「プレゼンを録画したいのに、録画ボタンが押せない…」 「ゲーム実況を始めたいのに、Xbox Game Barが起動しない」 「録画はできたけど、保存されていない!」
Windows で画面録画ができなくて困っていませんか?
実は、Windows の画面録画機能が使えない原因は多岐にわたり、それぞれに適切な解決法があるんです。システムの設定ミス、ハードウェアの問題、ソフトウェアの競合など、原因を特定できれば必ず解決できます。
この記事では、Windows 10/11 の標準機能「Xbox Game Bar」が使えない時の対処法から、PowerPoint の録画機能、そして問題が解決しない場合の代替ソフトまで、画面録画に関するすべての問題と解決法を網羅的に解説します。
初心者の方でも、この記事の手順に従えば、必ず画面録画ができるようになります。さあ、一緒に問題を解決していきましょう!
第1章:Windows画面録画の基本|まず確認すべき3つの録画方法

方法1:Xbox Game Bar(Windows標準機能)
Windows 10/11に標準搭載されている、最も手軽な録画方法です。
基本的な使い方
起動方法:
- Windows + G キーを押す
- スタートメニューから「Xbox Game Bar」を検索
- 設定 → ゲーム → Xbox Game Bar
録画の開始:
- Windows + G で Game Bar を起動
- 録画ウィジェットの●ボタンをクリック
- または Windows + Alt + R で即録画開始
- 同じキーで録画停止
録画可能な内容:
- デスクトップ全体
- アクティブなウィンドウ
- ゲーム画面
- アプリケーション
制限事項:
- デスクトップやエクスプローラーは録画不可
- 一部の保護されたコンテンツは録画不可
- 複数ディスプレイの同時録画は不可
方法2:PowerPointの画面録画機能
意外と知られていない、便利な録画機能です。
PowerPointでの録画手順
操作方法:
- PowerPointを開く(新規でも既存でもOK)
- 「挿入」タブをクリック
- 「画面録画」をクリック
- 録画範囲を選択
- 「録画」ボタンで開始
メリット:
- デスクトップも録画可能
- 範囲指定が自由
- 編集機能が充実
- プレゼンに直接挿入可能
保存方法:
- 右クリック → 「メディアに名前を付けて保存」
- MP4形式で保存
- 任意の場所に保存可能
方法3:Windows + Shift + S(静止画)
動画ではなく静止画の場合は、この方法が最速です。
Snipping Toolの進化版
使い方:
- Windows + Shift + S を押す
- 範囲を選択
- クリップボードに保存
- 通知から編集可能
録画機能(Windows 11):
- Snipping Tool に録画機能追加
- 最大30秒の動画録画
- GIF形式での保存も可能
この章のまとめと次への橋渡し
Windows には3つの標準録画方法があり、それぞれ得意分野が異なることが分かりました。でも、これらが使えない時はどうすればいいのでしょうか?次の章では、Xbox Game Bar が動かない原因と解決法を詳しく見ていきます。
第2章:Xbox Game Barが使えない!原因別の完全対処法
原因1:システム要件を満たしていない
まず確認すべきは、PCのスペックです。
最小システム要件
Windows 10の場合:
- バージョン:1903以降
- GPU:WDDM 2.0対応
- DirectX 12対応
Windows 11の場合:
- すべてのバージョンで対応
- TPM 2.0必須
- UEFI対応
確認方法:
- Windows + R → 「dxdiag」入力
- システム情報を確認
- DirectXバージョンを確認
- ディスプレイタブでWDDM確認
GPUドライバーの更新
更新手順:
- デバイスマネージャーを開く
- ディスプレイアダプターを展開
- GPUを右クリック
- 「ドライバーの更新」
メーカー別更新方法:
- NVIDIA:GeForce Experience使用
- AMD:Radeon Software使用
- Intel:Intel Driver Assistant使用
原因2:Xbox Game Barが無効になっている
設定で無効化されている可能性があります。
有効化の手順
Windows 10/11共通:
- 設定を開く(Windows + I)
- 「ゲーム」をクリック
- 「Xbox Game Bar」を選択
- スイッチをオンにする
レジストリでの確認(上級者向け):
- Windows + R → 「regedit」
- HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\GameDVR
- AppCaptureEnabled の値を1に
グループポリシーの確認:
- Windows + R → 「gpedit.msc」
- コンピューターの構成 → 管理用テンプレート
- Windowsコンポーネント → Windows Game Recording
- 「ゲームの記録とブロードキャストを有効にする」
原因3:録画できないアプリ・画面
特定の画面では録画が制限されています。
録画できない画面
制限される画面:
- Windowsデスクトップ
- ファイルエクスプローラー
- 一部のUWPアプリ
- DRM保護されたコンテンツ
回避方法:
- PowerPointの録画機能を使用
- OBS Studioなどの外部ソフト使用
- 仮想デスクトップ経由で録画
- ウィンドウモードで実行
原因4:ストレージ容量不足
録画には十分な空き容量が必要です。
必要な空き容量
目安:
- 1080p 30fps:1分あたり約150MB
- 1080p 60fps:1分あたり約300MB
- 4K 30fps:1分あたり約500MB
空き容量の確認:
- エクスプローラーでCドライブ確認
- 設定 → システム → ストレージ
- 最低10GB以上の空きを確保
保存先の変更:
- 設定 → ゲーム → キャプチャ
- 「保存先」で別ドライブを選択
- 外付けHDDも選択可能
原因5:セキュリティソフトの干渉
ウイルス対策ソフトが録画を妨げることがあります。
一時的な無効化テスト
Windows Defender:
- 設定 → プライバシーとセキュリティ
- Windowsセキュリティ → ウイルスと脅威の防止
- リアルタイム保護を一時的にオフ
サードパーティ製:
- 一時的に無効化
- 例外設定に追加
- ゲームモードを有効化
原因6:Windows Updateの不具合
アップデート後に動かなくなることがあります。
トラブルシューティング
自動修復:
- 設定 → 更新とセキュリティ
- トラブルシューティング
- 追加のトラブルシューティング
- 「Windowsストアアプリ」を実行
更新プログラムの確認:
- 最新のアップデートを適用
- オプションの更新も確認
- 累積更新プログラムをチェック
この章のまとめと次への橋渡し
Xbox Game Barが使えない原因は、システム要件、設定、セキュリティソフトなど様々でした。これらを確認しても解決しない場合はどうすればいいのでしょうか?次の章では、より詳細なトラブルシューティングを見ていきます。
第3章:それでも録画できない!高度なトラブルシューティング

ハードウェアアクセラレーションの問題
GPUの設定が原因で録画できないことがあります。
確認と対処法
無効化の手順:
- 設定 → システム → ディスプレイ
- グラフィックの設定
- 「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング」をオフ
- PCを再起動
ブラウザの設定:
- Chrome:設定 → 詳細設定 → システム
- 「ハードウェアアクセラレーションが使用可能な場合は使用する」をオフ
- Edge、Firefoxも同様の設定
コーデックの問題
動画コーデックが不足している可能性があります。
HEVCコーデックのインストール
Microsoft Storeから:
- 「HEVC ビデオ拡張機能」を検索
- 有料版(120円)または無料版を入手
- デバイス製造元からのHEVCは無料
コーデックパックの導入:
- K-Lite Codec Pack
- VLC Codec Pack
- 必要最小限のみインストール
レジストリの修復
レジストリエラーが原因の場合の対処法です。
レジストリの確認と修正
注意事項:
- 必ずバックアップを作成
- 間違えるとシステム不安定に
- 不安な場合は専門家に依頼
修正手順:
- レジストリエディタを開く
- 以下のキーを確認:
HKEY_CURRENT_USER\System\GameConfigStore
GameDVR_Enabled = 1
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\GameDVR
AllowGameDVR = 1
DWM(Desktop Window Manager)の問題
デスクトップ描画の問題で録画できないことがあります。
DWMの再起動
コマンドプロンプトで実行:
net stop uxsms
net start uxsms
または:
taskkill /f /im dwm.exe
(自動的に再起動される)
ユーザープロファイルの破損
プロファイルの問題で機能しないことがあります。
新規ユーザーアカウントでテスト
作成手順:
- 設定 → アカウント → 家族とその他のユーザー
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」
- 新規アカウントでログイン
- Xbox Game Barをテスト
問題が解決した場合:
- 元のプロファイルが破損
- データを移行して新規アカウント使用
- または元のプロファイルを修復
Windows の修復
システムファイルの破損が原因の場合です。
SFC(System File Checker)の実行
管理者権限のコマンドプロンプト:
sfc /scannow
完了後:
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
Windows の初期化(最終手段)
設定を維持して初期化:
- 設定 → 更新とセキュリティ → 回復
- 「このPCを初期状態に戻す」
- 「個人用ファイルを保持する」選択
- クラウドダウンロードを選択
この章のまとめと次への橋渡し
高度なトラブルシューティングでも解決しない場合、ハードウェアやシステムの深刻な問題の可能性があります。でも諦める必要はありません。次の章では、優秀な代替ソフトを紹介します。
第4章:代替ソフト完全ガイド|無料から有料まで徹底比較
無料ソフトTOP5
Xbox Game Barの代わりに使える無料ソフトを紹介します。
1. OBS Studio(最強の無料ソフト)
特徴:
- 完全無料・オープンソース
- プロも使用する高機能
- 配信と録画の両対応
- カスタマイズ性が高い
メリット:
- 複数の画面を同時録画
- 仮想カメラ機能
- プラグイン拡張可能
- 詳細な設定が可能
デメリット:
- 初心者には複雑
- 設定項目が多い
- PCへの負荷が高め
推奨設定:
録画品質:高品質、ファイルサイズ中
録画フォーマット:MP4
エンコーダ:ハードウェア(NVENC/QSV)
ビットレート:10000-15000 Kbps
2. Bandicam(無料版あり)
特徴:
- 10分間の無料録画
- 軽量で高速
- ゲーム録画に特化
- 日本語完全対応
無料版の制限:
- 10分の録画制限
- ウォーターマーク表示
- 一部機能制限
有料版の価格:
- 1PC:4,400円(永久)
- 2PC:6,600円(永久)
3. ScreenToGif(GIF特化)
特徴:
- 完全無料
- GIFアニメーション作成
- 編集機能充実
- ポータブル版あり
使用シーン:
- 操作説明の作成
- SNS投稿用
- 軽量な動画共有
- マニュアル作成
4. ShareX(多機能スクリーンショット)
特徴:
- 完全無料・オープンソース
- スクリーンショット+録画
- 自動アップロード機能
- 豊富なカスタマイズ
録画機能:
- FFmpeg使用
- GIF録画も可能
- タスク自動化
- OCR機能付き
5. FlashBack Express(初心者向け)
特徴:
- 無料版でも十分な機能
- 簡単操作
- 編集機能付き
- ウォーターマークなし
制限事項:
- MP4エクスポートは有料
- 一部エフェクトは有料
- 商用利用は要確認
有料ソフトTOP3
プロフェッショナルな録画が必要な方向けです。
1. Camtasia(プロ仕様)
価格:約35,000円
特徴:
- 高度な編集機能
- テンプレート豊富
- チュートリアル作成に最適
- アニメーション機能
用途:
- eラーニング制作
- 製品デモ
- トレーニング動画
- YouTube動画制作
2. Snagit(スクリーンショット+録画)
価格:約7,000円
特徴:
- TechSmith製
- 画像編集機能充実
- クラウド共有
- テンプレート機能
メリット:
- 操作が簡単
- 注釈機能が優秀
- GIF作成も可能
3. Action!(ゲーム実況向け)
価格:約4,000円
特徴:
- GPU録画対応
- 低負荷
- ライブ配信対応
- 4K/HDR対応
ゲーマー向け機能:
- FPSカウンター
- ウェブカメラ合成
- マイク音声録音
- タイムシフト録画
オンラインツール(インストール不要)
ブラウザだけで使える録画サービスです。
Screencast-O-Matic
特徴:
- ブラウザで動作
- 15分まで無料
- 簡単操作
- クラウド保存
Loom
特徴:
- Chrome拡張機能
- 5分まで無料
- 共有リンク生成
- ビジネス向け
RecordCast
特徴:
- 完全無料
- ウォーターマークなし
- 編集機能付き
- ダウンロード可能
ソフト選びのポイント
用途別の選び方を解説します。
用途別おすすめ
ゲーム実況:
- OBS Studio(無料)
- Action!(有料)
- NVIDIA ShadowPlay(無料)
ビジネス・教育:
- Camtasia(有料)
- OBS Studio(無料)
- Loom(オンライン)
簡単な説明動画:
- ScreenToGif(無料)
- Windows標準機能
- Screencast-O-Matic
プロフェッショナル:
- OBS Studio + プラグイン
- Camtasia
- Adobe Premiere Pro
この章のまとめと次への橋渡し
代替ソフトには無料から有料まで様々な選択肢があり、用途に応じて最適なものを選べることが分かりました。では、実際に録画する際の設定やコツはどうすればいいのでしょうか?次の章で詳しく見ていきます。
第5章:録画設定の最適化|高画質・低負荷を実現するプロの設定

解像度とフレームレートの選び方
用途に応じた最適な設定を解説します。
解像度の基準
推奨設定:
- YouTube投稿:1920×1080(フルHD)
- プレゼン録画:1280×720(HD)
- SNS投稿:1280×720 or 1080×1080
- ゲーム実況:1920×1080以上
画面解像度との関係:
- 画面と同じ解像度が基本
- ダウンスケールで負荷軽減
- アップスケールは避ける
フレームレート(FPS)
用途別推奨値:
- 通常の操作録画:30fps
- ゲーム録画:60fps
- スローモーション素材:120fps以上
- プレゼン:24-30fps
PCスペック別:
- 低スペック:720p 30fps
- 中スペック:1080p 30fps
- 高スペック:1080p 60fps
- ハイエンド:4K 60fps
ビットレートとコーデック
画質と容量のバランスを取る設定です。
ビットレート設定
推奨ビットレート:
720p 30fps:2,500-4,000 Kbps
720p 60fps:3,500-5,000 Kbps
1080p 30fps:4,000-6,000 Kbps
1080p 60fps:6,000-9,000 Kbps
4K 30fps:20,000-30,000 Kbps
可変ビットレート(VBR)vs 固定ビットレート(CBR):
- VBR:ファイルサイズ優先
- CBR:配信向け
- 録画はVBRが推奨
コーデック選択
H.264(最も互換性が高い):
- メリット:どこでも再生可能
- デメリット:ファイルサイズ大
- 用途:汎用的な録画
H.265/HEVC(高圧縮):
- メリット:ファイルサイズ50%削減
- デメリット:エンコード負荷高
- 用途:保存重視
AV1(最新):
- メリット:最高の圧縮率
- デメリット:対応機器少ない
- 用途:将来向け
ハードウェアエンコーダーの活用
GPUを使って負荷を軽減する方法です。
NVIDIA(NVENC)
設定方法:
- OBSの場合:設定 → 出力
- エンコーダで「NVENC H.264」選択
- プリセット「Quality」
- プロファイル「high」
対応GPU:
- GTX 1050以上
- RTX 20/30/40シリーズ
- Quadroシリーズ
AMD(VCE/VCN)
設定方法:
- エンコーダ「H264/AVC (AMD Advanced Media Framework)」
- 品質プリセット「Balanced」
- プロファイル「High」
対応GPU:
- RX 400シリーズ以上
- Radeon 5000/6000/7000
- APU内蔵GPU
Intel(Quick Sync)
設定方法:
- エンコーダ「QuickSync H.264」
- ターゲット使用法「balanced」
- プロファイル「high」
対応CPU:
- 第6世代Core以降
- 内蔵GPU必須
- ノートPCに多い
音声録音の設定
クリアな音声を録音するための設定です。
音声ソースの選択
録音対象:
- デスクトップ音声:PC内部の音
- マイク音声:外部マイク
- 両方同時録音も可能
音質設定:
- サンプルレート:48kHz推奨
- ビットレート:128-192kbps
- チャンネル:ステレオ
ノイズ除去
Windows標準:
- サウンド設定 → 録音デバイス
- プロパティ → 拡張
- 「ノイズ抑制」有効化
OBS Studio:
- フィルタ → ノイズ抑制
- 方式「RNNoise」選択
- ノイズゲート追加
ストレージとパフォーマンス
録画中の負荷を最小限にする方法です。
保存先の最適化
推奨保存先:
- SSD(最速)
- 別ドライブのHDD
- 外付けSSD
- システムドライブは避ける
必要な書き込み速度:
- 1080p 30fps:約10MB/s
- 1080p 60fps:約20MB/s
- 4K 30fps:約40MB/s
CPU/GPU使用率の管理
負荷軽減テクニック:
- 不要なアプリを終了
- Windows Game Mode有効化
- 録画優先度を「高」に設定
- バックグラウンドアプリ制限
モニタリング:
- タスクマネージャーで確認
- MSI Afterburner使用
- GPU-Z、CPU-Z活用
この章のまとめと次への橋渡し
録画設定の最適化により、PCスペックに応じた高画質・低負荷な録画が可能になることが分かりました。でも、録画後のファイルはどう扱えばいいのでしょうか?次の章で編集・共有方法を見ていきます。
第6章:録画後の活用術|編集・変換・共有のすべて
録画ファイルの編集
基本的な編集方法を解説します。
Windows標準の編集ツール
フォトアプリ(Windows 10/11):
- 録画ファイルを右クリック
- 「プログラムから開く」→「フォト」
- 「編集と作成」→「トリミング」
- 不要部分をカット
ビデオエディター:
- スタートメニューから起動
- BGM追加可能
- テキスト挿入
- 簡単なエフェクト
無料編集ソフト
DaVinci Resolve:
- プロ仕様の無料ソフト
- カラーグレーディング
- 高度なエフェクト
- 学習コスト高め
OpenShot:
- 初心者向け
- 直感的操作
- 日本語対応
- 軽量動作
Shotcut:
- 中級者向け
- 豊富なフィルター
- 4K対応
- クロスプラットフォーム
ファイル形式の変換
用途に応じた最適な形式に変換します。
主要な動画形式
MP4(最も汎用的):
- メリット:どこでも再生可能
- 用途:YouTube、SNS投稿
- 変換不要な場合が多い
MOV(Apple系):
- メリット:高品質
- 用途:Mac、iPhone向け
- QuickTime必要
AVI(従来形式):
- メリット:Windows標準
- デメリット:ファイルサイズ大
- 現在はあまり使わない
WebM(Web用):
- メリット:高圧縮
- 用途:Webサイト埋め込み
- HTML5対応
変換ツール
HandBrake(無料):
- 多形式対応
- プリセット豊富
- バッチ処理可能
- 日本語対応
FFmpeg(コマンドライン):
基本変換:
ffmpeg -i input.mp4 -c:v libx264 output.mp4
圧縮変換:
ffmpeg -i input.mp4 -vcodec h264 -acodec aac -crf 23 output.mp4
GIF変換:
ffmpeg -i input.mp4 -vf "fps=10,scale=320:-1" output.gif
ファイルサイズの圧縮
大きすぎるファイルを扱いやすくします。
圧縮の基本設定
解像度を下げる:
- 1080p → 720p で約50%削減
- 画質の劣化は最小限
- SNS投稿には十分
ビットレートを下げる:
- 10Mbps → 5Mbps で50%削減
- 動きの少ない動画向け
- プレゼン録画に最適
フレームレートを下げる:
- 60fps → 30fps で約40%削減
- 通常視聴には影響なし
- ゲーム以外は30fpsで十分
動画の共有方法
録画した動画を効率的に共有する方法です。
YouTube アップロード
最適な設定:
- 解像度:1920×1080以上
- フレームレート:24-60fps
- ビットレート:8-12Mbps
- 形式:MP4(H.264)
アップロード手順:
- YouTube Studio にアクセス
- 「作成」→「動画をアップロード」
- タイトル、説明、サムネイル設定
- 公開設定(公開/限定公開/非公開)
クラウドストレージ共有
Google Drive:
- 15GBまで無料
- 共有リンク生成
- 閲覧権限設定可能
- ストリーミング再生対応
OneDrive:
- 5GBまで無料
- Microsoft連携
- 自動圧縮オプション
- 共同編集可能
Dropbox:
- 2GBまで無料
- 転送サービスあり
- パスワード保護(有料)
- コメント機能
ビジネス向け共有
Microsoft Stream:
- 企業内共有
- セキュアな環境
- 字幕自動生成
- 視聴分析機能
Vimeo:
- 高品質配信
- プライバシー設定充実
- パスワード保護
- 埋め込みカスタマイズ
トラブル対策
録画ファイルの問題解決方法です。
再生できない場合
VLCメディアプレーヤー:
- ほぼすべての形式に対応
- コーデック内蔵
- 破損ファイルも再生可能
- 無料で広告なし
コーデックパック:
- K-Lite Codec Pack
- 必要最小限インストール
- 定期更新推奨
ファイル破損の修復
修復ツール:
- Video Repair Tool
- Stellar Repair for Video
- VLC の修復機能
予防策:
- 録画中は他の作業を控える
- 十分な空き容量確保
- 定期的なデフラグ
- UPS使用推奨
この章のまとめと次への橋渡し
録画後の編集、変換、共有まで、一連の流れを理解できました。最後に、よくある質問と今後のWindows録画機能の展望をまとめます。
第7章:よくある質問Q&A|知っておきたい豆知識

Q1:録画すると音が入らない
最も多い質問の一つです。
原因と対策:
システム音が録音されない:
- 録画設定で「システム音声」を有効化
- 音量ミキサーで音量確認
- 「ステレオミキサー」を有効化
- 排他モードを無効化
マイク音が入らない:
- マイクの接続確認
- 録音デバイスの設定
- プライバシー設定でマイクアクセス許可
- 録画ソフトでマイク選択
Q2:録画ファイルが見つからない
保存先の確認方法を解説します。
デフォルトの保存場所:
Xbox Game Bar:
C:\Users\[ユーザー名]\Videos\Captures
PowerPoint:
- プレゼンテーション内に埋め込み
- 右クリックで「メディアに名前を付けて保存」
変更方法:
- 設定 → ゲーム → キャプチャ
- 「保存先」で変更
- 任意のフォルダを指定
Q3:録画するとPCが重くなる
パフォーマンスの問題を解決します。
軽量化の方法:
設定の調整:
- 解像度を720pに下げる
- フレームレートを30fpsに
- ハードウェアエンコーダー使用
- 録画品質を「標準」に
PCの最適化:
- 不要なアプリを終了
- Windows Game Mode有効化
- 電源プランを「高パフォーマンス」
- グラフィックドライバー更新
推奨スペック:
- CPU:Core i5以上
- RAM:8GB以上(16GB推奨)
- GPU:GTX 1050以上
- ストレージ:SSD推奨
Q4:画面の一部だけ録画したい
範囲指定録画の方法です。
対応ソフト:
PowerPoint:
- 範囲選択可能
- ドラッグで指定
- ピクセル単位で調整可能
OBS Studio:
- ソースで「画面キャプチャ」
- Alt+ドラッグでクロップ
- 数値入力で正確指定
Snipping Tool(Windows 11):
- 録画モードで範囲選択
- 最大3分録画
- MP4で保存
Q5:複数画面を同時録画したい
マルチディスプレイ録画の方法です。
OBS Studioの設定:
- ソース追加 → ディスプレイキャプチャ
- 各ディスプレイを個別追加
- スタジオモードで配置調整
- 仮想カメラとしても出力可能
NVIDIA Surround:
- 複数画面を1画面として認識
- ゲーム向け設定
- 高負荷注意
Q6:長時間録画したい
制限なく録画する方法です。
容量計算:
1080p 30fps 1時間:約5-8GB
1080p 60fps 1時間:約10-15GB
4K 30fps 1時間:約20-30GB
無制限録画:
- OBS Studio:制限なし
- Bandicam有料版:制限なし
- Xbox Game Bar:4時間まで
自動分割設定:
- OBSで30分ごとに分割
- ファイルサイズで分割
- 時間指定で分割
Q7:録画中に通知を消したい
邪魔な通知を非表示にする方法です。
Windows 11/10:
- 設定 → システム → 集中モード
- 「重要な通知のみ」または「アラームのみ」
- 自動ルールで録画アプリ起動時に設定
Game Bar使用時:
- 自動的に通知抑制
- ゲームモード連動
- 手動で集中モード切り替え
Q8:4K録画はできる?
4K録画の要件と設定です。
必要スペック:
- GPU:RTX 2060以上推奨
- CPU:Core i7以上
- RAM:16GB以上
- ストレージ:NVMe SSD推奨
設定方法:
- 4Kディスプレイ必須
- DSR/VSRで仮想4Kも可能
- ビットレート25Mbps以上
- HEVC codec推奨
Q9:配信しながら録画したい
同時配信・録画の方法です。
OBS Studio:
- 配信設定を完了
- 「配信開始」と「録画開始」を両方クリック
- 別々の品質設定可能
- 録画は高品質、配信は低遅延
Twitch Studio:
- 自動的に録画
- VODとして保存
- ハイライト作成可能
Q10:古いPCでも録画できる?
低スペックPCでの録画方法です。
最小設定:
- 解像度:640×480
- フレームレート:15-20fps
- ビットレート:1000kbps
- 音声のみ別録音
軽量ソフト:
- oCam
- CamStudio
- Debut
代替案:
- スマホで画面撮影
- 外部レコーダー使用
- クラウド録画サービス
Windows録画機能の今後
将来のアップデート予想です。
期待される機能:
- AI による自動編集
- リアルタイム字幕
- 8K録画対応
- クラウド直接保存
- 自動ハイライト生成
Windows 12での進化:
- 統合録画ツール
- AIノイズ除去
- 自動画質最適化
- マルチストリーム対応
この章のまとめ
よくある質問と解決方法をまとめました。Windows の画面録画は、適切な知識があれば誰でも使いこなせます。
まとめ
Windows 画面録画の「できない」問題について、原因から解決法まで網羅的に解説してきました。
この記事で学んだ重要ポイント:
- 3つの録画方法
- Xbox Game Bar(標準機能)
- PowerPoint録画
- 代替ソフト活用
- トラブルの原因と対策
- システム要件の確認
- 設定の見直し
- ドライバー更新
- セキュリティソフト対策
- 高度な解決方法
- レジストリ修正
- システムファイル修復
- 新規アカウント作成
- Windows初期化
- 代替ソフトの選択
- OBS Studio(無料最強)
- 用途別の選び方
- 有料ソフトのメリット
- 録画設定の最適化
- 解像度とFPSの選択
- エンコーダー設定
- 音声設定
- パフォーマンス調整
- 録画後の活用
- 編集方法
- ファイル変換
- 圧縮テクニック
- 共有方法
画面録画は、プレゼンテーション、ゲーム実況、オンライン授業、トラブルシューティングなど、様々な場面で必要となる重要な機能です。
最初はうまくいかなくても、この記事の手順を一つずつ試していけば、必ず解決策が見つかります。標準機能で解決しない場合も、優秀な代替ソフトがたくさんあります。
大切なのは、諦めないこと。そして、自分の用途に最適な方法を選ぶことです。
高価なソフトを買う必要はありません。無料ツールでも、設定次第でプロ級の録画が可能です。まずはWindows標準機能から始めて、必要に応じてステップアップしていきましょう。
この記事が、あなたの画面録画の問題解決に役立てば幸いです。素晴らしい動画コンテンツを作成してください!
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