パソコンを買い替えたとき、Thunderbirdのメール振り分け設定(フィルタ)を一から作り直すのは本当に大変ですよね。
何十個もある振り分けルールを手作業で設定し直すなんて、考えただけでもうんざりします。でも安心してください!実は、これらの設定をまるごと新しいパソコンに移行する方法があるんです。
この記事では、初心者の方でも迷わずできる、3つの移行方法を詳しく解説していきます。
メール振り分け設定(フィルタ)とは?
まず簡単におさらいしましょう。
メール振り分け設定とは、受信したメールを自動的に特定のフォルダに整理する機能のことです。例えば「Amazon」からのメールは「ショッピング」フォルダへ、「○○会社」からのメールは「仕事」フォルダへ、といった具合に自動で振り分けてくれます。
Thunderbirdでは、この機能を「メッセージフィルタ」と呼んでいます。
方法1:フィルタファイルを直接コピーする【一番確実】

必要なもの
- USBメモリまたはクラウドストレージ
- 移行元と移行先の両方のパソコン
手順
【ステップ1】移行元PCでフィルタファイルを探す
- Thunderbirdを一旦終了させます
- エクスプローラーを開いて、アドレスバーに以下を入力
%APPDATA%\Thunderbird\Profiles
- 「○○○.default」みたいな名前のフォルダを開く
- 「Mail」フォルダ → 「メールサーバー名のフォルダ」を開く
- **「msgFilterRules.dat」**というファイルを見つける
このファイルが振り分けルールの設定ファイルです。複数のメールアカウントを使っている場合は、それぞれのフォルダにこのファイルがあります。
【ステップ2】ファイルをコピーする
見つけた「msgFilterRules.dat」をUSBメモリにコピーします。 フォルダ構造をメモしておくと、あとで楽になりますよ。
【ステップ3】移行先PCに貼り付ける
- 新しいPCでThunderbirdをインストール
- メールアカウントの設定を完了させる
- Thunderbirdを一旦終了
- 同じように「%APPDATA%\Thunderbird\Profiles」を開く
- 対応する場所に「msgFilterRules.dat」を貼り付け
- Thunderbirdを起動
これで完了です!
方法2:フィルタのエクスポート機能を使う【手軽で安全】
手順
【ステップ1】移行元PCでフィルタをエクスポート
- Thunderbirdを起動
- メニューバーから「ツール」→「メッセージフィルタ」を選択
- 画面右側の「フィルタをエクスポート」ボタンをクリック
- 保存先を選んで、分かりやすい名前で保存(例:mail_filter_2024.xml)
【ステップ2】移行先PCでインポート
- 新しいPCでThunderbirdを起動
- メールアカウントを設定
- 「ツール」→「メッセージフィルタ」を開く
- 「フィルタをインポート」をクリック
- 保存したファイルを選択
メリット:安全で確実、Thunderbirdのバージョンが違っても大丈夫 デメリット:アカウントごとに作業が必要
方法3:プロファイル全体を移行する【上級者向け】
メールデータ、アドレス帳、すべての設定を丸ごと移行したい場合は、プロファイル全体をコピーする方法もあります。
手順の概要
- 移行元の「Profiles」フォルダを丸ごとコピー
- 移行先の同じ場所に貼り付け
- profiles.iniファイルを編集
この方法は設定が複雑なので、フィルタだけ移行したい場合は方法1か2がおすすめです。
よくあるトラブルと解決方法
Q:フィルタをコピーしたのに動作しない
A:フォルダ名が変わっている可能性があります
移行先で振り分け先のフォルダ名が変わっていると、フィルタが動作しません。 フォルダ名を確認して、必要に応じてフィルタを編集してください。
Q:一部のフィルタだけが動かない
A:メールアドレスやドメインが変更されている場合があります
送信者のメールアドレスが変わっていると、そのフィルタは動作しません。 「メッセージフィルタ」画面で該当するフィルタを見直しましょう。
Q:msgFilterRules.datファイルが見つからない
A:隠しファイルの表示設定を確認してください
エクスプローラーの「表示」タブから「隠しファイル」にチェックを入れると表示されます。
移行前の準備チェックリスト
移行作業を始める前に、以下の点を確認しておきましょう。
✅ Thunderbirdのバージョンを確認
- 移行元と移行先で大きくバージョンが違うと問題が起きることがあります
✅ フォルダ構成をメモ
- どんなフォルダを作っているか一覧にしておく
✅ 重要なフィルタをリストアップ
- 万が一のために、特に重要な振り分けルールは別途メモしておく
✅ バックアップを取る
- 移行元のデータは必ずバックアップを残しておく
振り分け設定を移行するベストなタイミング
パソコンの買い替え時はもちろんですが、以下のタイミングでも移行作業をおすすめします。
- 定期的なバックアップとして(3ヶ月に1回程度)
- Thunderbirdの大型アップデート前
- OSの再インストール前
定期的にエクスポートしておけば、いざというときに慌てずに済みますね。
まとめ:もう振り分け設定の移行は怖くない!
Thunderbirdのメール振り分け設定の移行は、実はそんなに難しくありません。
今回紹介した3つの方法から、自分に合ったものを選んでください。
- 初心者の方 → 方法2(エクスポート機能)がおすすめ
- 手早く済ませたい方 → 方法1(ファイル直接コピー)
- すべて移行したい方 → 方法3(プロファイル移行)
どの方法を選んでも、大切なのは事前のバックアップです。 元のデータを残しておけば、失敗しても何度でもやり直せます。
新しいパソコンでも、今まで通りスムーズにメールが整理できるようになれば、仕事もプライベートも効率アップ間違いなしです!
この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。
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