梅雨の夜、琵琶湖を舟で渡っているとき、身に着けている蓑(みの)が突然ホタルのように光り出したら、あなたはどうしますか?
昔の人々にとって、それは単なる不思議な現象ではありませんでした。
それは雨の夜に現れる怪火「蓑火(みのび)」だったのです。
この記事では、滋賀県に伝わる不思議な怪火「蓑火」について詳しくご紹介します。
蓑火ってどんな妖怪なの?

蓑火(みのび)は、近江国(現在の滋賀県)彦根に伝わる怪火です。
旧暦五月の梅雨の夜に琵琶湖を舟で渡る人の蓑に、ホタルのような光の玉が点々と現れる現象として知られています。
この怪火は熱くはないものの、間違った対処をすると光がどんどん増えていく不思議な性質を持っています。
琵琶湖で水死した人の怨霊が姿を変えたものという説もありますが、井上円了は一種のガス現象だと説明しています。
姿・特徴
蓑火には決まった姿はありません。
基本的な特徴
- ホタルのような光の玉として現れる
- 蓑(雨具)に点々と付着する
- 星のまたたきのようにキラキラと光る
- 熱さは感じない
対処法の重要ポイント
正しい対処法
- 蓑をすみやかに脱ぎ捨てる → 蓑火も消える
- しばらく静かに待つ → 自然に消え去る
- マッチなどで火を灯す → 光が消える
間違った対処法
- 手で払いのける → 光が数を増す
- 慌てて騒ぐ → 火が勢いを増す
まとめ
蓑火は、雨の夜の不思議な光現象として語り継がれてきた興味深い怪火です。
ポイント
怪火の特徴
- 梅雨の夜に琵琶湖で発生
- ホタルのような光が蓑に付着
- 熱くはないが不気味な現象
対処法
- 蓑を脱ぐか静かに待てば消える
- 手で払うと逆効果で光が増える
- 火を灯すことで退散させられる
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