「PuTTYは英語だらけでよくわからない…」 「日本語が文字化けして困る」 「サーバーへの自動ログインを設定したい」 「ログを自動保存したいけど、やり方がわからない」 「マクロで定型作業を自動化したい」
Windowsでサーバー管理やリモート開発をしていて、こんな悩みありませんか?
Tera Term(テラターム)は、これらの問題をすべて解決する日本製の最強SSHクライアントです。 完全日本語対応、豊富な機能、そして無料。 日本の企業や教育機関で圧倒的なシェアを誇る理由がここにあります。
この記事では、Tera Termのインストールから初期設定、SSH接続の設定、さらには自動化マクロまで徹底解説! 初心者から上級者まで、すべてのレベルに対応した内容です。
読み終わる頃には、あなたのサーバー作業が劇的に効率化されているはずです!
Tera Termとは?他のSSHクライアントとの違い

Tera Termの特徴
項目 | Tera Term | PuTTY | Windows Terminal |
---|---|---|---|
日本語対応 | ◎完璧 | △部分的 | ○良好 |
価格 | 無料 | 無料 | 無料 |
マクロ機能 | ◎強力 | △制限あり | × |
ログ機能 | ◎自動化可 | ○手動 | △基本のみ |
学習コスト | 低い | 中程度 | 低い |
SSH/Telnet | ◎両対応 | ◎両対応 | ○SSH中心 |
ファイル転送 | ◎多機能 | △SCP/SFTP | △別ツール |
Tera Termが選ばれる5つの理由
- 完全日本語対応
- メニューからエラーメッセージまで日本語
- 日本語文字コードを完璧サポート
- 日本語ドキュメント充実
- 強力なマクロ機能
- TTLスクリプトで自動化
- 定型作業を1クリック実行
- 条件分岐やループも可能
- 充実したログ機能
- 自動ログ保存
- タイムスタンプ付き
- ログのローテーション
- 豊富なファイル転送
- XMODEM/YMODEM/ZMODEM
- Kermit
- SCP(SSH)
- カスタマイズ性
- 見た目を自由に変更
- キーボードショートカット
- プラグイン対応
【完全版】Tera Termのインストール方法
方法1:公式サイトから最新版をダウンロード(推奨)
Step 1:公式サイトにアクセス
- Tera Term公式 にアクセス
- または**OSDN** から
Step 2:ダウンロード
- **「ダウンロード」**をクリック
- 最新版を選択(例:teraterm-5.2.exe)
- インストーラー版かポータブル版を選択:
teraterm-5.2.exe(インストーラー版)推奨 teraterm-5.2.zip(ポータブル版)
Step 3:インストール実行
- ダウンロードしたexeファイルを実行
- 「ユーザーアカウント制御」で「はい」
- 言語選択:「日本語」
- セットアップウィザード:
「次へ」→ 使用許諾「同意する」 → インストール先(デフォルトでOK) → コンポーネント選択
- コンポーネント選択(重要):
- ✅ Tera Term本体
- ✅ TTLマクロ実行環境
- ✅ LogMeTT(ログ収集)
- ✅ TTLEditor(マクロエディタ)
- ✅ CygTerm+(Cygwin連携)
- **「インストール」**をクリック
- 完了!
方法2:Chocolateyでインストール(開発者向け)
前提:Chocolateyのインストール
管理者権限でPowerShellを開いて:
Set-ExecutionPolicy Bypass -Scope Process -Force
[System.Net.ServicePointManager]::SecurityProtocol = [System.Net.ServicePointManager]::SecurityProtocol -bor 3072
iex ((New-Object System.Net.WebClient).DownloadString('https://community.chocolatey.org/install.ps1'))
Tera Termのインストール
choco install teraterm -y
方法3:wingetでインストール(Windows 11/10)
winget install TeraTermProject.teraterm
初回起動と日本語設定
初回起動
- デスクトップのショートカットまたはスタートメニューから起動
- **「新しい接続」**ダイアログが表示
- 今は**「キャンセル」**で閉じる(設定を先に行う)
文字化け対策!日本語設定(超重要)
Step 1:言語設定
- メニューバー:「設定」→「端末」
- 「漢字-受信」:UTF-8またはEUC(サーバーに合わせる)
- 「漢字-送信」:UTF-8
Step 2:フォント設定
- 「設定」→「フォント」
- 推奨フォント:
フォント:Consolas または MSゴシック サイズ:12pt 文字セット:日本語
Step 3:設定の保存
- 「設定」→「設定の保存」
- ファイル名:TERATERM.INI
- 上書き保存
これで日本語の文字化けが解決!
SSH接続の設定(3分で完了)
新規SSH接続の設定
Step 1:接続情報の入力
- 「ファイル」→「新しい接続」
- 接続設定:
ホスト:IPアドレスまたはホスト名 TCPポート:22(SSH標準) サービス:SSH(選択) SSHバージョン:SSH2(推奨)
- **「OK」**をクリック
Step 2:認証情報の入力
- SSH認証ダイアログ:
ユーザ名:サーバーのユーザー名 パスフレーズ:パスワード □ プレインパスワードを使う(チェック)
- **「OK」**で接続!
SSH鍵認証の設定
既存の秘密鍵を使う場合
- SSH認証ダイアログで**「RSA/DSA/ECDSA/ED25519鍵を使う」**
- **「秘密鍵」**ボタン → 鍵ファイルを選択
- パスフレーズ入力(設定している場合)
新規に鍵を作成する場合
- 「設定」→「SSH鍵生成」
- 鍵の種類:RSA(2048bit)またはED25519(推奨)
- **「生成」**ボタン
- パスフレーズ設定(推奨)
- 秘密鍵と公開鍵を保存
接続を保存して1クリック接続!
接続設定の保存
Step 1:設定ファイルの作成
- 接続中に**「設定」→「設定の保存」**
- ファイル名:サーバー名.INI
例:production_server.INI
Step 2:ショートカット作成
- ttermpro.exeのショートカットを作成
- プロパティのリンク先に追記:
"C:\Program Files\teraterm\ttermpro.exe" /F="C:\接続設定\production_server.INI"
- 自動ログインも追加可能:
/auth=password /user=username /passwd=password
セキュリティ注意:パスワードは平文保存されます
より安全な自動ログイン(マクロ使用)
TTLマクロの作成
- メモ帳で以下を作成:
; 接続設定
hostname = '192.168.1.100'
username = 'admin'
; パスワード入力(暗号化保存)
getpassword 'password.dat' 'ServerPassword' inputstr
; SSH接続
sprintf2 msg '%s:22 /ssh /2 /auth=password /user=%s /passwd=%s' hostname username inputstr
connect msg
; ログ自動保存
gettime timestr "%Y%m%d-%H%M%S"
sprintf2 filename 'C:\logs\%s_%s.log' hostname timestr
logopen filename 0 0
- server_login.ttlとして保存
- ダブルクリックで自動接続!
知らないと損する!便利機能10選

1. 自動ログ保存
設定 → その他の設定 → ログ
├─ 自動的にログ採取を開始する:チェック
├─ ファイル名:&h_%Y%m%d_%H%M%S.log
└─ 保存先:C:\TeraTermLogs\
2. ブロードキャスト(複数同時操作)
コントロール → ブロードキャストコマンド
複数のTera Termウィンドウに同じコマンドを送信!
3. マウスでコピペ
設定 → その他の設定 → コピーと貼り付け
├─ 右クリック:貼り付け
└─ 選択時:自動コピー
4. タイムスタンプ表示
ログにタイムスタンプ追加:
設定 → その他の設定 → ログ → タイムスタンプ
5. ウィンドウ分割
複数のTera Termを整理:
Windows + 矢印キー で画面分割
6. カラー設定
設定 → ウィンドウ → 配色
プリセット:Green on Black(目に優しい)
7. ベル音を視覚化
設定 → ウィンドウ → ベルの設定
画面フラッシュに変更(静かな環境向け)
8. Keep Alive設定
設定 → SSH → キープアライブ
60秒ごとに送信(タイムアウト防止)
9. ポートフォワーディング
設定 → SSH転送
ローカル/リモートポート転送設定
10. ZMODEM自動受信
ファイル → 転送 → ZMODEM → 受信
サーバーからのファイル転送を自動化
マクロで作業を自動化!
基本的なマクロ例
定型コマンド実行
; ディスク使用量確認マクロ
sendln 'df -h'
wait '$'
sendln 'free -m'
wait '$'
sendln 'top -n 1'
条件分岐のあるマクロ
; サービス状態確認と再起動
sendln 'systemctl status nginx'
wait 'Active:'
waitln 'active (running)' 'inactive'
if result = 1 then
messagebox 'Nginx is running' 'Status'
elseif result = 2 then
yesnobox 'Nginx is down. Restart?' 'Confirm'
if result = 1 then
sendln 'sudo systemctl start nginx'
endif
endif
マクロの実行方法
- 「コントロール」→「マクロ」
- TTLファイルを選択
- または、TTLファイルをダブルクリック
セキュリティ設定
推奨セキュリティ設定
- SSH2のみ使用(SSH1は非推奨)
- パスワードをINIファイルに保存しない
- ログファイルの定期削除
- 鍵認証の使用
- Known Hostsの確認
設定 → SSH → 厳密なホストキーチェック:有効
セキュアな運用のために
- マクロファイルは暗号化フォルダに保存
- 共有PCでは設定を保存しない
- 定期的な鍵の更新
- ログファイルのアクセス権限設定
トラブルシューティング
問題1:文字化けする
解決策:
設定 → 端末
├─ 漢字-受信:UTF-8
├─ 改行コード-受信:CR+LF
└─ ローカルエコー:オフ
問題2:接続がタイムアウトする
解決策:
設定 → SSH → キープアライブ
間隔:60秒
問題3:ログが保存されない
解決策:
- 保存先フォルダの存在確認
- 書き込み権限の確認
- ディスク容量の確認
問題4:コピペができない
解決策:
設定 → その他の設定 → コピーと貼り付け
右ボタンでの貼り付けを有効化
よくある質問(FAQ)
Q:Tera TermとPuTTYどっちがいい?
A:日本語環境ならTera Term一択です。
- 日本語対応が完璧
- マクロ機能が強力
- 日本語ドキュメント豊富
海外サーバーメインならPuTTYも選択肢に。
Q:最新版にアップデートすべき?
A:セキュリティのため、常に最新版推奨です。 特に以下の場合は即更新:
- セキュリティ修正がある
- 使用中の機能にバグがある
- 新機能が必要
設定ファイル(INI)は引き継げます。
Q:複数サーバーを効率的に管理するには?
A:以下の方法がおすすめ:
- サーバーごとにINIファイル作成
- ショートカットで1クリック接続
- TTLマクロで自動化
- ブロードキャストで同時操作
Q:ログファイルが大きくなりすぎる
A:自動削除の設定を:
- Windowsタスクスケジューラーで定期削除
- ログローテーションスクリプト作成
- 圧縮保存の活用
まとめ:Tera Termで快適なサーバー管理を!
WindowsでのTera Termインストールと設定、完璧にマスターできましたね!
絶対に設定すべきポイント:
✅ 日本語設定で文字化け解消
✅ SSH鍵認証でセキュア接続
✅ 自動ログ保存で作業記録
✅ TTLマクロで自動化
✅ INIファイルで接続管理
導入後の効果:
- 接続時間:30秒→3秒
- 定型作業:マクロで自動化
- ログ管理:完全自動化
- 日本語:完璧な表示
もう文字化けに悩むことも、接続情報を毎回入力することもありません。
Tera Termは日本のエンジニアの強い味方! 20年以上の歴史と、今も進化し続ける信頼性。
今すぐインストールして、効率的なサーバー管理を始めましょう!
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