「Outlookでメールを書いているとき改行マークが表示されて邪魔」「¶マークや→矢印が画面に出て見づらい」そんな悩みはありませんか?
これらの記号は「編集記号」と呼ばれ、改行やスペース、タブなどを視覚的に表示する機能です。文書作成時には便利ですが、通常のメール作成では見づらく感じる場合があります。
この記事では、Outlookで改行マークを消す方法から、必要に応じて表示・非表示を切り替える設定まで詳しく解説していきます。
改行マークが表示される理由

編集記号の種類と意味
Outlookで表示される各種記号の意味を理解しましょう。
主な編集記号
- ¶(段落記号):改行(Enter)を表す
- →(タブ記号):タブキーで挿入されたタブを表す
- ·(スペース記号):スペースキーで入力された空白を表す
- ↲(改ページ記号):改ページが挿入された箇所
- □(改行記号):Shift+Enterでの改行
表示される理由
- 文書の構造を正確に把握するため
- 書式設定の問題を発見しやすくするため
- プロの文書作成での精密な調整用
- 印刷レイアウトとの差異確認
WordエンジンとOutlookの関係
OutlookのメールエディターはWordエンジンを使用しています。
Wordとの共通機能
- リッチテキスト編集機能
- 高度な書式設定
- 編集記号の表示・非表示制御
- 詳細なレイアウト調整
Outlook固有の設定
- メール専用の表示設定
- 受信メール表示での記号制御
- 返信・転送時の記号処理
- HTML・テキスト形式での動作差
基本的な非表示設定
デスクトップ版での操作
Windows版Outlookでの改行マーク非表示設定です。
メール作成画面での設定
- 新規メール作成画面を開く
- 「書式設定」タブをクリック
- 「段落」グループの「¶」(編集記号の表示/非表示)ボタンをクリック
- ボタンがハイライト状態から通常状態に変わることを確認
- 改行マークが消えたことを確認
ホーム画面からの設定
- Outlookのメイン画面で「ファイル」→「オプション」
- 「メール」を選択
- 「メッセージの作成」で「エディターのオプション」をクリック
- 「表示」→「編集記号を常に画面に表示する」のチェックを外す
- 「OK」をクリックして設定保存
Mac版での操作方法
Mac版Outlookでの同様の設定手順です。
Mac版の設定手順
- メール作成画面で「書式」メニューを選択
- 「編集記号の表示」のチェックを外す
- または「表示」メニュー→「編集記号」のチェック外し
- 設定の即座反映を確認
環境設定での永続設定
- 「Outlook」メニュー→「環境設定」
- 「オーサリング」セクションの「編集」
- 「編集記号を表示する」のチェックを外す
- 設定ウィンドウを閉じて完了
詳細なオプション設定
編集記号の個別制御
表示したい記号と非表示にしたい記号を個別に設定できます。
個別設定の手順
- 「ファイル」→「オプション」→「メール」
- 「エディターのオプション」→「表示」
- 「編集記号を常に画面に表示する」セクション
- 各記号のチェックボックスを個別に調整
推奨設定例
- 段落記号(¶):非表示(通常のメールでは不要)
- タブ文字(→):非表示(見た目をスッキリ)
- スペース(·):非表示(文字が読みづらくなる)
- 改ページ:表示(重要なレイアウト情報)
- アンカー:非表示(通常は不要)
メール形式別の設定
HTML形式での設定
- リッチテキスト編集での編集記号制御
- 書式設定との兼ね合い
- 画像・表挿入時の表示調整
- 受信者での表示への影響
テキスト形式での設定
- プレーンテキストでの改行処理
- 文字幅制限との関係
- 自動改行との相互作用
- 古いメールクライアントとの互換性
Web版(Outlook.com)での対応
ブラウザ版の制限
Web版Outlookでの編集記号表示制御について。
利用可能な機能
- 基本的な編集記号の表示・非表示
- シンプルな切り替え操作
- 作成中メールでのリアルタイム反映
- 設定の自動保存
制限事項
- 詳細な個別設定は不可
- デスクトップ版より機能が限定的
- 一部の編集記号は制御不可
- カスタマイズ範囲が狭い
Web版での操作手順
基本的な非表示設定
- メール作成画面を開く
- 書式設定ツールバーの「¶」ボタンを確認
- ボタンが押下状態なら再度クリック
- 編集記号の非表示を確認
設定の保存
- 変更は自動的にアカウントに保存
- 他のデバイスでも設定が反映
- ブラウザを変更しても設定維持
- ログアウト・ログインでも保持
モバイル版での制限と代替

スマートフォンアプリの対応
Outlookモバイルアプリでの編集記号について。
モバイル版の特徴
- 編集記号は通常非表示
- 画面サイズの関係で表示されにくい
- 基本的な編集機能のみ提供
- デスクトップ版より簡素
表示制御の制限
- 詳細な編集記号設定は不可
- 表示・非表示の切り替えボタンなし
- 自動的に最適化された表示
- 必要最小限の記号のみ表示
モバイルでの代替手段
見やすさ向上の工夫
- フォントサイズの調整
- 画面の明度調整
- ダークモード・ライトモードの切り替え
- 行間設定の調整
トラブルシューティング
設定が反映されない場合
「編集記号を非表示にしても消えない」という問題の解決法です。
基本的な確認事項
- Outlookアプリの再起動
- 新規メール作成画面での確認
- 他のメールでの表示状況確認
- 設定変更の再実行
詳細な原因調査
- Wordアプリケーションでの設定確認
- 他のOfficeアプリとの設定競合
- ユーザープロファイルの問題
- レジストリ設定の確認
一部の記号だけ表示される問題
部分的表示の原因
- 個別設定での一部有効化
- テンプレートでの固定設定
- 受信メールでの編集記号表示
- 書式設定との競合
解決アプローチ
- 編集記号の個別設定を全て確認
- デフォルトテンプレートの見直し
- 新規プロファイルでのテスト
- Office修復インストール
用途別の最適設定
一般的なビジネスメール
日常的なメール作成での推奨設定です。
推奨設定
- 全ての編集記号:非表示
- 見た目をクリーンに保つ
- 受信者への見栄え重視
- 作成効率の向上
例外的な表示
- 重要な書式調整時のみ一時表示
- 複雑なレイアウト作成時
- 表や図の配置調整時
- 印刷レイアウト確認時
文書作成・校正作業
精密な文書作成時の設定です。
詳細表示設定
- 段落記号:表示(構造把握のため)
- スペース記号:表示(体裁調整のため)
- タブ記号:表示(位置調整のため)
- 改ページ:表示(レイアウト確認)
校正時の活用
- 余分なスペースの発見
- 改行位置の適切性確認
- インデント設定の確認
- 書式の一貫性チェック
効率的な切り替え方法
ショートカットキーの活用
素早い表示切り替えのための操作方法です。
キーボードショートカット
- Ctrl + Shift + 8:編集記号の表示・非表示切り替え
- Ctrl + *(テンキー):同上(一部環境)
- 即座の切り替えが可能
- マウス操作より高速
ショートカットの利点
- 作業の中断最小化
- 頻繁な切り替えに最適
- 覚えやすいキー組み合わせ
- 他のOfficeアプリでも共通
ツールバーのカスタマイズ
クイックアクセスツールバーへの追加
- 「¶」ボタンを右クリック
- 「クイック アクセス ツール バーに追加」を選択
- 常時アクセス可能な位置に配置
- ワンクリックでの切り替え実現
メール受信時の編集記号
受信メールでの表示制御
他人から受信したメールでの編集記号について。
受信メール表示
- 通常は編集記号非表示
- 返信・転送時に一時表示の場合あり
- 送信者の設定に依存しない
- 受信者側で制御可能
返信・転送時の対応
- 元メールの編集記号は自動非表示
- 新規入力部分は設定に従う
- 必要に応じて一時表示切り替え
- 送信前の最終確認推奨
HTMLメールでの特殊な表示
HTMLメールの編集記号
- HTML タグとの関係
- 表示モードによる違い
- ソース表示での確認方法
- 互換性問題の回避
まとめ
Outlookの改行マーク(段落記号)を消すには、メール作成画面で「書式設定」タブの「¶」ボタンをクリックするか、「ファイル」→「オプション」→「メール」→「エディターのオプション」で「編集記号を常に画面に表示する」のチェックを外します。
個別の編集記号を選択的に表示・非表示することも可能で、用途に応じて最適な設定が選択できますね。Web版やモバイル版では機能が制限されるため、詳細な設定はデスクトップ版での実施がおすすめです。
Ctrl + Shift + 8のショートカットキーを覚えることで、必要に応じて素早く表示切り替えができます。ぜひ今日からこれらの設定を活用して、見やすく快適なメール作成環境を実現してください。適切な設定により、視覚的にスッキリした画面で効率的な作業ができますよ。
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