「パソコンの容量が足りないけど、OneDriveのファイルは残しておきたい…」そんな悩みを抱えていませんか?
OneDriveは便利なクラウドストレージサービスですが、すべてのファイルをパソコンにダウンロードしていると、あっという間にストレージ容量がなくなってしまいます。特に写真や動画をたくさん保存している方は、この問題に直面することが多いでしょう。
実は、OneDriveには「ローカルのみ削除」という便利な機能があります。これを使えば、クラウド上にはファイルを残したまま、パソコンからだけファイルを削除できるのです。つまり、必要な時にはいつでもダウンロードし直せるけれど、普段はパソコンの容量を圧迫しないという理想的な状態を作れます。
この記事では、OneDriveでローカルのみ削除する具体的な方法から、効率的な容量管理のコツまで、初心者の方でも簡単に実践できるよう詳しく解説します。パソコンの容量不足を解決して、快適なデジタルライフを送りましょう。
OneDriveの「ローカルのみ削除」とは?

基本的な仕組みを理解しよう
OneDriveの「ローカルのみ削除」は、ファイルの保存場所を使い分ける機能です。
通常の状態
- ファイルがクラウド(OneDrive)とパソコン(ローカル)の両方に存在
- いつでもすぐにファイルを開ける
- パソコンの容量を消費する
ローカルのみ削除後
- ファイルはクラウドにだけ存在
- パソコンには「見た目」だけが残る
- 必要な時にダウンロードして使用
この機能により、大切なファイルを失うことなく、パソコンの容量を節約できるのです。
オンラインのみファイルの特徴
ローカルから削除されたファイルは「オンラインのみ」という状態になります。
見た目の特徴
- ファイルアイコンに雲のマークが表示される
- エクスプローラーでは通常通り表示される
- ファイル名の横に「オンラインのみ」と表示される場合がある
使用時の動作
- ファイルをダブルクリックすると自動的にダウンロード開始
- ダウンロード完了後、通常通りファイルが開く
- インターネット接続が必要
容量の節約効果 例えば、1GBの動画ファイルをオンラインのみにすると、パソコンの使用容量は数KBだけになります。大きなファイルほど節約効果が高いのです。
どんな時に使うと便利?
ローカルのみ削除が特に役立つシーンをご紹介します。
容量不足の解決
- パソコンのストレージが少ない時
- システムが重くなってきた時
- 新しいソフトをインストールしたい時
ファイル整理
- 頻繁に使わないファイルの管理
- 過去のプロジェクトファイルの保管
- 大容量の写真・動画アーカイブ
セキュリティ対策
- 機密ファイルをローカルに残したくない時
- パソコンの盗難や故障に備える時
ファイル単位でローカルのみ削除する方法
エクスプローラーから削除する基本手順
最も簡単で直感的な方法です。
手順1:OneDriveフォルダを開く
- エクスプローラーを起動
- 左側のナビゲーションペインで「OneDrive」をクリック
- 削除したいファイルがあるフォルダに移動
手順2:ファイルを選択
- ローカルから削除したいファイルを右クリック
- 複数選択する場合は、Ctrlキーを押しながらクリック
- すべて選択する場合は、Ctrl + Aを使用
手順3:削除オプションを選択
- 右クリックメニューから「空き容量を増やす」を選択
- または「オンラインのみ」を選択
- 確認画面が表示されたら「OK」をクリック
これで、選択したファイルがローカルから削除され、オンラインのみの状態になります。
複数ファイルの一括削除
たくさんのファイルを効率的に処理する方法です。
フォルダ単位での削除
- 削除したいファイルが入っているフォルダを右クリック
- 「空き容量を増やす」を選択
- フォルダ内のすべてのファイルが一括でオンラインのみになる
種類別での削除
- OneDriveフォルダで検索機能を使用
- 「.mp4」「.jpg」など、特定の拡張子で検索
- 検索結果をすべて選択して「空き容量を増やす」
サイズ順での削除
- エクスプローラーの表示を「詳細」に変更
- 「サイズ」列をクリックして大きいファイル順に並び替え
- 大容量ファイルから優先的に削除
削除前の確認ポイント
ローカルから削除する前に、以下の点を確認しておきましょう。
インターネット環境の確認 削除したファイルを再度使用する際は、インターネット接続が必要です。オフライン環境で作業することが多い場合は、必要なファイルは残しておくことをおすすめします。
ファイルの使用頻度 毎日使うファイルをオンラインのみにすると、毎回ダウンロードが発生して不便です。使用頻度を考えて削除対象を選びましょう。
ファイルサイズの確認 小さなファイルを削除してもあまり容量は節約できません。まずは大容量のファイルから削除することをおすすめします。
フォルダ単位での効率的な管理

フォルダごとの同期設定
OneDriveでは、フォルダ全体の同期方法を設定できます。
同期設定の変更手順
- タスクバーのOneDriveアイコンを右クリック
- 「設定」を選択
- 「アカウント」タブで「フォルダーの選択」をクリック
- 同期したくないフォルダのチェックを外す
- 「OK」で設定を保存
この方法では、指定したフォルダが最初からパソコンにダウンロードされなくなります。
自動管理機能の活用
Windows 10/11には、OneDriveの容量を自動的に管理する機能があります。
ストレージセンサーの設定
- 「設定」→「システム」→「記憶域」を開く
- 「ストレージセンサー」をオンにする
- 「ストレージセンサーを構成する」をクリック
- 「クラウドコンテンツをローカルで利用できるようにする」の設定を調整
推奨設定
- 「使用されていない期間」を30日に設定
- 「ローカルで利用可能な容量が次の値を下回った場合のみ実行する」を有効にする
これらの設定により、一定期間使用していないファイルが自動的にオンラインのみになります。
プロジェクト別の管理方法
仕事やプライベートでプロジェクト別にファイルを管理している場合の効率的な方法です。
現在進行中のプロジェクト
- ローカルに保持(すぐにアクセスできるよう)
- 頻繁に編集するファイルは必ずローカル保存
完了したプロジェクト
- アーカイブフォルダに移動
- フォルダ全体をオンラインのみに変更
- 必要に応じて後から個別ダウンロード
参考資料・テンプレート
- よく使うものはローカル保持
- 使用頻度の低いものはオンラインのみ
この方法により、現在必要なファイルだけがパソコンに残り、効率的に容量を管理できます。
OneDriveの設定で自動化する
ファイルオンデマンドの有効化
OneDriveの「ファイルオンデマンド」機能を使うと、ファイル管理がより便利になります。
有効化手順
- タスクバーのOneDriveアイコンを右クリック
- 「設定」を選択
- 「設定」タブを開く
- 「ファイル オン デマンド」にチェックを入れる
- 「OK」で設定を保存
この機能の利点
- 新しくアップロードされたファイルが自動的にオンラインのみになる
- 必要な時だけダウンロードされる
- パソコンの容量を自動的に節約
容量不足時の自動対応
パソコンの容量が不足した時に、OneDriveが自動的に対応する設定です。
自動クリーンアップの設定
- OneDriveの設定画面を開く
- 「詳細設定」または「その他の設定」を確認
- 「容量不足時の自動処理」を有効にする
処理の優先順位
- 最も古い未使用ファイル
- 大容量ファイル
- 一時的にダウンロードされたファイル
この設定により、手動で管理する手間が大幅に削減されます。
通知設定の最適化
ファイルの状態変更を適切に把握するため、通知設定も調整しましょう。
推奨する通知設定
- OneDriveの設定画面を開く
- 「通知」タブを選択
- 「ファイルの同期状態の変更」を有効にする
- 「容量警告」を有効にする
これにより、ファイルがオンラインのみになった時や、容量が不足しそうになった時に通知を受け取れます。
よくある質問と問題解決
ファイルが見つからない時の対処法
「ローカルから削除したファイルが見つからない」という問題の解決方法です。
確認すべきポイント
- OneDriveフォルダでファイルを探す
- 雲のアイコンが表示されているか確認
- インターネット接続が正常か確認
復旧手順
- エクスプローラーでOneDriveフォルダを開く
- 該当ファイルをダブルクリック
- ダウンロードが開始される
- 完了後、通常通り使用可能
それでも見つからない場合
- OneDriveのWebサイト(onedrive.live.com)にアクセス
- ブラウザでファイルを探す
- 「ダウンロード」ボタンでパソコンに保存
同期エラーが発生した時
ローカル削除後に同期エラーが起きる場合があります。
一般的な解決方法
- OneDriveアプリを一度終了
- タスクマネージャーでOneDriveプロセスが完全に終了したか確認
- OneDriveを再起動
- しばらく待って同期状況を確認
重大なエラーの場合
- OneDriveの設定で「アカウントのリンク解除」
- パソコンを再起動
- OneDriveに再度サインイン
- 同期フォルダを再設定
容量計算が合わない時
「ローカル削除したのに容量が減らない」という問題の対処法です。
考えられる原因
- OneDriveのキャッシュファイルが残っている
- ゴミ箱にファイルが残っている
- 他のアプリがファイルを使用している
解決手順
- ゴミ箱を空にする
- OneDriveのキャッシュをクリア
- ディスククリーンアップを実行
- パソコンを再起動して容量を再確認
効率的な容量管理のコツ
ファイル種類別の管理戦略
ファイルの種類によって、最適な管理方法が異なります。
写真・動画ファイル
- 現在編集中のもの:ローカル保持
- 過去の思い出:オンラインのみ
- RAWデータ:即座にオンラインのみ
文書ファイル
- 現在のプロジェクト:ローカル保持
- 完了した資料:オンラインのみ
- テンプレート:使用頻度に応じて判断
音楽・音声ファイル
- よく聞く曲:ローカル保持
- アーカイブ音源:オンラインのみ
- 作業用BGM:ローカル保持
定期的なメンテナンス
OneDriveの容量管理は、定期的に見直すことが大切です。
月1回のチェック項目
- 容量使用状況の確認
- 不要ファイルの完全削除
- 使用頻度の低いファイルをオンラインのみに変更
- 新しいプロジェクトフォルダの整理
年4回の大掃除
- 古いプロジェクトフォルダの整理
- 重複ファイルの削除
- フォルダ構造の見直し
- バックアップ戦略の確認
他のクラウドサービスとの使い分け
OneDriveだけでなく、他のクラウドサービスと組み合わせることで、より効率的に管理できます。
Google Driveとの使い分け
- OneDrive:Officeファイル、現在のプロジェクト
- Google Drive:共有資料、アーカイブデータ
Dropboxとの使い分け
- OneDrive:個人ファイル、システム連携
- Dropbox:チーム共有、大容量ファイル
iCloudとの使い分け
- OneDrive:Windows環境、Office連携
- iCloud:Apple製品間の同期、写真管理
まとめ
OneDriveでローカルのみ削除する方法について、基本から応用まで詳しく解説してきました。
今回学んだ重要なポイント
ローカルのみ削除の基本
- クラウドにファイルを残してパソコンから削除
- 「空き容量を増やす」機能で簡単実行
- オンラインのみファイルは必要時に自動ダウンロード
効率的な管理方法
- ファイル単位とフォルダ単位の使い分け
- 自動管理機能の活用
- 定期的なメンテナンスの実施
問題解決のポイント
- 同期エラーは再起動で解決することが多い
- ファイルが見つからない時はWebサイトで確認
- 容量計算が合わない時はキャッシュクリアを実行
管理のコツ
- ファイル種類別の戦略立案
- 他のクラウドサービスとの使い分け
- 使用頻度に応じた柔軟な対応
「パソコンの容量が足りない…」「でもファイルは残しておきたい…」そんな悩みを抱えている方は、この記事を参考にして、OneDriveのローカルのみ削除機能を活用してみてください。
最初は慣れないかもしれませんが、適切に使いこなせば、パソコンの容量を大幅に節約しながら、必要なファイルにはいつでもアクセスできる理想的な環境を作れます。
定期的なメンテナンスを心がけて、快適なデジタルライフを送ってくださいね。あなたのパソコンがもっと軽快に動くようになることを願っています。
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