「OneNoteで機密性の高い情報を一時的に隠したい…」「ページが増えすぎて見づらくなったから、使わないものを非表示にしたい…」
OneNoteを長期間使っていると、情報が増えすぎて整理が大変になったり、他人に見せたくない情報があったりすることがありますよね。実は、OneNoteには様々な「非表示」機能があり、これらを使いこなすことで、より効率的で安全な情報管理ができるようになるんです。
この記事では、OneNoteの非表示機能を基本から応用まで詳しく解説します。セクション、ページ、テキスト、画像など、様々な要素を適切に非表示にして、スッキリとした使いやすいノート環境を構築しましょう!
OneNote非表示機能の種類と概要

非表示機能の分類
OneNoteには複数の非表示方法があり、それぞれ異なる特徴と用途があります。
構造レベルでの非表示
- セクションの非表示
- ページの移動(実質的な非表示)
- ノートブック全体の非表示
コンテンツレベルでの非表示
- テキストの色を背景色と同じにする
- 画像の透明度調整
- 表の行・列の非表示
アクセス制御による非表示
- パスワード保護
- 権限設定による制限
- 共有設定の調整
非表示と削除の違い
重要な概念として、「非表示」と「削除」の違いを理解しておきましょう。
非表示の特徴
・情報は保持される
・後から再表示が可能
・検索対象になる場合がある
・バックアップに含まれる
・同期は継続される
削除の特徴
・情報が完全に除去される
・復元には特別な手順が必要
・検索対象にならない
・ストレージ容量が削減される
・同期時に他のデバイスからも除去
用途に応じて適切な方法を選択することが重要です。
セクションレベルの非表示
セクション非表示の基本操作
最も一般的で効果的なのがセクション単位での非表示です。
セクション非表示の手順
- 非表示にしたいセクションタブを右クリック
- メニューから「セクションを非表示」を選択
- セクションがタブ一覧から消える
非表示セクションの確認
- セクション一覧の右端にある「…」(その他のセクション)をクリック
- 「非表示のセクション」を選択
- 非表示になっているセクションの一覧が表示される
セクションの再表示
- 「非表示のセクション」一覧を開く
- 再表示したいセクションを右クリック
- 「セクションを表示」を選択
セクション非表示の活用シーン
プロジェクト管理での活用
活用例:
・完了したプロジェクトセクションを非表示
・季節性のある業務セクションを非表示
・アーカイブ用セクションの整理
メリット:
・作業中のセクションに集中できる
・ナビゲーションがスッキリする
・情報は保持されるため安心
学習ノートでの活用
学期別の整理:
・前学期の講義ノートを非表示
・使用頻度の低い参考資料を非表示
・試験期間中は関連科目のみ表示
段階的学習:
・基礎学習完了後は基礎セクションを非表示
・応用レベルに集中した環境を構築
ページレベルの非表示・整理
ページの移動による実質的な非表示
OneNoteには直接的な「ページ非表示」機能はありませんが、以下の方法で実質的に非表示にできます。
アーカイブセクションの活用
- 「アーカイブ」または「保管庫」セクションを作成
- 使用頻度の低いページをこのセクションに移動
- アーカイブセクション自体を非表示に設定
移動手順
- 移動したいページタブを右クリック
- 「移動またはコピー」を選択
- 移動先セクションを指定
- 「移動」をクリック
ページの階層化による整理
サブページの活用 OneNoteではページを階層化することで、情報を整理できます:
階層例:
📁 プロジェクトA
📄 概要
📄 要件定義
📄 詳細仕様書
📄 技術検討資料
📄 進捗管理
📄 週次レポート
📄 課題管理
階層化の手順
- 子ページにしたいページを選択
- Ctrl + Alt + ] を押す(右インデント)
- または、ページタブをドラッグして階層を調整
階層の折りたたみ
- 親ページの左側の三角マークをクリック
- サブページが折りたたまれて非表示になる
- 必要時にクリックで展開
テキスト・コンテンツの非表示
テキストの視覚的非表示
特定のテキストを一時的に見えなくする方法です。
背景色と同色にする方法
- 非表示にしたいテキストを選択
- フォント色を背景色と同じに設定(通常は白)
- 見た目上は非表示になる
- テキスト選択で内容は確認可能
活用場面
・答えを隠したクイズ形式の学習ノート
・機密情報の一時的な隠蔽
・メモの中の個人的な感想部分
・完成前のアイデアの保護
注意点
- 検索では見つかってしまう
- コピー&ペーストで内容が判明
- 印刷時にも非表示のまま
- セキュリティ機能ではない
コメント機能の活用
OneNoteコメント機能
- 非表示にしたい情報を選択
- 「校閲」タブの「新しいコメント」をクリック
- コメントとして情報を記録
- 本文からは情報を削除
コメントの管理
- コメントアイコンをクリックで表示・非表示
- 必要時のみ詳細情報を確認
- 印刷時はコメント非表示を選択可能
パスワード保護による非表示
セクションのパスワード保護
最も安全性の高い非表示方法です。
パスワード設定手順
- 保護したいセクションを右クリック
- 「このセクションをパスワードで保護」を選択
- 「パスワードの設定」をクリック
- パスワードを入力・確認
- 必要に応じてパスワードヒントを設定
保護されたセクションの動作
通常時:
・セクション名のみ表示
・ページ内容は非表示
・検索対象外
アクセス時:
・パスワード入力画面が表示
・正しいパスワードで内容表示
・一定時間後に自動ロック
パスワード保護の注意点
- パスワードを忘れると復旧不可能
- 共有時は相手にもパスワードが必要
- 同期時の動作に影響する場合がある
- バックアップにもパスワードが必要
パスワード管理のベストプラクティス
安全なパスワード設定
推奨要素:
・8文字以上
・大文字・小文字・数字・記号の組み合わせ
・個人情報と無関係な内容
・他のサービスと異なるパスワード
避けるべき要素:
・生年月日や名前
・辞書にある単語
・連続した数字や文字
・他の場所で使用しているパスワード
パスワード管理ツールの活用
- 専用アプリでの安全な保管
- 定期的なパスワード変更
- 複数のパスワードヒント設定
- 緊急時のリカバリー計画
共有設定による非表示
権限制御での情報制限
共有環境でのアクセス制御による実質的な非表示です。
閲覧者からの情報非表示
- 機密情報を別のセクションに分離
- そのセクションの共有設定を制限
- 必要なユーザーのみにアクセス権限を付与
段階的な情報公開
公開レベル設定例:
レベル1:基本情報(全員に公開)
レベル2:詳細情報(チームメンバーのみ)
レベル3:機密情報(管理者のみ)
権限設定の手順
- 制限したいセクションを右クリック
- 「セクションを共有」を選択
- 特定のユーザーまたはグループのみに権限を付与
- 閲覧のみ・編集可能などの権限レベルを設定
検索からの非表示
検索対象外にする方法
OneNoteの検索機能から特定の情報を除外する方法です。
タグ機能の活用
- 非表示にしたい情報にカスタムタグを設定
- 検索時にタグを除外する条件を設定
- 実質的に検索結果から除外
別ノートブックへの移動
手順:
1. 検索対象外専用のノートブックを作成
2. 非表示にしたい情報をそこに移動
3. 通常の検索では対象外になる
注意点:
・完全に別管理になる
・必要時のアクセスが煩雑
・同期設定の確認が必要
検索履歴の管理
検索履歴のクリア 機密性の高い検索を行った後の履歴削除:
- 検索ボックスの履歴を確認
- 不要な検索履歴を削除
- 必要に応じて検索履歴機能を無効化
効率的な非表示管理
非表示コンテンツの管理システム
分類ルールの作成
非表示理由別の分類:
・一時非表示:作業効率化のため
・機密非表示:セキュリティのため
・アーカイブ非表示:整理のため
・実験非表示:テスト段階の情報
管理方法:
・理由別のセクション作成
・タグやラベルでの識別
・定期的な見直しスケジュール
非表示コンテンツのインデックス 非表示にした情報の所在を管理:
- 「非表示管理台帳」ページを作成
- 非表示にした内容と場所を記録
- 非表示理由と期限を明記
- 定期的な見直し日程を設定
定期的な見直しと整理
見直しスケジュール
日次:作業効率化のための一時非表示
週次:プロジェクト関連の非表示調整
月次:アーカイブ非表示の整理
四半期:全体的な非表示ポリシー見直し
年次:古い機密情報の処理検討
自動化の検討
- Power Automateでの定期処理
- 期限切れコンテンツの自動移動
- 通知機能による見直しリマインダー
トラブルシューティング
よくある問題と解決法
非表示にしたセクションが見つからない
- 「その他のセクション」メニューを確認
- 「非表示のセクション」一覧をチェック
- 検索機能で セクション名を検索
- ノートブック全体の再同期
パスワードを忘れてアクセスできない
対処法:
・パスワードヒントを活用
・よく使うパスワードパターンを試行
・バックアップからの復旧検討
・最終手段として新規作成
予防策:
・パスワード管理ツールの使用
・複数のヒント設定
・定期的なパスワード確認
・重要情報の別途バックアップ
共有相手に非表示情報が見えてしまう
- 権限設定の再確認
- セクション別共有の設定調整
- 機密情報の別ノートブック移動
- 共有リンクの無効化と再設定
復旧とデータ保護
誤って削除した非表示情報の復旧
- OneNoteの履歴機能で復元
- OneDriveのバージョン履歴確認
- 自動バックアップからの復旧
- 共有者の端末からの情報取得
データ保護の強化
- 定期的なエクスポートバックアップ
- 重要情報の複数箇所保管
- アクセスログの定期確認
- セキュリティポリシーの見直し
まとめ
OneNoteの非表示機能について、重要なポイントをまとめました。
効果的な非表示活用のコツは以下の通りです:
- 用途に応じて適切な非表示方法を選択する
- セクション非表示で効率的な情報整理を実現
- パスワード保護で機密情報を安全に管理
- 権限設定で共有環境でのアクセス制御
- 定期的な見直しで非表示コンテンツを適切に管理
- トラブル時の復旧方法を事前に準備
OneNoteの非表示機能をマスターすれば、情報の整理効率が大幅に向上し、セキュリティも強化されます。大量の情報を扱う際の必須スキルとして、ぜひ活用してください。
最初は機能が多くて複雑に感じるかもしれませんが、基本的な操作から始めて徐々に高度な機能を覚えていけば、必ず効率的で安全な情報管理ができるようになります。ぜひ実践してみてくださいね!
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