「Notionでデータベースを作ったら、別ページに飛ばされちゃった…」
「ページの中に直接データベースを入れたいんだけど、どうすればいいの?」
Notionを使い始めると、こんな疑問にぶつかることがあります。実は、Notionのデータベースには「インラインデータベース」と「フルページデータベース」の2種類があって、使い分けが重要なんです。
この記事では、ページ内に直接埋め込める「インラインデータベース」について、作り方から活用方法まで分かりやすく解説します。これをマスターすれば、1つのページに複数の情報をまとめて、スッキリ整理できるようになりますよ!
インラインデータベースとは?

データベースの2つのタイプ
Notionのデータベースには、大きく分けて2つの形式があります。
1. フルページデータベース
独立したページとして存在するデータベースです。サイドバーに表示され、専用のページを持ちます。
2. インラインデータベース
既存のページの中に埋め込まれるデータベースです。ページ内のコンテンツとして配置され、他のテキストや画像と一緒に表示できます。
インラインデータベースの特徴
メリット:
- 1つのページに複数のデータベースを配置できる
- 説明文やメモと一緒に管理できる
- ページ全体の構成を自由に設計できる
- コンパクトに情報をまとめられる
デメリット:
- サイドバーには表示されない
- ページを開かないとアクセスできない
- 親ページを削除すると一緒に消える
インラインデータベースの作り方
方法1:ページ内で直接作成
手順:
- データベースを配置したいページを開く
- データベースを入れたい位置で
/データベース
と入力 - 表示されるメニューから選択:
- テーブル – インライン
- ボード – インライン
- カレンダー – インライン
- リスト – インライン
- ギャラリー – インライン
- タイムライン – インライン
「インライン」と付いているものを選べば、ページ内に埋め込まれます。
方法2:ショートカットを使う
もっと素早く作りたい場合は、これらのショートカットが便利です:
/table
→ テーブルビュー(表形式)/board
→ ボードビュー(カンバン形式)/calendar
→ カレンダービュー/list
→ リストビュー/gallery
→ ギャラリービュー
入力後に「インライン」を選択してください。
方法3:既存データベースをリンクする
すでに作成済みのデータベースを、別のページにインラインで表示することもできます。
手順:
- データベースを表示したいページを開く
/linked
と入力- 「リンクドデータベースを作成」を選択
- 表示したいデータベースを選ぶ
- ビュー(表示形式)を選択
これは「リンクドデータベース」と呼ばれる機能で、元のデータベースと常に同期されます。
インラインとフルページの変換方法
インライン → フルページに変換
インラインで作ったデータベースを、後から独立したページに変更できます。
手順:
- データベースの右上にある「・・・」をクリック
- 「フルページとして開く」を選択
- データベースが新しいページとして独立します
この操作をすると、元のページからは削除されて、サイドバーに表示されるようになります。
フルページ → インラインに変換
残念ながら、フルページデータベースを直接インラインに戻す機能はありません。ただし、代替方法があります。
代替方法:
- フルページデータベースを開く
- 別のページで
/linked
を入力 - 「リンクドデータベースを作成」
- 該当のデータベースを選択
これで、フルページデータベースの内容をインラインで表示できます。
ビューの種類と使い分け
インラインデータベースは、6種類のビュー(表示形式)から選べます。用途に応じて使い分けましょう。
テーブルビュー(表形式)
こんな時に使う:
- データを一覧で確認したい
- 複数の項目を比較したい
- スプレッドシートのように使いたい
使用例:
商品リスト、顧客管理、在庫管理
ボードビュー(カンバン形式)
こんな時に使う:
- タスクの進捗状況を管理したい
- ステータス別に分類したい
- 視覚的に把握したい
使用例:
プロジェクト管理、タスク管理、採用選考
カレンダービュー
こんな時に使う:
- 日付ベースで管理したい
- スケジュールを確認したい
- 締切を視覚化したい
使用例:
イベント管理、コンテンツカレンダー、納期管理
リストビュー
こんな時に使う:
- シンプルに一覧表示したい
- 読み込み速度を優先したい
- コンパクトに表示したい
使用例:
読書リスト、買い物リスト、リンク集
ギャラリービュー
こんな時に使う:
- 画像を中心に表示したい
- ビジュアル重視で見たい
- ポートフォリオのように使いたい
使用例:
写真管理、デザインコレクション、レシピ集
タイムラインビュー
こんな時に使う:
- プロジェクトの期間を管理したい
- 複数のタスクの重なりを確認したい
- ガントチャートのように使いたい
使用例:
プロジェクトスケジュール、制作進行管理
インラインデータベースの活用例
例1:プロジェクト管理ページ
1つのプロジェクトページに、複数のインラインデータベースを配置する使い方です。
ページ構成:
プロジェクト名
【概要】
プロジェクトの説明文
【タスク管理】(ボードビュー - インライン)
未着手 | 進行中 | 完了
【スケジュール】(カレンダービュー - インライン)
今月の予定
【メンバー】(テーブルビュー - インライン)
担当者一覧
【関連資料】
リンクやファイル
このように配置すると、プロジェクトに関する全ての情報を1ページにまとめられます。
例2:学習管理ページ
勉強や資格試験の準備に便利な構成です。
ページ構成:
〇〇試験対策
【学習計画】(カレンダービュー - インライン)
勉強スケジュール
【参考書リスト】(テーブルビュー - インライン)
書籍名 | 進捗 | 評価
【メモ・ノート】
重要ポイント
例3:コンテンツ制作ページ
ブログやYouTubeなどのコンテンツ制作に使える構成です。
ページ構成:
コンテンツ管理
【編集カレンダー】(カレンダービュー - インライン)
公開予定日
【アイデアリスト】(テーブルビュー - インライン)
タイトル | カテゴリ | ステータス
【公開済み記事】(ギャラリービュー - インライン)
サムネイル付き一覧
プロパティの設定とカスタマイズ
インラインデータベースでも、フルページデータベースと同じようにプロパティ(項目)を設定できます。プロパティとは、データベースの各行(レコード)に付ける情報の種類のことです。
基本的なプロパティタイプ
テキスト:
名前、メモ、URLなど自由な文字列
数値:
価格、数量、評価点数など
セレクト:
カテゴリ、ステータスなど選択肢から1つ選ぶ
マルチセレクト:
タグのように複数の選択肢を選べる
日付:
締切、開始日、終了日など
チェックボックス:
完了/未完了、有効/無効など
ユーザー:
担当者、作成者など人を割り当てる
ファイルとメディア:
画像、PDF、動画などを添付
プロパティの追加方法
- データベースの列の右端にある「+」をクリック
- プロパティタイプを選択
- プロパティ名を入力
- 必要に応じて設定を調整
フィルターとソートで見やすく
インラインデータベースでも、フィルターとソート機能を使って表示内容を絞り込めます。
フィルター機能
特定の条件に合うデータだけを表示する機能です。
使い方:
- データベース右上の「フィルター」をクリック
- 「フィルターを追加」
- 条件を設定(例:ステータスが「進行中」のもの)
活用例:
- 自分が担当するタスクだけ表示
- 優先度が「高」のものだけ表示
- 今週締切のものだけ表示
ソート機能
データを並び替える機能です。
使い方:
- データベース右上の「並べ替え」をクリック
- 並べ替えの基準を選択
- 昇順または降順を設定
活用例:
- 締切が近い順に並べる
- 優先度が高い順に並べる
- 作成日が新しい順に並べる
複数のビューを切り替える
1つのインラインデータベースに、複数のビューを追加できます。同じデータを違う見方で確認できるので便利です。
ビューの追加方法
- データベース左上の「+ビューを追加」をクリック
- ビュータイプを選択(テーブル、ボードなど)
- ビューに名前を付ける
- 必要に応じてフィルターやソートを設定
使用例
タスク管理データベース:
- ビュー1「ボード」:ステータス別に管理
- ビュー2「カレンダー」:締切を確認
- ビュー3「テーブル」:全体を一覧表示
タブを切り替えるように、ビュー名をクリックするだけで表示が変わります。
リンクドデータベースとの違い
インラインデータベースと似た機能に「リンクドデータベース」があります。混同しやすいので、違いを理解しておきましょう。
インラインデータベース
- 新しくデータベースを作成する
- データはそのページ内に保存される
- 他のページとは独立している
リンクドデータベース
- 既存のデータベースを参照する
- データは元のデータベースに保存される
- 複数のページで同じデータを共有できる
どちらを使うべき?
インラインデータベースを使う場合:
- そのページ専用のデータを管理したい
- 他のページでは使わない情報
リンクドデータベースを使う場合:
- 複数のページで同じデータを参照したい
- 全体のマスターデータを各所で表示したい
よくあるトラブルと解決方法
Q1. インラインデータベースが見つからない
A. ページ内を探してみてください。スクロールした先や、折りたたまれた部分にある可能性があります。検索機能(Ctrl/Command + P
)でデータベース名を入力すると見つけやすいです。
Q2. データベースを移動させたい
A. データベースの左側にある「・・・」をドラッグすることで、ページ内の別の位置に移動できます。
Q3. データベースが大きすぎてページが見づらい
A. データベースの高さを調整できます。データベース下部の境界線をドラッグして高さを変更するか、「折りたたむ」オプションを使いましょう。
Q4. 誤って削除してしまった
A. ページ下部の「削除済み」セクションから復元できます。Notionは削除したコンテンツを30日間保管しています。
Q5. データベースのコピーを作りたい
A. データベースの右上「・・・」→「複製」でコピーできます。データも一緒にコピーされます。
パフォーマンスを最適化するコツ
データ量に注意
インラインデータベースに大量のデータ(数千行以上)を入れると、ページの読み込みが遅くなる場合があります。
対策:
- 古いデータはアーカイブする
- フィルターで表示件数を制限する
- 大規模なデータはフルページデータベースにする
画像の最適化
ギャラリービューで大量の画像を表示すると、読み込みが遅くなります。
対策:
- 画像サイズを適切に圧縮する
- 必要な画像だけ表示するようフィルターする
- サムネイルサイズを調整する
ビューを絞り込む
複数のビューを作りすぎると管理が煩雑になります。
対策:
- 本当に必要なビューだけ残す
- ビューに分かりやすい名前を付ける
- 使わないビューは削除する
モバイルでの使い方
スマホアプリでの操作
スマホでもインラインデータベースは使えますが、画面が小さいため少し操作が異なります。
新規作成:
- ページ内で「+」ボタンをタップ
- 「データベース」を選択
- ビュータイプを選び「インライン」を選択
編集:
- データベースをタップして開く
- 項目をタップして編集
- ビューはスワイプで切り替え
タブレットでの活用
タブレット(iPadなど)では、パソコン版に近い操作感で使えます。画面が大きいので、インラインデータベースの編集も快適です。
おすすめのテンプレート構成
実際にすぐ使える構成例を紹介します。
日次レビューページ
【今日の日付】
今日のタスク(ボード - インライン)
未完了 | 完了
今日のメモ
・箇条書きメモ
本日の振り返り
良かったこと / 改善点
チーム管理ページ
チーム名
メンバー情報(テーブル - インライン)
名前 | 役割 | 連絡先
進行中プロジェクト(ボード - インライン)
計画 | 進行中 | レビュー | 完了
今週のスケジュール(カレンダー - インライン)
趣味コレクションページ
コレクション名
アイテム一覧(ギャラリー - インライン)
画像 | 名前 | 入手日 | メモ
ウィッシュリスト(リスト - インライン)
欲しいもの
まとめ
Notionのインラインデータベースは、ページ内に直接埋め込める便利な機能です。
この記事のポイント:
- インラインデータベースはページ内に配置できる
- フルページデータベースとは用途が異なる
- 6種類のビューから選んで表示できる
- 1つのページに複数のデータベースを配置可能
- フィルターやソートで見やすく整理できる
- リンクドデータベースとは別の機能
インラインデータベースを使いこなせば、プロジェクト管理、学習記録、コンテンツ制作など、様々な場面で情報を効率的に整理できます。
まずは簡単なToDoリストやメモ帳として使ってみて、慣れてきたら複数のビューやフィルター機能を試してみてください。使えば使うほど、その便利さを実感できるはずです。
今日から、あなたのNotionページをもっと機能的で見やすくしていきましょう!
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