「MacのWi-Fiが急に繋がらなくなった…」 「新しい職場のネットワークに接続できない」 「IPアドレスって何?DNS?よく分からない…」
ネットワーク設定と聞くと、難しそうで避けたくなりますよね。
でも実は、Macのネットワーク設定はとてもシンプル。基本を理解すれば、ほとんどのトラブルは自分で解決できるようになります。カフェのWi-Fi接続から、会社の複雑なネットワーク設定まで、この記事を読めばバッチリです。
この記事では、Macのネットワーク設定について、基本的なWi-Fi接続から、詳細な設定変更、よくあるトラブルの解決方法まで、すべてを分かりやすく解説します。ネットワークの専門知識がなくても大丈夫。一緒に、快適なネット環境を作っていきましょう!
ネットワーク設定の基本を理解しよう

Macで使える接続方法
主な接続タイプ:
- Wi-Fi(無線LAN):最も一般的、どこでも使える
- Ethernet(有線LAN):高速で安定、デスクワーク向け
- iPhone経由(インスタントホットスポット):外出先で便利
- Bluetooth PAN:低速だが省電力
- VPN:セキュアな接続
ほとんどの人は、Wi-FiかEthernetを使っています。
ネットワーク設定画面へのアクセス
3つの方法:
方法1:メニューバーから
- Wi-Fiアイコンをクリック
- 「ネットワーク設定」を選択
方法2:システム設定から
- Appleメニュー→システム設定
- 「ネットワーク」をクリック
方法3:Spotlight検索
- Command + スペース
- 「ネットワーク」と入力
どの方法でも同じ設定画面にアクセスできます。
Wi-Fi(無線LAN)の設定
基本的な接続方法
簡単3ステップ:
- メニューバーのWi-Fiアイコンをクリック
- ネットワーク一覧から選択
- パスワードを入力して「接続」
これだけで、ほとんどのWi-Fiに接続できます。
詳細設定オプション
システム設定→ネットワーク→Wi-Fi→詳細
設定できる項目:
- 優先ネットワーク:自動接続の順番設定
- 既知のネットワーク管理:不要なネットワークを削除
- 自動接続設定:特定ネットワークへの自動接続オン/オフ
隠れたネットワーク(ステルスSSID)への接続
接続手順:
- Wi-Fiメニューから「その他」を選択
- ネットワーク名(SSID)を手動入力
- セキュリティタイプを選択
- パスワードを入力
- 「接続」をクリック
企業や学校のネットワークでよく使われる設定です。
Wi-Fiが遅い時の対処法
改善策:
- 5GHz帯を使用
- ネットワーク名に「5G」があれば選択
- 2.4GHzより高速で安定
- DNSサーバーを変更
- Google DNS(8.8.8.8、8.8.4.4)
- Cloudflare DNS(1.1.1.1、1.0.0.1)
- 位置を変える
- ルーターに近づく
- 障害物を避ける
Ethernet(有線LAN)の設定
接続に必要なもの
必要な機器:
- LANケーブル(Cat5e以上推奨)
- USB-C to Ethernetアダプタ(最新MacBook)
- またはThunderbolt to Ethernetアダプタ
有線接続は、動画編集や大容量ダウンロードに最適です。
自動設定(DHCP)
通常はこれでOK:
- LANケーブルを接続
- 自動的に認識・接続
- 設定不要で使用開始
ほとんどの環境では、挿すだけで使えます。
手動設定(静的IP)
企業環境で必要な場合:
- システム設定→ネットワーク→Ethernet
- 「詳細」→「TCP/IP」タブ
- 「IPv4の設定」を「手動」に変更
- 以下を入力:
- IPアドレス(例:192.168.1.100)
- サブネットマスク(例:255.255.255.0)
- ルーター(例:192.168.1.1)
IT管理者から指定された値を入力します。
IPアドレスとDNSの設定
IPアドレスの確認方法
現在のIPアドレスを確認:
方法1:システム設定
- ネットワーク→接続中のネットワーク→「詳細」
方法2:ターミナル
ifconfig | grep inet
方法3:オンラインサービス
- Googleで「my ip」と検索(グローバルIP)
DNSサーバーの変更
高速DNSへの変更手順:
- システム設定→ネットワーク
- 使用中の接続→「詳細」
- 「DNS」タブ
- 「+」ボタンでサーバー追加
おすすめDNSサーバー:
- Google Public DNS
- 8.8.8.8
- 8.8.4.4
- Cloudflare DNS
- 1.1.1.1
- 1.0.0.1
- OpenDNS
- 208.67.222.222
- 208.67.220.220
ウェブサイトの表示が速くなることがあります。
IPv6の設定
IPv6の有効/無効:
- ネットワーク詳細設定
- 「TCP/IP」タブ
- 「IPv6の設定」で選択:
- 自動(推奨)
- 手動
- リンクローカルのみ
- オフ
通常は「自動」のままで問題ありません。
プロキシとVPNの設定

プロキシサーバーの設定
企業や学校で必要な場合:
- ネットワーク→詳細→「プロキシ」
- 必要なプロキシタイプを選択:
- Webプロキシ(HTTP)
- セキュアWebプロキシ(HTTPS)
- SOCKSプロキシ
- サーバーアドレスとポート番号を入力
- 認証が必要な場合はユーザー名とパスワード
VPN接続の設定
VPNの追加方法:
- ネットワーク設定で「+」をクリック
- 「VPN」を選択
- VPNタイプを選択:
- L2TP over IPSec
- IKEv2
- その他(アプリ使用)
必要な情報:
- サーバーアドレス
- アカウント名
- パスワード
- 共有シークレット(L2TPの場合)
会社のIT部門から提供される情報を入力します。
ネットワークの優先順位設定
サービスの順序を変更
優先順位の設定:
- ネットワーク設定を開く
- 左下の「…」→「サービスの順序を設定」
- ドラッグで順番を変更
- 上にあるものが優先される
例:有線LANを最優先にして、安定性を重視。
位置情報による自動切り替え
ネットワーク環境の作成:
- ネットワーク設定の上部メニュー
- 「場所」→「場所を編集」
- 「+」で新規作成(例:自宅、会社、カフェ)
- それぞれに異なる設定を保存
場所を切り替えるだけで、設定が自動変更されます。
トラブルシューティング
Wi-Fiに接続できない
基本的な対処法:
- Wi-Fiのオン/オフ切り替え
- ルーターの再起動(30秒待つ)
- Macの再起動
- ネットワーク設定をリセット
詳細な診断:
# ターミナルで実行
sudo dscacheutil -flushcache
sudo killall -HUP mDNSResponder
DNSキャッシュをクリアして解決することがあります。
「自己割り当てIPアドレス」エラー
169.254.x.x のIPアドレスになる場合:
- DHCPリースを更新:
- 詳細→TCP/IP→「DHCPリースを更新」
- ルーターのDHCP設定確認
- 手動でIPアドレスを設定
インターネットに接続できない(Wi-Fiは接続済み)
確認手順:
- ping テスト:
ping 8.8.8.8
- DNSテスト:
nslookup google.com
- トレースルート:
traceroute google.com
これらのコマンドで、問題の場所を特定できます。
ネットワーク診断の使用
Mac標準の診断ツール:
- Option キーを押しながらWi-Fiアイコンをクリック
- 「”ワイヤレス診断”を開く」を選択
- 画面の指示に従う
- 診断レポートを確認
自動的に問題を検出して、解決策を提案してくれます。
セキュリティ設定
ファイアウォールの設定
有効化手順:
- システム設定→プライバシーとセキュリティ
- 「ファイアウォール」をオン
- 「オプション」で詳細設定:
- 外部からの接続をブロック
- ステルスモードを有効化
公共Wi-Fi使用時は、必ず有効にしましょう。
ネットワーク共有の管理
共有設定の確認:
- システム設定→一般→共有
- 不要な共有をオフ:
- ファイル共有
- 画面共有
- プリンタ共有
セキュリティリスクを減らすため、使わない機能はオフに。
パブリックネットワークでの注意
安全に使うための設定:
- ファイアウォールを有効化
- VPNを使用
- 自動接続を無効化
- HTTPSサイトのみ利用
信頼できないネットワークでは、特に注意が必要です。
便利な設定とTips
インスタントホットスポット
iPhoneのテザリングを簡単に:
- 同じApple IDでサインイン
- iPhoneでインターネット共有をオン
- MacのWi-FiメニューにiPhoneが表示
- クリックするだけで接続
パスワード入力不要で、超便利!
Wi-Fiのパスワード共有
近くのAppleデバイスと共有:
- 既に接続済みのデバイスを近づける
- 新しいデバイスで接続を試みる
- 「パスワードを共有」通知が表示
- 「共有」をタップ
家族や友人とのパスワード共有が簡単に。
ネットワークユーティリティ
詳細な分析ツール:
- Spotlight検索で「Network Utility」
- 機能:
- Ping
- Traceroute
- Whois
- Port Scan
ネットワークの詳細な診断に便利です。
よくある質問と回答

Q: Wi-Fiは繋がるけど遅い
A: DNSサーバーを変更(8.8.8.8など)、5GHz帯を使用、ルーターに近づく、他のデバイスの接続を確認してください。
Q: 有線と無線、どちらが優先される?
A: サービスの順序設定で上にあるものが優先されます。通常は有線が自動的に優先されます。
Q: IPアドレスが競合していると表示される
A: DHCPリースを更新するか、手動で異なるIPアドレスを設定してください。ルーターの再起動も効果的です。
Q: VPNが頻繁に切断される
A: 「オンデマンド接続」を有効化、別のVPNプロトコルを試す、ファイアウォール設定を確認してください。
Q: ネットワーク設定が保存されない
A: キーチェーンアクセスでネットワークパスワードを削除、NVRAMリセット、新しいネットワーク環境を作成してみてください。
まとめ:快適なネットワーク環境を作ろう
Macのネットワーク設定は、基本を理解すれば簡単です。
重要ポイント:
- Wi-Fi接続は3ステップで完了
- 遅い時はDNS変更が効果的
- トラブル時は順番に確認
- セキュリティ設定を忘れずに
- 便利機能を活用して効率化
トラブル解決の基本手順:
- 再起動(Mac、ルーター)
- 設定確認(IP、DNS)
- 診断ツール使用
- 設定リセット
この記事で紹介した設定や対処法を覚えておけば、ほとんどのネットワーク問題は自分で解決できるようになります。
快適なネットワーク環境は、快適なMacライフの基本。設定を最適化して、ストレスフリーなインターネット接続を楽しんでください!
困った時は、この記事に戻ってきて確認してくださいね。きっと解決策が見つかるはずです。
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