OneDriveのユーザー削除について悩んでいませんか?「組織からユーザーを削除したいけど、データはどうなるの?」「個人のアカウントを削除する方法がわからない」そんなお悩みを持つ方に向けて、この記事ではOneDriveユーザー削除の全てを分かりやすく解説します。
管理者向けの組織ユーザー削除から、個人向けのアカウント削除まで、あなたの状況に合った解決策が必ず見つかります。
OneDriveユーザー削除の基本知識

OneDriveユーザー削除とは
OneDriveユーザー削除とは、OneDriveサービスから特定のユーザーアカウントやデータを削除することです。ただし、削除方法は立場や目的によって大きく変わります。
主な削除パターン
- 組織の管理者が従業員のアカウントを削除する
- 個人がOneDriveアカウントを削除する
- OneDriveアプリをパソコンから削除する
- OneDrive上の特定ファイルやフォルダを削除する
削除前に知っておくべき重要ポイント
データは完全に削除される? OneDriveユーザーを削除しても、データは通常30日間保持されます。この期間内であれば、削除したデータの復元が可能です。
削除したユーザーのデータにアクセスできる? 組織の場合、管理者が事前に設定すれば、削除されたユーザーのデータに他のユーザーがアクセスできます。
組織管理者向け:従業員のOneDriveユーザー削除方法
Microsoft 365管理センターでの削除手順
組織の管理者が従業員のOneDriveアカウントを削除する場合、以下の手順で行います。
ステップ1:管理センターにアクセス
- Microsoft 365管理センターにサインインします
- 「ユーザー」→「アクティブユーザー」の順にクリックします
ステップ2:削除するユーザーを選択
- 削除したいユーザーを一覧から選択します
- 「ユーザーの削除」ボタンをクリックします
ステップ3:データの処理方法を決定 削除画面で以下の項目を設定できます:
- OneDriveデータ:他のユーザーにアクセス権を付与するか選択
- メールデータ:転送先や保存方法を指定
- ライセンス:他のユーザーに再割り当てするかを決定
削除されたユーザーデータの保持期間と管理
デフォルトの保持期間
- 削除されたユーザーのOneDriveは30日間保持されます
- この期間は管理者が変更可能です(最大10年まで延長可能)
データへのアクセス権限 削除されたユーザーのマネージャーまたは指定された代理人が、自動的にOneDriveデータへのアクセス権を取得します。マネージャーが設定されていない場合は、管理者が手動でアクセス権を付与する必要があります。
削除前のデータバックアップ方法
重要なデータの事前保存
- SharePoint管理センターにアクセスします
- 削除予定ユーザーのOneDriveを開きます
- 必要なファイルを別の場所にコピーまたは移動します
自動バックアップの設定 組織でバックアップツールを導入している場合は、削除前に自動バックアップが実行されているか確認しましょう。
個人ユーザー向け:OneDriveアカウント削除方法
PCからのOneDriveアカウント削除
個人でOneDriveを使用している場合、以下の方法でアカウントを削除できます。
Windows PCでの削除方法
- タスクバーのOneDriveアイコンを右クリックします
- 「ヘルプと設定」→「設定」を選択します
- 「アカウント」タブをクリックします
- 「このPCのリンクを解除」を選択します
- 「アカウントのリンクを解除」をクリックして完了です
Mac PCでの削除方法
- メニューバーのOneDriveアイコンをクリックします
- 「ヘルプと設定」→「環境設定」を選択します
- 「OneDriveアカウントのリンクを解除」をクリックします
スマートフォンからの削除方法
iPhoneでの削除
- OneDriveアプリを開きます
- 右下の「マイページ」をタップします
- 「サインアウト」を選択します
- アプリを削除する場合は、ホーム画面でアプリを長押しして削除します
Androidでの削除
- OneDriveアプリを開きます
- メニューから「設定」を選択します
- 「サインアウト」をタップします
- アプリのアンインストールは、設定画面から行います
アカウント削除時の注意点
データの保護について アカウントを削除しても、クラウド上のデータは保持されます。完全にデータを削除したい場合は、事前にOneDrive上のファイルをすべて削除する必要があります。
復元の可能性 個人アカウントでも、削除後一定期間内であればアカウントの復元が可能です。完全に削除されるまで時間がかかることを理解しておきましょう。
OneDriveアプリの完全削除方法
Windowsでの完全削除手順
OneDriveアプリ自体をパソコンから完全に削除したい場合の手順です。
ステップ1:OneDriveアプリの停止
- タスクマネージャーを開きます(Ctrl + Shift + Esc)
- OneDriveプロセスを見つけて「タスクの終了」をクリックします
ステップ2:アプリのアンインストール
- 「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」を開きます
- 「Microsoft OneDrive」を検索します
- 「アンインストール」をクリックします
ステップ3:残存ファイルの削除
- エクスプローラーから以下のフォルダを削除します:
%USERPROFILE%\OneDrive
%LOCALAPPDATA%\Microsoft\OneDrive
%PROGRAMDATA%\Microsoft OneDrive
ステップ4:レジストリの清掃
- 「regedit」を管理者権限で実行します
- OneDrive関連のレジストリエントリを削除します
- 注意:レジストリ編集は十分注意して行ってください
エクスプローラーからOneDriveを非表示にする方法
レジストリを使用した非表示設定
- レジストリエディタを開きます
HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{018D5C66-4533-4307-9B53-224DE2ED1FE6}
を見つけます- 「System.IsPinnedToNameSpaceTree」の値を「0」に変更します
この方法により、エクスプローラーからOneDriveが非表示になります。
OneDriveファイル・フォルダの削除方法
ウェブブラウザからの削除
基本的な削除手順
- OneDrive.comにサインインします
- 削除したいファイルまたはフォルダを選択します
- 上部メニューの「削除」をクリックします
- 確認画面で「削除」を選択します
完全削除の方法
- 削除されたファイルは「ごみ箱」に移動されます
- ごみ箱を開きます
- 完全に削除したいファイルを選択します
- 「削除」をクリックして完全削除します
エクスプローラーからの削除
Windows エクスプローラーでの削除
- エクスプローラーでOneDriveフォルダを開きます
- 削除したいファイルを右クリックします
- 「削除」を選択します
- ファイルはごみ箱に移動されます
同期停止後の削除 OneDriveとの同期を停止してから削除すると、ローカルファイルのみが削除され、クラウド上のファイルは保持されます。
大量ファイルの一括削除方法
フォルダ単位での削除
- 削除したいファイルが含まれるフォルダ全体を選択します
- 右クリックして「削除」を選択します
- 確認画面で「はい」をクリックします
複数選択での削除
- Ctrlキーを押しながら複数ファイルを選択
- Shiftキーを押して範囲選択
- 選択後、Deleteキーを押すか右クリックメニューで削除
削除時のトラブルシューティング
よくある削除エラーと解決方法
「ファイルが使用中です」エラー
- 原因:ファイルがアプリケーションで開かれている
- 解決方法:該当するアプリケーションを閉じてから削除を実行
「アクセス権限がありません」エラー
- 原因:管理者権限が必要なファイル
- 解決方法:管理者として実行するか、権限を変更
「同期中のため削除できません」エラー
- 原因:OneDriveが同期処理中
- 解決方法:同期完了まで待機するか、同期を一時停止
削除できない場合の対処法
OneDrive同期の停止
- OneDriveアイコンを右クリックします
- 「同期の一時停止」を選択します
- 一時停止後、削除を実行します
管理者権限での実行
- コマンドプロンプトを管理者権限で開きます
rd /s /q "フォルダパス"
コマンドを使用します- 強制的にフォルダとファイルを削除できます
プロセスの強制終了
- タスクマネージャーでOneDriveプロセスを終了します
- 関連するMicrosoft Officeアプリも終了します
- 削除を再実行します
削除後のデータ復元方法
ごみ箱からの復元
OneDriveごみ箱での復元
- OneDrive.comのごみ箱を開きます
- 復元したいファイルを選択します
- 「復元」ボタンをクリックします
- ファイルが元の場所に復元されます
復元可能期間
- 個人アカウント:30日間
- 組織アカウント:管理者が設定した期間(通常30日~93日)
バージョン履歴からの復元
ファイルバージョンの復元
- 復元したいファイルを右クリックします
- 「バージョン履歴」を選択します
- 復元したいバージョンを選択します
- 「復元」をクリックして完了です
この機能により、意図しない変更や削除からファイルを保護できます。
管理者による削除済みユーザーデータの復元
SharePoint管理センターでの復元
- SharePoint管理センターにアクセスします
- 「サイトコレクション」→「削除済みサイトコレクション」を開きます
- 復元したいOneDriveサイトを選択します
- 「復元」をクリックして処理を完了します
OneDriveユーザー削除のベストプラクティス
削除前のチェックリスト
組織管理者向けチェックポイント
- [ ] 削除対象ユーザーの重要データを特定済み
- [ ] データのアクセス権継承者を決定済み
- [ ] バックアップ作業が完了済み
- [ ] 関係部署への事前通知が完了済み
- [ ] 削除後の連絡体制を整備済み
個人ユーザー向けチェックポイント
- [ ] 重要ファイルのローカル保存が完了済み
- [ ] 共有ファイルの確認と整理が完了済み
- [ ] 他のデバイスでの同期状況を確認済み
- [ ] 削除の影響範囲を理解済み
セキュリティ面での注意事項
データ漏洩の防止
- 削除前に機密データの完全削除を実行
- 共有設定の解除を忘れずに行う
- アクセスログの確認と保存
権限管理の適切な実施
- 削除権限を持つユーザーの制限
- 削除作業の記録と監査
- 緊急時の連絡体制構築
まとめ
OneDriveユーザー削除は、立場や目的によって適切な方法が大きく異なります。組織の管理者なら従業員データの保護と承継が最優先、個人ユーザーなら重要データの事前保存が不可欠です。
この記事の重要ポイント
削除前には必ず重要データのバックアップを取りましょう。OneDriveは30日間の復元期間がありますが、完全削除されてからでは手遅れです。
組織の管理者は、削除予定ユーザーのデータアクセス権継承を事前に設定しておくことで、業務継続性を保てます。
個人ユーザーは、アカウント削除とアプリ削除の違いを理解し、目的に応じた適切な方法を選択することが大切です。
OneDriveユーザー削除は一度実行すると元に戻すのが困難な作業です。この記事で紹介した手順を参考に、安全で確実な削除作業を行ってください。不明な点がある場合は、無理をせず専門家に相談することをおすすめします。
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