「メッセージ送信したら『遅すぎます』って出た…」 「Botが突然反応しなくなった」 「『レート制限に達しました』って何?」 「連続投稿ができなくてイライラする」
そんな経験ありませんか?
**レート制限(Rate Limit)**は、Discordを安定稼働させるための重要な仕組み。でも、使い方を理解すれば、ほとんど制限を受けずに快適に使えるんです。
この記事を読めば、レート制限の仕組みから回避方法まで完全マスター。もう「速すぎます」に悩まされることはありません!
レート制限って何?基本を5分で理解

レート制限の仕組み
レート制限とは:
- 一定時間内の操作回数を制限するシステム
- サーバーの過負荷を防ぐ安全装置
- スパムやDDoS攻撃からの保護
分かりやすく例えると:
- 高速道路の速度制限のようなもの
- みんなが安全に使うためのルール
- 一人が使いすぎないための仕組み
なぜレート制限が必要?
3つの重要な理由:
- サーバーの保護
- 過負荷によるクラッシュ防止
- 安定したサービス提供
- スパム対策
- 悪意のある大量送信を防ぐ
- 快適なチャット環境の維持
- 公平性の確保
- 全ユーザーが平等に利用
- リソースの適切な分配
一般ユーザーが遭遇するレート制限
メッセージ送信の制限
基本的な制限値:
1チャンネルあたり:
- 5メッセージ / 5秒
- 10メッセージ / 10秒
グローバル制限:
- 50メッセージ / 10秒(全体)
「あなたのペースが速すぎます」が出る条件:
- 5秒間に6回以上送信
- Enter連打で改行送信
- コピペの連続投稿
リアクション(絵文字)の制限
リアクション制限:
1メッセージあたり:
- 10リアクション / 3秒
削除制限:
- 5削除 / 1秒
制限される行動:
- 絵文字スパム
- 連続リアクション
- リアクション爆撃
DM(ダイレクトメッセージ)の制限
DM特有の制限:
新規DM開始:
- 10人 / 10分
メッセージ送信:
- 通常チャンネルと同じ
グループDM作成:
- 10グループ / 1時間
ファイルアップロードの制限
アップロード制限:
ファイル数:
- 10ファイル / 1メッセージ
- 連続アップロード制限あり
サイズ制限:
- 無料:8MB
- Nitro Classic:50MB
- Nitro:500MB
Bot・開発者向けレート制限
API レート制限の詳細
グローバル制限:
{
"global": 50, // 1秒あたり50リクエスト
"per_route": true
}
エンドポイント別制限:
メッセージ送信:5/5秒
メッセージ削除:5/1秒
リアクション追加:1/0.25秒
チャンネル作成:2/600秒
ロール更新:1000/86400秒
Webhookのレート制限
Webhook制限:
通常Webhook:
- 30リクエスト / 60秒
- 待機バケット:5メッセージ
フォロー Webhook:
- 制限なし(ただし元の制限を継承)
Gateway接続の制限
WebSocket制限:
Identify:1/5秒
Presence Update:5/60秒
Request Guild Members:120/60秒
レート制限の回避テクニック
一般ユーザー向け対策
メッセージ送信のコツ:
DO(推奨):
✅ 長文は1つのメッセージにまとめる
✅ Shift+Enterで改行
✅ 2-3秒間隔を空ける
✅ 編集機能を活用
DON'T(避ける):
❌ Enter連打
❌ 1文字ずつ送信
❌ 同じメッセージの繰り返し
❌ スパム的な投稿
Botユーザー向け対策
スマートな実装:
// レート制限対策の例(JavaScript)
// メッセージキューシステム
const messageQueue = [];
const sendInterval = 1000; // 1秒間隔
setInterval(() => {
if (messageQueue.length > 0) {
const message = messageQueue.shift();
channel.send(message);
}
}, sendInterval);
// エクスポネンシャルバックオフ
async function sendWithRetry(channel, message, retries = 3) {
for (let i = 0; i < retries; i++) {
try {
return await channel.send(message);
} catch (error) {
if (error.code === 429) {
const waitTime = error.retry_after || Math.pow(2, i) * 1000;
await sleep(waitTime);
} else {
throw error;
}
}
}
}
賢い送信タイミング
バースト送信を避ける:
❌ 悪い例:
10個のメッセージを一気に送信
✅ 良い例:
1秒間隔で順次送信
または1つのメッセージにまとめる
エラーメッセージと対処法
「あなたのペースが速すぎます」
表示される状況:
- チャット送信が速すぎる
- リアクション連打
- チャンネル切り替えが頻繁
対処法:
1. 表示された秒数待つ(通常5-10秒)
2. ゆっくり操作を再開
3. 必要なら設定で通知を調整
「APIレート制限に達しました」
Bot使用時のエラー:
{
"message": "You are being rate limited.",
"retry_after": 65432,
"global": false,
"code": 429
}
対処法:
- retry_after の時間待つ
- リトライロジックの実装
- キャッシュの活用
「このアクションを実行できません」
原因:
- サーバー全体の制限
- アカウントレベルの制限
- 権限不足
解決策:
- 時間を置いて再試行
- サーバー管理者に確認
- 別のチャンネルで試す
サーバー管理者向け設定
スローモードの活用
チャンネル別の制限設定:
設定方法:
1. チャンネル設定を開く
2. 「概要」タブ
3. 「スローモード」を設定
設定可能な値:
- オフ
- 5秒
- 10秒
- 15秒
- 30秒
- 1分
- 2分
- 5分
- 10分
- 15分
- 30分
- 1時間
- 2時間
- 6時間
効果的な使い方:
- 大規模イベント時:30秒〜1分
- 通常のチャット:5〜15秒
- アナウンス系:1〜6時間
Auto Moderation設定
スパム対策:
自動モデレーション:
- メンションスパムをブロック
- 重複メッセージを検出
- 大文字スパムを制限
- リンクスパムを防止
レート制限のカスタマイズ
Botの特別扱い:
- Verified Bot:制限緩和
- パートナーサーバー:優遇あり
- 大規模サーバー:個別調整可能
制限値一覧表
一般ユーザー制限
アクション | 制限値 | リセット時間 |
---|---|---|
メッセージ送信 | 5回 | 5秒 |
メッセージ編集 | 5回 | 5秒 |
リアクション追加 | 10回 | 3秒 |
チャンネル参加 | 10回 | 10秒 |
ニックネーム変更 | 2回 | 1時間 |
ユーザー名変更 | 2回 | 1年 |
サーバー作成 | 100個 | アカウントごと |
Bot API制限
エンドポイント | 制限値 | リセット時間 |
---|---|---|
POST /messages | 5回 | 5秒 |
DELETE /messages | 5回 | 1秒 |
PUT /reactions | 1回 | 0.25秒 |
PATCH /channels | 2回 | 600秒 |
GET /users | 30回 | 30秒 |
POST /webhooks | 30回 | 60秒 |
レート制限とNitro
Nitroユーザーの優遇
緩和される制限:
- ファイルサイズ上限UP
- サーバー参加数上限UP(200サーバー)
- より長いメッセージ(4000文字)
変わらない制限:
- メッセージ送信頻度
- API制限
- リアクション制限
開発者向けベストプラクティス
キャッシュの活用
効率的な実装:
# Python例
import time
class RateLimitCache:
def __init__(self, ttl=60):
self.cache = {}
self.ttl = ttl
def get(self, key):
if key in self.cache:
data, timestamp = self.cache[key]
if time.time() - timestamp < self.ttl:
return data
return None
def set(self, key, value):
self.cache[key] = (value, time.time())
バルク操作の活用
効率化テクニック:
❌ 悪い例:
for message in messages:
await message.delete() # 100回のAPI呼び出し
✅ 良い例:
await channel.delete_messages(messages) # 1回のAPI呼び出し
エラーハンドリング
適切な処理:
client.on('rateLimit', (info) => {
console.log(`Rate limit: ${info.timeout}ms`);
console.log(`Route: ${info.route}`);
console.log(`Limit: ${info.limit}`);
});
トラブル時の確認事項
チェックリスト
制限に引っかかった時:
□ 最後の操作から何秒経過?
□ 同じ操作を繰り返していない?
□ スローモードが設定されていない?
□ アカウントに制限がかかっていない?
□ サーバーのルールを確認した?
サポート問い合わせ前に
確認事項:
- 制限の種類を特定
- 再現手順を記録
- エラーメッセージをスクショ
- 時刻とタイムゾーンを記録
まとめ:レート制限と上手に付き合う
レート制限はDiscordを守る大切な仕組みです。
快適に使うための3つのポイント:
- ゆっくり操作する
- 連打・連投を避ける
- 2-3秒の間隔を意識
- まとめて送信する
- 長文は1メッセージに
- Shift+Enterで改行
- 制限を理解する
- 各操作の制限値を把握
- エラーが出たら一呼吸
レート制限は敵じゃない。みんなが快適に使うための仲間です。
ルールを理解して、スムーズなDiscordライフを楽しみましょう!
この記事が役立ったら、レート制限に悩む友達にもシェアしてあげてください。みんなで快適なDiscordを作っていきましょう!
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