「OneDriveってどこに保存されているの?」「保存場所を変更したいけど、どうすればいいの?」こんな疑問を持ったことはありませんか?
OneDriveは便利なクラウドストレージサービスですが、ローカルの保存場所について理解していないと、容量不足やファイル管理で困ることがあります。特に、Cドライブの容量が少ない場合や、複数のドライブを使い分けたい場合には、保存場所の設定が重要になってきます。
この記事では、OneDriveの保存場所に関するあらゆる疑問を解決します。現在の保存場所の確認方法から、安全な変更手順、トラブル対処法まで、初心者の方でも分かりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
1. OneDriveの保存場所とは

まず、OneDriveの保存場所について基本的な仕組みを理解しましょう。
クラウドとローカルの二重保存
OneDriveには2つの保存場所があります。
クラウド上の保存場所
- マイクロソフトのサーバー上にデータを保存
- インターネット経由でアクセス可能
- デバイスが壊れてもデータは安全
ローカルの保存場所
- あなたのパソコン内にもファイルを保存
- インターネットがなくてもアクセス可能
- 高速でファイルを開ける
デフォルトの保存場所
OneDriveを初回セットアップした際の標準的な保存場所は以下の通りです。
Windows 10/11の場合
C:\Users\[ユーザー名]\OneDrive
具体例 ユーザー名が「田中」の場合:
C:\Users\田中\OneDrive
フォルダーの種類
OneDriveフォルダー内には、用途別のサブフォルダーが自動作成されます。
標準フォルダー
- デスクトップ(デスクトップファイルの同期)
- ドキュメント(文書ファイル)
- ピクチャ(写真・画像ファイル)
- 自分で作成したフォルダー
容量との関係
ローカル保存では、パソコンの容量を使用します。
容量の考慮事項
- OneDriveの容量 ≠ パソコンの使用容量
- 選択同期で容量を節約可能
- オンデマンド機能で効率的な管理
この章のまとめ:OneDriveは二重保存の仕組みで安全性と利便性を両立。次に、現在の保存場所の確認方法を見ていきましょう。
2. 現在の保存場所を確認する方法
OneDriveがどこに保存されているかを確認する方法をご説明します。
エクスプローラーでの確認
最も簡単な確認方法です。
手順
- エクスプローラーを開く(Windows + E)
- 左側のナビゲーションペインで「OneDrive」をクリック
- アドレスバーにフルパスが表示される
表示例
PC > OneDrive - 個人用
場所:C:\Users\山田\OneDrive
OneDriveアプリでの確認
OneDriveアプリからも保存場所を確認できます。
手順
- タスクバーのOneDriveアイコンをクリック
- 設定(歯車アイコン)→「設定」を選択
- 「アカウント」タブで「フォルダーの選択」をクリック
- 上部に現在のフォルダーパスが表示
コマンドプロンプトでの確認
上級者向けの確認方法です。
手順
- Windows + R で「cmd」と入力してEnter
- 以下のコマンドを実行
echo %OneDrive%
- OneDriveのパスが表示される
レジストリでの確認
注意:レジストリ編集は慎重に行ってください
手順
- Windows + R で「regedit」と入力
- 以下のパスに移動
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\OneDrive\Accounts\Personal
- 「UserFolder」の値を確認
複数アカウントの場合
個人用とビジネス用など、複数のOneDriveアカウントを使用している場合の確認方法です。
確認ポイント
- 個人用:OneDrive – 個人用
- ビジネス用:OneDrive – [組織名]
- それぞれ異なる場所に保存される
この章のまとめ:複数の方法で現在の保存場所を確認可能。次に、保存場所の変更方法を詳しく説明します。
3. 保存場所を変更する方法
OneDriveの保存場所を安全に変更する手順をご説明します。
事前準備と注意点
保存場所変更前に必ず確認すべき事項です。
重要な注意事項
- 変更中はOneDriveの同期が停止します
- 十分な空き容量のあるドライブを選択
- 変更には時間がかかる場合があります
- 重要ファイルのバックアップを推奨
必要な容量の計算 現在のOneDriveフォルダーのサイズを確認し、移動先に十分な容量があることを確認しましょう。
新規セットアップ時の場所指定
OneDriveを初回セットアップする際に保存場所を指定する方法です。
手順
- OneDriveセットアップを開始
- アカウントでサインイン
- 「OneDriveフォルダーの場所を変更」をクリック
- 希望する場所を選択
- セットアップを完了
既存OneDriveの場所変更
すでに使用中のOneDriveの保存場所を変更する方法です。
基本的な手順
- OneDriveからサインアウト
- ローカルフォルダーを新しい場所に移動
- OneDriveに再サインイン
- 新しい場所を指定
詳細な手順
- タスクバーのOneDriveアイコンを右クリック
- 「設定」を選択
- 「アカウント」タブで「このPCのリンク解除」
- OneDriveフォルダーを新しいドライブにコピー
- 元のフォルダーを削除(確認後)
- OneDriveに再サインイン
- 新しい場所を指定してセットアップ
コマンドラインでの変更
上級者向けの方法です。
注意事項 この方法は技術的な知識が必要です。失敗するとデータを失う可能性があります。
基本コマンド例
mklink /J "C:\Users\[ユーザー名]\OneDrive" "D:\OneDrive"
部分的な場所変更
特定のフォルダーのみ別の場所に保存する方法です。
選択同期の活用
- OneDrive設定を開く
- 「フォルダーの選択」をクリック
- 同期したいフォルダーのみを選択
- 不要なフォルダーのチェックを外す
この章のまとめ:安全な手順で保存場所を変更可能。次に、各ドライブへの移動方法を詳しく見ていきましょう。
4. ドライブ別移動方法とメリット

異なるドライブへOneDriveを移動する際の手順とメリットをご説明します。
Dドライブへの移動
最も一般的な移動先がDドライブです。
Dドライブ移動のメリット
- Cドライブの容量を節約
- システムドライブの負荷軽減
- データとシステムの分離
移動手順
- Dドライブに「OneDrive」フォルダーを作成
- 現在のOneDriveフォルダーの内容をコピー
- OneDriveアプリでリンク解除
- 再セットアップ時にDドライブを指定
推奨フォルダー構造
D:\OneDrive\
├── ドキュメント\
├── ピクチャ\
├── デスクトップ\
└── その他のフォルダー\
外付けドライブへの移動
外付けハードディスクやSSDを使用する場合の注意点です。
メリット
- 大容量ストレージの活用
- 内蔵ドライブの容量節約
- ポータブル性の向上
注意点
- ドライブが接続されていない時はOneDriveが動作しない
- USB接続の場合、転送速度が遅い可能性
- ドライブレターの変更に注意
設定時の推奨事項
- ドライブレターを固定
- 高速なUSB 3.0以上を使用
- 定期的な接続確認
SSDへの移動
高速アクセスを重視する場合のSSD活用法です。
SSD使用のメリット
- ファイルアクセスの高速化
- 同期処理の高速化
- システム全体のパフォーマンス向上
容量管理のコツ
- 選択同期で必要ファイルのみ保存
- オンデマンド機能の積極活用
- 定期的な不要ファイル削除
ネットワークドライブ(非推奨)
重要な注意 OneDriveはネットワークドライブでの動作をサポートしていません。
発生する問題
- 同期エラーの頻発
- ファイル破損のリスク
- パフォーマンスの著しい低下
代替案
- NASの内容を定期的にOneDriveに同期
- ローカルストレージとの併用
- 企業向けSharePointの活用
この章のまとめ:用途に応じたドライブ選択で最適化。次に、トラブル対処法をご紹介します。
5. トラブルシューティングと対処法
保存場所に関するよくある問題と解決方法をご説明します。
容量不足エラー
症状 「ディスク容量が不足しています」というエラーメッセージが表示される。
原因の特定
- 現在の使用容量を確認
- OneDriveフォルダーのサイズをチェック
- 他のファイルの容量も確認
解決方法
- 不要ファイルの削除
- 選択同期の設定見直し
- オンデマンド機能の活用
- 保存場所の変更
同期エラーの発生
よくあるエラーパターン
- パスが長すぎる
- 特殊文字を含むファイル名
- アクセス権限の問題
解決手順
- エラーの詳細内容を確認
- 問題のあるファイル・フォルダーを特定
- ファイル名やパスを修正
- 必要に応じて手動で再同期
フォルダーが見つからない
原因
- 移動時の設定ミス
- パスの変更
- フォルダーの削除
復旧方法
- OneDriveのWeb版でファイルを確認
- ローカルでの検索実行
- 最近のバックアップから復元
- OneDriveの完全再セットアップ
アクセス権限の問題
症状 保存場所へのアクセスが拒否される。
解決手順
- 管理者権限でログイン
- フォルダーのプロパティ → セキュリティタブ
- ユーザーアカウントにフルコントロール権限を付与
- OneDriveサービスの再起動
重複ファイルの発生
原因 移動時の手順ミスにより、同じファイルが複数の場所に存在。
整理方法
- ファイルの作成日時・サイズで比較
- 最新版を特定
- 古いバージョンを安全に削除
- OneDriveの同期を確認
パフォーマンスの低下
改善方法
- 同期フォルダーの選択見直し
- オンデマンド機能の活用
- ウイルススキャンの除外設定
- システムの最適化
この章のまとめ:適切な対処でトラブルを解決。最後に、効率的な管理方法をお教えします。
6. 効率的な保存場所管理
OneDriveの保存場所を効率的に管理するためのベストプラクティスをご紹介します。
容量管理の戦略
オンデマンド機能の活用 ファイルの使用頻度に応じて、ローカル保存を制御できます。
設定方法
- OneDrive設定を開く
- 「設定」タブで「容量を節約し、ファイルを使用するときにダウンロード」を有効
- ファイルごとに「常にこのデバイス上に保持」を選択的に設定
ファイル状態の見分け方
- 雲アイコン:オンラインのみ
- 緑のチェック:ローカル保存済み
- 矢印アイコン:同期中
フォルダー構造の最適化
推奨フォルダー構成
OneDrive/
├── 01_現在進行中/
├── 02_完了プロジェクト/
├── 03_参考資料/
├── 04_個人用/
└── 99_アーカイブ/
命名規則のコツ
- 数字プレフィックスで順序制御
- 日付形式の統一(YYYY-MM-DD)
- 分かりやすい日本語名の使用
複数デバイスでの管理
デバイス別設定の考え方
- メインPC:全データをローカル保存
- ノートPC:必要最小限の同期
- スマートフォン:表示のみ設定
同期設定の使い分け
- デバイスごとに同期フォルダーを選択
- 容量に応じたオンデマンド設定
- 重要ファイルの優先同期
バックアップ戦略
3-2-1 ルールの適用
- 3つのコピー:オリジナル + 2つのバックアップ
- 2つの異なるメディア:OneDrive + 外付けHDD
- 1つは別の場所:クラウドサービス
実践的なバックアップ方法
- OneDriveによる自動バックアップ
- 外付けドライブへの定期コピー
- 他のクラウドサービスとの併用
定期メンテナンス
月次チェック項目
- 容量使用状況の確認
- 不要ファイルの削除
- フォルダー構造の見直し
- 同期設定の最適化
年次メンテナンス
- 大規模なフォルダー整理
- アーカイブデータの移動
- バックアップ戦略の見直し
セキュリティ配慮
保存場所のセキュリティ
- 重要ファイルの暗号化
- アクセス権限の適切な設定
- 定期的なアクセスログ確認
物理的セキュリティ
- 外付けドライブの安全な保管
- 盗難・紛失対策
- 暗号化機能の活用
パフォーマンス最適化
システム設定の調整
- ウイルススキャンの除外設定
- インデックス作成の最適化
- 帯域制限の適切な設定
ハードウェア要件
- 十分なRAMの確保
- 高速ストレージの活用
- 安定したネットワーク環境
この章のまとめ:戦略的な管理で、OneDriveを最大限に活用。継続的な改善により、より快適な環境を構築できます。
まとめ
OneDriveの保存場所について、理解と適切な管理ができるようになりました。
保存場所管理の要点
- 現在地確認:エクスプローラーやアプリで簡単チェック
- 安全な変更:事前準備とバックアップが重要
- ドライブ選択:用途に応じた最適な場所を選択
- トラブル対応:問題発生時の適切な対処法を理解
- 効率的管理:オンデマンド機能と選択同期を活用
- 継続改善:定期的なメンテナンスでパフォーマンス維持
保存場所変更のポイント
- 十分な容量確保が必須
- 事前のバックアップで安全性確保
- 段階的な手順で確実に実行
- 変更後の動作確認を忘れずに
効率的な活用法
- オンデマンド機能で容量節約
- 選択同期で必要なファイルのみ管理
- フォルダー構造の最適化で整理整頓
- 複数デバイスでの使い分け
OneDriveの保存場所を適切に管理することで、ストレージ容量の有効活用、システムパフォーマンスの向上、データの安全性確保が実現できます。
まずは現在の保存場所を確認することから始めて、必要に応じて段階的に最適化を進めてくださいね。適切な設定により、OneDriveがより便利で快適なツールになるはずです。
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