「OneNoteを使い始めたけど、どこから手をつけていいか分からない…」 「基本的な操作は分かるけど、もっと効率的に使う方法はないの?」
そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。OneNoteは非常に多機能なデジタルノートアプリですが、その分覚えることも多く、最初は戸惑ってしまうかもしれません。
でも安心してください。基本的な操作方法さえ覚えてしまえば、OneNoteは驚くほど便利で直感的なツールになります。手書きのノートでは不可能だった検索、整理、共有といった機能を活用することで、情報管理が劇的に改善されるはずです。
この記事では、OneNoteの基本操作から応用テクニックまで、初心者の方でも分かりやすく解説していきます。一緒にOneNoteマスターを目指しましょう。
OneNoteの基本構造を理解しよう

効率的にOneNoteを使うためには、まずその基本構造を理解することが大切です。
3階層の情報管理システム
OneNoteは「ノートブック」「セクション」「ページ」という3つの階層で情報を管理しています。
ノートブックは最上位の単位で、一冊の大きなバインダーのようなものです。プロジェクトごと、科目ごと、または用途ごとに分けることが一般的です。
セクションはノートブック内の仕切りのような役割を果たします。ノートブックが「国語」だとすると、セクションは「古典」「現代文」「文法」といった分類になります。
ページは実際に文字や図を書き込む場所です。1つのセクション内に何百ページでも作成することができます。
ユーザー画面の基本レイアウト
OneNoteを開くと、画面左側にノートブック一覧、その右にセクションタブ、さらに右にページ一覧、そして中央が編集エリアという構成になっています。
この配置を覚えておくことで、目的の情報に素早くアクセスできるようになります。また、各エリアのサイズは境界線をドラッグすることで調整可能です。
基本的な文字入力と編集操作
OneNoteでの文字入力は、一般的なワープロソフトとほぼ同じですが、いくつか特徴的な機能があります。
テキストボックスの自由配置
OneNoteでは、ページ内の任意の場所をクリックするとテキストボックスが作成されます。この機能により、通常の文書ソフトとは異なり、自由なレイアウトでメモを作成できます。
例えば、ページの上部に見出しを書き、左下に要点をまとめ、右下に図表を配置するといった具合に、直感的にレイアウトを決められます。
文字装飾の基本操作
重要な部分を目立たせるための文字装飾も簡単です。
太字にしたい文字を選択して「Ctrl + B」を押すか、ツールバーの「B」ボタンをクリックします。斜体は「Ctrl + I」、下線は「Ctrl + U」で設定できます。
文字色や背景色(蛍光ペン)の変更も、ツールバーのカラーパレットから選択するだけです。重要度に応じて色分けすることで、後から見返したときに情報の優先順位が分かりやすくなります。
箇条書きと段落の作成
情報を整理する際に便利なのが箇条書き機能です。
「*」(アスタリスク)を入力してスペースを押すと、自動的に箇条書きが開始されます。番号付きリストを作りたい場合は「1.」と入力してスペースを押します。
Tabキーを押すとインデント(字下げ)され、Shift + Tabで戻ります。この機能を使うことで、階層的な情報整理が簡単にできます。
ページとセクションの管理操作
効率的な情報管理のためには、ページとセクションの操作方法を覚えることが重要です。
新しいページの作成
新しいページを作成するには、ページ一覧の上部にある「新しいページ」ボタンをクリックするか、「Ctrl + N」を押します。
ページが作成されると、自動的にページタイトルの入力状態になります。分かりやすく検索しやすいタイトルをつけることで、後から目的のページを見つけやすくなります。
ページの移動とコピー
ページをドラッグ&ドロップすることで、同じセクション内での順序変更や、他のセクションへの移動ができます。
ページを右クリックして「移動またはコピー」を選択すると、より詳細な移動先の指定ができます。この機能を使えば、他のノートブックへのページ移動も可能です。
セクションの作成と管理
新しいセクションを作成するには、セクションタブの右端にある「+」ボタンをクリックします。
セクション名は後から変更できるので、まずは仮の名前でも構いません。セクションタブを右クリックすると、名前の変更、削除、移動などのオプションが表示されます。
セクションには色を設定できるので、用途に応じて色分けすることをおすすめします。例えば、仕事関連は青、プライベートは緑といった具合です。
検索機能の効果的な使い方
OneNoteの最大の利点の一つが、強力な検索機能です。
基本的な検索操作
検索ボックスに調べたいキーワードを入力するか、「Ctrl + F」で検索を開始できます。
OneNoteは入力したテキストだけでなく、画像内の文字や手書き文字も検索対象になります。この機能により、膨大な情報の中からでも目的の内容を素早く見つけることができます。
検索範囲の指定
検索範囲は、現在のページ、セクション、ノートブック、またはすべてのノートブックから選択できます。
おおよその場所が分かっている場合は検索範囲を限定することで、より精密で高速な検索ができます。逆に、どこに書いたか分からない情報を探す場合は、全体検索が有効です。
高度な検索技術
複数のキーワードでの検索や、特定の期間内で作成されたページの検索なども可能です。
「author:」や「created:」といった検索演算子を使うことで、より詳細な条件での検索ができます。例えば「created:2024/01/01..2024/01/31」と入力すると、1月中に作成されたページのみが検索対象になります。
表と図の挿入・編集方法
文字だけでは表現しにくい情報には、表や図を活用しましょう。
表の作成と編集
表を挿入するには、「挿入」タブから「表」を選択し、必要な行数と列数を指定します。
表が作成された後も、行や列の追加・削除は自由に行えます。セルを右クリックすると、挿入や削除のオプションが表示されます。
表の書式設定では、ヘッダー行の設定、罫線の色や太さの変更、セルの背景色の設定などができます。見やすい表を作るためには、適切な書式設定が重要です。
図形とイラストの挿入
OneNoteには基本的な図形描画機能が備わっています。
「描画」タブから円、四角、矢印などの図形を選択して挿入できます。これらの図形は色や線の太さを自由に変更でき、簡単な図解やフローチャートの作成に活用できます。
また、画像ファイルの挿入も簡単です。「挿入」タブから「画像」を選択し、パソコン内の画像ファイルを選択するだけです。
手書き入力とペン機能
タブレットやタッチ対応デバイスでは、手書き入力機能が特に便利です。
ペンツールの基本操作
「描画」タブでペンを選択すると、手書きモードになります。ペンの種類、色、太さを選択して、自由に手書きできます。
数式や図表、アイデアスケッチなど、キーボード入力では表現しにくい内容に特に有効です。また、印刷した資料に手書きで注釈を加えるような使い方もできます。
手書き文字の認識と変換
OneNoteには手書き文字をテキストに変換する機能があります。
手書きした文字を選択して「インクをテキストに変換」を選択すると、手書き文字がタイプした文字に変換されます。認識精度は比較的高く、日本語にも対応しています。
図形の自動認識
手書きで描いた図形を、きれいな幾何学図形に自動変換する機能もあります。
フリーハンドで円や四角を描くと、OneNoteが自動的に正確な図形に補正してくれます。手書きの自由さと、デジタルの正確さを両立できる便利な機能です。
音声・動画の録音録画機能

OneNoteでは、テキストや画像だけでなく、音声や動画も記録できます。
音声録音の基本操作
「挿入」タブから「音声の録音」または「ビデオの録音」を選択すると、録音が開始されます。
会議の議事録を取りながら同時に音声を録音したり、講義を聞きながらメモを取ったりする際に非常に便利です。録音された音声は、メモと同期して再生されるため、どの部分の話をメモしたかが分かります。
再生と編集
録音したファイルは、OneNote上で直接再生できます。再生速度の調整や、特定の部分のリピート再生なども可能です。
また、録音ファイルの一部を切り取って、別のページに貼り付けることもできます。重要な部分だけを抜き出して保存したい場合に有効です。
共有と共同編集の操作方法
OneNoteの大きな特徴の一つが、他の人との共有や共同編集ができることです。
ノートブックの共有設定
ノートブックを他の人と共有するには、「ファイル」メニューから「共有」を選択します。
共有したい相手のメールアドレスを入力し、編集権限または閲覧権限を設定します。相手がOneNoteを持っていない場合でも、ウェブブラウザから閲覧・編集できます。
リアルタイム共同編集
複数の人が同時に同じノートブックを編集することも可能です。
他の人が編集している箇所は、異なる色で表示されるため、誰がどこを編集しているかが分かります。変更内容はリアルタイムで同期されるため、効率的な共同作業ができます。
コメント機能の活用
テキストや図に対してコメントを付けることもできます。
コメントしたい箇所を選択して右クリックし、「コメント」を選択します。レビューや質問、提案などを記録するのに便利です。コメントには返信もできるため、ノート上でディスカッションを行うことも可能です。
タグ機能による情報整理
OneNoteのタグ機能を使えば、情報の分類と検索がさらに効率的になります。
基本的なタグの使用方法
重要な情報や後で確認したい内容にタグを付けることができます。
「ホーム」タブのタグセクションから、「重要」「質問」「TODO」「定義」などの標準タグを選択できます。タグを付けたい文字や段落を選択してからタグをクリックするだけです。
カスタムタグの作成
標準タグでは対応できない場合は、独自のタグを作成することも可能です。
タグ一覧の下にある「タグのカスタマイズ」から、新しいタグの名前、アイコン、色を設定できます。プロジェクト名や優先度レベルなど、自分の使用環境に合わせたタグを作成しましょう。
タグを活用した検索と整理
「ホーム」タブの「タグの検索」機能を使えば、特定のタグが付いた情報を一覧表示できます。
例えば、「TODO」タグが付いた項目をまとめて確認したり、「重要」タグが付いた情報だけを抽出したりできます。この機能により、散らばった情報を効率的に整理・管理できます。
ショートカットキーで作業効率化
頻繁に使う操作は、ショートカットキーを覚えることで作業効率が大幅に向上します。
基本的なショートカットキー
最も使用頻度の高いショートカットから覚えていきましょう。
新しいページ作成は「Ctrl + N」、検索は「Ctrl + F」、太字は「Ctrl + B」、コピーは「Ctrl + C」、貼り付けは「Ctrl + V」です。これらは他のソフトと共通なので覚えやすいでしょう。
OneNote特有のショートカット
OneNote独自の便利なショートカットもあります。
「Ctrl + 1」で「TODO」タグ、「Ctrl + 2」で「重要」タグを素早く設定できます。「Ctrl + Shift + A」で音声録音の開始、「F5」で同期の実行など、覚えておくと便利なショートカットが多数あります。
ショートカットのカスタマイズ
よく使う機能については、ショートカットキーをカスタマイズすることも可能です。
「ファイル」→「オプション」→「リボンのユーザー設定」から、独自のショートカットキーを設定できます。自分の使用パターンに合わせてカスタマイズすることで、さらなる効率化が図れます。
モバイル版OneNoteの操作方法
外出先でもOneNoteを活用するために、モバイル版の操作方法も覚えておきましょう。
スマートフォンでの基本操作
スマートフォン版OneNoteでは、タッチ操作が中心になります。
ページの追加は画面下部の「+」ボタン、検索は上部の虫眼鏡アイコンをタップします。文字入力はキーボードアプリを使用し、書式設定は画面下部のツールバーから行います。
音声入力の活用
移動中や手が使えない状況では、音声入力が便利です。
キーボードの音声入力ボタンを使って、話した内容をテキストに変換できます。また、音声録音機能を使えば、アイデアや重要な会話をそのまま記録できます。
カメラ機能との連携
スマートフォンのカメラと連携して、文書や黒板の内容を素早くOneNoteに取り込むことができます。
「挿入」→「カメラ」から写真を撮影すると、自動的にOneNoteページに挿入されます。文字が含まれた画像は、後から検索対象にもなるため、非常に便利です。
トラブルシューティング:よくある問題と解決法
OneNoteを使用していて遭遇しがちな問題と、その解決方法を紹介します。
同期エラーの対処法
最も多いトラブルが同期エラーです。
まずはインターネット接続を確認し、手動同期を実行してみましょう。「ファイル」→「情報」→「同期状態の表示」から詳細を確認できます。それでも解決しない場合は、OneNoteを再起動するか、アプリを最新版に更新してください。
ページが見つからない問題
ページが見つからない場合は、まず検索機能を活用しましょう。
ページタイトルの一部を検索ボックスに入力することで、目的のページを見つけられる場合があります。また、「ファイル」→「情報」→「ノートブックのごみ箱」を確認すると、誤って削除したページが見つかることもあります。
動作が重い場合の対処法
OneNoteの動作が重くなった場合は、いくつかの対処法があります。
不要なノートブックを閉じる、キャッシュをクリアする、大きなファイルが添付されたページを整理するなどの方法があります。また、定期的にOneNoteを再起動することで、メモリ使用量をリセットできます。
まとめ:OneNote操作をマスターして効率的な情報管理を実現しよう
OneNoteの基本操作から応用テクニックまで、幅広く解説してきました。
最初はすべての機能を覚える必要はありません。まずは基本的な文字入力、ページ作成、検索機能から始めて、徐々に高度な機能を覚えていくのがおすすめです。
重要なのは、自分の使用目的に合った機能を見つけて、継続的に使い続けることです。会議の議事録、学習ノート、プロジェクト管理、アイデア整理など、様々な場面でOneNoteを活用することで、その真価を実感できるはずです。
タグ機能や共有機能、音声録音などの特徴的な機能も積極的に活用して、従来の紙のノートでは不可能だった新しい情報管理スタイルを確立しましょう。ショートカットキーを覚えることで、作業効率もさらに向上します。
OneNoteは単なるメモアプリではなく、総合的な情報管理プラットフォームです。適切な操作方法を身につけることで、仕事や学習の生産性が大幅に向上し、デジタル時代の情報管理で大きなアドバンテージを得ることができるでしょう。
今日から実践して、OneNoteマスターへの道を歩み始めましょう。継続的な活用により、あなたの情報管理スタイルが劇的に改善されることを確信しています。
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