「iCloudストレージがいっぱいです」
この通知、何度も見たことありませんか?実は、その原因の多くは動画ファイルなんです。写真の10倍、100倍もの容量を使うビデオファイル。たった1分の動画でも100MB以上になることがあります。
でも、大切な思い出のビデオを削除するのは不安ですよね。「本当に消えちゃうの?」「他のデバイスからも消えるの?」「間違えて消したらどうしよう…」
安心してください。この記事では、iCloudのビデオを安全に削除する方法から、誤って削除してしまった時の復元方法まで、すべてお教えします。読み終わる頃には、あなたもiCloudの容量管理マスターになれますよ。
第1章:iCloudビデオ削除の基本知識

そもそもiCloudのビデオってどこにあるの?
iCloudに保存されているビデオは、主に2つの場所にあります:
- 写真アプリ内のビデオ
- カメラで撮影した動画
- 保存した動画ファイル
- スクリーン録画
- iCloud Drive内のビデオファイル
- アプリから保存した動画
- パソコンからアップロードした動画
- 他の人から共有された動画
削除するとどうなる?知っておくべき3つのポイント
ビデオを削除する前に、必ず理解しておいてほしいことがあります。
〈ポイント1:すべてのデバイスから消える〉 iCloudで同期している全デバイス(iPhone、iPad、Mac、Windowsパソコン)から削除されます。これがクラウドストレージの特徴です。
〈ポイント2:30日間は復元可能〉 削除したビデオは「最近削除した項目」に30日間保存されます。つまり、すぐには完全削除されないということ。
〈ポイント3:容量はすぐには空かない〉 「最近削除した項目」にある間は、容量は解放されません。完全に削除して初めて容量が空きます。
デバイス本体とiCloudの違いを理解しよう
よくある勘違いが「iPhone本体から削除してもiCloudには残る」というもの。でも実際は違います:
- iCloud写真がオンの場合:本体から削除 = iCloudからも削除
- iCloud写真がオフの場合:本体とiCloudは別々に管理
この設定、意外と見落としがちなんです。確認方法は、設定アプリから「写真」を開いて、「iCloud写真」のスイッチを見るだけ。
この章のまとめ
iCloudのビデオ削除は、全デバイスに影響する重要な操作です。でも30日間の猶予期間があるので、そこまで怖がる必要はありません。次の章では、実際の削除方法を詳しく見ていきましょう。
第2章:iPhone・iPadでビデオを削除する方法
個別削除:1つずつ確実に削除する
まずは基本の削除方法から:
- 写真アプリを開く
- 「アルバム」タブをタップ
- 「ビデオ」を選択(動画だけが表示される)
- 削除したいビデオをタップ
- ゴミ箱アイコンをタップ
- 「写真を削除」を確認
簡単でしょう?でも、たくさんある時は面倒ですよね。
複数選択で効率的に削除する
まとめて削除する方法:
- 写真アプリの「ビデオ」アルバムを開く
- 右上の「選択」をタップ
- 削除したいビデオを次々とタップ
- 左下のゴミ箱アイコンをタップ
- 「○個のビデオを削除」を確認
〈選択のコツ〉
- 日付をタップすると、その日の動画を全選択
- 指をスライドさせると連続選択できる
- 間違えたらもう一度タップで選択解除
容量の大きいビデオから削除する賢い方法
実は、ビデオをサイズ順に並べ替えることはできないんです。でも、こんな方法があります:
設定アプリから確認する方法:
- 設定を開く
- 「一般」→「iPhoneストレージ」
- 「写真」をタップ
- 「自分のビデオを再検討」を選択
ここで、大きいサイズのビデオが一覧表示されます。不要なものから削除していけば、効率的に容量を空けられます。
Live Photosの動画部分だけを削除する裏技
Live Photos(動く写真)も実は短い動画ファイル。これを静止画だけにする方法:
- Live Photoを開く
- 「編集」をタップ
- Live Photosボタン(◎マーク)をタップしてオフに
- 「完了」で保存
これで容量を約半分に削減できます。思い出は残しつつ、容量も節約できる一石二鳥の方法です。
この章のまとめ
iPhone・iPadでの削除は直感的で簡単です。複数選択や容量確認の機能を使えば、効率的に整理できます。でも、パソコンからの方が管理しやすい場合もあるんです。次の章で詳しく説明しますね。
第3章:パソコン(ブラウザ)でビデオを削除する方法
iCloud.comから削除する基本手順
パソコンでの削除は、大画面で確認しながら作業できるのが魅力:
- ブラウザでicloud.comにアクセス
- Apple IDでサインイン
- 「写真」アイコンをクリック
- 左側メニューから「ビデオ」を選択
- 削除したいビデオを選択
- Deleteキーを押す(またはゴミ箱アイコンをクリック)
大量削除に便利なキーボードショートカット
パソコンならではの便利技:
- Ctrl + A(Mac: Command + A):すべて選択
- Shift + クリック:範囲選択
- Ctrl + クリック(Mac: Command + クリック):個別に複数選択
- Delete または Backspace:選択したものを削除
これらを組み合わせれば、数百個のビデオも数分で整理できます。
Windows用iCloudアプリを使った削除方法
Windows用iCloudアプリをインストールしている場合:
- エクスプローラーを開く
- 「iCloud写真」フォルダを開く
- 「ビデオ」フォルダを表示
- 不要なビデオを選択
- Deleteキーで削除
〈メリット〉
- エクスプローラーの使い慣れた操作で管理できる
- ファイルサイズが一目でわかる
- 並び替えや検索が簡単
Macでの効率的な削除方法
Macユーザーなら写真アプリが便利:
- 写真アプリを開く
- サイドバーから「ビデオ」を選択
- 表示メニューから「項目情報を表示」を選択
- ファイルサイズを確認しながら選択
- Command + Deleteで削除
Finderからも削除可能:
- iCloud Driveの「写真」フォルダから直接削除
- ただし、この方法は上級者向け
この章のまとめ
パソコンからの削除は、大画面で確認できるため安心です。キーボードショートカットを使えば、作業効率が格段にアップします。でも、削除した後はどうなるのでしょうか?次の章で詳しく解説します。
第4章:削除後の処理と完全削除の方法

「最近削除した項目」の仕組みを理解する
削除したビデオは、すぐには消えません。「最近削除した項目」という特別なフォルダに移動します:
〈重要なポイント〉
- 30日間は自動的に保管される
- この間も容量を使い続ける
- 30日後に自動で完全削除される
- 手動で今すぐ完全削除も可能
今すぐ容量を空けたい!完全削除の手順
待てない人のための即削除方法:
iPhone・iPadの場合:
- 写真アプリを開く
- 「アルバム」→「最近削除した項目」
- 右上の「選択」をタップ
- 「すべて削除」または個別選択
- 「削除」→「○個の項目を削除」を確認
iCloud.comの場合:
- 写真セクションを開く
- サイドバーの「最近削除した項目」をクリック
- 「すべて削除」または個別選択して削除
削除による影響と注意点
削除前に確認すべきこと:
〈共有アルバムのビデオ〉
- 自分が追加したビデオ:他の人も見られなくなる
- 他の人が追加したビデオ:自分だけ見られなくなる
〈メッセージやメールで送ったビデオ〉
- 相手のデバイスには残る
- 自分の送信履歴からは消える場合がある
〈アプリ内で使用中のビデオ〉
- 動画編集アプリなどで使用中の場合、エラーが出る可能性
- 削除前にプロジェクトを確認
削除してもまだ容量が空かない時の対処法
「削除したのに容量が変わらない!」という時:
- 「最近削除した項目」を完全に空にする
- デバイスを再起動する
- 設定→一般→iPhoneストレージで確認
- それでもダメなら、iCloudからサインアウト→サインイン
〈その他の容量節約術〉
- 写真とビデオの最適化をオン(設定→写真)
- HDRビデオをオフ(設定→カメラ)
- 4K撮影を1080pに変更(設定→カメラ→ビデオ撮影)
この章のまとめ
削除後も30日間は復元可能ですが、すぐに容量を空けたいなら完全削除が必要です。削除による影響を理解して、計画的に整理しましょう。でも、もし間違えて削除してしまったら?次の章で復元方法を説明します。
第5章:間違えて削除した!ビデオを復元する方法
30日以内なら簡単復元
削除してから30日以内なら、とても簡単に復元できます:
iPhone・iPadでの復元:
- 写真アプリの「アルバム」を開く
- 一番下の「最近削除した項目」をタップ
- 復元したいビデオを選択
- 「復元」をタップ
- 「ビデオを復元」で確認
複数まとめて復元する場合:
- 「選択」→ビデオを選択→「復元」→「○個の項目を復元」
パソコンから復元する方法
iCloud.comからの復元:
- icloud.comにサインイン
- 写真を開く
- 「最近削除した項目」をクリック
- 復元したいビデオを選択
- 「復元」ボタンをクリック
全部復元したい場合は「すべて復元」も選べます。
30日を過ぎてしまった場合の対処法
完全削除されてしまった後の可能性:
〈確認すべき場所〉
- 他のAppleデバイスを確認
- iCloud同期をオフにしていたデバイスには残っているかも
- iTunesバックアップを確認
- パソコンにバックアップがあれば復元可能
- 共有アルバムを確認
- 誰かと共有していた場合、相手が持っている可能性
- メッセージアプリを確認
- LINEやメッセージで送信した履歴から保存し直せる
データ復元サービスという最終手段
どうしても復元したい大切なビデオの場合:
〈サードパーティ製復元ソフト〉
- 完全削除後も復元できる可能性がある
- ただし、成功率は100%ではない
- 有料ソフトが多い
〈Appleサポートへの問い合わせ〉
- 基本的に完全削除後の復元は不可
- でも、特殊な状況では対応してもらえることも
重要:今後の誤削除を防ぐため、大切なビデオは別途バックアップを取ることをおすすめします。
この章のまとめ
30日以内なら復元は簡単です。それを過ぎても、いくつか試せる方法があります。でも一番大切なのは、誤削除を防ぐこと。次の章では、賢い容量管理の方法をお教えします。
第6章:もう容量不足に悩まない!賢いビデオ管理術
ビデオの容量を事前に減らす設定
撮影時点で容量を抑える設定:
〈カメラ設定の見直し〉
- 設定→カメラ→ビデオ撮影
- 4K/60fps → 1080p/30fpsに変更
- これだけで容量は約1/4に!
〈具体的な容量の違い〉
- 4K/60fps:1分で約400MB
- 4K/30fps:1分で約170MB
- 1080p/60fps:1分で約90MB
- 1080p/30fps:1分で約60MB
- 720p/30fps:1分で約40MB
普段使いなら1080p/30fpsで十分きれいです。
自動削除で楽々管理
知っていましたか?特定の条件で自動削除する設定があるんです:
〈スクリーンショット・録画の自動整理〉
- ショートカットアプリを使って自動化
- 30日経過したスクリーン録画を自動削除
- 重複した動画を検出して削除提案
〈サードパーティアプリの活用〉
- Gemini Photos:似た動画をまとめて削除
- Cleaner for iPhone:大きいファイルから順に提案
外部ストレージという選択肢
iCloud以外の保存先を活用:
〈おすすめの保存先〉
- Googleフォト
- 15GBまで無料
- 動画も無制限(画質制限あり)
- Amazon Photos
- プライム会員なら写真無制限
- 動画は5GBまで
- 外付けSSDやNAS
- 一度買えばずっと使える
- 大容量でも管理しやすい
ビデオ管理の黄金ルール
これだけ守れば、もう困らない:
〈月1回の整理習慣〉
- 月末に「ビデオ」アルバムを確認
- 同じようなビデオは1つだけ残す
- ぼやけた・暗いビデオは即削除
- 1年以上見返していないビデオは外部保存へ
〈撮影前のひと工夫〉
- 本当に動画が必要か考える(写真で十分なことも)
- 長時間撮影は分割して撮る
- 重要でない部分はトリミングで削除
家族でiCloudを使う時の注意点
ファミリー共有を使っている場合:
- 各自のストレージは別々に管理される
- でも、購入したストレージプランは共有できる
- 子供のデバイスは定期的にチェック
- 共有アルバムは容量を使わないので活用する
この章のまとめ
ビデオ管理は、撮影時の設定と定期的な整理が鍵です。自動化ツールや外部ストレージも活用して、快適なiCloud生活を送りましょう。
まとめ:今日からできる!スッキリiCloud生活
長い記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。iCloudのビデオ削除について、不安は解消されましたか?
〈この記事で学んだ重要ポイント〉
- 削除は全デバイスに影響するが、30日間は復元可能
- 複数選択やキーボードショートカットで効率的に削除
- 「最近削除した項目」を空にして初めて容量が空く
- 撮影設定を見直せば、そもそもの容量を抑えられる
- 定期的な整理と外部ストレージの活用が長期的な解決策
〈今すぐやるべき3つのアクション〉
- 設定→一般→iPhoneストレージで現状確認
- ビデオ撮影の画質設定を見直す
- 「最近削除した項目」を確認して完全削除
容量不足の通知は、デジタルライフを見直す良い機会です。不要なものを削除して、本当に大切な思い出だけを残す。そんなスッキリとした管理ができれば、iPhoneもiCloudも、もっと快適に使えるようになります。
最後に一つアドバイス。削除する前に「このビデオ、1年後の自分は見返すかな?」と自問してみてください。答えが「No」なら、思い切って削除しても大丈夫。その分、新しい思い出を記録するスペースが生まれます。
さあ、今すぐiCloudを開いて、ビデオの整理を始めてみませんか?きっと、想像以上にスッキリするはずです!
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