、以下は引き継がれます:
- アカウント情報
- 連絡先
- スケジュールされたミーティング
- 録画データ(クラウド保存の場合)
設定やデータを失う心配はありません。
まとめ
Zoomはアプリをダウンロードしなくても、ブラウザから手軽に参加できます。
この記事のポイント
- ブラウザ版はインストール不要で参加可能
- 招待URLから「ブラウザから参加」リンクをクリック
- 基本機能は問題なく使える
- 一部の高度な機能には制限あり
- Chrome使用が最も安定
- 一時的な参加には最適
一度だけの参加や、急ぎの会議ならブラウザ版で十分です。
アプリのダウンロードや設定に時間をかけず、すぐに会議に参加できるのが最大のメリットと言えます。まずはブラウザ版で試してみて、必要に応じてアプリをダウンロードするという使い方がおすすめです。
この記事を参考に、手軽にZoom会議に参加してくださいね!
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