「ディスクの空き容量が不足しています」 「Windows Updateができません」 「新しいアプリがインストールできない…」
PCを使っていると、突然この赤い警告が出て 焦った経験はありませんか?
実は、Windowsには見えないゴミファイルが 大量に溜まっているんです。
- Windows Update の残骸:10GB以上
- 一時ファイル:5GB以上
- ブラウザキャッシュ:3GB以上
- 古いシステムファイル:20GB以上
これらを安全に削除すれば、 30GB以上の空き容量を確保できます!
この記事では、Windows 10/11の ディスククリーンアップを完全マスターして、 PCを新品同様のスッキリ状態に戻す方法を解説します。
しかも、大切なデータは一切消さずに、です!
ディスククリーンアップで削除できるファイル一覧

安全に削除できるファイル(推奨度★★★)
ファイル種類 | 平均サイズ | 削除の影響 | 復元可能性 |
---|---|---|---|
Windows Updateのクリーンアップ | 5-20GB | なし | 不可 |
一時ファイル | 1-5GB | なし | 不可 |
ごみ箱 | 0-10GB | なし | 不可 |
サムネイルキャッシュ | 0.5-2GB | 再生成される | 自動 |
配信の最適化ファイル | 1-5GB | なし | 自動 |
ダウンロードフォルダー | 様々 | 要確認 | 不可 |
注意して削除すべきファイル(推奨度★★☆)
ファイル種類 | リスク | 削除前の確認事項 |
---|---|---|
以前のWindowsのインストール | ダウングレード不可 | 新OSで問題ないか |
システムエラーのメモリダンプ | 原因究明不可 | トラブル解決済みか |
休止状態ファイル | 休止状態使用不可 | 機能を使っているか |
削除してはいけないファイル(推奨度★☆☆)
- システムファイル
- Program Filesの内容(直接削除)
- Windowsフォルダー内(直接削除)
- レジストリファイル
方法1:従来のディスククリーンアップ(Windows 10/11共通)
基本的な実行方法
方法A:エクスプローラーから起動
- エクスプローラーを開く(Win + E)
- 「PC」をクリック
- Cドライブを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「ディスクのクリーンアップ」をクリック
- スキャンが完了するまで待つ(1-5分)
方法B:検索から起動
- Windowsキーを押す
- 「ディスククリーンアップ」と入力
- または「cleanmgr」と入力
- 「ディスククリーンアップ」をクリック
- ドライブを選択(通常はC:)
削除するファイルの選択
初心者向け安全設定:
☑ ダウンロードされたプログラムファイル
☑ インターネット一時ファイル
☑ ごみ箱
☑ 一時ファイル
☑ 縮小表示(サムネイル)
☐ 以前のWindowsのインストール(要確認)
容量重視設定:
すべてチェック(ダウンロードフォルダー以外)
システムファイルのクリーンアップ(重要!)
より多くの容量を確保:
- 「システムファイルのクリーンアップ」をクリック
- 管理者権限が必要
- 再度スキャン(より詳細)
- 追加項目が表示される:
☑ Windows Updateのクリーンアップ(最重要) ☑ Windows アップグレードログファイル ☑ 以前のWindowsのインストール ☑ システムエラーのメモリダンプファイル
- 「OK」→「ファイルの削除」で実行
方法2:ストレージセンサー(Windows 10/11の新機能)
ストレージセンサーとは
自動的にディスクをクリーンアップする機能。 設定しておけば、手動操作不要!
有効化と設定
Windows 11の場合
- 設定(Win + I)→システム→ストレージ
- 「ストレージセンサー」をオン
- 「ストレージセンサーの構成」をクリック
- 自動実行の設定:
実行頻度:毎週 / 毎月 / 容量不足時 一時ファイル削除:即座 / 1日後 / 7日後 / 14日後 / 30日後 ごみ箱の削除:1日後 / 14日後 / 30日後 / 60日後 / なし ダウンロード削除:14日後 / 30日後 / 60日後 / なし
Windows 10の場合
- 設定→システム→記憶域(ストレージ)
- 「ストレージセンサーを構成するか今すぐ実行する」
- 設定項目は同様
今すぐクリーンアップ
- ストレージ設定画面で「クリーンアップ対象を表示」
- 各カテゴリーを確認:
一時ファイル:[サイズ]GB アプリと機能:[サイズ]GB その他:[サイズ]GB
- 「今すぐクリーンアップ」をクリック
方法3:コマンドラインでの高速クリーンアップ
管理者権限でコマンドプロンプト起動
- Win + X → Windows Terminal(管理者)
- またはcmdを管理者として実行
基本コマンド
# 通常のクリーンアップ
cleanmgr /d C:
# サイレント実行(設定済みの場合)
cleanmgr /sagerun:1
# すべて選択して実行
cleanmgr /sageset:1
(設定画面ですべてチェック後)
cleanmgr /sagerun:1
# 低優先度で実行
cleanmgr /lowdisk
PowerShellでの詳細クリーンアップ
# Windows Updateキャッシュクリア
Stop-Service wuauserv
Remove-Item C:\Windows\SoftwareDistribution\* -Recurse -Force
Start-Service wuauserv
# 一時ファイル削除
Remove-Item $env:TEMP\* -Recurse -Force -ErrorAction SilentlyContinue
Remove-Item C:\Windows\Temp\* -Recurse -Force -ErrorAction SilentlyContinue
# プリフェッチクリア
Remove-Item C:\Windows\Prefetch\* -Force -ErrorAction SilentlyContinue
大容量ファイルの特定と削除
WinDirStatで視覚的に確認
- WinDirStatをダウンロード(無料)
- スキャン実行
- 大きなファイルが視覚的に表示
- 不要なものを特定して削除
TreeSizeで詳細分析
フォルダーごとのサイズを確認:
- どのフォルダーが容量を占めているか
- 重複ファイルの検出
- 古いファイルの特定
Windows標準機能での確認
設定→システム→ストレージ→「他のアプリ」
サイズ順でソート
特殊なクリーンアップ方法
Windows.oldフォルダーの削除
以前のWindowsバージョン(10-30GB):
- ディスククリーンアップを管理者で実行
- 「システムファイルのクリーンアップ」
- 「以前のWindowsのインストール」にチェック
- 削除実行
注意: ダウングレード不可になる
休止状態ファイルの削除
hiberfil.sys(RAM容量分):
# 休止状態を無効化
powercfg -h off
# 再有効化する場合
powercfg -h on
ページファイルの最適化
pagefile.sys(4-16GB):
- システムのプロパティ→詳細設定
- パフォーマンス→設定→詳細設定
- 仮想メモリ→変更
- 「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理」のチェックを外す
- カスタムサイズまたは「ページングファイルなし」
推奨設定:
- RAM 8GB以下:自動管理
- RAM 16GB:初期2GB、最大4GB
- RAM 32GB以上:初期1GB、最大2GB
システムの復元ポイント削除
- システムのプロパティ→システムの保護
- 構成→ディスク領域の使用量
- 「削除」で古い復元ポイント削除
- 最大使用量を5-10%に設定
ブラウザーキャッシュのクリーンアップ

Microsoft Edge
設定→プライバシー、検索、サービス
→閲覧データをクリア→「クリアするデータの選択」
☑ 閲覧の履歴
☑ ダウンロードの履歴
☑ Cookieおよびその他のサイトデータ
☑ キャッシュされた画像とファイル
Google Chrome
設定→プライバシーとセキュリティ
→閲覧履歴データの削除
期間:全期間
☑ 閲覧履歴
☑ Cookieと他のサイトデータ
☑ キャッシュされた画像とファイル
自動クリア設定
終了時に自動削除:
- Edge:設定→プライバシー→「毎回終了時にクリア」
- Chrome:拡張機能「Click&Clean」使用
アプリケーション別クリーンアップ
Microsoft Office
各Officeアプリ→ファイル→オプション
→詳細設定→「個人用テンプレートの既定の場所」
不要なテンプレート削除
Adobe Creative Cloud
Creative Cloudアプリ→環境設定
→Creative Cloud→ファイル
→キャッシュをクリア
Steam
Steam→設定→ダウンロード
→ダウンロードキャッシュをクリア
Discord
%appdata%\discord\Cache
フォルダ内を削除
自動化とスケジュール設定
タスクスケジューラで定期実行
- タスクスケジューラを開く
- 「基本タスクの作成」
- 名前:「週次ディスククリーンアップ」
- トリガー:毎週日曜日 3:00
- 操作:プログラムの開始
- プログラム:
cleanmgr.exe
- 引数:
/sagerun:1
バッチファイルで一括実行
@echo off
echo ディスククリーンアップを開始します...
:: 一時ファイル削除
del /q /f /s %TEMP%\*
del /q /f /s C:\Windows\Temp\*
:: ごみ箱を空に
rd /s /q C:\$Recycle.Bin
:: ディスククリーンアップ実行
cleanmgr /sagerun:1
echo クリーンアップが完了しました!
pause
トラブルシューティング
問題1:ディスククリーンアップが終わらない
解決方法:
- Windows Updateを確認
- 更新中は待つ
- セーフモードで実行
- 起動時F8またはShift+再起動
- DISMコマンドで修復
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth sfc /scannow
問題2:削除してもすぐ容量が戻る
原因と対策:
- Windows Updateの自動ダウンロード
- 設定→Windows Update→詳細オプション
- 配信の最適化をオフ
- システムの復元が有効
- 復元ポイントの最大容量を制限
- OneDriveの同期
- 不要なファイルの同期を解除
問題3:「アクセスが拒否されました」エラー
解決方法:
- 管理者権限で実行
- 所有権を取得
takeown /f C:\FolderName /ricacls C:\FolderName /grant Users:F /t
問題4:重要なファイルを削除してしまった
復旧方法:
- ごみ箱を確認
- ファイル履歴から復元
- システムの復元を実行
- データ復旧ソフト使用(Recuva等)
ベストプラクティス:定期メンテナンスのスケジュール
毎日(自動)
- ブラウザキャッシュ(終了時)
- 一時ファイル(ストレージセンサー)
週1回
- ごみ箱を空に
- ダウンロードフォルダー整理
- デスクトップ整理
月1回
- ディスククリーンアップ(手動)
- 大容量ファイル確認
- 不要アプリアンインストール
3ヶ月ごと
- Windows.old削除
- 復元ポイント整理
- ページファイル最適化
半年ごと
- 完全なシステムクリーンアップ
- レジストリクリーナー(CCleaner)
- デフラグ実行
よくある質問(FAQ)

Q1:どれくらいの空き容量が必要?
A:最低15%、理想は25%以上。
- SSD:15%以上必須(性能維持)
- HDD:10%以上(デフラグ用)
- システムドライブ:20GB以上
Q2:クリーンアップ後に不具合が出たら?
A:システムの復元で戻せます。
ただし、復元ポイントがある場合のみ。 重要な変更前は復元ポイント作成を。
Q3:サードパーティツールは必要?
A:基本的には不要。
Windows標準機能で十分。 CCleaner等は上級者向けオプション。
Q4:SSDでもデフラグは必要?
A:不要です。
SSDは自動でTRIM実行。 手動デフラグは寿命を縮める。
Q5:クリーンアップの頻度は?
A:月1回程度が理想。
ストレージセンサーを有効にすれば 自動化できるので手間いらず。
まとめ:定期的なクリーンアップでPCは蘇る!
ディスククリーンアップは、 PCの健康診断と大掃除を同時に行う作業です。
重要ポイントのおさらい:
✅ 月1回の手動クリーンアップ
✅ ストレージセンサーで自動化
✅ Windows Updateの残骸は必ず削除
✅ システムファイルのクリーンアップも忘れずに
✅ 定期的なメンテナンスで快適性維持
今すぐ実行すべき3ステップ:
- ディスククリーンアップ実行(システムファイル含む)
- ストレージセンサーを有効化
- 不要な大容量ファイルを特定・削除
期待できる効果:
- 空き容量:10-50GB増加
- 起動速度:20-30%向上
- 動作速度:体感で軽快に
- Windows Update:スムーズに
- 寿命:SSD/HDDの延命
たった30分の作業で、 PCが新品のような快適さを取り戻します。
「容量不足」の警告とは、もうおさらば!
この記事をブックマークして、 月1回のクリーンアップを習慣にしましょう。
あなたのPCが、いつまでも快適に動作することを お約束します!
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