「OneNoteを使い始めたけど、『新しいセクション』『無題のページ』ばかりで何がなんだか分からない…」 「後から見返すときに、どこに何を書いたか分からなくて困っている」
そんな経験はありませんか?OneNoteは非常に便利なデジタルノートツールですが、適切な名前付けをしていないと、せっかく記録した情報を見つけるのに時間がかかってしまいます。
実は、OneNoteでの名前変更は単なる整理整頓以上の意味があります。適切な名前付けは情報の検索性を向上させ、チームでの共有をスムーズにし、長期的な情報管理の効率を大幅に改善します。
この記事では、ノートブック、セクション、ページのそれぞれについて、名前変更の基本操作から効果的な命名規則まで、初心者の方でも分かりやすく解説していきます。
OneNoteの構造と名前変更の重要性を理解しよう

名前変更の方法を学ぶ前に、OneNoteの基本構造を理解しておきましょう。
3層構造の情報整理システム
OneNoteは「ノートブック」「セクション」「ページ」という3つの階層で情報を管理しています。
ノートブックは最上位の単位で、大きなプロジェクトや学習科目ごとに作成することが一般的です。セクションはノートブック内のカテゴリ分けに使用し、ページは実際にメモや情報を記録する場所です。
それぞれの階層で適切な名前を付けることで、膨大な情報の中からでも目的の内容を素早く見つけることができるようになります。
名前変更が情報管理に与える影響
適切な名前付けは、以下のような効果をもたらします。
まず、検索効率が大幅に向上します。OneNoteの検索機能は、ノートブック名、セクション名、ページタイトルも検索対象に含むため、分かりやすい名前を付けておくことで目的の情報により早くアクセスできます。
また、チームでの共有時にも威力を発揮します。他のメンバーが見ても内容が推測できる名前にしておくことで、協働作業が格段にスムーズになります。
ページ名の変更方法と活用テクニック
最も頻繁に行う名前変更は、ページタイトルの変更です。
基本的なページ名変更操作
ページタイトルを変更する最も簡単な方法は、ページ上部のタイトル部分をクリックすることです。
新しいページを作成すると、自動的にタイトル入力モードになります。既存のページの場合は、ページ上部の現在のタイトル部分をクリックすると編集可能になります。
タイトルを入力した後、Enterキーを押すか他の場所をクリックすることで変更が確定されます。変更は自動的に保存されるため、特別な保存操作は必要ありません。
ページ一覧からの名前変更
右側のページ一覧からも名前変更ができます。
ページ一覧で変更したいページタイトルを右クリックし、「名前の変更」を選択します。また、ページタイトルをゆっくり2回クリックすることでも編集モードに入れます。
この方法は、複数のページを連続して名前変更する際に特に便利です。
効果的なページタイトルの付け方
ページタイトルは、後から見返したときに内容が分かるような名前にすることが重要です。
日付を含める場合は「2024-01-15 営業会議」のように統一した形式にしましょう。内容を表すキーワードを含めることで、検索時に見つけやすくなります。
「メモ」「資料」といった曖昧なタイトルではなく、「新商品企画案」「四半期売上分析」のような具体的なタイトルを心がけましょう。
セクション名の変更方法
セクションは情報のカテゴリ分けに使用するため、分かりやすい名前を付けることが特に重要です。
セクションタブからの名前変更
セクション名を変更するには、画面上部のセクションタブを右クリックします。
表示されるメニューから「名前の変更」を選択すると、セクション名が編集可能になります。新しい名前を入力してEnterキーを押すことで変更が確定されます。
また、セクションタブをダブルクリックすることでも編集モードに入ることができます。
セクション一覧からの操作
ノートブック一覧画面では、セクション一覧から名前変更を行うこともできます。
変更したいセクションを右クリックして「プロパティ」を選択し、表示されるダイアログで名前を変更できます。この方法では、セクションの色の変更も同時に行えるため、視覚的な整理も効率的に進められます。
セクション名の命名戦略
セクションは中長期的に使用することが多いため、将来の拡張性も考慮した名前付けが重要です。
用途別(会議・企画・資料)、時期別(2024年第1四半期・2024年第2四半期)、プロジェクト別(プロジェクトA・プロジェクトB)など、一貫した分類方法を採用しましょう。
番号を付ける場合は「01_企画」「02_開発」のように、将来の追加を考慮した番号体系にすることをおすすめします。
ノートブック名の変更方法
ノートブック名の変更は、他の階層とは少し手順が異なります。
ノートブック設定からの変更
ノートブック名を変更するには、「ファイル」タブを開いて「情報」を選択します。
「設定」の項目に現在のノートブック名が表示されているので、これをクリックすると編集可能になります。新しい名前を入力してEnterキーを押すことで変更が完了します。
変更後は、他のデバイスとの同期が自動的に行われ、すべてのデバイスで新しいノートブック名が反映されます。
共有設定時の注意点
ノートブックを他の人と共有している場合は、名前変更時に注意が必要です。
名前を変更すると、共有相手の環境でも新しい名前に変更されます。事前に変更の旨を連絡しておくか、チーム内で名前変更のルールを決めておくことをおすすめします。
ノートブック名の戦略的な付け方
ノートブックは最も上位の分類なので、将来の拡張性と検索性を考慮した名前付けが重要です。
個人用であれば「2024年業務日誌」「資格勉強ノート」のように、用途と期間を明確にしましょう。チーム用であれば「営業部共有資料」「プロジェクトα」のように、関係者全員が理解できる名前にします。
セクショングループの名前変更
大量の情報を扱う場合は、セクショングループの活用と適切な名前付けも重要です。
セクショングループとは
セクショングループは、複数のセクションをまとめて管理するための機能です。セクションが増えすぎた場合の整理に活用できます。
例えば、年度別にセクションを作成している場合、「2023年度」「2024年度」のようなセクショングループでまとめることで、見通しが良くなります。
セクショングループの名前変更方法
セクショングループの名前変更は、セクションと同様の操作で行えます。
セクショングループのタブを右クリックして「名前の変更」を選択するか、ダブルクリックで編集モードに入れます。
セクショングループ名は、含まれるセクションの共通項目を示すような名前にすることが効果的です。
ショートカットと効率化テクニック
名前変更作業を効率化するためのテクニックを紹介します。
キーボードショートカットの活用
ページタイトルの変更では、「Ctrl + Shift + T」でタイトル部分にすぐにカーソルを移動できます。
また、「F2」キーを押すことで、選択されたアイテムの名前変更モードに入ることができます。この機能は、ページ一覧やセクション一覧で特に便利です。
一括変更のテクニック
複数のページやセクションを効率的に整理する場合は、命名規則を事前に決めておくことが重要です。
例えば、会議議事録であれば「YYYY-MM-DD_会議名」といった形式で統一することで、一貫性のある整理ができます。また、検索・置換機能を活用して、一部の文字列を一括変更することも可能です。
テンプレートの活用
頻繁に使用する名前のパターンは、テンプレートとして保存しておくと便利です。
ページテンプレートにあらかじめ適切なタイトル形式を設定しておけば、新しいページを作成するたびに一から名前を考える必要がなくなります。
検索を考慮した命名規則

OneNoteの検索機能を最大限活用するための命名規則について説明します。
キーワードベースの命名
ページタイトルやセクション名には、後から検索する際に使いそうなキーワードを含めるようにしましょう。
例えば、顧客との打ち合わせ記録であれば「顧客名_打ち合わせ_日付」のような形式にすることで、顧客名でも日付でも検索できるようになります。
階層を意識した命名
上位階層(ノートブック・セクション)では大分類、下位階層(ページ)では詳細分類という考え方で名前を付けると、情報の構造が明確になります。
例えば、ノートブック「営業活動」、セクション「顧客管理」、ページ「○○商事_初回訪問記録」といった具合です。
時系列を考慮した命名
日付を含める場合は、必ず「YYYY-MM-DD」形式で統一しましょう。
この形式にすることで、名前順でソートした際に時系列順に並ぶため、情報の流れが把握しやすくなります。
チーム共有時の命名ルール
複数人でOneNoteを使用する場合の命名規則について説明します。
共通ルールの策定
チームでノートブックを共有する際は、事前に命名規則を決めておくことが重要です。
略語の使用方法、日付形式、分類方法などを統一することで、全員が効率的に情報を管理できるようになります。また、新メンバーが参加した際の引き継ぎもスムーズになります。
編集者の識別
共同編集環境では、誰が作成・編集したページかが分かるような工夫も必要です。
ページタイトルに作成者のイニシャルを含めたり、セクションを編集者別に分けたりする方法があります。OneNoteの編集履歴機能と組み合わせることで、より詳細な管理が可能になります。
バージョン管理への配慮
重要な文書については、バージョン管理を意識した命名も重要です。
「企画書_v1.0」「企画書_v1.1」のようにバージョン番号を含めたり、「企画書_最終版」「企画書_確定版」のような状態を示す文言を追加したりする方法があります。
トラブルシューティング:名前変更時の問題対処法
名前変更時によく遭遇する問題とその解決方法を紹介します。
名前変更ができない場合
まれに、名前変更ができない状況が発生することがあります。
最も多い原因は同期エラーです。インターネット接続を確認し、手動同期を実行してから再度試してみましょう。また、OneNoteを再起動することで解決する場合もあります。
文字数制限への対処
ノートブック名、セクション名、ページタイトルにはそれぞれ文字数制限があります。
長すぎるタイトルを付けようとするとエラーになるため、重要なキーワードに絞って簡潔な名前にすることが大切です。詳細な説明はページ内容に記載し、タイトルは要点のみに留めましょう。
特殊文字の使用制限
一部の特殊文字は、ファイル名として使用できないため注意が必要です。
「/」「\」「:」「*」「?」「”」「<」「>」「|」などの文字は避けて、代替表現を使用しましょう。例えば、日付の区切りには「-」や「_」を使用します。
モバイル版での名前変更
スマートフォンやタブレットでの名前変更について説明します。
タッチ操作での名前変更
モバイル版OneNoteでも、基本的な名前変更操作は可能です。
ページタイトルの変更は、タイトル部分をタップするか、ページ一覧で対象ページを長押しして表示されるメニューから「名前の変更」を選択します。
音声入力の活用
外出先や移動中では、音声入力機能を活用することで効率的に名前を付けることができます。
特に長いタイトルや、漢字が多い名前の場合は、音声入力の方が速く正確に入力できる場合があります。
まとめ:効果的な名前変更でOneNoteを最大活用しよう
OneNoteでの適切な名前変更は、単なる整理整頓を超えて、情報管理の効率を劇的に改善します。
ノートブック、セクション、ページそれぞれの階層で一貫した命名規則を採用することで、検索性が向上し、チームでの情報共有もスムーズになります。特に、将来の拡張性と検索のしやすさを考慮した名前付けが重要です。
最初から完璧な命名システムを構築する必要はありません。基本的な操作方法から始めて、使用しながら自分やチームに最適なルールを見つけていけば十分です。
定期的に名前の見直しを行い、不適切な名前があれば積極的に変更していくことで、OneNoteはより価値の高い情報管理ツールになるはずです。今日から実践して、整理された美しいOneNote環境を構築していきましょう。
適切な名前変更により、OneNoteでの情報管理が格段に効率化され、必要な情報に素早くアクセスできるようになります。継続的な改善により、あなたのデジタルノート環境を最適化していきましょう。
コメント