Macユーザー追加完全ガイド|管理者・標準・ゲストアカウントの作成と管理方法

Mac

「家族でMacを共有したいけど、プライバシーは守りたい」 「仕事用と個人用でユーザーを分けたい」 「子供用に制限付きアカウントを作りたい」

こんなニーズはありませんか?

Macのユーザーアカウント機能を使えば、1台のMacを複数人で快適に共有できます。 それぞれのユーザーごとに、デスクトップ、書類、設定、アプリなどを完全に分離できるんです。

この記事では、ユーザーの追加方法から、権限の設定、ペアレンタルコントロール、トラブルシューティングまで、実例付きで徹底解説します。 もうユーザー管理で悩むことはありません!


スポンサーリンク
  1. Macのユーザーアカウントの種類を理解しよう
    1. 4種類のアカウントタイプ
    2. 管理者アカウントの重要性
  2. 新規ユーザーを追加する(基本手順)
    1. macOS Ventura/Sonoma(最新版)での手順
    2. macOS Monterey以前での手順
  3. 管理者アカウントの追加
    1. 通常の管理者追加
    2. 既存ユーザーを管理者に昇格
    3. 管理者権限の安全な運用
  4. 標準ユーザーの追加と設定
    1. 標準ユーザーができること/できないこと
    2. 標準ユーザーの詳細設定
  5. 子供用アカウント(ペアレンタルコントロール)
    1. スクリーンタイムを使った制限設定
    2. ファミリー共有での管理
  6. ゲストユーザーの有効化
    1. ゲストユーザーとは
    2. ゲストユーザーを有効にする
  7. グループの作成と管理
    1. グループアカウントの作成
    2. グループの活用方法
  8. 複数ユーザー環境の設定
    1. ログイン画面の設定
    2. ファストユーザスイッチ
  9. ユーザーアカウントの管理
    1. パスワードの変更
    2. アカウントの削除
  10. ターミナルでのユーザー管理(上級者向け)
    1. ユーザーの作成
    2. ユーザー情報の確認
    3. グループの管理
  11. トラブルシューティング
    1. ログインできない
    2. ユーザーが表示されない
    3. ホームフォルダにアクセスできない
  12. セキュリティのベストプラクティス
    1. 強力なパスワード設定
    2. FileVaultの有効化
    3. 二要素認証の設定
  13. よくある質問(FAQ)
    1. Q1:ユーザーは何人まで追加できる?
    2. Q2:データを完全に分離できる?
    3. Q3:既存のデータを新しいユーザーに移行できる?
    4. Q4:Windows からの移行ユーザーは作成できる?
  14. まとめ:快適な複数ユーザー環境を構築しよう

Macのユーザーアカウントの種類を理解しよう

4種類のアカウントタイプ

アカウントタイプできること向いている用途
管理者すべての設定変更、アプリインストール、他ユーザー管理メインユーザー、家族の大人
標準自分の設定のみ変更可、アプリ使用可家族、通常利用者
管理対象(ペアレンタルコントロール付き)制限された使用子供、制限が必要なユーザー
ゲストユーザー一時的な使用、ログアウト時にデータ削除訪問者、一時利用

管理者アカウントの重要性

最低1つは管理者アカウントが必要!

  • システム設定の変更
  • アプリのインストール/アンインストール
  • 他のユーザーの追加/削除
  • セキュリティ設定の変更

新規ユーザーを追加する(基本手順)

macOS Ventura/Sonoma(最新版)での手順

Step 1: システム設定を開く

 → システム設定
または
Dock の「システム設定」アイコンをクリック

Step 2: ユーザーとグループを選択

左サイドバーから「ユーザーとグループ」を選択

Step 3: ロックを解除

1. 左下の「i」ボタンをクリック
2. 「管理者パスワード」を入力
3. 「ロック解除」をクリック

Step 4: ユーザーを追加

1. 「アカウントを追加...」をクリック
2. アカウントタイプを選択:
   - 管理者
   - 標準
   - ペアレンタルコントロール付き
3. 以下の情報を入力:
   - フルネーム:表示名(例:田中太郎)
   - アカウント名:ログインID(例:tanaka)
   - パスワード:強力なパスワード
   - パスワードの確認:同じパスワード
   - パスワードのヒント:(オプション)
4. 「ユーザを作成」をクリック

macOS Monterey以前での手順

1.  → システム環境設定
2. 「ユーザとグループ」をクリック
3. 左下の鍵アイコンをクリックしてロック解除
4. 左下の「+」ボタンをクリック
5. 新規アカウント情報を入力
6. 「ユーザを作成」をクリック

管理者アカウントの追加

通常の管理者追加

アカウントタイプで「管理者」を選択するだけ!

注意点:
- 管理者は複数作成可能
- すべての管理者が同等の権限を持つ
- 最低1人は必要

既存ユーザーを管理者に昇格

1. システム設定 → ユーザーとグループ
2. ロックを解除
3. 昇格させたいユーザーを選択
4. 「ユーザーに管理者権限を付与」にチェック
5. 変更を保存

管理者権限の安全な運用

推奨設定:

1. 日常用:標準アカウント
2. 管理用:管理者アカウント(必要時のみ使用)
3. 強力なパスワードを設定
4. FileVaultを有効化

標準ユーザーの追加と設定

標準ユーザーができること/できないこと

できること:

  • 自分のファイルやフォルダの管理
  • App Storeからアプリをダウンロード(制限可能)
  • 自分のユーザー設定の変更
  • プリンターの使用

できないこと:

  • システム設定の変更
  • 他のユーザーの管理
  • システムファイルの変更
  • 一部のアプリのインストール

標準ユーザーの詳細設定

1. ユーザー作成後、そのユーザーを選択
2. 「ログインオプション」で設定:
   - 自動ログイン:オフ推奨
   - パスワードのリセット:Apple IDを使用
   - ログイン項目:起動時のアプリ設定

子供用アカウント(ペアレンタルコントロール)

スクリーンタイムを使った制限設定

Step 1: 子供用アカウントを作成

1. 通常の手順でユーザーを追加
2. 年齢を18歳未満に設定(または手動で制限)

Step 2: スクリーンタイムを設定

システム設定 → スクリーンタイム → [子供の名前]

設定可能な制限:

休止時間:
- 使用できない時間帯を設定
- 例:21:00〜7:00は使用不可

アプリの制限:
- 特定のアプリの使用時間制限
- カテゴリごとの制限(ゲーム、SNSなど)

コンテンツとプライバシー:
- Webサイトのフィルタリング
- 年齢制限のあるコンテンツをブロック
- アプリのインストール制限

ファミリー共有での管理

1. システム設定 → [あなたの名前] → ファミリー共有
2. 「メンバーを追加」
3. 「お子様用アカウントを作成」
4. 画面の指示に従って設定

メリット:
- 購入したアプリの共有
- 位置情報の共有
- 承認と購入のリクエスト機能

ゲストユーザーの有効化

ゲストユーザーとは

特徴:

  • ログアウト時にすべてのデータが削除される
  • パスワード不要でログイン可能
  • 一時的な利用に最適
  • Safari以外のアプリ制限可能

ゲストユーザーを有効にする

1. システム設定 → ユーザーとグループ
2. ロックを解除
3. 「ゲストユーザー」を選択
4. 「ゲストユーザーにこのコンピュータへのログインを許可」をオン
5. オプション設定:
   - ペアレンタルコントロールを有効にする
   - 共有フォルダへの接続を許可

セキュリティ上の注意:

推奨設定:
□ ゲストユーザーのアクセスを制限
□ 共有フォルダへのアクセスは許可しない
□ 使用後は必ず無効化

グループの作成と管理

グループアカウントの作成

1. システム設定 → ユーザーとグループ
2. ロックを解除
3. 「+」ボタンの横の「...」→「グループを追加」
4. グループ名を入力(例:Family、Kids、Work)
5. メンバーを追加

グループの活用方法

ファイル共有の権限管理:

1. 共有したいフォルダを右クリック
2. 「情報を見る」
3. 「共有とアクセス権」
4. グループを追加して権限を設定
   - 読み/書き
   - 読み出しのみ
   - アクセス不可

複数ユーザー環境の設定

ログイン画面の設定

システム設定 → ユーザーとグループ → ログインオプション

推奨設定:

自動ログイン:オフ
ログインウィンドウの表示:
- 名前とパスワード(セキュア)
- ユーザーのリスト(便利)

パスワードのヒントを表示:オフ(セキュリティ重視)
スリープ/スクリーンセーバ解除にパスワード要求:即座に

ファストユーザスイッチ

有効化方法:

1. システム設定 → コントロールセンター
2. 「ファストユーザスイッチ」
3. 「メニューバーに表示」を選択
   - フルネーム
   - アカウント名
   - アイコン

使い方:

メニューバーのユーザー名をクリック
→ 別のユーザーを選択
→ ログイン状態を保持したまま切り替え

ユーザーアカウントの管理

パスワードの変更

自分のパスワード:

1. システム設定 → ユーザーとグループ
2. 自分のアカウントを選択
3. 「パスワードを変更...」
4. 現在のパスワードと新しいパスワードを入力

他のユーザーのパスワード(管理者のみ):

1. 管理者アカウントでログイン
2. システム設定 → ユーザーとグループ
3. 対象ユーザーを選択
4. 「パスワードをリセット...」

アカウントの削除

削除手順:

1. システム設定 → ユーザーとグループ
2. ロックを解除
3. 削除したいユーザーを選択
4. 「i」→「ユーザーを削除」
5. ホームフォルダの処理を選択:
   - ディスクイメージとして保存
   - ホームフォルダを残す
   - ホームフォルダを削除

注意事項:

  • 現在ログイン中のユーザーは削除不可
  • 最後の管理者は削除不可
  • データのバックアップを推奨

ターミナルでのユーザー管理(上級者向け)

ユーザーの作成

# 新規ユーザーを作成
sudo dscl . -create /Users/newuser
sudo dscl . -create /Users/newuser UserShell /bin/zsh
sudo dscl . -create /Users/newuser RealName "New User"
sudo dscl . -create /Users/newuser UniqueID 502
sudo dscl . -create /Users/newuser PrimaryGroupID 20
sudo dscl . -create /Users/newuser NFSHomeDirectory /Users/newuser

# パスワードを設定
sudo dscl . -passwd /Users/newuser password

# ホームディレクトリを作成
sudo mkdir /Users/newuser
sudo chown -R newuser:staff /Users/newuser

ユーザー情報の確認

# すべてのユーザーをリスト
dscl . -list /Users

# 特定ユーザーの詳細情報
dscl . -read /Users/username

# 現在のユーザー
whoami

# ログイン中のユーザー
who

# ユーザーIDの確認
id username

グループの管理

# グループ一覧
dscl . -list /Groups

# ユーザーをグループに追加
sudo dscl . -append /Groups/admin GroupMembership username

# グループからユーザーを削除
sudo dscl . -delete /Groups/admin GroupMembership username

トラブルシューティング

ログインできない

原因と対処法:

  1. パスワードを忘れた
Apple IDでリセット:
- ログイン画面で「?」マークをクリック
- Apple IDでリセット

リカバリーモードでリセット:
1. Command + R で起動
2. ユーティリティ → ターミナル
3. resetpassword コマンドを実行
  1. アカウントがロックされた
管理者アカウントでログイン
→ 該当ユーザーのパスワードをリセット

ユーザーが表示されない

対処法:
1. セーフモードで起動(Shiftキー押しながら)
2. ログインオプションを確認
3. FileVaultが有効な場合は、承認済みユーザーか確認

ホームフォルダにアクセスできない

# アクセス権を修復
sudo chown -R username:staff /Users/username
sudo chmod -R 755 /Users/username

セキュリティのベストプラクティス

強力なパスワード設定

要件:
- 8文字以上
- 大文字・小文字・数字・記号を含む
- 辞書に載っている単語を避ける
- 個人情報を含まない

設定場所:
システム設定 → ユーザーとグループ → パスワードオプション

FileVaultの有効化

1. システム設定 → プライバシーとセキュリティ
2. FileVault → オンにする
3. リカバリーキーを安全に保管

二要素認証の設定

1. システム設定 → [あなたの名前]
2. サインインとセキュリティ
3. 二要素認証をオン

よくある質問(FAQ)

Q1:ユーザーは何人まで追加できる?

A:実質無制限です 技術的な上限はありますが、通常使用では問題になりません。 ただし、多すぎると管理が複雑になります。

Q2:データを完全に分離できる?

A:はい、完全に分離されます 各ユーザーのホームフォルダは独立しており、他のユーザーからはアクセスできません。 共有したい場合は、共有フォルダを使用します。

Q3:既存のデータを新しいユーザーに移行できる?

A:移行アシスタントを使用

アプリケーション → ユーティリティ → 移行アシスタント
「Mac、Time Machineバックアップ、または起動ディスクから」を選択

Q4:Windows からの移行ユーザーは作成できる?

A:はい、可能です 移行アシスタントでWindowsからのデータ移行時に、新規ユーザーとして作成できます。


まとめ:快適な複数ユーザー環境を構築しよう

Macのユーザー追加について、重要なポイントをまとめます:

基本の手順:

  1. 🔐 システム設定 → ユーザーとグループ
  2. 🔓 ロックを解除(管理者パスワード)
  3. ➕ 「アカウントを追加」
  4. 📝 必要情報を入力して作成

アカウントタイプの選び方:

  • 管理者:メインユーザー、責任者
  • 標準:一般的な利用者
  • ペアレンタルコントロール:子供用
  • ゲスト:一時的な利用

セキュリティ対策:

  • 強力なパスワード設定
  • FileVault有効化
  • 不要な管理者権限は付与しない
  • 定期的なパスワード変更

便利な機能:

  • ファストユーザスイッチ
  • ファミリー共有
  • スクリーンタイム

適切にユーザーアカウントを設定すれば、1台のMacを家族や同僚と快適に共有できます。 プライバシーを守りながら、効率的な共有環境を構築しましょう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました