「新しいプリンターを買ったけど、Macに繋げ方が分からない…」
「プリンターが認識されなくて印刷できない」
「Macでプリンター設定ってどうやるの?」
自宅やオフィスでプリンターを使おうとしたとき、設定方法が分からなくて困った経験はありませんか?
実は、Macのプリンター設定は思ったよりも簡単です。基本的な手順を覚えれば、数分で印刷できる状態になるんですね。
この記事では、Macにプリンターを接続する方法から、印刷の基本操作、トラブルシューティングまで、初心者の方でも分かるように詳しく解説していきます。
USB接続、Wi-Fi接続、ネットワーク接続など、あらゆる接続方法に対応していますよ!
プリンター接続の3つの方法

まずは、プリンターをMacに接続する方法を理解しましょう。
1. USB接続(有線接続)
USB接続は、プリンターとMacをケーブルで直接つなぐ方法です。
メリット:
- 設定が簡単
- 接続が安定している
- データ転送速度が速い
デメリット:
- ケーブルの長さに制限がある
- 複数のMacから同時に使いにくい
- ケーブルが邪魔になることがある
2. Wi-Fi接続(無線接続)
Wi-Fi接続は、無線LANルーターを経由してプリンターに接続する方法です。
メリット:
- ケーブル不要でスッキリ
- プリンターをどこにでも設置できる
- 複数のデバイスから印刷可能
デメリット:
- Wi-Fi環境が必要
- 接続が不安定になることがある
- 初期設定が少し複雑
3. ネットワーク接続(有線LAN)
ネットワーク接続は、LANケーブルでプリンターをルーターに接続する方法です。
メリット:
- 安定した接続
- 複数台のMacから利用可能
- セキュリティが高い
デメリット:
- LANケーブルが必要
- プリンターの設置場所が限られる
- 設定が少し複雑
実例
例えば、個人で使うデスク上のプリンターならUSB接続が簡単です。
オフィスで複数人が使うプリンターなら、Wi-Fiまたはネットワーク接続が便利でしょう。
【基本】USB接続でプリンターを設定する
最も基本的な接続方法から見ていきましょう。
準備するもの
- プリンター本体
- USBケーブル(プリンターに付属していることが多い)
- Mac本体
接続手順
ステップ1: プリンターの電源を入れる
プリンターの電源ボタンを押して、起動を待ちます。
ステップ2: USBケーブルで接続
プリンターとMacをUSBケーブルで接続してください。
Macが新しい機種(USB-Cポートのみ)の場合は、USB-C変換アダプタが必要になることもあります。
ステップ3: 自動認識を待つ
多くの場合、Macが自動的にプリンターを認識します。
画面に「新しいプリンターが見つかりました」というメッセージが表示されることもあるでしょう。
ステップ4: ドライバのインストール
必要に応じて、プリンタードライバが自動的にダウンロード・インストールされます。
手動でプリンターを追加する方法
自動認識されない場合は、手動で追加します。
ステップ1: Appleメニュー→「システム設定」を開く
ステップ2: 「プリンタとスキャナ」をクリック
ステップ3: 「プリンタを追加」ボタンをクリック
(古いmacOSでは「+」ボタン)
ステップ4: 接続されているプリンターのリストから選択
ステップ5: 「追加」をクリック
ステップ6: 必要に応じてドライバを選択
ほとんどの場合、自動的に適切なドライバが選ばれます。
確認方法
テストページを印刷:
「プリンタとスキャナ」画面で、追加したプリンターを選択し、「オプションとサプライ」→「ユーティリティ」→「テストページをプリント」をクリックします。
実例
例えば、CanonやEpsonなどの主要メーカーのプリンターなら、USBケーブルを挿すだけで自動的に設定が完了することがほとんどです。
【応用】Wi-Fi接続でプリンターを設定する
無線接続の設定方法です。
事前準備
プリンター側の設定:
まず、プリンター本体をWi-Fiネットワークに接続する必要があります。
一般的な手順(機種により異なる):
- プリンターの操作パネルで「設定」または「ネットワーク」を選択
- 「無線LAN設定」または「Wi-Fi設定」を選択
- 使用するWi-Fiネットワーク名(SSID)を選択
- Wi-Fiパスワードを入力
- 接続完了を確認
WPS接続の場合:
- プリンターのWPSボタンを長押し
- ルーターのWPSボタンを押す
- 自動的に接続される
Mac側の設定
プリンターがWi-Fiに接続されたら、Macで追加します。
ステップ1: Macがプリンターと同じWi-Fiネットワークに接続されているか確認
ステップ2: システム設定→「プリンタとスキャナ」を開く
ステップ3: 「プリンタを追加」をクリック
ステップ4: 「デフォルト」タブでプリンターを探す
ネットワーク上のプリンターが自動的に表示されます。
ステップ5: プリンターを選択して「追加」をクリック
AirPrint対応プリンターの場合
AirPrintは、Appleの無線印刷技術です。
対応プリンターなら、ドライバのインストール不要で簡単に接続できます。
特徴:
- ドライバ不要
- 自動検出
- 簡単設定
確認方法:
プリンターのパッケージや仕様書に「AirPrint対応」と記載されています。
トラブルシューティング
プリンターが見つからない場合:
- プリンターとMacが同じWi-Fiネットワークに接続されているか確認
- プリンターの電源を入れ直す
- Macを再起動
- ルーターを再起動
実例
例えば、HP、Canon、Epson、Brotherなどの最近のプリンターは、ほとんどがAirPrintに対応しています。
設定画面で「AirPrint」と表示されていれば、数クリックで接続完了ですよ。
【ビジネス】ネットワークプリンターを設定する
オフィスなどで使う共有プリンターの設定方法です。
IPアドレスで接続する
事前情報:
- プリンターのIPアドレス
- プリンターの機種名
これらの情報は、IT担当者または管理者から入手してください。
設定手順
ステップ1: システム設定→「プリンタとスキャナ」を開く
ステップ2: 「プリンタを追加」をクリック
ステップ3: 上部の「IP」タブを選択
ステップ4: 以下の情報を入力
- アドレス:プリンターのIPアドレス(例:192.168.1.10)
- プロトコル:「AirPrint」「HP Jetdirect」「Line Printer Daemon(LPD)」から選択
- 名前:分かりやすい名前を入力(任意)
- 場所:設置場所を入力(任意)
ステップ5: 「使用」のプルダウンメニューから適切なドライバを選択
「自動選択」で大抵うまくいきます。
ステップ6: 「追加」をクリック
プロトコルの選び方
AirPrint:
対応プリンターなら最も簡単です。
HP Jetdirect:
HP製プリンターや多くのネットワークプリンターで使えます。
LPD(Line Printer Daemon):
古いプリンターやUNIX系システムで使われます。
IPP(Internet Printing Protocol):
インターネット経由の印刷に対応しているでしょう。
実例
例えば、会社のオフィスで「3階会議室のプリンター(192.168.1.50)」に接続したい場合、IT部門からIPアドレスを教えてもらい、上記の手順で設定すれば使えるようになります。
デフォルトプリンターの設定

複数のプリンターがある場合の設定方法です。
デフォルトプリンターとは
デフォルトプリンターとは、印刷時に自動的に選ばれるプリンターのことです。
特に指定しなければ、このプリンターから印刷されます。
設定方法
ステップ1: システム設定→「プリンタとスキャナ」を開く
ステップ2: 下部の「デフォルトプリンタ」プルダウンメニューをクリック
ステップ3: 以下から選択
- 直前に使用したプリンタ:前回使ったプリンターが自動選択される
- 特定のプリンター名:常に指定したプリンターが選ばれる
おすすめの設定
個人使用の場合:
特定のプリンター名を選んでおくと便利です。
複数のプリンターを使い分ける場合:
「直前に使用したプリンタ」が便利でしょう。
実例
例えば、自宅に白黒専用プリンターとカラープリンターがある場合、普段は白黒をデフォルトに設定しておき、カラー印刷したい時だけ手動で切り替えるのが経済的です。
基本的な印刷方法
プリンター設定ができたら、実際に印刷してみましょう。
書類を印刷する
ステップ1: 印刷したい書類を開く
ステップ2: メニューバーから「ファイル」→「プリント」を選択
または、command + P のショートカットキーを使用
ステップ3: 印刷設定画面が表示される
ステップ4: 必要に応じて以下を設定
- プリンタ:使用するプリンターを選択
- 部数:印刷する枚数
- ページ:すべて、または特定のページ
- 用紙サイズ:A4、B5など
- 方向:縦向き、横向き
- カラー/白黒:カラーまたはグレースケール
ステップ5: 「プリント」ボタンをクリック
詳細設定を表示
印刷画面で「詳細を表示」をクリックすると、さらに詳しい設定ができます。
レイアウト:
- 1枚に複数ページを印刷
- 両面印刷
- 余白設定
用紙処理:
- ページの順序
- 奇数/偶数ページのみ印刷
カバーページ:
- 表紙の追加
品質とメディア:
- 印刷品質の調整
- 用紙の種類
プレビュー機能
印刷前に仕上がりを確認できます。
印刷設定画面の下部に、印刷イメージが表示されるので、問題がないか確認しましょう。
実例
例えば、10ページの資料を両面印刷で2部作りたい場合:
- 部数:2
- 詳細を表示→レイアウト→両面:長辺とじ
- プリントをクリック
これで自動的に両面印刷されます。
プリンタードライバの更新
最新のドライバを使うことで、問題が解決することがあります。
ドライバとは
プリンタードライバとは、Macとプリンターが通信するためのソフトウェアです。
正しいドライバがないと、プリンターが正常に動作しません。
自動更新
macOSは、自動的に最新のドライバをダウンロードしようとします。
システム設定→「一般」→「ソフトウェアアップデート」で確認できるでしょう。
メーカーサイトからダウンロード
自動更新されない場合は、手動でダウンロードします。
手順:
ステップ1: プリンターメーカーの公式サイトにアクセス
ステップ2: 「サポート」または「ダウンロード」ページを探す
ステップ3: プリンターの型番を入力
ステップ4: Mac用のドライバを選択
ステップ5: macOSのバージョンに合ったものをダウンロード
ステップ6: ダウンロードしたファイルを開いてインストール
主要メーカーのリンク先
- Canon:canon.jp
- Epson:epson.jp
- HP:hp.com/jp
- Brother:brother.co.jp
- Ricoh:ricoh.co.jp
実例
例えば、macOSをBig SurからVenturaにアップグレードした後、プリンターが動かなくなった場合、最新のドライバをインストールすると解決することが多いです。
よくあるトラブルと解決方法
印刷がうまくいかない時の対処法です。
トラブル1:プリンターが認識されない
原因:
- ケーブルの接続不良
- プリンターの電源が入っていない
- ドライバの問題
解決方法:
- すべてのケーブルを挿し直す
- プリンターの電源を確認
- Macを再起動
- プリンターを削除して再度追加
- ドライバを再インストール
トラブル2:印刷ジョブが詰まっている
症状:
印刷ボタンを押しても、何も印刷されない
解決方法:
ステップ1: システム設定→「プリンタとスキャナ」を開く
ステップ2: 問題のプリンターを選択
ステップ3: 「プリントキューを開く」をクリック
ステップ4: 詰まっている印刷ジョブを選択
ステップ5: 「削除」ボタンをクリック
または、上部メニューから「プリンタ」→「プリントキューをリセット」を選択します。
トラブル3:印刷が遅い
原因:
- 高品質設定になっている
- 大きなファイルを印刷している
- プリンターのメモリ不足
解決方法:
- 印刷品質を「標準」に変更
- ファイルサイズを小さくする
- 複数のジョブを同時に送らない
- プリンターを再起動
トラブル4:Wi-Fi接続が不安定
症状:
時々プリンターが見つからなくなる
解決方法:
- プリンターとルーターを近づける
- 2.4GHz帯のWi-Fiを使う(5GHzより安定)
- Wi-Fiチャンネルを変更
- ルーターのファームウェアを更新
- 有線接続に切り替え
トラブル5:色がおかしい
原因:
- インクやトナーの残量不足
- プリントヘッドの目詰まり
- カラー設定の問題
解決方法:
- インク・トナーの残量を確認
- ヘッドクリーニングを実行
- 印刷設定で「カラー」が選択されているか確認
- カラープロファイルを調整
トラブル6:両面印刷ができない
原因:
- プリンターが両面印刷に対応していない
- 設定が正しくない
解決方法:
- プリンターの仕様を確認
- 印刷設定で「両面」を選択
- 手動両面印刷を試す
実例
例えば、「プリンターが認識されない」問題の80%は、単純な接続の問題やMacの再起動で解決します。
まずは基本的なことから確認しましょう。
プリンターの削除と再登録
設定をリセットしたい時の方法です。
プリンターを削除する
手順:
ステップ1: システム設定→「プリンタとスキャナ」を開く
ステップ2: 削除したいプリンターを選択
ステップ3: 「−」ボタン(マイナスボタン)をクリック
ステップ4: 確認画面で「削除」をクリック
再登録する
プリンターを削除したら、改めて追加し直します。
前述の「プリンターを追加する」手順に従ってください。
なぜ削除・再登録が有効か
設定情報が壊れている場合、一度削除して再登録することで問題が解決することがあります。
いわば「リセット」の効果があるんですね。
実例
例えば、プリンターは認識されているのに印刷できない場合、削除→再登録で直ることが多いです。
数分でできる作業なので、試してみる価値がありますよ。
便利な印刷テクニック
もっと効率的に印刷する方法です。
PDFとして保存
紙に印刷せず、PDFファイルとして保存できます。
手順:
印刷画面の左下「PDF」→「PDFとして保存」を選択
活用例:
- デジタル保存でペーパーレス化
- メールで送信
- クラウドに保管
プリセットの作成
よく使う印刷設定を保存できます。
手順:
ステップ1: 印刷設定を好みに調整
ステップ2: 「プリセット」→「現在の設定をプリセットとして保存」
ステップ3: 名前を付けて保存
ステップ4: 次回から「プリセット」メニューで呼び出せる
活用例:
- 「資料印刷(両面・白黒)」
- 「写真印刷(高品質・カラー)」
- 「封筒印刷」
複数ページを1枚に印刷
用紙を節約できます。
手順:
印刷設定で「レイアウト」→「ページ数/枚」で「2」「4」「6」などを選択
活用例:
- 配布資料の下書き
- 自分用の資料
- メモ程度の印刷
印刷範囲の指定
必要なページだけを印刷できます。
手順:
印刷設定の「ページ」で以下を入力
- すべて
- 1-5(1ページから5ページまで)
- 1,3,5(1、3、5ページのみ)
実例
例えば、50ページの資料のうち、3ページ目と10~15ページだけ印刷したい場合:
ページ欄に「3,10-15」と入力すれば、その部分だけが印刷されます。
よくある質問(FAQ)
Q1: プリンターは何台まで登録できますか?
A: 登録台数に制限はありません。
自宅、オフィス、学校など、複数のプリンターを登録して使い分けることが可能です。必要に応じて、いくつでも追加できるでしょう。
Q2: Windowsで設定したプリンターはMacでも使えますか?
A: ネットワークプリンターなら使えます。
USB接続の場合は、直接そのMacに接続する必要があります。ネットワーク共有プリンターなら、WindowsとMacの両方から印刷可能です。
Q3: AirPrintとは何ですか?
A: Appleが開発した無線印刷技術です。
ドライバのインストール不要で、簡単にプリンターに接続できます。対応プリンターなら、数クリックで設定完了するでしょう。
Q4: プリンターのIPアドレスはどこで確認できますか?
A: プリンター本体の操作パネルで確認できることが多いです。
「ネットワーク設定」や「ネットワーク情報」のメニューから見られます。または、ネットワーク設定を印刷する機能があるプリンターもあるでしょう。
Q5: インクの残量はMacで確認できますか?
A: プリンターによって異なります。
システム設定→「プリンタとスキャナ」→プリンターを選択→「オプションとサプライ」→「サプライのレベル」で確認できるモデルもあります。
まとめ
Macのプリンター設定方法をまとめます。
3つの接続方法:
- USB接続:ケーブルで直接接続、設定が簡単
- Wi-Fi接続:無線接続、複数台から利用可能
- ネットワーク接続:有線LAN、安定性が高い
基本的な設定手順:
- プリンターの電源を入れる
- Macに接続(USB、Wi-Fi、ネットワーク)
- システム設定→「プリンタとスキャナ」
- 「プリンタを追加」をクリック
- プリンターを選択して追加
印刷の基本操作:
- ファイル→プリント(command + P)
- プリンター、部数、ページを設定
- 詳細設定で両面印刷などを選択
- プリントをクリック
主なトラブルと解決法:
- 認識されない → 接続確認、再起動、再登録
- 印刷できない → プリントキューをリセット
- 遅い → 印刷品質を下げる
- Wi-Fi不安定 → ルーター再起動、2.4GHz使用
便利な機能:
- PDFとして保存
- プリセット作成
- 複数ページを1枚に印刷
- 印刷範囲の指定
ポイント:
- AirPrint対応プリンターが簡単
- ドライバは常に最新版に
- トラブル時は削除→再登録を試す
- デフォルトプリンターを設定しておく
Macのプリンター設定は、基本的な手順を覚えれば簡単です。
この記事を参考に、自分の環境に合った方法で設定してください。快適な印刷環境を整えて、作業効率をアップさせましょう!
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