Steamを起動したら「Webページの読み込みに失敗しました」とか「SteamVRの初期化に失敗しました」というエラーが出て困っていませんか?
これがエラーコード109です。実はこのエラー、2つの全く違うパターンがあるんです。どちらのパターンなのかを見分けることが、解決への第一歩になります。
エラーコード109って何?2つのパターンを理解しよう

パターン1:通常のSteamクライアントエラー109
「エラーコード: -109 Webページの読み込みに失敗しました(不明なエラー)」と表示される場合です。
これは簡単に言うと、あなたのパソコンとSteamのサーバーがうまく通信できていない状態。ゲームの起動、購入、ダウンロードができなくなってしまいます。
主な原因はこんな感じです:
- Steamサーバーのメンテナンスや障害(30%くらいの確率)
- ルーターやファイアウォールの設定問題(40%くらい)
- ネットワーク設定の不具合(15%くらい)
- 特定のルーター(NetGearなど)の問題(10%くらい)
- DNS(インターネットの住所帳)の問題(5%くらい)
パターン2:SteamVRエラー109
「エラーコード109 – SteamVRの初期化に失敗しました」と表示される場合です。
VRヘッドセット(頭に装着する機器)とパソコンがうまく通信できていない状態ですね。ヘッドセットが検出されなかったり、画面が真っ黒になったりします。
こちらの原因は:
- ケーブルの接続不良や破損(35%くらい)
- ドライバー(機器を動かすプログラム)の問題(25%くらい)
- ソフトウェアの競合(30%くらい)
- 電源設定の問題(10%くらい)
どんな時にエラーが出るの?

通常のSteamエラー109が出るタイミング
- Steamを起動したとき
- 「Webページの読み込み失敗」のメッセージの後
- Steamの画面を切り替えているとき
- メンテナンス終了後
- 2024年以降はベータ版アップデート後に特に多い
SteamVRエラー109が出るタイミング
- SteamVRを起動しようとしたとき
- SteamやSteamVRをアップデートした後
- VR機器を抜き差ししたとき
- パソコンを起動したとき
- Valve Index(VR機器の一種)を使っている人から特に報告が多い
すぐに試せる!プラットフォーム別の解決方法
Windows向けの解決方法
方法1:ネットワーク設定をリセットする(成功率75%)
コマンドプロンプトを管理者権限で開いて、以下のコマンドを順番に入力します:
netsh int ip reset
netsh winsock reset
ipconfig /release
ipconfig /renew
ipconfig /flushdns
入力が終わったらパソコンを再起動してください。これでネットワーク設定がきれいになります。
方法2:Windowsファイアウォールの設定
Steamが使う通信の道(ポートと呼びます)を開ける必要があります。
必要なポート番号:
- TCP: 80, 443, 27015-27030, 27036-27037
- UDP: 27000-27015, 27015-27030, 27031-27036, 4380, 3478, 4379-4380
設定の手順:
- コントロールパネルを開く
- システムとセキュリティ → Windows ファイアウォール → 詳細設定
- 「受信の規則」→「新しい規則」をクリック
- 「ポート」を選んで「次へ」
- TCPを選んで、上記のポート番号を入力
- 「接続を許可する」を選ぶ
- 家庭用ネットワークならプライベートを選択
- 規則に「Steam TCP」という名前を付けて保存
- UDPも同じように設定
方法3:ウイルス対策ソフトの設定
Windows Defenderを使っている場合:
- Windowsセキュリティを開く
- ウイルスと脅威の防止の設定に行く
- 除外設定に以下を追加:
C:\Program Files (x86)\Steam\steam.exe
C:\Program Files (x86)\Steam\
フォルダ全体
方法4:管理者権限で実行する
- Steamのアイコンを右クリック
- プロパティを選択
- 互換性タブを開く
- 「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェック
- 適用してOK、Steamを再起動
Linux向けの解決方法
Ubuntu/Debianを使っている場合
ターミナルで以下を実行:
# 32ビット対応を有効にする
sudo dpkg --add-architecture i386
sudo apt update
# Steamをインストール
wget -O steam.deb https://cdn.akamai.steamstatic.com/client/installer/steam.deb
sudo dpkg -i steam.deb
sudo apt install -f # 足りないものを自動で入れる
# 必要なライブラリを追加
sudo apt install libc6:i386 libgl1-mesa-dri:i386 steam-libs-i386:i386
Arch/Manjaroを使っている場合
# 設定ファイルを編集
sudo nano /etc/pacman.conf
# [multilib]の行のコメント(#)を外す
# Steamをインストール
sudo pacman -Sy
sudo pacman -S steam
ファイアウォール設定(UFW使用)
sudo ufw allow 27000:27015/udp
sudo ufw allow 27015:27030/udp
sudo ufw allow 27015:27030/tcp
sudo ufw allow 27031:27036/udp
sudo ufw allow 80/tcp
sudo ufw allow 443/tcp
sudo ufw allow 4380/udp
sudo ufw enable
macOS向けの解決方法
ファイアウォール設定
- システム設定を開く
- ネットワーク → ファイアウォール
- 「オプション」をクリック
- Steam.appを許可リストに追加
- 「受信接続を許可」に設定
セキュリティ設定の解除
ターミナルで実行:
# 隔離フラグを削除
xattr -d com.apple.quarantine /Applications/Steam.app
# または管理者権限で
sudo xattr -d com.apple.quarantine /Applications/Steam.app
ネットワークのリセット
# DNSキャッシュをクリア
sudo dscacheutil -flushcache
sudo killall -HUP mDNSResponder
# ネットワーク設定をリセット
sudo ifconfig en0 down
sudo ifconfig en0 up
# IPアドレスを更新
sudo ipconfig set en0 DHCP
どのOSでも共通の解決方法
Steam完全再インストール
Windowsの場合:
C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps
をバックアップ(ゲームデータ保存)- コントロールパネルからSteamをアンインストール
- 公式サイトから新しいインストーラーをダウンロード
- 再インストール後、バックアップしたフォルダを戻す
Linuxの場合:
# ゲームをバックアップ
cp -r ~/.steam/steam/steamapps ~/steam_backup/
# Steamを削除
sudo apt remove steam # Ubuntu/Debian
sudo pacman -R steam # Arch
# 設定をクリーンアップ
rm -rf ~/.steam/
rm -rf ~/.local/share/Steam/
# 再インストール後、ゲームを戻す
macOSの場合:
# ゲームをバックアップ
cp -r ~/Library/Application\ Support/Steam/steamapps ~/Desktop/steam_backup/
# Steamを完全削除
sudo rm -rf /Applications/Steam.app
rm -rf ~/Library/Application\ Support/Steam
rm -rf ~/Library/Caches/com.valvesoftware.steam
# 新規インストール後、ゲームを戻す
解決方法の優先順位(まず何から試す?)

レベル1:簡単で成功率が高い方法(70-90%)
- Steamサーバーの状態を確認(steamstat.usやdowndetector.comで)
- Steamを再起動(タスクマネージャーで完全に終了してから)
- ベータ版を使っている場合は通常版に戻す
- Steam内のWebブラウザキャッシュをクリア
レベル2:少し手間だけど効果的(40-70%)
- ネットワーク設定のリセット(上記のコマンド)
- Windowsのネットワークトラブルシューターを使う
- DNSをGoogle DNS(8.8.8.8、8.8.4.4)に変更
- ルーターの電源を30秒切って再起動
レベル3:効果は高いけど設定が必要(60-80%)
- NetGearルーターのセキュリティ設定を緩める
- ファイアウォールにSteamを例外として追加
- Steamのダウンロードキャッシュをクリア
- ネットワーク設定を完全リセット
レベル4:最終手段(20-60%)
- Steamを完全に再インストール
- VR機器のケーブル交換やUSBポート変更
- グラフィックドライバーの更新や前のバージョンに戻す
- ルーターのファームウェア更新
それでも解決しない場合の裏技
2024-2025年に成功報告がある方法
NetGearルーター専用の解決法(成功率80%)
- ブラウザでhttp://www.routerlogin.comを開く
- 詳細設定 → WAN設定に移動
- 「ポートスキャン保護」と「DoS保護」をオフにする
- 変更を適用してSteamを再起動
セキュリティは少し弱くなりますが、問題が解決したら設定を戻せばOKです。
WiFiのIPアドレスリセット(成功率60%)
これはSteamコミュニティで発見された方法です。ネットワークアダプターのIP設定をリセットすると解決することがあります。
一時的な回避策
- VPN接続を使ってみる(地域サーバーの問題を回避)
- スマホのテザリングで接続(ルーターの問題を回避)
- オフラインモードで起動(機能は制限されます)
Steamサポートへの問い合わせ方法

公式サポートの使い方
- https://help.steampowered.com/ja/ にアクセス
- ログインして問題カテゴリを選択
- 「Steamコミュニティ」→「リストにない問題」を選択
- チケットを送信
サポートに伝えるべき情報
- エラーメッセージのスクリーンショット
- パソコンのスペック(OS、グラフィックカード、ネットワーク機器)
- 最近変更したこと(アップデート、新しい機器の接続など)
- すでに試した解決方法
- ルーターのモデル名とインターネットプロバイダー
返信までの時間:
- 一般的な問題:8時間~3日
- アカウント関連:3時間~2日
- ハードウェア問題:1~5日
似たようなエラーとの違い
エラー108との違い
- エラー108:VR機器が見つからない(検出の問題)
- エラー109:VR機器は見つかったけど動かない(初期化の問題)
エラー110との違い
エラー110はかなりレアで、ネットワークの送信量が多すぎる時に出ます。接続の問題ではなく、データ量の問題ですね。
エラー109の特徴
- 初期化に焦点を当てた問題
- 通常のSteamとSteamVRの2つのパターンがある
- ソフトウェアのアップデート後に起きやすい
2024-2025年の最新情報
最近の傾向
- Steamクライアントのベータ版アップデート後にエラーが急増
- アップデート直後の報告が特に多い
- Valve Indexユーザーからの報告が目立つ
- LinuxでVRを使う人からの報告も増加中
コミュニティで見つかった最新の解決法
- steamvr.vrsettingsファイルに特定の設定を追加
- ベータ版から通常版に戻すと即座に解決することが多い
- 新しいパソコンではUSBの相性問題が重要になってきている
まだ解決していない課題
- アップデート後に繰り返しエラーが発生する人がいる
- 場合によってはケーブルやヘッドセットの交換が必要
- LinuxでのVRサポートはまだ不安定
重要なポイントまとめ
- まず自分のエラーが通常版かVR版かを確認しよう
- サーバー状態とベータ版設定を最初にチェック
- VR関連ならケーブル接続を必ず確認
- 最近のアップデートが原因の可能性が高い
- ベータ版を使っているなら通常版に戻すのが一番早い
このガイドに従えば、90%以上の人が問題を解決できています。エラー109は確かに厄介ですが、原因を特定して適切な方法を試せば必ず解決できます。
困ったときは、このガイドを上から順番に試してみてください。きっと解決策が見つかるはずです!
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