Macで別のアカウントにログインする方法|ユーザー切り替えを徹底解説

Mac

「家族とMacを共有したい」
「仕事用とプライベート用でアカウントを分けたい」
「子どもに使わせるけど、自分のファイルは見られたくない」

1台のMacを複数の人で使う場合、それぞれ専用のアカウントがあると便利ですよね。

この記事では、Macで別のアカウントにログインする方法、ユーザーアカウントの作成から切り替え、セキュリティ設定まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

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  1. Macのユーザーアカウントとは?
    1. ユーザーアカウントの役割
    2. 複数アカウントを使う理由
    3. アカウントの種類
  2. 新しいユーザーアカウントを作成する方法
    1. 事前準備:管理者権限が必要
    2. アカウント作成の手順
    3. 管理者と標準ユーザー、どちらにすべき?
  3. 別のアカウントに切り替える方法
    1. 方法1:ファストユーザスイッチ(作業を保持したまま切り替え)
    2. 方法2:ログアウトしてから別のアカウントでログイン
    3. ファストユーザスイッチを有効にする方法
  4. ログインウィンドウの設定をカスタマイズ
    1. ユーザーリストとユーザー名入力の違い
    2. ログインウィンドウの設定を変更する手順
    3. 自動ログインの設定(非推奨)
  5. ゲストユーザーの活用
    1. ゲストユーザーとは?
    2. ゲストユーザーを有効にする方法
    3. ゲストユーザーでログイン
  6. ペアレンタルコントロール:子ども用アカウントの制限
    1. ペアレンタルコントロールでできること
    2. ペアレンタルコントロールの設定手順
  7. アカウント管理のベストプラクティス
    1. セキュリティのポイント
    2. プライバシーの確保
    3. 効率的な使い方
  8. よくあるトラブルと解決方法
    1. トラブル1:パスワードを忘れた
    2. トラブル2:ユーザー切り替えメニューが表示されない
    3. トラブル3:アカウントが削除できない
    4. トラブル4:「管理者がいません」エラー
    5. トラブル5:ログイン後に画面が真っ黒
  9. アカウント削除前の注意事項
    1. 削除前のチェックリスト
    2. アカウント削除の手順
    3. 削除後の確認
  10. 複数アカウント使用時のストレージ管理
    1. ストレージ使用状況の確認
    2. 容量を節約する方法
  11. まとめ:複数アカウントで快適な共有を
    1. この記事のポイントまとめ
    2. こんな使い方がおすすめ
    3. 最後に:プライバシーを守りながら便利に使おう

Macのユーザーアカウントとは?

まず、ユーザーアカウントの基本から理解しましょう。

ユーザーアカウントの役割

ユーザーアカウントは、Mac上での「個人スペース」のようなものです。

各アカウントには、それぞれ独立した:

  • デスクトップ:壁紙やアイコンの配置
  • 書類フォルダ:個人のファイル
  • ダウンロードフォルダ:ダウンロードしたファイル
  • アプリケーション設定:ブックマーク、履歴など
  • 環境設定:システム設定やアプリの設定

つまり、他のユーザーのファイルや設定を見られることはありません

複数アカウントを使う理由

1台のMacで複数アカウントを作るメリット:

家族での共有:

  • 父親、母親、子どもがそれぞれ自分の環境を持てる
  • 誰かのファイルを誤って消す心配がない

仕事とプライベートの分離:

  • 在宅勤務用とプライベート用を完全に分ける
  • 仕事用のブラウザ履歴とプライベートを混ぜない

セキュリティとプライバシー:

  • 個人情報を他の人から守る
  • 子どもの使用を制限できる(ペアレンタルコントロール)

開発やテスト環境:

  • クリーンな環境でアプリをテスト
  • 設定を壊しても大丈夫

アカウントの種類

Macには主に3種類のアカウントがあります。

1. 管理者アカウント

  • Mac全体の設定を変更できる
  • 他のユーザーアカウントを作成・削除できる
  • アプリケーションのインストールが可能
  • システムファイルにアクセスできる

2. 標準アカウント

  • 自分の環境だけを管理できる
  • システム全体に影響する変更はできない
  • アプリのインストールには管理者パスワードが必要

3. ゲストアカウント

  • 一時的な使用向け
  • ログアウトするとデータが全て消える
  • システム設定を変更できない

新しいユーザーアカウントを作成する方法

別のアカウントでログインするには、まずアカウントを作成する必要があります。

事前準備:管理者権限が必要

ユーザーアカウントの作成には、管理者アカウントでログインしている必要があります

自分が管理者かどうか確認する方法は、後ほど説明します。

アカウント作成の手順

  1. 画面左上のアップルメニュー()をクリック
  2. 「システム設定」を選択
  3. 左側のサイドバーから「ユーザとグループ」をクリック
  4. 右下の「ユーザを追加」ボタンをクリック
  • 鍵アイコンがロックされている場合は、クリックして管理者パスワードを入力
  1. 新規アカウント情報を入力 アカウントの種類を選択:
  • 管理者
  • 標準
  • グループを共有のみ(ファイル共有用) フルネーム:
  • 表示名を入力(例:「田中太郎」「子ども用」) アカウント名:
  • ログインに使う名前(英数字、自動入力される)
  • 後から変更できないので注意 パスワード:
  • セキュリティの高いパスワードを設定
  • 8文字以上を推奨 パスワードのヒント:
  • パスワードを忘れた時のヒント(オプション)
  1. 「ユーザを作成」ボタンをクリック

これで新しいアカウントの作成が完了です。

管理者と標準ユーザー、どちらにすべき?

管理者にすべき場合:

  • 信頼できる大人(家族など)
  • 自分でシステム管理ができる人
  • アプリのインストールが必要な人

標準ユーザーにすべき場合:

  • 子ども
  • 一時的な使用者
  • セキュリティを重視する場合

迷ったら、標準ユーザーから始めるのが安全です。

必要に応じて、後から管理者に変更できます。

別のアカウントに切り替える方法

アカウントが作成できたら、実際に切り替えてみましょう。

Macには2つの切り替え方法があります。

方法1:ファストユーザスイッチ(作業を保持したまま切り替え)

最も便利な方法です。

特徴:

  • 現在のアカウントはログインしたまま
  • 作業中のアプリもそのまま動き続ける
  • 素早く別のユーザーに切り替えられる

手順:

  1. 画面右上のコントロールセンターをクリック
  • または画面上部メニューバーの右端を確認
  1. 現在のユーザー名が表示されている部分をクリック
  2. 切り替えたいユーザー名を選択
  3. そのユーザーのパスワードを入力
  4. 切り替え完了

これで、前のユーザーの作業はそのまま、別のユーザーとしてログインできます。

元のユーザーに戻るときも、同じ手順で切り替えればOKです。

方法2:ログアウトしてから別のアカウントでログイン

完全にログアウトしてから切り替える方法です。

特徴:

  • 現在のアカウントは完全にログアウト
  • 作業中のアプリは終了される
  • メモリが解放されるので動作が軽い

手順:

  1. 画面左上のアップルメニュー()をクリック
  2. 「ログアウト [ユーザー名]」を選択
  3. 確認ダイアログで「ログアウト」をクリック
  • 開いているアプリがある場合は、保存を促される
  1. ログインウィンドウが表示される
  2. 別のユーザー名をクリック
  3. パスワードを入力してログイン

この方法は、前のユーザーの作業を完全に終了させたい場合に使います。

ファストユーザスイッチを有効にする方法

初期状態でファストユーザスイッチが表示されない場合の設定:

  1. システム設定 → コントロールセンター
  2. 「ファストユーザスイッチメニュー」を探す
  3. 「コントロールセンターに表示」または「メニューバーに表示」を選択

これで、画面右上にユーザー切り替えのメニューが表示されます。

ログインウィンドウの設定をカスタマイズ

ログイン画面の表示方法を変更できます。

ユーザーリストとユーザー名入力の違い

ログイン画面には2つの表示モードがあります。

ユーザーリスト表示:

  • 全ユーザーのアイコンと名前が表示される
  • クリックしてパスワードを入力するだけ
  • 便利だが、どんなユーザーがいるか見える

ユーザー名とパスワード入力:

  • アイコンは表示されず、入力欄のみ
  • ユーザー名とパスワード両方を入力
  • セキュリティが高い

ログインウィンドウの設定を変更する手順

  1. システム設定 → ユーザとグループ
  2. 左下の「ログインオプション」をクリック
  • 鍵マークがロックされていたら解除
  1. 「ログインウィンドウに次を表示」を選択
  • 「ユーザーのリスト」
  • または「名前とパスワード」
  1. その他のオプションも設定可能
  • 自動ログイン(セキュリティ低下に注意)
  • 再起動後に自動でウィンドウを開く
  • パスワードヒントを表示

自動ログインの設定(非推奨)

Macを起動したら、パスワード入力なしで自動的に特定のユーザーでログインする設定です。

設定方法:

  1. ログインオプション画面で
  2. 「自動ログイン」から対象ユーザーを選択
  3. パスワードを入力して確認

注意:

  • セキュリティが大幅に低下します
  • 誰でもMacを起動すればログインできる状態に
  • 盗難時のリスクが非常に高い

家族で共有しているMacや、セキュリティが重要な場合は使わないでください。

ゲストユーザーの活用

一時的に他の人にMacを貸す場合、ゲストユーザーが便利です。

ゲストユーザーとは?

特徴:

  • パスワード不要で使える
  • ログアウトすると全データが消える
  • システム設定を変更できない
  • インストールされているアプリは使える

使用例:

  • 友人が一時的にインターネットを使いたい
  • 来客者にプレゼン資料を見せる
  • 自分のファイルを見られたくない

ゲストユーザーを有効にする方法

  1. システム設定 → ユーザとグループ
  2. 左下の「ログインオプション」をクリック
  3. 「ゲストユーザー」の項目を探す
  • macOSのバージョンによって場所が異なります
  1. 「ゲストによるこのコンピュータへのログインを許可」にチェック
  2. オプションで「ゲストによる共有フォルダへの接続を許可」も設定可能

ゲストユーザーでログイン

ログインウィンドウで「ゲストユーザー」を選択するだけ。

パスワードは不要です。

ログアウトすると、使用した痕跡は完全に消去されます。

ペアレンタルコントロール:子ども用アカウントの制限

子どもに使わせる場合、機能を制限できます。

ペアレンタルコントロールでできること

  • 使用時間の制限:平日と週末で異なる時間帯を設定
  • アプリの制限:使えるアプリを限定
  • Webサイトの制限:不適切なサイトをブロック
  • コンテンツレーティング:年齢に応じた制限
  • プライバシー制限:カメラやマイクの使用制限

ペアレンタルコントロールの設定手順

  1. システム設定 → ファミリー
  • またはシステム設定 → スクリーンタイム
  1. 子ども用アカウントを選択
  2. 「コンテンツとプライバシー」を設定
  • 許可するアプリ
  • Webサイトの制限
  • ストアでの購入制限
  1. 「スクリーンタイム」を設定
  • 使用時間の上限
  • 休止時間の設定
  • アプリごとの時間制限

これで、子どもが安全にMacを使える環境が作れます。

アカウント管理のベストプラクティス

安全で便利にアカウントを管理するコツを紹介します。

セキュリティのポイント

1. 強力なパスワードを設定

  • 8文字以上
  • 英字、数字、記号を組み合わせる
  • 他のサービスと使い回さない

2. 管理者アカウントは最小限に

  • 信頼できる人だけ管理者に
  • 日常使用は標準アカウントで

3. FileVaultでディスク全体を暗号化

  • システム設定 → プライバシーとセキュリティ → FileVault
  • 盗難や紛失時のデータ保護

4. 自動ログインは使わない

  • セキュリティリスクが高い
  • 特にノートパソコンでは危険

プライバシーの確保

1. 共有フォルダを活用

  • 家族で共有したいファイルは「共有」フォルダに
  • 他のユーザーのホームフォルダは通常アクセス不可

2. ブラウザのプライベートモード

  • 履歴を残したくない場合に活用

3. 定期的なログアウト

  • 使い終わったら必ずログアウト
  • 特に共有環境では重要

効率的な使い方

1. ファストユーザスイッチを活用

  • 素早く切り替えられる
  • 作業を中断せずに済む

2. デスクトップを整理

  • 個人ファイルは書類フォルダに
  • デスクトップは共有されないが、整理すると快適

3. 定期的なメンテナンス

  • 不要なアカウントは削除
  • 使わないアカウントが残っていると脆弱性に

よくあるトラブルと解決方法

アカウント切り替えでよくある問題の対処法です。

トラブル1:パスワードを忘れた

対処法:

  1. パスワードのヒントを見る
  • ログイン画面で3回間違えるとヒントが表示される
  1. Apple IDでリセット
  • ログイン画面の「パスワードをお忘れですか?」をクリック
  • Apple IDとパスワードを入力
  • 新しいパスワードを設定
  1. 管理者アカウントからリセット
  • 別の管理者でログイン
  • システム設定 → ユーザとグループ
  • 該当ユーザーを選択 → 「パスワードを変更」
  1. 復旧モードでリセット(最終手段)
  • 起動時にCommand + Rで復旧モード
  • ユーティリティ → ターミナル → resetpassword

トラブル2:ユーザー切り替えメニューが表示されない

対処法:

  1. システム設定 → コントロールセンター
  2. 「ファストユーザスイッチメニュー」を有効化
  3. 「コントロールセンターに表示」を選択

トラブル3:アカウントが削除できない

現在ログインしているアカウントは削除できません。

対処法:

  1. 別の管理者アカウントでログイン
  2. システム設定 → ユーザとグループ
  3. 削除したいユーザーを選択
  4. 「−」ボタンをクリック
  5. データの保存方法を選択
  • ホームフォルダを削除
  • ホームフォルダをディスクイメージとして保存
  • ホームフォルダを削除しない

トラブル4:「管理者がいません」エラー

最後の管理者アカウントを標準に変更しようとするとエラーが出ます。

対処法:

  • 最低1つは管理者アカウントが必要
  • 別のアカウントを管理者にしてから変更

トラブル5:ログイン後に画面が真っ黒

起動項目やアプリの問題の可能性があります。

対処法:

  1. セーフモードで起動
  • Intel Mac:起動時にShiftキーを押し続ける
  • Apple Silicon:電源ボタン長押し→オプション
  1. システム設定 → 一般 → ログイン項目
  2. 不要な項目を削除

アカウント削除前の注意事項

不要になったアカウントを削除する前に、必ず確認しましょう。

削除前のチェックリスト

  • [ ] 重要なファイルはバックアップした
  • [ ] クラウドに同期していないデータを確認
  • [ ] ブラウザのブックマークをエクスポート
  • [ ] メールやメッセージの重要データを保存
  • [ ] アプリのライセンス情報を控えた

アカウント削除の手順

  1. 削除したいアカウント以外でログイン(管理者権限必要)
  2. システム設定 → ユーザとグループ
  3. 削除するユーザーを選択
  4. 「−」ボタンをクリック
  5. 削除方法を選択 「ホームフォルダを削除」:
  • 完全にデータを削除
  • 復元不可能 「ホームフォルダをディスクイメージとして保存」:
  • データを1つのファイルとして保存
  • 後で復元可能(高度な知識が必要) 「ホームフォルダを削除しない」:
  • ユーザーフォルダは「削除されたユーザ」に移動
  • 手動でアクセス可能
  1. 「ユーザを削除」をクリック

削除後の確認

  • Finder → Macintosh HD → ユーザ
  • 削除されたユーザーのフォルダが残っていないか確認

複数アカウント使用時のストレージ管理

複数のユーザーアカウントがあると、ディスク容量を圧迫することがあります。

ストレージ使用状況の確認

  1. システム設定 → 一般 → ストレージ
  2. 各カテゴリの使用量を確認
  • システムデータ
  • アプリケーション
  • 書類
  • 写真
  • 音楽
  1. ユーザーごとの使用量
  • 各ユーザーフォルダのサイズを確認

容量を節約する方法

1. 重複ファイルを削除

  • 各ユーザーが同じ動画や写真を保存していないか

2. 共有フォルダを活用

  • 全員が使うファイルは共有フォルダに
  • 各ユーザーにコピーしない

3. クラウドストレージの利用

  • iCloud、Dropbox、Google Driveなど
  • 大きなファイルはクラウドに

4. 不要なアカウントの削除

  • 使っていないアカウントは削除

まとめ:複数アカウントで快適な共有を

Macの複数アカウント機能を使えば、1台のコンピュータを安全に共有できます。

この記事のポイントまとめ

アカウントの基本:

  • ユーザーアカウントで個人スペースを分離
  • 管理者と標準ユーザーの違いを理解
  • ゲストユーザーで一時利用も可能

アカウントの作成:

  • システム設定 → ユーザとグループ
  • 管理者権限が必要
  • 適切な権限設定を選ぶ

切り替え方法:

  • ファストユーザスイッチ(作業を保持)
  • 完全ログアウト(メモリ解放)
  • 状況に応じて使い分け

セキュリティ対策:

  • 強力なパスワード設定
  • 管理者アカウントは最小限
  • FileVault暗号化の活用
  • 自動ログインは避ける

子ども向け設定:

  • ペアレンタルコントロール
  • スクリーンタイムで時間制限
  • コンテンツフィルタリング

トラブル対処:

  • パスワード忘れはApple IDで解決
  • 最低1つは管理者アカウント必要
  • セーフモードで問題診断

こんな使い方がおすすめ

家族での共有:

  • 父親:管理者アカウント
  • 母親:管理者または標準アカウント
  • 子ども:標準アカウント(ペアレンタルコントロール有効)
  • ゲスト:来客用

在宅勤務:

  • 仕事用:標準アカウント(必要なアプリのみ)
  • プライベート用:管理者アカウント
  • 完全に環境を分離して集中

開発者:

  • メイン環境:管理者アカウント
  • テスト環境:標準アカウント
  • 設定を壊しても安心

最後に:プライバシーを守りながら便利に使おう

複数のユーザーアカウントは、セキュリティとプライバシーを守りながら、1台のMacを効率的に使うための優れた機能です。

最初は設定が面倒に感じるかもしれませんが、一度セットアップすれば、その後は快適に使い続けられます。

「自分専用の環境」を持てることで、家族みんなが安心してMacを使えるようになります。

この記事が、あなたのMac活用をより便利で安全にする手助けになれば嬉しいです。

さあ、今日から複数アカウントで、もっと快適なMacライフを楽しみましょう!

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