「パソコンの容量がいっぱいになってきた」
「特定のフォルダだけ同期したくない」
「一時的に同期を止めて作業したい」
「Google Driveを完全に使うのをやめたい」
Google Driveデスクトップアプリの同期を解除したい理由は、人それぞれです。
この記事では、一時的な同期停止から特定フォルダの除外、完全な同期解除まで、目的に応じた方法を初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
「同期解除」の種類を理解しよう

まず、同期解除には複数の意味があることを理解しましょう。
3つの同期解除方法
1. 一時停止(Pause)
- 同期を一時的に止める
- データは残る
- すぐに再開できる
- 短時間の作業に便利
2. 選択的同期解除
- 特定のフォルダだけ同期を止める
- 他のフォルダは同期し続ける
- 容量節約に最適
- データは残る(クラウド上)
3. 完全な同期解除
- Google Driveアプリを停止
- すべての同期を止める
- エクスプローラー/Finderから消える
- アンインストールすれば完全に削除
どの方法を選ぶべきか
一時停止を選ぶべき場合:
- ネットワーク帯域を節約したい
- プレゼン中など、集中したい
- 大きなファイルをアップロード中に他の作業をしたい
選択的同期を選ぶべき場合:
- パソコンの容量が少ない
- 一部のフォルダだけローカルに欲しい
- 仕事用と個人用を分けたい
完全解除を選ぶべき場合:
- Google Driveを使わなくなった
- 別のクラウドサービスに移行
- パソコンの動作を軽くしたい
それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
一時的に同期を停止する方法
最も簡単な方法から紹介します。
一時停止の手順
Windows:
- タスクバー右下のGoogle Driveアイコンをクリック
- 隠れている場合は、上矢印をクリック
- 歯車アイコン(設定)をクリック
- 「一時停止」を選択
- 同期が停止される
- アイコンに一時停止マークが表示される
Mac:
- メニューバー右上のGoogle Driveアイコンをクリック
- 歯車アイコン(設定)をクリック
- 「一時停止」を選択
- 同期が停止される
一時停止中にできること
できること:
- ファイルの閲覧
- ローカルでの編集
- ファイルの追加(同期はされない)
できないこと:
- クラウドとの同期
- 他のデバイスへの反映
- リアルタイムバックアップ
同期を再開する方法
手順:
- Google Driveアイコンをクリック
- 歯車アイコン → 「再開」
- 同期が再開される
- 一時停止中の変更が反映される
再開すると、停止中に変更したファイルがすべてアップロードされます。
一時停止の制限時間
注意点:
- 一時停止は手動で再開するまで続く
- アプリを終了しても停止状態は保持される
- 自動で再開されることはない
長期間停止する場合は、他の方法を検討しましょう。
特定フォルダの同期を解除(選択的同期)
容量節約に最適な方法です。
選択的同期とは?
仕組み:
- 同期するフォルダを自分で選べる
- 選ばれなかったフォルダはローカルに保存されない
- クラウド上には残る
- いつでも再同期可能
メリット:
- パソコンの容量を節約
- 必要なフォルダだけアクセス
- 同期時間の短縮
- ネットワーク負荷の軽減
選択的同期の設定方法
Windows / Mac共通:
- Google Driveアイコンをクリック
- 歯車アイコン → 「設定」
- 左側メニューから「Google Drive」を選択
- 「フォルダを選択」または「マイドライブを同期」の横の「フォルダを同期」をクリック
- フォルダ一覧が表示される
- 同期したいフォルダにチェック
- チェックを外すと同期解除
- チェックを入れると同期開始
- 「適用」または「保存」をクリック
- 確認メッセージが表示される
- 「OK」または「続行」
- 同期が開始/停止される
チェックを外すとどうなる?
重要:
- ローカルのファイルは削除される
- クラウド上には残る
- エクスプローラー/Finderから見えなくなる
- ブラウザ版Google Driveからはアクセス可能
例:
元の状態:
マイドライブ/
├── 仕事/ ✓(同期中)
├── 個人/ ✓(同期中)
└── 写真/ ✓(同期中)
「写真」のチェックを外すと:
マイドライブ/
├── 仕事/ ✓(同期中)
└── 個人/ ✓(同期中)
※ 写真フォルダはローカルから消える
サブフォルダの選択的同期
親フォルダ内の一部だけ同期することもできます。
手順:
- フォルダ選択画面で親フォルダを展開
- フォルダ名の横の矢印をクリック
- サブフォルダが表示される
- 必要なサブフォルダだけにチェック
- 適用
これで、より細かく容量を管理できます。
共有ドライブの同期設定
会社や組織の共有ドライブも同様に設定できます。
- 設定画面で「共有ドライブ」のセクション
- 「共有ドライブを同期」にチェック
- 「共有ドライブを選択」をクリック
- 同期したい共有ドライブを選択
- 適用
ストリーミングとミラーリングの違い
同期方法による違いも理解しておきましょう。
ストリーミングモード
特徴:
- ファイルはクラウドのみ
- 開く時に自動ダウンロード
- ローカル容量をほぼ使わない
- インターネット接続が必要
メリット:
- 容量節約に最適
- すべてのファイルにアクセス可能
- 選択的同期が不要なことも
デメリット:
- オフラインでは使えない
- ファイルを開くたびにダウンロード
- ネットワークが遅いと不便
ミラーリングモード
特徴:
- すべてのファイルをローカルに保存
- オフラインでも使用可能
- 常に最新版が同期される
- ローカル容量を大量に消費
メリット:
- オフライン作業が可能
- ファイルが即座に開く
- 完全なバックアップ状態
デメリット:
- 容量を大量に消費
- 同期に時間がかかる
- 初回ダウンロードが長い
モードの切り替え方法
- Google Drive設定 → Google Drive
- 「マイドライブをこのパソコンに同期」のセクション
- モードを選択
- ストリーミング
- ミラーリング
- 適用
推奨:
容量が限られているなら、ストリーミング + 選択的同期の組み合わせが最適です。
同期を完全に停止する方法
Google Driveアプリ自体を停止する方法です。
アプリの終了
Windows:
- タスクバーのGoogle Driveアイコンを右クリック
- 「終了」を選択
- 確認ダイアログで「終了」
- アプリが完全に停止
- タスクバーからアイコンが消える
- エクスプローラーからGoogle Driveが消える
Mac:
- メニューバーのGoogle Driveアイコンをクリック
- 歯車アイコン → 「Google Driveを終了」
- 確認ダイアログで「終了」
- アプリが完全に停止
- メニューバーからアイコンが消える
- FinderからGoogle Driveが消える
終了するとどうなる?
影響:
- 同期が完全に停止
- エクスプローラー/Finderからアクセス不可
- ローカルに保存済みのファイルは残る(ミラーリングの場合)
- クラウド上のデータには影響なし
再開方法:
- アプリケーションフォルダからGoogle Driveを起動
- 自動的に同期が再開される
自動起動の無効化
毎回起動するのを防ぐ方法。
Windows:
- Google Drive設定 → 環境設定
- 「ログイン時にGoogle Driveを起動」のチェックを外す
- または、タスクマネージャー → スタートアップタブ
- Google Driveを無効化
Mac:
- システム設定 → 一般 → ログイン項目
- Google Driveを選択
- 「−」ボタンで削除
Google Driveデスクトップアプリのアンインストール
完全に削除する方法です。
アンインストール前の注意事項
重要:確認すべきこと
- ローカルのファイルをバックアップ
- ミラーリングモードの場合、ローカルファイルが削除される
- 必要なファイルは別の場所にコピー
- クラウド上のデータは安全
- アンインストールしてもクラウド上には残る
- ブラウザ版からアクセス可能
- 同期中のファイルを確認
- アップロード待ちのファイルがないか確認
- すべて同期完了してからアンインストール
Windowsでのアンインストール
手順:
- Google Driveアプリを終了
- スタートメニュー → 設定
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」
- 「Google Drive」を探す
- 「︙」→「アンインストール」
- 確認ダイアログで「アンインストール」
- アンインストーラーの指示に従う
- 完了したらPCを再起動(推奨)
Macでのアンインストール
手順:
- Google Driveアプリを終了
- メニューバーから「Google Driveを終了」
- Finderを開く
- 「アプリケーション」フォルダを開く
- 「Google Drive」をゴミ箱にドラッグ
- ゴミ箱を空にする
- Finder → ゴミ箱を空にする
- 関連ファイルも削除(任意)
~/Library/Application Support/Google/Drive
~/Library/Caches/Google/Drive
アンインストール後のデータ
何が起こるか:
- クラウド上のファイル:そのまま残る
- ミラーリングのローカルファイル:削除される
- ストリーミングのローカルファイル:キャッシュが削除される
- ブラウザ版でのアクセス:引き続き可能
再インストールすれば:
- すべてのファイルに再度アクセス可能
- 同期設定は初期化される
同期解除時のトラブルと対処法
うまくいかない場合の対処法です。
トラブル1:一時停止が解除できない
症状:
「再開」を押しても同期が始まらない
対処法:
- アプリを再起動
- 終了 → 再度起動
- インターネット接続を確認
- ログイン状態を確認
- ログアウト → 再ログイン
- アプリを最新版にアップデート
トラブル2:フォルダの選択解除ができない
症状:
チェックを外しても、フォルダが残る
対処法:
- 設定画面を開き直す
- 明示的に「適用」をクリック
- アプリを再起動
- 時間を置いて反映を待つ
- 大きなフォルダは削除に時間がかかる
トラブル3:アンインストールできない
症状:
アンインストールがエラーになる
対処法:
Windows:
- アプリを完全に終了
- タスクマネージャーでプロセスを確認
- 残っていたら強制終了
- セーフモードで起動
- セーフモードでアンインストール
- 専用アンインストーラーを使用
- Revo Uninstallerなど
Mac:
- 強制終了
- アクティビティモニタでプロセスを終了
- アクセス権の修復
- ディスクユーティリティでFirst Aid
- 手動で削除
- アプリケーションフォルダから削除
- 関連ファイルも手動削除
トラブル4:ローカルファイルが消えた
症状:
同期解除したら、ファイルが消えた
原因:
選択的同期やアンインストールでローカルファイルが削除された
対処法:
- 慌てない:クラウド上には残っている
- ブラウザ版Google Driveにアクセス
drive.google.com
- 必要なファイルをダウンロード
- または、Google Driveアプリを再インストール
- 再度同期すればローカルに戻る
トラブル5:同期が完全に止まらない
症状:
終了しても、バックグラウンドで動いている
対処法:
Windows:
- タスクマネージャーを開く
- Ctrl + Shift + Esc
- 「Google Drive」プロセスを探す
- 右クリック → 「タスクの終了」
Mac:
- アクティビティモニタを開く
- アプリケーション → ユーティリティ
- 「Google Drive」を検索
- 選択 → 「×」ボタンで強制終了
代替手段とベストプラクティス
同期を解除する前に、他の選択肢も検討しましょう。
ストリーミングモードへの切り替え
完全に止める前に、ストリーミングを試してみましょう。
メリット:
- 容量をほぼ使わない
- すべてのファイルにアクセス可能
- 選択的同期が不要
設定:
Google Drive設定 → ストリーミングモードを選択
同期時間帯の設定
常時同期ではなく、特定時間だけ同期する方法。
残念ながら、Google Driveには時間帯設定機能がありません。
代替方法:
- 手動で一時停止/再開
- 必要な時だけアプリを起動
- スケジューラーソフトで自動化(上級者向け)
他のクラウドサービスへの移行
Google Driveをやめる場合の代替案。
主な選択肢:
- OneDrive:Windowsとの親和性が高い
- Dropbox:シンプルで使いやすい
- iCloud Drive:Apple製品との連携
- Box:ビジネス向け
移行手順:
- Google Driveからファイルをダウンロード
- 新しいサービスにアップロード
- Google Driveアプリをアンインストール
容量管理のコツ
同期を止める前に、容量を整理しましょう。
やるべきこと:
- 不要なファイルを削除
- 古いファイル、重複ファイル
- 大きなファイルを特定
- Google Drive設定 → ストレージ管理
- サイズ順でソート
- 外部ストレージに移動
- 外付けHDDやNASに保存
- 選択的同期で最小限に
- 本当に必要なフォルダだけ
- Google Oneにアップグレード
- 月額250円で100GB
同期を再開する方法
解除した同期を元に戻す方法です。
一時停止からの再開
手順:
- Google Driveアイコン → 歯車 → 「再開」
- 同期が即座に開始される
選択的同期の再開
手順:
- Google Drive設定 → Google Drive
- 「フォルダを選択」
- 同期したいフォルダにチェック
- 「適用」
- ダウンロードが開始される
大きなフォルダは、ダウンロードに時間がかかります。
アプリ終了からの再開
手順:
- Google Driveアプリを起動
- アプリケーションフォルダから
- またはスタートメニューから
- 自動的に同期が開始
- 設定はそのまま保持される
アンインストール後の再開
手順:
- Google Driveアプリを再インストール
- 公式サイトからダウンロード
- Googleアカウントでログイン
- 同期設定を選択
- ストリーミングまたはミラーリング
- 選択的同期の設定
- 同期開始
設定は初期化されるので、再度設定が必要です。
よくある質問(FAQ)
同期解除に関する疑問に答えます。
Q1:同期を止めたら、他のデバイスのデータも消える?
A:いいえ、消えません
同期を止めるのは、あくまでそのパソコンだけ。クラウド上のデータや他のデバイスには影響しません。
Q2:一時停止と完全停止、どちらが良い?
A:目的によります
- 短時間なら:一時停止
- 長期間なら:アプリを終了
- 完全にやめるなら:アンインストール
Q3:選択的同期で解除したフォルダは、どうやって見る?
A:ブラウザ版でアクセス
drive.google.com
にアクセスすれば、すべてのファイルが見られます。
Q4:同期を止めても、ファイルは編集できる?
A:ローカルファイルは編集可能
ミラーリングモードでローカルに残っているファイルは編集できます。ただし、同期されないので変更はクラウドに反映されません。
Q5:同期解除すると、容量はすぐに空く?
A:はい、すぐに空きます
ミラーリングモードで選択的同期を解除すると、ローカルファイルが削除され、即座に容量が空きます。
まとめ:目的に合った方法を選ぼう
同期解除には、様々な方法があります。
この記事のポイントまとめ
3つの同期解除方法:
- 一時停止:短時間の停止、すぐ再開
- 選択的同期:特定フォルダの除外、容量節約
- 完全停止:アプリ終了/アンインストール
おすすめの方法:
- 容量不足:選択的同期 + ストリーミング
- 一時的に止めたい:一時停止
- 完全にやめる:アンインストール
注意点:
- ローカルファイルは削除されることがある
- クラウド上のデータは安全
- バックアップを忘れずに
トラブル対処:
- 再開できない:アプリ再起動
- フォルダが残る:時間を置く
- アンインストールできない:強制終了してから
代替案:
- ストリーミングモードに変更
- 不要ファイルを削除
- 他のクラウドサービスへ移行
状況別のおすすめ方法
こんな時は一時停止:
- プレゼン中
- 大きなファイルのダウンロード中
- ネットワーク帯域を節約したい
こんな時は選択的同期:
- パソコンの容量が少ない
- 一部のフォルダだけ必要
- 同期時間を短縮したい
こんな時は完全停止:
- Google Driveを使わなくなった
- パソコンを軽くしたい
- 別のサービスに移行する
最後に:データは常にクラウドで安全
同期を止めることに不安を感じるかもしれませんが、大丈夫です。
覚えておきたいこと:
- クラウド上のデータは消えない
- いつでも再開できる
- ブラウザ版で常にアクセス可能
- 必要なデータはバックアップを
この記事で紹介した方法を使って、あなたの目的に合った同期解除を行ってください。
快適なGoogle Driveライフを!
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