「Macでブルーレイディスクって見られるの?」
「映画のBlu-rayを買ったけど、Macで再生できない…」
実は、Macは標準ではブルーレイディスクの再生に対応していません。これは多くのMacユーザーが驚く事実ですよね。
DVDなら標準で再生できるのに、なぜブルーレイはダメなのか。そして、どうすればMacでブルーレイを楽しめるのか。
この記事では、Macでブルーレイディスクを再生するために必要な機器とソフトウェア、具体的な再生方法まで、初心者の方でも分かるように詳しく解説していきます。
お気に入りの映画やライブ映像をMacで楽しみたい方は、ぜひ最後まで読んでください!
なぜMacはブルーレイに対応していないのか

まずは、この疑問から解決していきましょう。
Appleの方針
Appleはストリーミングサービス重視の姿勢を取っています。
NetflixやApple TV+など、オンラインで映像を楽しむ時代に合わせて、物理メディアへの対応を縮小してきたんですね。
ライセンス料の問題
ブルーレイを再生するには、AACSというコピープロテクト技術のライセンス料を支払う必要があります。
この費用負担を避けるため、Appleは標準対応を見送ったと考えられているでしょう。
光学ドライブの廃止
2012年以降、MacBookシリーズから光学ドライブ(CDやDVDを読み込む装置)が完全に廃止されました。
本体の薄型化を優先した結果、物理メディア全般への対応が弱くなったんですね。
実例
例えば、Windows PCの多くは今でもDVDやBlu-rayドライブを搭載しているモデルがあります。
一方、Macは2012年以降、すべてのモデルで光学ドライブ非搭載になっています。
Macでブルーレイを再生するために必要なもの
Macでブルーレイを楽しむには、2つのアイテムが必要です。
1. 外付けブルーレイドライブ
まずは、ブルーレイディスクを読み込むための外付けドライブが必要になります。
選び方のポイント:
USB接続対応
USB-AまたはUSB-Cで接続できるモデルを選びましょう。
Mac対応を確認
商品説明に「Mac対応」と明記されているものが安心です。
電源方式
- バスパワー:USB接続だけで動作(持ち運びに便利)
- ACアダプター:別途コンセントが必要(安定動作)
読み取り専用か書き込み可能か
- BD-ROM:読み取り専用(再生だけでOK)
- BD-RE:書き込みも可能(データ保存にも使える)
おすすめメーカー:
- Pioneer(パイオニア):信頼性が高い
- I-O DATA(アイ・オー・データ):Mac対応製品が豊富
- Buffalo(バッファロー):コストパフォーマンスが良い
- LG:薄型モデルが人気
価格帯:
読み取り専用なら7,000円~15,000円程度で購入できます。
2. ブルーレイ再生ソフト
ドライブだけでは再生できません。専用の再生ソフトウェアも必要になります。
Mac標準の「DVD プレーヤー」アプリは、ブルーレイには対応していないんですね。
主な選択肢:
有料ソフトと無料ソフトがあり、それぞれに特徴があります(後述)。
おすすめのブルーレイ再生ソフト
具体的なソフトウェアを見ていきましょう。
有料ソフト(高品質・安定性重視)
1. Macgo Mac Blu-ray Player
特徴:
- Mac専用のブルーレイ再生ソフト
- 市販のBlu-rayディスクに対応
- 高画質再生が可能
- 日本語対応
価格:
約6,000円~8,000円
メリット:
シンプルで使いやすく、初心者におすすめです。
デメリット:
買い切り型なので初期費用がかかります。
2. Leawo Blu-ray Player
特徴:
- 無料版と有料版がある
- 市販のBlu-rayディスクに対応
- DVDも再生可能
- マルチフォーマット対応
価格:
無料版あり、有料版は約5,000円
メリット:
まず無料版を試してから購入を決められます。
デメリット:
無料版には一部機能制限があるでしょう。
3. PowerDVD for Mac
特徴:
- Windows版が有名な老舗ソフト
- 高画質再生技術
- VRコンテンツにも対応
注意点:
Mac版の提供状況は時期により変動するため、公式サイトで確認が必要です。
無料ソフト(コスト重視)
VLC Media Player
特徴:
- 完全無料のメディアプレーヤー
- オープンソースソフトウェア
- 様々な動画形式に対応
重要な注意点:
VLCは技術的にブルーレイディスクを読み込めますが、AACSで保護された市販のBlu-rayディスクは再生できません。
自作のブルーレイディスクや、保護のかかっていないディスクなら再生可能です。
実例
例えば、購入した映画のBlu-rayを再生したい場合は、有料ソフトの「Macgo Mac Blu-ray Player」や「Leawo Blu-ray Player」が確実でしょう。
一方、自分で作成したホームビデオのBlu-rayなら、VLCでも十分対応できます。
Macでブルーレイを再生する手順
実際の再生方法を見ていきましょう。
ステップ1:外付けドライブを接続
手順:
1. 外付けブルーレイドライブをMacのUSBポートに接続
2. ACアダプター式の場合は、電源も接続
3. 自動的にドライバがインストールされる(初回のみ)
4. Finderに外付けドライブのアイコンが表示される
ステップ2:再生ソフトをインストール
手順:
1. 選んだ再生ソフトを公式サイトからダウンロード
2. ダウンロードしたファイルを開く
3. 画面の指示に従ってインストール
4. 必要に応じてライセンスキーを入力
ステップ3:ブルーレイディスクを挿入
手順:
1. ブルーレイドライブにディスクを挿入
2. ディスクが認識されるまで待つ(10~30秒程度)
3. 再生ソフトが自動起動することもある
4. 起動しない場合は、手動で再生ソフトを開く
ステップ4:再生開始
手順:
1. 再生ソフト内で「ディスクを開く」を選択
2. 接続されたブルーレイドライブを選択
3. ディスクの読み込みが始まる(少し時間がかかる)
4. メニュー画面が表示される
5. 「再生」を選択して映像スタート
再生中の操作
基本操作:
- 再生/一時停止:スペースキーまたは再生ボタン
- 早送り/巻き戻し:左右の矢印キー
- 音量調整:上下の矢印キー
- 全画面表示:Fキーまたは全画面ボタン
実例
例えば、Macgo Mac Blu-ray Playerを使う場合、ディスクを挿入すると自動的にソフトが起動して、すぐにメニュー画面が表示されます。
とてもシンプルで、初めての方でも迷わず操作できるでしょう。
ブルーレイとDVDの違い

両者の違いを理解しておきましょう。
画質の違い
DVD:
標準解像度(SD画質、約720×480ピクセル)
ブルーレイ:
高解像度(HD画質、1920×1080ピクセル以上)
ブルーレイの方が圧倒的に高画質なんですね。
容量の違い
DVD:
片面1層で4.7GB
ブルーレイ:
片面1層で25GB、2層で50GB
約5~10倍の容量差があります。
レーザーの違い
DVD:
赤色レーザー(波長650nm)
ブルーレイ:
青紫色レーザー(波長405nm)
レーザーの波長が短いほど、細かいデータを読み取れます。
互換性
ブルーレイドライブはDVDも再生可能です。
一方、DVDドライブでブルーレイは読み取れません。
実例
同じ映画でも、DVDとブルーレイでは画質の差が一目瞭然です。
特に大画面のモニターで見ると、ブルーレイの美しさが際立つでしょう。
リージョンコードについて
ブルーレイディスクにはリージョンコードという地域制限があります。
リージョンコードとは
世界を地域ごとに分けて、その地域でしか再生できないようにする仕組みです。
ブルーレイのリージョン:
- リージョンA:南北アメリカ、日本、韓国など
- リージョンB:ヨーロッパ、中東、アフリカなど
- リージョンC:中国、ロシア、インドなど
日本で購入したMacの場合
日本のMacで使う外付けドライブは、通常リージョンAに設定されています。
日本国内で購入したブルーレイディスクは問題なく再生できるでしょう。
海外版ディスクの注意点
海外で購入したブルーレイディスクは、リージョンが異なる場合があります。
リージョンフリーと表示されているディスクなら、どの地域でも再生可能です。
リージョン変更の制限
外付けドライブのリージョンコードは、5回までしか変更できません。
6回目以降は固定されてしまうので、慎重に扱いましょう。
トラブルシューティング
再生がうまくいかない時の対処法です。
問題1:ディスクが認識されない
原因と対処法:
ディスクの汚れ
柔らかい布で中心から外側へ拭き取ります。
ドライブの接続不良
USBケーブルを挿し直してみましょう。
電源不足
バスパワー式の場合、他のUSBデバイスを外してから試してください。
ディスクの向き
ラベル面を上にして挿入していますか?
問題2:再生ソフトがディスクを開けない
原因と対処法:
ソフトのバージョンが古い
最新版にアップデートしてください。
macOSとの互換性
ソフトが現在のmacOSに対応しているか確認しましょう。
AACSキーの更新
有料ソフトの場合、AACSキーを更新する必要があることもあります。
問題3:映像がカクカクする
原因と対処法:
Macのスペック不足
他のアプリを終了して、Mac本体のリソースを確保します。
ドライブの読み取り速度
古いドライブだと読み取りが遅い場合があるでしょう。
USBポートの種類
USB 3.0以降のポートを使うと安定します。
問題4:音声が出ない
原因と対処法:
音量設定を確認
Mac本体とソフト両方の音量をチェックしてください。
音声出力先を確認
システム設定→「サウンド」で正しい出力先が選ばれていますか?
HDMIで外部モニター接続時
音声も外部モニターに出力されている可能性があります。
実例
例えば、MacBook Airのような薄型モデルでは、バスパワー式ドライブの電源不足が起きやすいです。
USBハブを使わず、直接Mac本体に接続すると解決することが多いでしょう。
ブルーレイのリッピングについて
ディスクの内容をMacに取り込む方法もあります。
リッピングとは
ブルーレイディスクのデータを、動画ファイルとしてMacのハードディスクにコピーすることです。
法律上の注意点
重要:
市販やレンタルのブルーレイディスクをリッピングすることは、日本の著作権法で違法です。
たとえ個人的な視聴目的でも、技術的保護手段(AACSなど)を回避してコピーする行為は禁止されています。
合法的な使用例
- 自分で撮影・編集した映像を保存したブルーレイディスク
- 著作権が消滅した映像コンテンツ
- 権利者が明示的に許可しているコンテンツ
リッピングソフトの紹介は控えます
法律遵守の観点から、この記事では具体的なリッピング方法は解説しません。
正規の方法でコンテンツを楽しみましょう。
代替手段:ストリーミングサービスの活用
ブルーレイディスクの代わりに、オンラインサービスも検討してみてください。
主なストリーミングサービス
Netflix(ネットフリックス)
映画やドラマが豊富な定額制サービスです。
Amazon Prime Video
Amazonプライム会員なら追加料金なしで利用できます。
Apple TV+
Appleオリジナルコンテンツが楽しめるでしょう。
Disney+(ディズニープラス)
ディズニー、ピクサー、マーベル作品が見放題です。
メリット
- ディスクの保管場所が不要
- いつでもどこでも視聴可能
- 新作の追加が早い
- 複数デバイスで楽しめる
デメリット
- インターネット接続が必須
- サービス終了でコンテンツが見られなくなる可能性
- 画質はネット回線速度に依存
- 見たい作品がないこともある
実例
例えば、最新のハリウッド映画を見たい場合、ブルーレイ購入よりもストリーミングレンタルの方が安くて手軽なことも多いですね。
よくある質問(FAQ)
Q1: Apple純正のブルーレイドライブはありますか?
A: いいえ、Appleは公式のブルーレイドライブを販売していません。
Appleが販売している「USB SuperDrive」は、DVDとCDのみ対応で、ブルーレイには対応していないんですね。
Q2: 4K Ultra HD Blu-rayも再生できますか?
A: 通常のブルーレイドライブでは再生できません。
4K Ultra HD Blu-rayを再生するには、対応する専用ドライブと再生ソフトが必要です。ただし、Mac対応製品は非常に限られています。
Q3: レンタルしたブルーレイも再生できますか?
A: はい、市販のブルーレイと同じように再生できます。
レンタル店で借りたディスクも、適切なドライブとソフトがあれば問題なく楽しめるでしょう。
Q4: M1/M2/M3 Macでもブルーレイドライブは使えますか?
A: はい、使えます。
Apple Silicon搭載Macでも、USB接続の外付けブルーレイドライブは正常に動作します。ただし、再生ソフトがApple Silicon対応であることを確認してください。
Q5: ブルーレイをMacで見るのとテレビで見るのでは画質が違いますか?
A: Macのディスプレイ性能にもよりますが、基本的には同等の画質で楽しめます。
むしろ、Retinaディスプレイ搭載のMacなら、通常のテレビよりも鮮明に見える場合もあるでしょう。
まとめ
Macでブルーレイを再生する方法をまとめます。
必要なもの:
- 外付けブルーレイドライブ(7,000円~15,000円程度)
- ブルーレイ再生ソフト(有料5,000円~8,000円、一部無料あり)
おすすめの組み合わせ:
初心者向け:
Pioneer製ドライブ + Macgo Mac Blu-ray Player
コスト重視:
I-O DATA製ドライブ + Leawo Blu-ray Player(無料版から試す)
再生手順:
- 外付けドライブを接続
- 再生ソフトをインストール
- ディスクを挿入
- ソフトで「ディスクを開く」を選択
- 再生開始
注意点:
- Mac標準ではブルーレイ再生不可
- 市販ディスクにはAACS保護がかかっている
- リージョンコードの確認が必要
- リッピングは違法
代替案:
ストリーミングサービスの活用も検討しましょう。
Macでブルーレイを楽しむには初期投資が必要ですが、一度環境を整えれば快適に映画やライブ映像を楽しめます。お気に入りのコンテンツを高画質で満喫してください!
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