「共有フォルダを作ったら、自分の容量が減るの?」
「友達と共有したファイル、誰の容量にカウントされるの?」
「共有フォルダで容量を節約できるって本当?」
Google Driveの共有フォルダを使っていると、容量の扱いについて疑問が湧いてきますよね。
実は、共有フォルダの容量カウントには明確なルールがあるんです。このルールを理解していないと、思わぬ容量不足に陥ることもあります。
この記事では、Google Driveの共有フォルダにおける容量の仕組みから、誰の容量が消費されるのか、容量を節約する方法まで、分かりやすく解説していきます。
チームでの作業や家族との共有をスムーズに進めたい方は、ぜひ最後まで読んでください!
Google Driveの容量の基本

まずは、容量の基礎知識から理解しましょう。
無料プランの容量
15GBが無料で使えます。
ただし、この15GBは以下のサービスで共有されているんですね。
- Google Drive
- Gmail
- Googleフォト
つまり、Gmail の添付ファイルやGoogleフォトの写真も、この15GBから消費されます。
有料プランの容量
Google Oneという有料プランに加入すると、容量を増やせます。
主なプラン:
- 100GB:月額250円
- 200GB:月額380円
- 2TB:月額1,300円
- 5TB以上:さらに大容量プランもあり
容量の確認方法
自分の使用状況を確認する手順です。
ステップ1: Google Driveにアクセス
ステップ2: 左下の「保存容量」を確認
「〇〇GB/15GB を使用中」と表示されます。
ステップ3: 「保存容量」をクリックすると詳細が見られる
サービスごとの使用量が分かるでしょう。
実例
例えば、Gmailで大きな添付ファイルをたくさん受信していると、Google Driveに保存できるファイル量が減ってしまいます。
15GBは3つのサービス全体で共有されている点がポイントです。
共有フォルダの容量ルール【最重要】
ここが最も重要なポイントです。
基本ルール:所有者の容量が消費される
結論から言うと、ファイルの「所有者」の容量が消費されます。
共有しているかどうかは関係なく、誰がそのファイルを作成・アップロードしたかで決まるんですね。
具体的なパターン
パターン1:自分がファイルをアップロードして共有
状況:
あなたが写真をGoogle Driveにアップロードして、友達と共有した
容量消費:
あなたの容量が消費される
友達の容量:
消費されない
パターン2:共有されたフォルダに相手がファイルを追加
状況:
あなたが作った共有フォルダに、友達がファイルをアップロードした
容量消費:
友達の容量が消費される
あなたの容量:
消費されない
パターン3:共有されたファイルをコピー
状況:
友達から共有されたファイルを、自分のドライブにコピーした
容量消費:
コピーした時点であなたの容量が消費される
元のファイルは友達の容量のまま
所有者の確認方法
ファイルの所有者を確認する手順です。
ステップ1: ファイルを右クリック
ステップ2: 「詳細を表示」を選択
ステップ3: 「所有者」欄を確認
ここに表示されているアカウントの容量が消費されています。
実例
例えば、グループプロジェクトで5人のメンバーがいる場合、各自が自分のファイルをアップロードすれば、容量は5人で分散されます。
一方、1人がすべてのファイルをアップロードすると、その人だけの容量が消費されてしまうんですね。
共有設定の種類と容量への影響
共有方法によって、容量の扱いが変わることはありません。
閲覧者(Viewer)
権限:
ファイルを見るだけ、ダウンロードは可能
容量への影響:
閲覧者の容量は消費されない
ファイル所有者の容量のみが消費される
閲覧者(コメント可)(Commenter)
権限:
閲覧とコメントの追加
容量への影響:
閲覧者の容量は消費されない
コメント自体はほとんど容量を使わない
編集者(Editor)
権限:
ファイルの編集、削除、共有設定の変更が可能
容量への影響:
編集しても、所有者の容量のみが消費される
ただし、新しいファイルを追加すると、追加した人の容量が消費される
まとめ
重要なポイント:
共有の権限レベル(閲覧・編集など)は、容量消費には関係ありません。
あくまで「誰がファイルを所有しているか」だけが重要です。
共有ドライブ(旧:チームドライブ)の容量
企業や組織で使う特別な共有方法です。
共有ドライブとは
共有ドライブは、Google Workspace(旧G Suite)で使える組織向けの機能です。
個人のGoogle アカウント(無料版)では利用できません。
容量のカウント方法
組織全体の容量が消費される
個人の容量ではなく、組織に割り当てられた共有容量から消費されます。
通常の共有フォルダとの違い
通常の共有フォルダ:
- 個人アカウントで作成
- 作成者の個人容量を消費
- 作成者が退職すると問題になることがある
共有ドライブ:
- 組織のアカウントで作成
- 組織の共有容量を消費
- メンバーの入れ替えに強い
- 誰かが退職しても影響なし
実例
例えば、会社のプロジェクトで使う場合、共有ドライブなら担当者が退職してもファイルは組織に残ります。
通常の共有フォルダだと、作成者が退職してアカウントが削除されると、フォルダごと消える可能性があるんですね。
容量を節約する7つの方法
Google Driveの容量を効率的に使うテクニックです。
1. Google ドキュメント・スプレッドシート・スライドを活用
重要:
Google製の形式(ドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォーム)は、容量にカウントされません。
活用方法:
- WordファイルをGoogleドキュメントに変換
- ExcelファイルをGoogleスプレッドシートに変換
- PowerPointをGoogleスライドに変換
変換手順:
ステップ1: ファイルをGoogle Driveにアップロード
ステップ2: ファイルを右クリック
ステップ3: 「アプリで開く」→「Googleドキュメント」(またはスプレッドシート/スライド)
ステップ4: 変換されたファイルが自動保存される
これだけで容量がゼロになります!
2. Googleフォトの設定を見直す
「保存容量の節約画質」を選択:
2021年5月以前は無制限でしたが、現在は15GBにカウントされます。
ただし、「保存容量の節約画質」(旧:高画質)を選べば、圧縮されて容量消費が抑えられるでしょう。
3. 重複ファイルを削除
確認方法:
Google Driveで検索バーに「type:video」「type:pdf」などと入力すると、ファイルタイプで絞り込めます。
サイズの大きいファイルを「サイズ」で並べ替えて、不要なものを削除しましょう。
4. ゴミ箱を空にする
重要:
削除したファイルはゴミ箱に移動しますが、ゴミ箱の中でも容量を消費しています。
完全削除の手順:
ステップ1: 左側メニューの「ゴミ箱」をクリック
ステップ2: 「ゴミ箱を空にする」を選択
ステップ3: 確認画面で「完全に削除」をクリック
5. Gmailの不要なメールを削除
添付ファイル付きの古いメールが容量を圧迫していることがあります。
検索方法:
Gmailで「has:attachment larger:10M」と検索すると、10MB以上の添付ファイルがあるメールが表示されます。
6. 役割分担で容量を分散
チームで作業する場合、各メンバーが自分のファイルをアップロードすれば、容量は分散されます。
1人に集中させないのがコツです。
7. 外部ストレージの併用
重要度の低いファイルは、他のクラウドストレージに移すのも一つの方法でしょう。
代替サービス例:
- Dropbox(無料2GB)
- OneDrive(無料5GB)
- iCloud Drive(無料5GB)
実例
例えば、100MBのWordファイルをGoogleドキュメントに変換するだけで、100MB分の容量が空きます。
複数のファイルを変換すれば、数GBの節約も可能ですよ。
共有フォルダでよくある問題と解決法

トラブルシューティングです。
問題1:容量がいっぱいで共有フォルダにアップロードできない
状況:
「容量不足でアップロードできません」と表示される
原因:
あなた自身の容量が不足しています。
解決方法:
- 不要なファイルを削除
- ゴミ箱を空にする
- Google Oneに加入して容量を増やす
- 他のメンバーにアップロードを依頼
問題2:共有されたファイルで自分の容量が減っている
状況:
共有フォルダにあるファイルで、自分の容量が消費されている
原因:
そのファイルの所有者があなたになっているから
確認方法:
ファイルを右クリック→「詳細を表示」→「所有者」を確認
解決方法:
本当に他人が所有すべきファイルなら、一度削除してもらい、正しい人が再アップロードする
問題3:共有相手の容量が減らない
状況:
共有したのに、相手の容量は増えていない
これは正常です:
共有しても、相手の容量は消費されません。
ファイル所有者(あなた)の容量だけが消費されます。
問題4:ファイルを削除しても容量が減らない
原因1:ゴミ箱に残っている
解決方法:ゴミ箱を空にする
原因2:他のサービス(Gmail、Googleフォト)で容量を使っている
解決方法:それぞれのサービスで不要なデータを削除
原因3:反映に時間がかかっている
解決方法:数時間~24時間待つ
実例
例えば、チームの共有フォルダに10GBのファイルがあり、それがすべて自分の所有になっている場合、自分の容量が10GB消費されます。
メンバー全員で使っているからといって、容量が分散されるわけではないんですね。
所有権の移譲
ファイルの所有者を変更する方法です。
所有権を移譲できる条件
以下の場合のみ可能:
- 同じ組織(Google Workspaceアカウント)内
- Googleドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォーム
個人アカウント間では移譲できません:
通常のファイル(PDF、画像、動画など)は所有権を変更できないんですね。
移譲の手順(Google ドキュメント等)
ステップ1: ファイルを開く
ステップ2: 右上の「共有」ボタンをクリック
ステップ3: 移譲したい相手を「編集者」として追加
ステップ4: その人の横の▼をクリック
ステップ5: 「オーナーを譲渡」を選択
ステップ6: 確認画面で「はい」をクリック
個人アカウントの場合の代替案
通常のファイルの所有権は変更できないため、以下の方法を使います。
方法1:ダウンロード→再アップロード
- 相手がファイルをダウンロード
- 自分のドライブにアップロード
- 元のファイルを削除
方法2:コピーを作成
- ファイルを右クリック
- 「コピーを作成」
- コピーした人が新しい所有者になる
実例
例えば、プロジェクトリーダーが変わった場合、Googleドキュメントなら所有権を譲渡できます。
しかし、PDFファイルなどは再アップロードが必要になるでしょう。
Google Workspaceの容量管理
企業・組織向けの情報です。
Google Workspaceとは
旧称G Suite、ビジネス向けのGoogle サービスです。
主な特徴:
- 独自ドメインのメールアドレス
- 共有ドライブが使える
- 管理コンソールで一元管理
- 容量が多い
プランと容量
Business Starter:
1ユーザーあたり30GB
Business Standard:
1ユーザーあたり2TB
Business Plus:
1ユーザーあたり5TB
Enterprise:
必要に応じて拡張可能
管理者向け:容量の確認
管理コンソールから確認:
- 管理コンソールにログイン
- 「レポート」→「アプリレポート」
- 「ドライブ」を選択
- ユーザーごとの使用状況が確認できる
ユーザー別容量制限
管理者は、各ユーザーに容量制限を設定できます。
特定の部署やユーザーが容量を使いすぎるのを防げるでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q1: 共有フォルダに100人でアクセスしたら、容量は100倍消費されますか?
A: いいえ、消費されません。
何人で共有しても、ファイル所有者の容量だけが消費されます。1人で使っても100人で使っても、容量消費は同じです。
Q2: 共有を解除したら、容量は戻りますか?
A: 自分が所有者なら戻りません。
共有設定は容量消費とは無関係です。容量を減らしたいなら、ファイル自体を削除する必要があります。
Q3: 相手が共有フォルダにアップロードしたファイル、私の容量から削除できますか?
A: 編集権限があれば削除できます。
ただし、削除してもあなたの容量は減りません。そのファイルはあなたの所有ではないためです。
Q4: Google Oneに加入したら、家族も容量が増えますか?
A: ファミリー共有を設定すれば可能です。
Google Oneの一部プランでは、最大5人の家族メンバーと容量を共有できます。ただし、容量は全員で共有するため、誰かが多く使えば他の人が使える分が減るでしょう。
Q5: 会社を辞めたら、共有していたファイルはどうなりますか?
A: あなたが所有者のファイルは、アカウント削除とともに消える可能性があります。
退職前に、重要なファイルの所有権を譲渡するか、他のメンバーにコピーしてもらう必要があります。共有ドライブを使っていれば、この問題は起きません。
まとめ
Google Drive共有フォルダの容量についてまとめます。
最重要ルール:
ファイル所有者の容量が消費される
- 共有の有無は関係ない
- 何人で共有しても同じ
- 権限レベルも関係ない
容量消費のパターン:
- 自分がアップロード → 自分の容量
- 共有フォルダに他人が追加 → その人の容量
- 共有ファイルをコピー → コピーした人の容量
容量を節約する方法:
- Google形式(ドキュメント等)に変換 → 容量ゼロ
- 重複ファイルを削除
- ゴミ箱を空にする
- Gmailの添付ファイルを整理
- メンバー間で容量を分散
- 他のストレージサービスと併用
- Google Oneで容量を増やす
所有権の移譲:
- Google形式のファイルは移譲可能(同組織内)
- 通常のファイルは移譲不可
- 代替案:ダウンロード→再アップロード
Google Workspace:
- 共有ドライブで組織全体の容量を使用
- 個人容量の問題を回避
- 企業・組織向け
確認方法:
- ファイル右クリック→詳細を表示→所有者
- 左下の「保存容量」で使用状況確認
注意点:
- ゴミ箱のファイルも容量を消費
- 削除後の反映に時間がかかることがある
- Googleフォト・Gmailも15GBを共有
Google Driveの共有フォルダは便利ですが、容量の仕組みを理解していないと思わぬトラブルになります。
特に「所有者の容量が消費される」という基本ルールを覚えておけば、適切に容量管理ができるでしょう。チームでの作業や家族との共有を、スマートに活用してください!
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