「このサイトのデザイン、どうやって作ってるんだろう?」 「きれいなアニメーション、真似したいな」 「なんでこのページ、表示がおかしいんだろう?」
こんな疑問を感じたことはありませんか?
実は、どんなWebページも、裏側のコード(HTML、CSS、JavaScript)を簡単に見ることができるんです。プログラミングの知識がなくても、コードを表示する方法を知っているだけで、Webの仕組みがぐっと身近になります。
この記事では、Webページのコードを表示する様々な方法から、開発者ツールの使い方、コードを見るときのポイントまで、初心者にも分かりやすく解説します。Webの裏側を覗いて、インターネットの世界をもっと深く理解しましょう!
Webページのコードとは?基本を理解しよう

Webページを構成する3つの言語
Webページは主に3つの言語で作られています。
HTML(エイチティーエムエル):
- ページの骨組み・構造
- 文章、画像、リンクなどの配置
- 例:見出し、段落、ボタンなど
CSS(シーエスエス):
- デザインや装飾
- 色、大きさ、配置の調整
- 例:背景色、文字サイズ、アニメーション
JavaScript(ジャバスクリプト):
- 動きや機能
- ユーザーの操作に反応
- 例:クリックで開くメニュー、画像スライダー
これらが組み合わさって、私たちが見ているWebページができているんです。
なぜコードを見る必要があるの?
コードを見るメリット:
- Webサイトの仕組みが理解できる
- デザインの参考にできる
- エラーの原因が分かる
- プログラミング学習の教材になる
- セキュリティの確認ができる
プログラマーじゃなくても、知っていて損はない知識です。
ソースコードを表示する基本的な方法
右クリックで簡単表示
最も簡単な方法から始めましょう。
手順:
- 見たいWebページを開く
- ページの空白部分で右クリック
- 「ページのソースを表示」を選択
- Chrome/Edge:「ページのソースを表示」
- Firefox:「ページのソースを表示」
- Safari:「ページのソースを表示」
新しいタブが開いて、HTMLコードが表示されます。
キーボードショートカットで素早く表示
ショートカットキー:
- Windows: Ctrl + U
- Mac: Command + Option + U
これで一瞬でソースコードが開きます。覚えておくと便利!
URLバーを使った方法
アドレスバーに直接入力する方法もあります。
手順:
- URLバーに「view-source:」と入力
- 続けて見たいページのURLを入力
- Enterキーを押す
例:view-source:https://www.google.com
開発者ツール(デベロッパーツール)の使い方
開発者ツールを開く方法
ソースコード表示より高機能な「開発者ツール」を使ってみましょう。
開き方(3つの方法):
方法1:右クリックメニュー
- ページ内の要素で右クリック
- 「検証」または「要素を調査」を選択
方法2:キーボードショートカット
- Windows:F12 または Ctrl + Shift + I
- Mac:Command + Option + I
方法3:ブラウザメニュー
- Chrome:メニュー → その他のツール → デベロッパーツール
- Firefox:メニュー → ウェブ開発 → 開発ツール
- Edge:メニュー → 開発者ツール
開発者ツールの主要パネル
Elements(要素)パネル:
- HTMLとCSSを確認・編集
- リアルタイムでデザイン変更を試せる
- 要素の階層構造が見やすい
Console(コンソール)パネル:
- JavaScriptのエラー確認
- コマンドを実行できる
- デバッグ情報の表示
Network(ネットワーク)パネル:
- 読み込まれているファイル一覧
- 読み込み速度の確認
- エラーの特定
Sources(ソース)パネル:
- JavaScriptファイルの確認
- ブレークポイントの設定
- デバッグ作業
特定の要素のコードを調べる
要素の検証機能を使う
「このボタンのコードだけ見たい」という時に便利な機能です。
手順:
- 調べたい要素(ボタン、画像など)で右クリック
- 「検証」を選択
- 該当するHTMLコードがハイライトされる
- 右側でCSSも確認できる
要素選択ツールを使う
使い方:
- 開発者ツールを開く
- 左上の矢印アイコンをクリック(または Ctrl/Cmd + Shift + C)
- ページ上の要素にマウスを合わせる
- クリックして選択
マウスを合わせるだけで、要素の情報が表示されます。
CSSの確認と編集
リアルタイム編集の方法:
- 要素を選択
- 右側のStylesパネルを確認
- 値をクリックして編集
- Enterで適用
変更は一時的で、ページを更新すると元に戻ります。
コードを見やすくする方法
圧縮されたコードを整形する
多くのサイトでは、コードが1行に圧縮されています。
整形方法:
開発者ツールの場合:
- Sourcesパネルを開く
- 圧縮されたファイルを選択
- 下部の「{}」ボタンをクリック
オンラインツール:
- JS Beautifier
- HTML Formatter
- CSS Beautifier
コードをコピペして「Format」ボタンを押すだけです。
シンタックスハイライトの活用
見やすくする拡張機能:
- Chrome: JSON Viewer、Wappalyzer
- Firefox: View Source Chart
- コードエディタ: Visual Studio Code(Web版も利用可能)
色分けされると、コードの構造が分かりやすくなります。
スマートフォンでコードを表示する

iPhoneでソースコードを見る
Safariでは直接見られないので、工夫が必要です。
方法1:ブックマークレットを使う
- 適当なページをブックマーク
- 編集でURLを以下に変更:
javascript:(function(){var w=window.open('about:blank');w.document.write('<pre>'+document.documentElement.outerHTML.replace(/</g,'<').replace(/>/g,'>')+'</pre>');})();
- 見たいページでブックマークを実行
方法2:アプリを使う
- View Source(無料アプリ)
- HTML Viewer Q
- ソースビューア
Androidでソースコードを見る
Chrome の場合:
- URLバーに「view-source:」を付けて入力
- 例:
view-source:https://example.com
Firefox の場合:
- デスクトップ版と同様に「ページのソースを表示」が使える
コードから学べること
HTMLの基本構造を理解する
必ず含まれる要素:
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>ページタイトル</title>
<!-- メタ情報 -->
</head>
<body>
<!-- ページの内容 -->
</body>
</html>
この基本構造を知っていると、コードが読みやすくなります。
よく使われるHTMLタグ
頻出タグと意味:
<div>
: 区切り・グループ化<p>
: 段落<a>
: リンク<img>
: 画像<button>
: ボタン<input>
: 入力欄<h1>〜<h6>
: 見出し
これらを覚えると、コードの意味が分かってきます。
CSSプロパティの基本
よく見るプロパティ:
color
: 文字色background
: 背景font-size
: 文字サイズmargin
: 外側の余白padding
: 内側の余白display
: 表示方法position
: 配置方法
値を変えて、どう変化するか試してみましょう。
セキュリティとプライバシーの注意点
パスワードは表示されない
重要な事実:
- 入力したパスワードはソースコードに表示されない
- サーバー側の処理は見えない
- データベースの中身は見えない
ソースコードで見えるのは、あくまで「表側」だけです。
個人情報の扱い
注意すること:
- コメントに個人情報が残っていることがある
- 開発者の名前やメールアドレスが書かれている場合も
- APIキーなど重要な情報が露出していることも
自分のサイトを公開する時は、コメントに注意しましょう。
著作権について
守るべきルール:
- コードを見るのは自由
- そのまま複製して使うのは問題になる場合も
- 学習目的なら問題ない
- 商用利用は要注意
参考にするのはOK、丸パクリはNGと覚えておきましょう。
トラブルシューティング
ソースコードが表示されない
原因と対策:
- 右クリック禁止 → キーボードショートカットを使う
- JavaScriptで生成 → 開発者ツールで確認
- iframe内のコンテンツ → フレーム内で右クリック
文字化けする場合
解決方法:
- ブラウザのエンコーディング設定を確認
- UTF-8に設定
- それでもダメなら別のブラウザで試す
コードが圧縮されていて読めない
対処法:
- 開発者ツールの整形機能を使う
- オンライン整形ツールを利用
- 拡張機能をインストール
よくある質問と回答
Q: ソースコードを見るのは違法?
A: いいえ、完全に合法です。公開されているWebページのソースコードを見ることは、誰でも自由にできます。
Q: 変更した内容は保存される?
A: いいえ、開発者ツールでの変更は一時的です。ページを更新すると元に戻ります。
Q: サーバー側のコードも見られる?
A: 見られません。PHPやPythonなどサーバー側の処理は、ブラウザからは見えません。
Q: なぜ企業はコードを隠さないの?
A: HTMLやCSS、JavaScriptは必ずブラウザに送信される必要があるため、完全に隠すことはできません。これがWebの仕組みです。
Q: コードを見て勉強してもいい?
A: はい、学習目的なら問題ありません。多くのWeb開発者が、他のサイトのコードを見て勉強しています。
まとめ:コードを見ることでWebがもっと面白くなる
Webページのコードを表示する方法は、思っていたより簡単だったのではないでしょうか。
覚えておきたいポイント:
- 右クリック or Ctrl+U でソースコード表示
- F12で開発者ツールを開く
- 要素の検証で特定部分を調査
- リアルタイムで編集して実験できる
- セキュリティとプライバシーに注意
最初は暗号のように見えるコードも、少しずつ意味が分かってくると楽しくなってきます。
好きなWebサイトのコードを見て、「なるほど、こうやって作っているのか!」と発見する喜び。エラーの原因を自分で見つけられた時の達成感。これらは、コードを見る方法を知っているからこそ得られる体験です。
今日から、Webページを見る目が少し変わるはず。表側だけでなく、裏側も覗いてみることで、インターネットの世界がもっと深く、もっと面白くなります。
さあ、お気に入りのサイトで早速試してみましょう!どんな発見があるか、楽しみですね。
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