WindowsでVPN接続できない時の解決法!原因別トラブル対処を徹底解説

Windows

「会社のVPNに接続しようとしたら、エラーが出て繋がらない…」

「自宅から社内ネットワークにアクセスしたいのに、VPNが使えない!」

リモートワークが増えた今、VPN接続のトラブルは本当に困りますよね。

実は、WindowsでVPNに接続できない原因は様々です。ネットワーク設定、ファイアウォール、認証情報、プロトコルの問題など、複数の要因が考えられます。でも、ほとんどの場合は自分で解決できます。

この記事では、WindowsでVPNに接続できない時の原因と対処法を、エラーコード別に分かりやすく解説します。順番に試していけば、きっと問題を解決できるはずです。


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  1. VPN接続の基本知識
    1. VPNとは?
    2. VPNの種類
  2. VPNに接続できない主な原因
    1. ネットワーク関連の問題
    2. 設定の問題
    3. サーバー側の問題
  3. まず確認すべき基本事項
    1. インターネット接続の確認
    2. VPN認証情報の確認
    3. 日時設定の確認
  4. 【Windows 11】VPN接続の基本設定
    1. VPN接続の追加
    2. VPNへの接続
  5. 【Windows 10】VPN接続の基本設定
    1. VPN接続の追加
    2. 接続方法
  6. エラーコード別の対処法
    1. エラー 800:リモート接続を確立できませんでした
    2. エラー 807:ネットワーク接続が中断されました
    3. エラー 809:L2TPポートがブロックされています
    4. エラー 812/813:接続が拒否されました
    5. エラー 691:ユーザー名またはパスワードが拒否されました
    6. エラー 619:指定されたポートに接続できません
  7. ファイアウォール・セキュリティ設定の調整
    1. Windowsファイアウォールの設定
    2. セキュリティソフトの設定
  8. ネットワークアダプターのトラブル対処
    1. VPNアダプターの再インストール
    2. ネットワークのリセット
  9. DNS・プロキシ設定の確認
    1. DNSサーバーの変更
    2. プロキシ設定の無効化
  10. VPNプロトコルの最適化
    1. プロトコルの変更
    2. 詳細設定の調整
  11. コマンドプロンプトでのトラブル対処
    1. ネットワークコマンド
    2. VPN接続状態の確認
  12. 会社VPNでの特有の問題
    1. 証明書のインストール
    2. VPNクライアントソフトの使用
  13. トラブルシューティングの手順
    1. 段階的な確認
    2. ログの確認
  14. よくある質問(Q&A)
    1. Q1:会社のVPNに自宅から接続できません
    2. Q2:公衆Wi-FiではVPNに接続できるのに、自宅では繋がりません
    3. Q3:VPN接続後、インターネットに繋がらなくなりました
    4. Q4:接続はできるのに、社内リソースにアクセスできません
    5. Q5:突然VPNに接続できなくなりました
    6. Q6:エラーコードが表示されません、単に接続できません
  15. まとめ:段階的に確認して確実に解決しよう

VPN接続の基本知識

VPNとは?

VPN(Virtual Private Network)は、仮想的な専用回線を作る技術です。

主な用途:

  • 会社のネットワークに外部からアクセス
  • セキュアな通信の確保
  • 地域制限の回避
  • 公衆Wi-Fiでの安全な通信

仕組み:
インターネット上に暗号化されたトンネルを作り、安全にデータをやり取りします。

VPNとは?
仮想的なプライベートネットワーク。暗号化された通信経路を作り、安全にデータをやり取りできる技術です。

VPNの種類

Windows で使える主なVPN種類です。

1. PPTP(Point-to-Point Tunneling Protocol)

  • 古い規格
  • 設定が簡単
  • セキュリティが弱い
  • 最近は非推奨

2. L2TP/IPsec

  • PPTPより安全
  • 会社で広く使われる
  • ファイアウォールで遮断されやすい

3. SSTP(Secure Socket Tunneling Protocol)

  • Windows標準サポート
  • ファイアウォールを通過しやすい
  • セキュアな通信

4. IKEv2/IPsec

  • 高速で安定
  • モバイル環境に強い
  • Windows 10/11で推奨

5. OpenVPN

  • オープンソース
  • 高いセキュリティ
  • 専用ソフトが必要

VPNに接続できない主な原因

ネットワーク関連の問題

インターネット接続の不具合:

  • そもそもネット接続がない
  • 回線が不安定
  • DNSの問題

ファイアウォール・セキュリティ:

  • Windowsファイアウォールがブロック
  • ウイルス対策ソフトが干渉
  • ルーターのポートが閉じている

設定の問題

接続設定のミス:

  • サーバーアドレスの間違い
  • ユーザー名・パスワードの誤り
  • VPNプロトコルの不一致

証明書の問題:

  • 証明書の期限切れ
  • 証明書がインストールされていない
  • ルート証明書の不足

サーバー側の問題

VPNサーバーの状態:

  • サーバーがダウン
  • メンテナンス中
  • 接続数の上限到達

まず確認すべき基本事項

VPN接続の前に、基本的な確認を行いましょう。

インターネット接続の確認

手順:

  1. ブラウザでWebサイトを開く
  • GoogleやYahoo!など
  1. 正常にアクセスできるか確認
  • 開けなければインターネット接続を修復
  1. DNS確認
  • コマンドプロンプトで nslookup google.com
  • 正しく名前解決されるか確認

VPN認証情報の確認

確認項目:

  • サーバーアドレス(URL or IPアドレス)
  • ユーザー名
  • パスワード
  • 共有キー(Pre-shared key)

注意:
会社のVPNの場合、IT部門から提供された情報と一致しているか確認してください。

日時設定の確認

証明書の検証に日時が重要です。

手順:

  1. タスクバーの時計を右クリック
  2. 日付と時刻の調整
  3. 自動設定を確認
  • 「時刻を自動的に設定する」がオン
  1. タイムゾーン確認
  • 正しい地域になっているか

理由:
時刻がずれていると、証明書の有効期限チェックでエラーになります。


【Windows 11】VPN接続の基本設定

VPN接続の追加

手順:

  1. 設定を開く
  • スタート→設定
  • またはWindowsキー + I
  1. ネットワークとインターネット
  • 左側メニューから選択
  1. VPN
  • 「VPN」をクリック
  1. VPN接続を追加
  • 「VPN接続を追加」ボタン
  1. 接続情報を入力
  • VPNプロバイダー: Windows(ビルトイン)
  • 接続名: 任意の名前(例:会社VPN)
  • サーバー名またはアドレス: VPNサーバーのアドレス
  • VPNの種類: 自動または指定されたプロトコル
  • サインイン情報の種類: ユーザー名とパスワード
  • ユーザー名: アカウント名
  • パスワード: パスワード
  1. 保存

VPNへの接続

手順:

  1. 設定→ネットワークとインターネット→VPN
  2. 作成したVPN接続をクリック
  3. 接続ボタンをクリック
  4. 認証情報入力(必要な場合)
  5. 接続完了を確認
  • 「接続済み」と表示

【Windows 10】VPN接続の基本設定

VPN接続の追加

手順:

  1. 設定→ネットワークとインターネット
  2. VPN→VPN接続を追加する
  3. 接続情報を入力
  • Windows 11と同じ項目
  1. 保存

接続方法

手順:

  1. タスクバーのネットワークアイコン
  2. VPN接続を選択
  3. 接続をクリック

エラーコード別の対処法

エラー 800:リモート接続を確立できませんでした

原因:

  • VPNサーバーに到達できない
  • ファイアウォールがブロック
  • インターネット接続の問題

対処法:

  1. インターネット接続確認
  2. ファイアウォール設定
  • Windowsファイアウォールを一時的に無効化してテスト
  • 有効な場合、VPNポートを許可
  1. VPNプロトコル変更
  • PPTP → L2TP/IPsec に変更
  1. サーバーアドレス確認
  • IPアドレスまたはFQDNが正しいか

エラー 807:ネットワーク接続が中断されました

原因:

  • 接続が途中で切断
  • ネットワークの不安定
  • タイムアウト

対処法:

  1. ネットワーク接続を安定化
  • Wi-Fi → 有線LAN
  • 電波状況の改善
  1. VPNタイムアウト設定変更
  • レジストリ編集(上級者向け)
  1. 別の時間帯に試す
  • ネットワーク混雑を避ける

エラー 809:L2TPポートがブロックされています

原因:

  • ルーターやファイアウォールがL2TPをブロック
  • NATトラバーサルの問題

対処法:

  1. レジストリ値を追加 手順:
  • Windowsキー + R
  • regedit と入力
  • 以下のパスに移動:
   HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\PolicyAgent
  • 右クリック→新規→DWORD(32ビット)値
  • 名前:AssumeUDPEncapsulationContextOnSendRule
  • 値:2
  • PCを再起動
  1. ルーターのポート転送設定
  • UDP 500、4500を開放
  • IPsec/L2TPパススルーを有効化

エラー 812/813:接続が拒否されました

原因:

  • 認証情報の誤り
  • サーバーのポリシー設定
  • 証明書の問題

対処法:

  1. 認証情報の再確認
  • ユーザー名、パスワードを再入力
  1. 証明書のインストール
  • 必要な証明書をインポート
  1. 暗号化設定の変更
  • VPN設定→詳細オプション
  • データ暗号化:「オプション」に変更

エラー 691:ユーザー名またはパスワードが拒否されました

原因:

  • 認証情報の間違い
  • アカウントの無効化
  • パスワードの期限切れ

対処法:

  1. 認証情報の確認
  • 大文字小文字を正確に
  1. ドメイン名の追加
  • ユーザー名を ドメイン\ユーザー名 形式で入力
  1. IT部門に確認
  • アカウント状態を確認

エラー 619:指定されたポートに接続できません

原因:

  • ファイアウォールの干渉
  • VPNプロトコルの不一致

対処法:

  1. ファイアウォール無効化テスト
  2. VPN種類を変更
  • 自動 → SSTP または IKEv2
  1. セキュリティソフト確認
  • 一時的に無効化してテスト

ファイアウォール・セキュリティ設定の調整

Windowsファイアウォールの設定

VPN用ポートの許可:

  1. コントロールパネル→Windows Defender ファイアウォール
  2. 詳細設定
  3. 受信の規則→新しい規則
  4. ポート→次へ
  5. プロトコルとポート指定
  • PPTP:TCP 1723
  • L2TP:UDP 500、4500、1701
  • SSTP:TCP 443
  • IKEv2:UDP 500、4500
  1. 接続を許可する→次へ
  2. 適用するプロファイル:すべて選択
  3. 名前:VPN接続
  4. 完了

セキュリティソフトの設定

対処法:

  1. VPNを例外に追加
  • セキュリティソフトの設定
  • VPN接続を許可リストに
  1. ファイアウォール機能の一時無効化
  • テスト目的で無効化
  • 接続できたら個別設定で許可
  1. VPNモード設定
  • 一部のセキュリティソフトにVPN専用モードあり

ネットワークアダプターのトラブル対処

VPNアダプターの再インストール

手順:

  1. デバイスマネージャーを開く
  • スタート右クリック→デバイスマネージャー
  1. ネットワークアダプターを展開
  2. WAN Miniportを確認
  • WAN Miniport (PPTP)
  • WAN Miniport (L2TP)
  • WAN Miniport (IKEv2)
  • WAN Miniport (SSTP)
  1. 再インストール
  • 各アダプターを右クリック
  • デバイスのアンインストール
  • 「このデバイスのドライバーを削除する」にチェック
  • アンインストール
  1. ハードウェア変更のスキャン
  • デバイスマネージャーのメニュー
  • 操作→ハードウェア変更のスキャン
  1. 再起動

ネットワークのリセット

手順:

  1. 設定→ネットワークとインターネット
  2. 詳細なネットワーク設定
  • またはネットワークの詳細設定
  1. ネットワークのリセット
  2. 今すぐリセット
  3. 確認画面で「はい」
  4. 再起動

注意:
すべてのネットワーク設定が初期化されます。Wi-Fiのパスワードなども再設定が必要です。


DNS・プロキシ設定の確認

DNSサーバーの変更

手順:

  1. コントロールパネル→ネットワークとインターネット
  2. ネットワーク接続
  3. 使用中のアダプターを右クリック
  • プロパティ
  1. インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)
  • 選択→プロパティ
  1. DNS設定
  • 「次のDNSサーバーのアドレスを使う」を選択
  • 優先:8.8.8.8(Google DNS)
  • 代替:8.8.4.4
  1. OK→閉じる
  2. VPN接続を再試行

プロキシ設定の無効化

手順:

  1. 設定→ネットワークとインターネット
  2. プロキシ
  3. 手動プロキシセットアップ
  • 「プロキシサーバーを使う」をオフ
  1. 自動プロキシセットアップ
  • 「設定を自動的に検出する」をオフ(一時的)
  1. VPN接続テスト

VPNプロトコルの最適化

プロトコルの変更

接続できない場合、別のプロトコルを試します。

推奨順序:

  1. IKEv2/IPsec(最新、高速)
  2. SSTP(ファイアウォールに強い)
  3. L2TP/IPsec(広く対応)
  4. PPTP(非推奨、最終手段)

変更手順:

  1. VPN接続のプロパティ
  • 設定→ネットワークとインターネット→VPN
  • 接続を選択→詳細オプション
  1. 編集
  2. VPNの種類を変更
  3. 保存

詳細設定の調整

手順:

  1. コントロールパネル→ネットワーク接続
  2. VPN接続を右クリック→プロパティ
  3. セキュリティタブ
  • データの暗号化:オプション(暗号化なしでも可)
  • 認証:許可するプロトコルを選択
  1. ネットワークタブ
  • IPv6のチェックを外す(必要に応じて)
  1. 適用→OK

コマンドプロンプトでのトラブル対処

ネットワークコマンド

基本的な修復コマンド:

  1. コマンドプロンプト(管理者)を開く
  • スタート右クリック→ターミナル(管理者)
  1. 以下のコマンドを順に実行
ipconfig /flushdns
ipconfig /registerdns
ipconfig /release
ipconfig /renew
netsh winsock reset
netsh int ip reset
  1. 再起動

VPN接続状態の確認

コマンド:

rasdial

または

netsh interface show interface

現在の接続状態が表示されます。


会社VPNでの特有の問題

証明書のインストール

会社から提供された証明書をインストールします。

手順:

  1. 証明書ファイルをダブルクリック
  • .cer、.pfx、.p12 ファイル
  1. 証明書のインポートウィザード
  • 保存場所:ローカルコンピューター
  • 次へ
  1. 証明書ストア
  • 「証明書をすべて次のストアに配置する」
  • 参照→「信頼されたルート証明機関」
  1. 完了
  2. VPN再接続

VPNクライアントソフトの使用

会社によっては専用ソフトが必要です。

主なVPNクライアント:

  • Cisco AnyConnect
  • FortiClient
  • Pulse Secure
  • Palo Alto GlobalProtect

インストール:
IT部門から提供されたソフトをインストールし、設定ファイルをインポートします。


トラブルシューティングの手順

段階的な確認

手順:

  1. 基本確認
  • インターネット接続
  • 認証情報
  • 日時設定
  1. ファイアウォール
  • 一時的に無効化してテスト
  1. プロトコル変更
  • 自動 → IKEv2 → SSTP
  1. ネットワークリセット
  • アダプター再インストール
  • ネットワークリセット
  1. 専門家に相談
  • IT部門、VPNサービス提供元

ログの確認

イベントビューアーでエラー確認:

  1. イベントビューアーを開く
  • スタート右クリック→イベントビューアー
  1. Windowsログ→システム
  2. RAS関連のエラーを検索
  • ソース:RemoteAccess
  1. エラー内容を確認

よくある質問(Q&A)

Q1:会社のVPNに自宅から接続できません

まずIT部門に、自宅からのアクセスが許可されているか確認してください。許可されている場合、ファイアウォール設定とVPNプロトコルを確認しましょう。

Q2:公衆Wi-FiではVPNに接続できるのに、自宅では繋がりません

自宅のルーター設定で、VPN用のポートがブロックされている可能性があります。ルーターの設定画面で、VPNパススルーを有効化してください。

Q3:VPN接続後、インターネットに繋がらなくなりました

スプリットトンネリングの設定問題です。VPN接続のプロパティ→ネットワークタブ→詳細設定で「リモートネットワークでデフォルトゲートウェイを使う」のチェックを外してください。

Q4:接続はできるのに、社内リソースにアクセスできません

DNS設定の問題です。VPN接続のプロパティで、社内DNSサーバーのアドレスを設定してください。

Q5:突然VPNに接続できなくなりました

Windows Updateによる影響の可能性があります。最近のアップデートをアンインストールするか、VPNアダプターのドライバーを更新してください。

Q6:エラーコードが表示されません、単に接続できません

詳細なログを確認するため、イベントビューアーでRASカテゴリのエラーをチェックしてください。具体的なエラー情報が得られます。


まとめ:段階的に確認して確実に解決しよう

WindowsでのVPN接続トラブル対処法を解説しました。

基本的な確認事項:
✅ インターネット接続
✅ 認証情報(サーバー、ユーザー名、パスワード)
✅ 日時設定

主なエラーと対処:

エラー800:
→ ファイアウォール確認、プロトコル変更

エラー807:
→ ネットワーク安定化

エラー809:
→ レジストリ値追加、ポート開放

エラー691:
→ 認証情報再確認

ファイアウォール設定:
⚠️ VPN用ポートを許可
⚠️ セキュリティソフトの例外設定
⚠️ ルーターのVPNパススルー有効化

ネットワーク修復手順:

  1. VPNアダプター再インストール
  2. ネットワークのリセット
  3. DNS・プロキシ設定確認

プロトコルの選択:

  • IKEv2/IPsec(推奨)
  • SSTP(ファイアウォールに強い)
  • L2TP/IPsec(広く対応)

会社VPNの場合:

  • IT部門に設定を確認
  • 証明書のインストール
  • 専用クライアントソフト使用

トラブル時の基本:

  1. 基本確認から始める
  2. ファイアウォール一時無効化でテスト
  3. プロトコルを変更
  4. ネットワークをリセット
  5. ログで詳細確認

VPN接続のトラブルは、焦らず一つずつ確認していけば必ず解決できます。この記事を参考に、安全で安定したVPN接続を実現してください!

どうしても解決しない場合は、IT部門やVPNサービス提供元のサポートに相談しましょう。ログ情報を共有すると、スムーズに解決できます。

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