「新しいパソコンを買ったけど、Thunderbirdのメールデータどうやって移すの?」 「設定やアドレス帳も全部移行したい…」 「失敗したらメールが消えちゃうんじゃ…」
そんな不安、この記事で完全に解消します!
パソコンの買い替えやOS再インストールの時、一番心配なのがメールデータの移行ですよね。何年分ものメール、大切な連絡先、細かく設定したフィルタ…これらを失うわけにはいきません。でも大丈夫!Thunderbirdのデータ移行は、正しい手順を踏めば100%安全に、しかも15分で完了できるんです。
この記事では、Thunderbirdのデータを新しいPCに完璧に移行する方法を、初心者でも失敗しないようにステップバイステップで解説します。Windows、Mac、どちらのユーザーも安心してください!
Thunderbirdのデータって何が含まれるの?

プロファイルフォルダの中身
Thunderbirdの全データは「プロファイルフォルダ」という特別なフォルダに保存されています。
プロファイルに含まれるもの:
- メールデータ
受信トレイ、送信済み、下書き、すべてのメール - アカウント設定
メールアドレス、サーバー情報、パスワード - アドレス帳
連絡先、配布リスト - メッセージフィルタ
自動振り分けルール - 拡張機能(アドオン)
インストール済みの追加機能 - 個人設定
表示設定、ツールバーのカスタマイズ - 証明書
セキュリティ証明書、S/MIME設定
つまり、このプロファイルフォルダさえあれば、Thunderbirdを完全に復元できるんです!
プロファイルフォルダの場所
Windows 10/11の場合:
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles\[ランダム文字列].default
Macの場合:
~/Library/Thunderbird/Profiles/[ランダム文字列].default
Linuxの場合:
~/.thunderbird/[ランダム文字列].default
「ランダム文字列」は「xxxxxxxx」のような8文字の英数字です。
【準備編】移行前の重要な確認事項
まずはバージョンを確認
移行元と移行先のThunderbirdのバージョンを揃えておくと安心です。
確認方法:
- Thunderbirdを開く
- メニューバー → ヘルプ → Thunderbirdについて
- バージョン番号を確認
ポイント:
- 同じバージョンが理想的
- 新しいPCの方が新バージョンでもOK
- 古いバージョンへの移行は避ける
移行前のバックアップ(超重要!)
万が一に備えて、必ずバックアップを取りましょう。
バックアップ手順:
- Thunderbirdを完全に終了
- プロファイルフォルダを丸ごとコピー
- 外付けHDDやUSBメモリに保存
- クラウドストレージにも保存(二重の安心)
これで失敗しても元に戻せます!
【実践】3つの移行方法から選ぼう
方法1:プロファイルフォルダ丸ごとコピー(最も確実!)
一番シンプルで確実な方法です。すべてのデータが完璧に移行されます。
手順(Windows版):
【移行元PC】での作業:
- Thunderbirdを完全に終了
- ファイル → 終了(またはCtrl + Q)
- プロファイルフォルダを開く
- Windowsキー + R
%APPDATA%\Thunderbird\Profiles
と入力- Enter
- プロファイルフォルダをコピー
- 「xxxxxxxx.default」フォルダを右クリック
- 「コピー」を選択
- USBメモリなどに貼り付け
- 外部メディアを開く
- 右クリック → 貼り付け
【移行先PC】での作業:
- Thunderbirdをインストール
- 公式サイトからダウンロード
- インストール(まだ起動しない!)
- 一度起動して閉じる
- Thunderbirdを起動
- 設定せずにすぐ閉じる(重要!)
- プロファイルフォルダを置き換え
%APPDATA%\Thunderbird\Profiles
を開く- 新しくできたフォルダを削除
- USBメモリからコピーしたフォルダを貼り付け
- profiles.iniを編集
%APPDATA%\Thunderbird
を開く- profiles.ini をメモ帳で開く
- Path= の後ろを確認(フォルダ名と一致させる)
- Thunderbirdを起動
- すべてのデータが復元されているはず!
方法2:ImportExportToolsアドオンを使う(部分移行向け)
特定のメールやフォルダだけを移行したい場合に便利です。
手順:
- アドオンをインストール
- メニュー → アドオンとテーマ
- 「ImportExportTools NG」を検索
- インストール
- エクスポート(移行元)
- 移行したいフォルダを右クリック
- ImportExportTools NG → フォルダをエクスポート
- 保存先を指定
- インポート(移行先)
- ローカルフォルダを右クリック
- ImportExportTools NG → フォルダをインポート
- エクスポートしたファイルを選択
メリット:
- 部分的な移行が可能
- フォルダ構造を保持
- 異なるメールソフトへの移行も可能
方法3:Thunderbird内蔵の移行機能(簡単だけど制限あり)
Thunderbirdの設定移行ウィザードを使う方法です。
手順:
- 移行元でバックアップ作成
- メニュー → 設定
- 「プロファイルを管理」
- 「バックアップ」ボタン
- 移行先で復元
- 新しいThunderbirdを起動
- 初回起動時に「既存のプロファイルを使用」
- バックアップファイルを選択
注意: この機能はまだ完全ではなく、一部のデータが移行されない場合があります。
OS別の詳細手順
Windows 10/11での移行
隠しフォルダを表示する設定:
- エクスプローラーを開く
- 表示タブ → 隠しファイル にチェック
- AppDataフォルダが見えるようになる
ショートカットで素早くアクセス:
Win + R → %APPDATA%\Thunderbird
Macでの移行
Libraryフォルダを表示:
- Finderを開く
- Optionキーを押しながら「移動」メニュー
- 「ライブラリ」が表示される
ターミナルを使う方法:
# プロファイルフォルダを開く
open ~/Library/Thunderbird/Profiles/
Windows → Mac(またはその逆)の移行
異なるOS間でも移行可能です!
注意点:
- パスの区切り文字が違う(\と/)
- 文字コードに注意
- アドオンの互換性を確認
基本的にプロファイルフォルダのコピーで問題なく動作します。
よくあるトラブルと解決方法
Q1. 移行後、Thunderbirdが起動しない
解決策:
- profiles.iniを確認
[Profile0] Name=default IsRelative=1 Path=Profiles/xxxxxxxx.default
Pathがフォルダ名と一致しているか確認 - プロファイルマネージャーで指定
thunderbird.exe -P
コマンドで起動し、プロファイルを選択 - 新規プロファイル作成後に中身をコピー
- 新しいプロファイルを作成
- 中身だけをコピー
Q2. メールは見えるがアカウント設定が消えた
対処法:
- prefs.jsファイルを確認
- プロファイルフォルダ内のprefs.jsが存在するか
- 破損していないか確認
- 手動でアカウントを再設定
- メールデータは残っているので設定だけやり直し
- パスワードは再入力が必要
Q3. アドレス帳が表示されない
解決方法:
- abook.mabファイルを確認
- プロファイルフォルダ内に存在するか確認
- ファイルサイズが0KBでないか確認
- インポート機能を使用
- アドレス帳 → ツール → インポート
- 「アドレス帳」を選択
- 古いabook.mabファイルを指定
Q4. 添付ファイルが開けない
原因と対策:
- 一時フォルダのパスが違う
- 設定 → 一般 → ファイルと添付ファイル
- 保存先を再設定
- セキュリティソフトの影響
- 新しいPCのセキュリティ設定を確認
- Thunderbirdを信頼済みに追加
移行を成功させるプロのコツ
段階的な移行がおすすめ
推奨手順:
- まず1つのアカウントだけ移行してテスト
- 問題なければ他のアカウントも移行
- 最後にアドオンや細かい設定
大容量データの場合
10GB以上のメールデータがある場合:
- 圧縮してから移動
プロファイルフォルダを7-ZipやWinRARで圧縮 → サイズが30-50%削減される
- ネットワーク経由で転送
- 同じLAN内なら共有フォルダ経由
- クラウドストレージを活用
- 不要なメールを削除してから
- ゴミ箱を空にする
- 迷惑メールフォルダをクリア
- 古い添付ファイルを整理
移行チェックリスト
移行完了後、以下を確認しましょう:
- [ ] すべてのメールアカウントが表示される
- [ ] 送受信テストが成功する
- [ ] アドレス帳の連絡先が見える
- [ ] メッセージフィルタが動作する
- [ ] 署名が設定されている
- [ ] アドオンが有効になっている
- [ ] 表示設定が維持されている
定期的なバックアップのすすめ
自動バックアップの設定
MozBackupの代替ツール:
- MailStore Home(無料)
- 自動バックアップ機能
- 複数のメールクライアント対応
- SyncBack(無料版あり)
- スケジュール設定可能
- 差分バックアップ対応
- バッチファイルで自動化
@echo off xcopy "%APPDATA%\Thunderbird\Profiles" "D:\Backup\Thunderbird\" /E /Y echo バックアップ完了
クラウドバックアップ
おすすめの設定:
- プロファイルフォルダをOneDriveやDropboxに同期
- ただし、Thunderbird起動中は同期を停止
- 週1回、手動で同期を実行
新しいPCでより快適に使うための設定
移行後の最適化
パフォーマンス向上の設定:
- グローバル検索のインデックス再構築
- 設定 → 一般 → インデックスを有効にする
- 再構築で検索速度UP
- フォルダの最適化
- 各フォルダを右クリック → 最適化
- 無駄な容量を削減
- 起動高速化
- アドオンの見直し
- 不要なアカウントの削除
セキュリティ強化
移行を機に見直したい設定:
- マスターパスワードの設定
- 設定 → プライバシーとセキュリティ
- マスターパスワードを使用する
- OAuth2認証への移行
- GmailなどはOAuth2が推奨
- より安全な認証方式
- 暗号化の有効化
- S/MIME or PGPの設定
- 重要なメールを保護
まとめ:もうデータ移行は怖くない!
Thunderbirdのデータ移行、思っていたより簡単だったのではないでしょうか?
この記事の重要ポイント:
- プロファイルフォルダが全て
- このフォルダさえあれば完全復元可能
- 場所:
%APPDATA%\Thunderbird\Profiles
- 3つの移行方法
- フォルダ丸ごとコピー(最も確実)
- アドオン使用(部分移行向け)
- 内蔵機能(簡単だが制限あり)
- 必ずバックアップ
- 移行前に必ずコピーを保存
- 外部メディアとクラウドで二重保護
- 移行後の確認
- チェックリストで漏れを防ぐ
- テストメールで動作確認
大切なメールデータを守りながら、新しいPCでも快適にThunderbirdを使い続けてください。定期的なバックアップも忘れずに!
これで、次のPC買い替えも怖くありませんね!📧✨
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