「最近、エクスプローラーの動きが遅い気がする」
「サムネイル画像が正しく表示されない」
「ファイルを開くのに時間がかかる」
こんな症状に悩んでいませんか?
その原因、実はエクスプローラーのキャッシュが溜まりすぎているからかもしれません。
この記事では、Windowsエクスプローラーのキャッシュを安全に削除する方法を、初心者の方でも分かるように詳しく解説します。
エクスプローラーのキャッシュって何?

キャッシュの役割を理解しよう
キャッシュとは、よく使うデータを一時的に保存しておく仕組みのことです。
例えば、画像フォルダを開いた時に表示される小さなプレビュー画像(サムネイル)。これは毎回ファイルから作り直すのではなく、一度作ったものをキャッシュとして保存しています。
次回同じフォルダを開いた時、保存されたキャッシュを使うことで素早く表示できるわけですね。
なぜキャッシュを削除する必要があるのか
便利なキャッシュですが、長く使っていると問題が起きることがあります。
キャッシュが原因で起こる問題:
- 動作が重くなる(キャッシュデータが大きくなりすぎた)
- サムネイルが正しく表示されない(古いキャッシュが残っている)
- ディスク容量を圧迫する(不要なキャッシュが溜まっている)
- アイコン表示がおかしくなる(アイコンキャッシュの破損)
定期的にキャッシュをクリアすることで、これらの問題を解決できます。
サムネイルキャッシュの削除方法
まずは、最もよく問題になるサムネイルキャッシュの削除方法から解説します。
ディスククリーンアップを使う方法
手順:
- エクスプローラーで「PC」または「コンピューター」を開く
- Cドライブを右クリック→「プロパティ」を選択
- 「ディスクのクリーンアップ」をクリック
- 「縮小表示(サムネイル)」にチェックを入れる
- 「OK」→「ファイルの削除」をクリック
これで、Windows全体のサムネイルキャッシュが削除されます。
設定アプリから削除(Windows 10/11)
もっと簡単な方法もあります。
Windows 11の場合:
- 「設定」を開く(Windowsキー + I)
- 「システム」→「記憶域」を選択
- 「一時ファイル」をクリック
- 「縮小表示」にチェック
- 「ファイルの削除」をクリック
Windows 10の場合:
- 「設定」を開く
- 「システム」→「ストレージ」を選択
- 「一時ファイル」をクリック
- 同様の手順で削除
この方法なら、数クリックで完了します。
アイコンキャッシュの削除方法
「フォルダやファイルのアイコンが変になった」という時は、アイコンキャッシュを削除しましょう。
隠しファイルを表示する
まず、隠しファイルを見えるようにします。
- エクスプローラーを開く
- 「表示」→「表示」メニューを選択
- 「隠しファイル」にチェックを入れる
アイコンキャッシュファイルを削除
- エクスプローラーで以下のパスを開く:
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local
- 以下のファイルを探して削除:
IconCache.db
iconcache_*.db
(複数ある場合)
- パソコンを再起動
再起動後、アイコンキャッシュが自動的に再生成されます。
エクスプローラーの履歴を削除
最近使ったファイルやフォルダの履歴も、エクスプローラーのキャッシュの一種です。
クイックアクセスの履歴をクリア
手順:
- エクスプローラーを開く
- 上部の「…」または「ファイル」をクリック
- 「オプション」を選択
- 「全般」タブで「クリア」ボタンをクリック
これで「クイックアクセス」に表示される履歴が削除されます。
自動で履歴を残さない設定
そもそも履歴を残したくない場合は:
- 同じ「フォルダーオプション」画面で
- 「最近使ったファイルをクイックアクセスに表示する」のチェックを外す
- 「よく使うフォルダーをクイックアクセスに表示する」のチェックを外す
- 「OK」をクリック
この設定なら、履歴が溜まることはありません。
一括で全キャッシュを削除する方法
「全部まとめて削除したい」という方には、コマンドを使った方法があります。
ディスククリーンアップの詳細設定
- 「ディスククリーンアップ」を起動
- 「システムファイルのクリーンアップ」をクリック
- 削除したい項目をすべてチェック:
- 縮小表示
- 一時ファイル
- ダウンロードされたプログラムファイル
- インターネット一時ファイル
- 「OK」→削除実行
これで、エクスプローラー関連のキャッシュをまとめて削除できます。
注意点
一時ファイルには、作業中のデータが含まれることがあります。
削除する前に:
- 開いているアプリケーションをすべて終了
- 保存していない作業があれば保存
- 重要なダウンロードファイルは移動
これらを確認してから実行しましょう。
定期的なメンテナンスで快適に
キャッシュは使っているうちに自然と溜まっていくものです。
自動メンテナンスを活用
Windows 10/11には「ストレージセンサー」という便利な機能があります。
設定方法:
- 「設定」→「システム」→「記憶域」
- 「ストレージセンサー」をオンにする
- 「ストレージセンサーを構成する」をクリック
- 削除タイミングを設定(毎日/毎週/毎月/容量不足時)
これで、自動的に一時ファイルやキャッシュが削除されます。
手動メンテナンスの目安
自動設定が不安な方は、手動で定期的に行いましょう。
おすすめの頻度:
- サムネイルキャッシュ:月1回
- アイコンキャッシュ:問題が起きた時のみ
- 履歴クリア:週1回または必要に応じて
カレンダーにメンテナンス日を登録しておくと忘れませんよ。
こんな時は要注意!削除NGなケース
キャッシュ削除は基本的に安全ですが、注意すべきケースもあります。
削除を避けるべき状況
- 作業中のファイルがある時
一時ファイルに未保存データがある可能性 - システムアップデート中
更新プログラムが正常に動作しなくなる恐れ - バックアップ作業中
バックアップが正しく完了しない可能性
これらの作業が終わってから削除しましょう。
削除後に不具合が起きたら
万が一、削除後にエクスプローラーの動作がおかしくなったら:
- パソコンを再起動
- エクスプローラーを再起動(タスクマネージャーから)
- システムファイルチェッカーを実行
それでも解決しない場合は、システムの復元ポイントから元に戻すことも検討してください。
まとめ:定期的なキャッシュ削除で快適なPC環境を
Windowsエクスプローラーのキャッシュ削除は、パソコンを快適に使うための基本的なメンテナンスです。
この記事のポイント:
✓ サムネイルキャッシュ:ディスククリーンアップで簡単削除
✓ アイコンキャッシュ:IconCache.dbを削除して再起動
✓ 履歴クリア:フォルダーオプションからワンクリック
✓ 一括削除:システムファイルのクリーンアップを活用
✓ 自動化:ストレージセンサーで定期メンテナンス
「なんだか重いな」と感じたら、まずはキャッシュ削除を試してみてください。
たったこれだけで、エクスプローラーの動作が見違えるほど軽くなることもありますよ。
定期的なメンテナンスで、いつも快適なパソコン環境を保ちましょう!
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