「LinuxサーバーにWindowsから接続したい」 「PuTTYより使いやすいツールないかな?」 「日本語が文字化けしないSSHクライアントが欲しい!」
そんなあなたに朗報です!
TeraTerm(テラターム)は、日本製の無料ターミナルエミュレータで、 日本語対応が完璧、しかもマクロ機能まで使える 最強のSSHクライアントなんです。
実は、日本のIT企業の約70%がTeraTermを使用しているという 調査結果もあるほど定番ツール。
この記事では、インストールから高度な使い方まで、 画像付きで完全解説します。
読み終わる頃には、サーバー管理が 驚くほど効率的になっているはずです!
TeraTermとは?他のツールとの違い

TeraTermの基本情報
TeraTermとは:
- Windows用ターミナルエミュレータ
- SSH/Telnet/シリアル通信対応
- 完全無料・オープンソース
- 日本人が開発(寺西高氏)
他ツールとの比較
機能 | TeraTerm | PuTTY | Windows Terminal |
---|---|---|---|
日本語対応 | ◎完璧 | △設定必要 | ○良好 |
SSH接続 | ○対応 | ○対応 | △要WSL |
マクロ機能 | ◎充実 | ×なし | △限定的 |
ログ取得 | ◎自動化可 | ○手動 | ○手動 |
使いやすさ | ◎簡単 | △慣れ必要 | ○普通 |
ファイル転送 | ○対応 | △別ツール | ×非対応 |
TeraTermが選ばれる理由:
- 日本語が文字化けしない
- マクロで作業を自動化できる
- ログを自動保存できる
- 設定が日本語で分かりやすい
TeraTermのインストール方法
ダウンロード手順
1. 公式サイトにアクセス
https://ttssh2.osdn.jp/
2. 最新版をダウンロード
- 「ダウンロード」をクリック
- exe形式を選択(通常版)
- 保存場所を指定
インストール手順
1. インストーラーを実行
- ダウンロードしたexeをダブルクリック
- 「はい」をクリック(UAC)
2. 言語選択
- 「日本語」を選択
- 「OK」をクリック
3. セットアップウィザード
1. 「次へ」をクリック
2. 使用許諾:「同意する」にチェック
3. インストール先:そのままでOK
4. コンポーネント:全部チェック推奨
5. 「インストール」をクリック
4. 初期設定
- 言語:Japanese
- デフォルト設定でOK
- 「完了」をクリック
基本的な使い方:SSH接続をマスター
SSH接続の手順(初心者向け)
1. TeraTermを起動
- デスクトップのアイコンをダブルクリック
- または、スタートメニューから
2. 新しい接続画面
表示される項目:
- ホスト:接続先のIPアドレスまたはホスト名
- TCPポート:22(SSH標準)
- サービス:SSH を選択
- SSHバージョン:SSH2(推奨)
3. 接続情報の入力例
ホスト:192.168.1.100
または
ホスト:example-server.com
ポート:22
サービス:SSH
4. セキュリティ警告
- 初回接続時のみ表示
- 「続行」をクリック
- (known_hostsに登録される)
5. 認証情報の入力
ユーザ名:your_username
パスフレーズ:your_password
□ パスフレーズをメモリに記憶する(任意)
6. 接続成功!
- Linuxのプロンプトが表示される
- コマンドが入力できる状態に
鍵認証でのSSH接続
秘密鍵を使った接続:
- SSH認証画面で
- 「RSA/DSA/ECDSA/ED25519鍵を使う」を選択
- 「秘密鍵」ボタンをクリック
- 秘密鍵ファイルを選択
- .pemや.ppkファイルを指定
- パスフレーズがあれば入力
- ユーザー名を入力
- 「ユーザ名」欄に入力
- 「OK」をクリック
鍵の形式変換が必要な場合:
- PuTTY形式(.ppk)も使用可能
- OpenSSH形式も対応
便利な基本設定
文字コードの設定(文字化け対策)
UTF-8に設定:
- 設定 → 端末
- 漢字-受信:UTF-8
- 漢字-送信:UTF-8
- 改行コード-受信:AUTO
- 「OK」をクリック
設定を保存:
- 設定 → 設定の保存
- TERATERM.INIとして保存
フォントとサイズの変更
見やすいフォント設定:
- 設定 → フォント
- おすすめフォント:
- Consolas(英語)
- MSゴシック(日本語)
- サイズ:12〜14pt
ウィンドウサイズの調整
画面を広く使う:
- 設定 → ウィンドウ
- 「ウィンドウサイズ」で調整
- 横:120〜150文字
- 縦:30〜50行
- 「現在のウィンドウサイズ」で確認
カラー設定(目に優しく)
背景色を変更:
- 設定 → ウィンドウ
- 「背景」で色を選択
- 黒背景に緑文字(レトロ)
- 紺色背景に白文字(見やすい)
ログの自動保存設定(超重要!)
自動ログの設定方法
毎回自動でログを取る設定:
- 設定メニューから
設定 → その他の設定 → ログ
- 自動ログ設定
□ 自動的にログ採取を開始する:チェック 保存先フォルダ:C:\teraterm_logs\ ファイル名:&h_%Y%m%d_%H%M%S.log
- ファイル名の意味
- &h:ホスト名
- %Y%m%d:年月日
- %H%M%S:時分秒
- 例:server01_20250122_143022.log
ログオプション
追記/上書き設定:
- 追記:既存ファイルに追加
- 上書き:新規作成
- ユニーク:自動で別名保存
バイナリオプション:
- プレーンテキスト(通常)
- バイナリ(特殊用途)
マクロ機能で作業を自動化
簡単なマクロの作成
自動ログインマクロ:
; server_login.ttl
; サーバーに自動接続するマクロ
; 接続設定
hostname = '192.168.1.100'
username = 'admin'
password = 'password123'
; 接続文字列の作成
sprintf2 msg '%s:22 /ssh /2 /auth=password /user=%s /passwd=%s' hostname username password
; 接続実行
connect msg
; ログファイルの設定
getdate logfile 'log_%Y%m%d_%H%M%S.txt'
logopen logfile 0 0
マクロの実行方法
方法1:TTLファイルをダブルクリック
- .ttlファイルを作成
- ダブルクリックで実行
方法2:TeraTermから実行
- コントロール → マクロ
- TTLファイルを選択
- 「開く」をクリック
よく使うマクロ例
複数サーバー一括コマンド実行:
; 複数サーバーでコマンド実行
servers = 3
server1 = '192.168.1.101'
server2 = '192.168.1.102'
server3 = '192.168.1.103'
for i 1 servers
; 各サーバーに接続
; コマンド実行
sendln 'df -h'
wait '$'
next
ファイル転送機能(SCP/SFTP)
SCPでファイル送信
手順:
- ファイル → SSH SCP
- 送信元ファイルを選択
- 送信先パスを入力
- 「Send」をクリック
ドラッグ&ドロップ転送
便利機能:
- ファイルをTeraTerm画面にドラッグ
- 転送方法を選択(SCP/SFTP)
- 自動で転送開始
SFTP(より高機能)
使い方:
- ファイル → SSH SFTP
- ファイルブラウザが開く
- ドラッグ&ドロップで転送
トラブルシューティング
文字化けする
対処法:
- 設定 → 端末
- 漢字コードをUTF-8に
- サーバー側も確認:
echo $LANG# ja_JP.UTF-8 であることを確認
接続が切れる
タイムアウト対策:
- 設定 → SSH
- ハートビート(keep-alive):60秒
- 「OK」をクリック
コピペができない
解決方法:
- コピー:マウスで選択するだけ
- ペースト:右クリック
- または、Alt + V
ログが文字化けする
ログの文字コード設定:
- ファイル → ログ
- オプションで文字コード指定
- UTF-8を選択
上級テクニック
SSH転送(ポートフォワーディング)
ローカルフォワード設定:
- 設定 → SSH転送
- 「追加」をクリック
- 設定例:
ローカルポート:8080リモートホスト:localhostリモートポート:80
セッションの複製
同じサーバーに複数接続:
- ファイル → 新しい接続
- Shift + 接続で複製
- タブ表示も可能
ブロードキャストコマンド
複数ウィンドウに同時入力:
- コントロール → ブロードキャストコマンド
- 全ウィンドウに同じコマンド送信
- 一括作業に便利
セキュリティ設定
パスワードの保存について
推奨設定:
- パスワードは保存しない
- 鍵認証を使用する
- マクロに平文パスワードを書かない
known_hostsの管理
ホスト鍵の確認:
- 設定 → SSH認証
- known_hostsリストを確認
- 不要なホストは削除
ログファイルの管理
セキュリティ対策:
- パスワードが含まれないか確認
- 定期的に古いログを削除
- アクセス権限を制限
よくある質問
Q:TeraTermは無料?
A: 完全無料です。商用利用もOK。オープンソースソフトウェアです。
Q:Mac版はある?
A: Windows専用です。Macなら「iTerm2」や標準ターミナルを使いましょう。
Q:PuTTYとどっちがいい?
A: 日本語環境なら圧倒的にTeraTerm。マクロ機能も便利です。
Q:タブ表示できる?
A: 標準では非対応。複数ウィンドウで代用するか、「Tera Term Pro」を検討。
Q:SSHバージョンは?
A: SSH1/SSH2両対応。セキュリティ的にSSH2推奨。
まとめ:TeraTermでサーバー管理を効率化!
TeraTermの使い方、マスターできましたね!
今すぐ使いたい5つの機能:
- SSH接続で簡単ログイン
- IPアドレスとパスワードだけ
- 鍵認証でよりセキュア
- 自動ログで作業記録
- トラブル時の証拠
- 作業の見直しに便利
- マクロで自動化
- 繰り返し作業を効率化
- ミスも減らせる
- 文字化けしない日本語対応
- UTF-8設定で完璧
- ストレスフリー
- ファイル転送も簡単
- ドラッグ&ドロップ
- SCP/SFTP対応
TeraTermを使いこなせば、 リモートサーバーの管理が驚くほど楽になります。
まずは基本的なSSH接続から始めて、 徐々にマクロなどの便利機能も使ってみてください!
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