「パソコンがインターネットに繋がらない…」 「Wi-Fiのパスワードを入力したのに接続できない」 「有線なのに急にネットが切れた」
こんな経験、誰でも一度はありますよね。
実は、Windowsのネットワーク接続トラブルの9割は自分で解決できるんです。専門知識なんて必要ありません。正しい手順を知っているかどうか、それだけの違いなんです。
この記事を読み終わる頃には、あなたもネットワーク接続のトラブルシューターになれますよ!
基本編:そもそもネットワーク接続って何?

インターネットに繋がる仕組みを簡単に理解しよう
パソコンがインターネットに繋がるまでの流れを、宅配便に例えてみましょう。
ネットワーク接続の流れ:
- パソコン = あなたの家
- ルーター = 配送センター
- プロバイダー = 宅配会社
- インターネット = 世界中の家
データという荷物が、この経路を通って行き来しているんです。
どこか一つでも問題があると、荷物(データ)が届かない。つまり、ネットに繋がらないというわけです。
有線接続とWi-Fi接続の違い
ネットワーク接続には大きく2つの方法があります。
有線LAN接続(イーサネット):
- LANケーブルで直接つなぐ
- 速度が安定して速い
- 設定が簡単
- ケーブルが邪魔になることも
Wi-Fi接続(無線LAN):
- ケーブル不要で自由に移動できる
- 複数の機器を同時接続できる
- 壁や距離で電波が弱くなることがある
- パスワード設定が必要
どちらも一長一短。用途に合わせて使い分けるのがベストです!
Wi-Fi接続編:ワイヤレスでネットに繋げよう
ステップ1:Wi-Fiをオンにする
まずはパソコンのWi-Fi機能を有効にしましょう。
Windows 11の場合:
- 画面右下のネットワークアイコンをクリック
- Wi-Fiボタンをクリックして青色にする
- 利用可能なネットワークが表示される
Windows 10の場合:
- 画面右下の吹き出しアイコンをクリック
- Wi-Fiタイルをクリックして有効化
- 「利用可能」と表示されればOK
ショートカットキー: 多くのノートパソコンでは「Fn + F2」や「Fn + F3」でWi-Fiのオン/オフができます。機種によって違うので、キーボードのWi-Fiマークを探してみてください。
ステップ2:ネットワークを選んで接続する
利用可能なWi-Fiの一覧から、自分のネットワークを選びます。
接続手順:
- ネットワーク一覧から自宅のWi-Fi名(SSID)をクリック
- 「自動的に接続」にチェックを入れる
- 「接続」ボタンをクリック
- パスワード(ネットワークセキュリティキー)を入力
- 「次へ」をクリック
SSIDとパスワードはどこにある?
- ルーター本体の側面や底面のシール
- プロバイダーから送られてきた書類
- 自分で変更した場合はメモを確認
よくあるWi-Fi接続の失敗と解決法
「パスワードが正しくありません」と表示される:
確認ポイント:
- 大文字と小文字を間違えていないか
- 数字の「0(ゼロ)」と英字の「O(オー)」
- 数字の「1(イチ)」と英字の「l(エル)」「I(アイ)」
- 全角で入力していないか(必ず半角で!)
解決方法: パスワード入力欄の右にある目のマークをクリックして、入力内容を確認しながら打ち直してみましょう。
「このネットワークに接続できません」と表示される:
対処法:
- ルーターの電源を一度切って30秒待つ
- 電源を入れ直して2分待つ
- もう一度接続を試す
- それでもダメなら、ネットワークのリセット(後述)
有線LAN接続編:確実で高速な接続方法
LANケーブルを繋ぐだけ…のはずが?
有線接続は基本的にケーブルを挿すだけですが、時々うまくいかないことも。
基本の接続手順:
- LANケーブルをパソコンのLANポートに挿す
- もう片方をルーターのLANポートに挿す
- 自動的に認識されて接続完了
簡単そうに見えますが、実は落とし穴があるんです。
LANケーブルの種類と速度の関係
知らない人が多いのですが、LANケーブルにも種類があります。
ケーブルのカテゴリと速度:
- CAT5e:最大1Gbps(一般家庭なら十分)
- CAT6:最大1Gbps(ノイズに強い)
- CAT6A:最大10Gbps(将来も安心)
- CAT7:最大10Gbps(業務用レベル)
古いCAT5ケーブルを使っていると、せっかくの高速回線が活かせません。ケーブルに「CAT○」と書いてあるので確認してみてください。
有線なのに繋がらない時の対処法
チェックポイント1:ケーブルの確認
- カチッと音がするまで挿し込む
- ケーブルが断線していないか確認
- 別のケーブルで試してみる
チェックポイント2:ネットワークアダプターの確認
- デバイスマネージャーを開く(Windowsキー + X → M)
- 「ネットワークアダプター」を展開
- イーサネットアダプターに「!」や「×」がないか確認
- あれば右クリック → 「デバイスを有効にする」
チェックポイント3:IPアドレスの取得
- コマンドプロンプトを開く(Windowsキー + R → cmd)
- 「ipconfig /release」と入力してEnter
- 「ipconfig /renew」と入力してEnter
- IPアドレスが取得できれば成功
トラブル解決編:困った時の対処法まとめ
「インターネットなし」と表示される時
Wi-Fiには繋がっているのに、インターネットにアクセスできない状態です。
段階的な解決方法:
レベル1:簡単な対処
- パソコンを再起動
- ルーターを再起動(電源を抜いて30秒待つ)
- 他の機器でもネットに繋がらないか確認
レベル2:Windows設定の確認
設定 → ネットワークとインターネット → 状態 → ネットワークのトラブルシューティング
自動診断で問題を見つけて修復してくれます。
レベル3:DNSサーバーの変更
- ネットワーク接続のプロパティを開く
- 「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」を選択
- プロパティ → 「次のDNSサーバーのアドレスを使う」
- 優先:8.8.8.8 代替:8.8.4.4(GoogleのDNS)
- OKで保存
ネットワークが頻繁に切れる
接続が不安定で、繋がったり切れたりを繰り返す症状です。
原因別の対処法:
Wi-Fiの場合:
- ルーターとの距離を近づける
- 電子レンジなど電波干渉する機器から離す
- 5GHz帯に切り替える(2.4GHzより安定)
- Wi-Fiドライバーを更新する
有線の場合:
- LANケーブルを交換する
- ルーターのポートを変える
- ネットワークアダプターの省電力設定を無効化
省電力設定の無効化方法:
- デバイスマネージャーを開く
- ネットワークアダプターのプロパティ
- 「電源の管理」タブ
- 「電力の節約のために…」のチェックを外す
特定のサイトだけ見られない
他のサイトは見られるのに、特定のサイトだけアクセスできない場合。
考えられる原因と対策:
- ブラウザのキャッシュが原因
- Ctrl + Shift + Delete でキャッシュクリア
- 別のブラウザで試してみる
- セキュリティソフトのブロック
- 一時的に無効化して確認
- 例外設定に追加
- hosts(ホスツ)ファイルの設定
- C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts を確認
- 不要な記述があれば削除
速度が遅い時の改善方法
ネットには繋がるけど、とにかく遅い!という時の対処法です。
速度測定から始めよう:
- Fast.com やSpeedtest.netで速度測定
- 契約している速度の10%以下なら要対策
改善方法:
- Wi-Fiの場合:5GHz帯に変更、ルーターの位置調整
- 有線の場合:CAT5e以上のケーブルに交換
- 共通:使っていない機器の接続を切る、ルーターのファームウェア更新
セキュリティ編:安全にネットワークを使うために

パブリックとプライベートの違い
Windowsではネットワークの場所を選ぶ必要があります。
プライベートネットワーク(自宅・職場):
- ファイル共有やプリンター共有が可能
- 同じネットワーク内の機器を検出
- 自宅や信頼できる場所で使用
パブリックネットワーク(カフェ・ホテル):
- 共有機能が自動的にオフ
- 他の機器から見えなくなる
- 公共Wi-Fiで必ず選択
設定の変更方法: 設定 → ネットワークとインターネット → Wi-Fi → 接続済みネットワークのプロパティ → ネットワークプロファイルで選択
Windows Defenderファイアウォールの基本
ファイアウォールは、不正なアクセスからパソコンを守る防火壁です。
確認方法:
- 設定 → プライバシーとセキュリティ
- Windowsセキュリティ → ファイアウォールとネットワーク保護
- すべて「オン」になっていることを確認
アプリがブロックされる場合: 信頼できるアプリなら、例外設定に追加します。 「ファイアウォールによるアプリケーションの許可」から設定可能です。
便利な設定とテクニック
ネットワークドライブの設定
NAS(ナス)や共有フォルダを使いやすくする方法です。
設定手順:
- エクスプローラーを開く
- 「PC」を右クリック → 「ネットワークドライブの割り当て」
- ドライブ文字を選択(例:Z)
- フォルダーのパスを入力
- 「サインイン時に再接続」にチェック
これで共有フォルダがドライブとして表示されます。
モバイルホットスポット機能
パソコンをWi-Fiルーター代わりにする便利機能です。
設定方法:
- 設定 → ネットワークとインターネット
- モバイルホットスポット
- 「インターネット接続を共有する」をオン
- ネットワーク名とパスワードを設定
スマホやタブレットからパソコン経由でネット接続できます!
ネットワークリセット(最終手段)
どうしても解決しない時の最終手段です。
リセット手順:
- 設定 → ネットワークとインターネット → 詳細ネットワーク設定
- 「ネットワークのリセット」
- 「今すぐリセット」をクリック
- パソコンが再起動される
注意: すべてのネットワーク設定が初期化されます。Wi-Fiパスワードも再入力が必要になるので、事前に確認しておきましょう。
まとめ:ネットワーク接続マスターへの道
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
Windowsのネットワーク接続について、基本から応用まで幅広く解説してきました。
覚えておきたい3つのポイント:
- 困ったらまず再起動
- パソコン → ルーター → もう一度接続の順番で
- 接続方法は用途で選ぶ
- 安定性重視なら有線LAN
- 自由度重視ならWi-Fi
- セキュリティ設定を忘れずに
- 公共Wi-Fiではパブリック設定
- ファイアウォールは常にオン
トラブル解決の順番:
- 物理的な接続を確認
- Windowsのトラブルシューティングを実行
- ドライバーやファームウェアの更新
- 最終手段はネットワークリセット
ネットワーク接続のトラブルは突然やってきます。でも、この記事で学んだ知識があれば、もう慌てる必要はありません。
ブックマークしておいて、困った時にすぐ見返せるようにしておくのがおすすめです。快適なネットワーク環境で、楽しいデジタルライフを送ってくださいね!
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