「このフォルダにあるファイルのリストを作りたい」
「写真のファイル名を一覧表にしたい」
「資料作成のために、ファイル情報をExcelにまとめたい」
フォルダ内のファイルを一つひとつ手入力するのは、本当に面倒ですよね。
実は、Windowsにはファイル一覧を自動で出力する機能がちゃんと用意されています。しかも、特別なソフトは不要です。
この記事では、初心者でも簡単にできるファイル一覧の出力方法を、目的別に詳しく解説します。
ファイル一覧を出力するって何?

どんな情報が取得できるのか
ファイル一覧の出力とは、フォルダの中にあるファイルやサブフォルダの情報をリスト化することです。
取得できる情報は:
- ファイル名
- 拡張子(.jpg、.pdf、.docxなど)
- ファイルサイズ
- 更新日時
- ファイルパス(保存場所)
これらの情報を、テキストファイルやExcelファイルとして保存できます。
どんな時に便利?
実は、色々な場面で役立ちます。
活用例:
- 写真や動画ファイルの目録作成
- バックアップ前のファイルリスト作成
- 音楽ファイルのプレイリスト作成
- 資料やレポートに添付するファイル一覧
- 大量のファイルを整理する前の現状把握
「こんなに簡単にできるなら、もっと早く知りたかった!」という声をよく聞きますよ。
【超簡単】コマンドプロンプトで出力する方法
最もシンプルで確実な方法から紹介します。
基本のdirコマンド
手順:
- 一覧を作りたいフォルダを開く
- アドレスバー(フォルダのパスが表示されている部分)をクリック
- 「cmd」と入力してEnterキーを押す
→ そのフォルダでコマンドプロンプトが開きます - 以下のコマンドを入力:
dir /b > filelist.txt
- Enterキーを押す
これだけで、同じフォルダ内に「filelist.txt」というファイル名の一覧が作成されます。
コマンドの意味を理解しよう
dir = フォルダ内のファイルを表示するコマンド
/b = ファイル名だけをシンプルに表示
> = 結果をファイルに保存(リダイレクトと呼びます)
filelist.txt = 保存するファイル名(好きな名前に変更OK)
難しそうに見えますが、実はこれだけの意味なんです。
詳細情報も含めて出力する方法
「ファイル名だけじゃなくて、サイズや日付も欲しい」という場合もありますよね。
サイズと更新日時を含める
dir > filelist.txt
/bオプションを外すだけで、こんな情報が含まれます:
- 更新日時
- ファイルサイズ
- ファイル名
- フォルダの総数とファイル数
より詳しい情報が必要な時に便利です。
サブフォルダも含めて一覧化
フォルダの中にさらにフォルダがある場合、すべてまとめて出力できます。
dir /s /b > filelist.txt
/s = サブフォルダも含めてすべて表示
これで、階層の深いフォルダ構造も一気にリスト化できます。
特定の種類のファイルだけ抽出
「画像ファイルだけ」「Excelファイルだけ」など、特定のファイルだけ出力することも可能です。
画像ファイルのみ(.jpgと.png):
dir *.jpg *.png /b > imagelist.txt
Excelファイルのみ:
dir *.xlsx /b > excellist.txt
ワイルドカード(*)を使うことで、特定の拡張子だけを抽出できます。
PowerShellで高度な出力をする方法
もっと細かい情報が必要な時は、PowerShellを使いましょう。
PowerShellの起動方法
- 対象フォルダを開く
- Shiftキーを押しながら右クリック
- 「PowerShellウィンドウをここで開く」を選択
(または「ターミナルで開く」)
CSV形式で出力
Excelで開きやすいCSV形式で保存できます。
Get-ChildItem | Select-Object Name, Length, LastWriteTime | Export-Csv -Path filelist.csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation
コマンドの内訳:
- Get-ChildItem = ファイル一覧を取得
- Select-Object = 表示する項目を選択(名前、サイズ、更新日時)
- Export-Csv = CSV形式で保存
- -Encoding UTF8 = 文字化け防止
- -NoTypeInformation = 余計な情報を省く
さらに詳しい情報を含める
Get-ChildItem -Recurse | Select-Object Name, Length, LastWriteTime, DirectoryName | Export-Csv -Path filelist.csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation
-Recurse = サブフォルダも含める
DirectoryName = ファイルの保存場所(フルパス)も出力
これで、完璧なファイル台帳が作れます。
フリーソフトを使った簡単な方法
「コマンドは苦手…」という方には、フリーソフトもあります。
おすすめソフト
FileListMaker
- 直感的な操作でファイル一覧を作成
- Excel形式での出力に対応
- 日本語対応で使いやすい
FlexibleRenamer
- ファイル名変更ソフトですが、一覧出力機能も充実
- 高度なフィルタリングが可能
DirLister
- シンプルで軽量
- テキストやHTML形式で出力
これらのソフトは、Vectorや窓の杜などからダウンロードできます。
フリーソフトを使う時の注意点
- 信頼できるサイトからダウンロードする
- ウイルススキャンを実行してから使用
- レビューや評価を確認する
安全性を確認してから利用しましょう。
Excelで使いやすく加工する方法

出力したファイル一覧を、Excelでさらに見やすくできます。
テキストファイルをExcelで開く
- Excelを起動
- 「ファイル」→「開く」
- 「すべてのファイル」を選択
- 作成した.txtファイルを選択
- テキストファイルウィザードに従って設定
CSV形式ならさらに簡単
PowerShellで作成したCSVファイルなら:
- ファイルをダブルクリックするだけでExcelが起動
- そのまま編集可能
- 並び替えやフィルタも自由
資料作成に最適です。
表を見やすくする工夫
Excelで開いたら:
- 1行目に見出しを追加(ファイル名、サイズ、更新日時など)
- テーブルとして書式設定
- 不要な列を削除
- ファイルサイズをMB表示に変換
これで、報告書や資料として使えるレベルになります。
応用テクニック:こんなこともできる
ファイルパスだけを取得
「このファイルがどこにあるか」を調べたい時:
dir /s /b /a-d > filepath.txt
/a-d = フォルダを除外してファイルのみ
フルパス(完全な保存場所)が一覧化されます。
ファイル数をカウント
「このフォルダに何個ファイルがあるか知りたい」という時:
dir /s /a-d | find /c ".txt"
特定の拡張子のファイル数がカウントされます。
更新日でフィルタリング
「2024年以降に更新されたファイルだけ」という条件も可能です。
forfiles /D +2024/01/01 /C "cmd /c echo @path" > recentfiles.txt
高度な条件指定ができるのも、Windowsの強みですね。
トラブルシューティング:うまくいかない時は
文字化けする場合
原因: 文字コードの問題
解決策:
- PowerShellでUTF8指定して出力
- メモ帳で開いて「名前を付けて保存」→エンコードを変更
- Excel側で文字コードを指定して開く
アクセス拒否エラー
原因: 権限不足
解決策:
- コマンドプロンプトを「管理者として実行」
- 自分のユーザーフォルダ内で実行
- 対象フォルダの権限を確認
一覧が途中で切れる
原因: パスが長すぎる
解決策:
- より短いフォルダ名に変更
- /b オプションを使ってシンプルに出力
- PowerShellの方が長いパスに対応できる
まとめ:目的に合った方法を選ぼう
Windowsでファイル一覧を出力する方法は、実はたくさんあります。
この記事のポイント:
✓ 簡単・基本:dir /b > filelist.txt で即出力
✓ 詳細情報:dir > filelist.txt でサイズと日付も取得
✓ サブフォルダ含む:dir /s /b で階層すべて出力
✓ Excel向け:PowerShellでCSV形式に出力
✓ 初心者向け:フリーソフトも選択肢の一つ
✓ 応用:特定の拡張子やフィルタ条件で絞り込み可能
自分の目的に合った方法を選べば、手作業の時間を大幅に短縮できます。
「こんなに簡単だったのか」と驚いた方も多いのではないでしょうか。
ファイル管理の効率がグッと上がる、この便利なテクニックをぜひ活用してくださいね!
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