「OneNoteでメモは取れるけど、なんだか見づらいなあ…」 「もっときれいで読みやすいノートを作りたいけど、どうすればいいの?」
そんな悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。OneNoteは単なるメモツールではありません。適切な書式設定を使えば、情報を整理しやすく、後から見返したときにも一目で内容が分かる美しいノートを作ることができます。
この記事では、OneNoteの書式設定機能を基礎から応用まで詳しく解説します。文字の装飾から段落の調整、表の作成まで、あなたのノートを劇的に見やすくする方法をお伝えしていきます。
OneNote書式設定の基本を押さえよう

OneNoteの書式設定は、主に「ホーム」タブに集約されています。まずは基本的な機能から理解していきましょう。
文字の基本装飾
最も使用頻度の高い文字装飾から説明します。
**太字(ボールド)**は重要なキーワードや見出しに使います。キーボードショートカットは「Ctrl + B」です。読み手の注意を引きたい部分に効果的に活用できます。
*斜体(イタリック)*は補足情報や引用文に適しています。「Ctrl + I」で簡単に設定できます。ただし、日本語フォントでは斜体効果が分かりにくい場合があるので注意が必要です。
下線は「Ctrl + U」で設定でき、リンクや特別な意味を持つ語句に使用します。ただし、使いすぎると逆に見づらくなってしまいます。
フォントサイズと色の調整
文字サイズは情報の階層を表現する重要な要素です。見出しには大きなサイズ、本文には読みやすい標準サイズ、補足には小さなサイズを使い分けましょう。
OneNoteでは、文字色も自由に変更できます。重要度に応じて色を使い分けることで、情報の優先順位が一目で分かるようになります。例えば、赤色は緊急事項、青色は通常の情報、緑色は完了済みの項目といった具合です。
蛍光ペン機能も非常に便利です。教科書にマーカーを引くような感覚で、重要な部分を目立たせることができます。
見出しと段落で情報を整理する
読みやすいノートを作るためには、適切な見出し設定が欠かせません。
見出しスタイルの活用
OneNoteには「見出し1」から「見出し6」まで、6段階の見出しスタイルが用意されています。これらを階層的に使用することで、情報の構造が明確になります。
大きなテーマには「見出し1」、その下のカテゴリには「見出し2」、さらに細かい項目には「見出し3」を使うといった具合です。この階層構造を意識するだけで、ノートの読みやすさが格段に向上します。
段落の調整
文章の読みやすさは、段落の設定によっても大きく左右されます。
行間の調整は特に重要です。詰まりすぎていると読みにくく、空きすぎていると間延びした印象になります。OneNoteでは行間を細かく調整できるので、内容に応じて適切な間隔を設定しましょう。
インデント機能を使えば、箇条書きや引用文を視覚的に分かりやすく表現できます。情報の階層や関係性を視覚的に示す効果があります。
箇条書きと番号付きリストの使い分け
情報を整理する際に非常に有効なのが、リスト機能です。
箇条書きの効果的な使用法
順序に関係ない項目を列挙する場合は、箇条書きが適しています。会議のアジェンダ、買い物リスト、アイデア出しなどに活用できます。
OneNoteでは様々な箇条書きスタイルを選択できます。丸印、四角、矢印など、内容に応じて適切なスタイルを選びましょう。例えば、タスクリストには四角を、アイデアリストには矢印を使うといった具合です。
番号付きリストの活用場面
手順や優先順位がある情報には、番号付きリストが効果的です。レシピの手順、プロジェクトのフェーズ、学習の順序などに適用できます。
番号付きリストも複数のスタイルから選択可能です。算用数字、ローマ数字、アルファベットなど、文書の性質に合わせて選択しましょう。
表を使った情報整理術
複雑な情報を整理する際には、表機能が威力を発揮します。
基本的な表の作成
OneNoteで表を作成するには、「挿入」タブから「表」を選択します。必要な行数と列数を指定すれば、簡単に表を作成できます。
作成後も行や列の追加・削除は自由に行えるので、まずは基本的な構造から始めて、必要に応じて調整していけば大丈夫です。
表の書式設定
表をより見やすくするためには、適切な書式設定が重要です。
ヘッダー行には背景色を設定して、データ行と区別しましょう。また、交互に背景色を変える「縞模様」設定を使えば、行の読み間違いを防げます。
セルの配置も重要なポイントです。数値は右揃え、文字は左揃え、見出しは中央揃えにするのが一般的です。これらの設定により、表の可読性が大幅に向上します。
タグ機能で情報を分類・検索しやすくする
OneNoteのタグ機能は、情報の分類と後からの検索に非常に便利です。
標準タグの活用
OneNoteには「重要」「質問」「定義」「連絡先」「アドレス」など、様々な標準タグが用意されています。これらを適切に使用することで、情報の性質を一目で判別できるようになります。
例えば、会議ノートでは「TODO」タグを使ってアクション項目を明確にしたり、「質問」タグで後で確認すべき事項をマークしたりできます。
カスタムタグの作成
標準タグだけでは足りない場合は、独自のカスタムタグを作成することも可能です。プロジェクト名や部署名など、自分の使用環境に合わせたタグを作れば、より効率的な情報管理ができます。
描画ツールで視覚的な表現を加える
文字だけでは伝わりにくい情報には、描画ツールを活用しましょう。
図形とオートシェイプ
OneNoteには円、四角、矢印、吹き出しなど、様々な図形が用意されています。これらを使ってフローチャートや関係図を作成すれば、複雑な情報も視覚的に分かりやすく表現できます。
図形同士を線で結んだり、色分けしたりすることで、情報の関係性や流れを明確に示すことができます。
ペンツールの活用
タブレットやタッチ対応デバイスでは、ペンツールを使った手書き入力も可能です。図表への注釈や、手書きでの計算式、簡単なスケッチなど、キーボード入力では難しい表現ができます。
ペンの太さや色も自由に変更できるので、用途に応じて使い分けましょう。
スタイルの統一で美しいノートを作る
見た目の美しさと読みやすさを両立するためには、スタイルの統一が重要です。
カラーパレットの設定
使用する色を3〜4色程度に絞ることで、統一感のあるノートが作れます。例えば、見出しは青系、重要な情報は赤系、補足情報は緑系といった具合に決めておきましょう。
色の意味を決めておけば、後から見返したときにも情報の性質が瞬時に理解できます。
フォントの統一
複数のフォントを混在させると、ノート全体がまとまりのない印象になってしまいます。基本的には1〜2種類のフォントに統一することをおすすめします。
見出し用と本文用で異なるフォントを使う場合も、相性の良い組み合わせを選ぶことが大切です。
テンプレートを活用した効率化
頻繁に使用する書式設定は、テンプレートとして保存しておくと便利です。
ページテンプレートの作成
会議議事録、週報、学習ノートなど、定期的に同じ形式のページを作成する場合は、テンプレートを作成しておきましょう。毎回同じ書式設定を行う手間が省けて、効率的にノートを作成できます。
セクションテンプレートの活用
プロジェクトごとや科目ごとに、決まった構成のセクションを作成する場合は、セクションテンプレートが有効です。一度設定しておけば、新しいプロジェクトが始まるたびに同じ構成のセクションを素早く作成できます。
モバイル版での書式設定のコツ
スマートフォンやタブレットでOneNoteを使用する場合の書式設定について説明します。
タッチ操作での効率的な書式設定
モバイル版では画面サイズの制約があるため、デスクトップ版とは異なるアプローチが必要です。よく使用する書式設定はクイックアクセスツールバーに登録しておくと便利です。
また、ジェスチャー機能を活用すれば、タップやスワイプだけで書式設定を変更できます。
外出先での効率的なメモ取り
移動中や会議中など、限られた時間でメモを取る際は、後から書式設定を調整する前提で、まずは内容の記録を優先しましょう。OneNoteの同期機能により、デスクトップで詳細な書式設定を行うことができます。
協働作業での書式設定ルール
チームでOneNoteを共有する場合は、書式設定のルールを統一することが重要です。
チーム内での書式統一
色の使い方、見出しの階層、タグの使用方法などを事前に決めておきましょう。全員が同じルールに従うことで、誰が編集したページでも読みやすくなります。
編集履歴の見やすさ
複数人で編集する際は、誰がいつ編集したかが分かるように、編集者ごとに異なる色を使用することも効果的です。OneNoteには編集者の識別機能があるので、これを活用しましょう。
よくある書式設定の問題と解決法
OneNoteを使用していて遭遇しがちな問題とその解決方法を紹介します。
書式が勝手に変わってしまう問題
コピー&ペーストを行った際に、元の書式が保持されてしまうことがあります。この場合は「形式を選択して貼り付け」機能を使用して、「テキストのみ」で貼り付けることで解決できます。
印刷時のレイアウト崩れ
画面上では美しく見えても、印刷すると レイアウトが崩れることがあります。印刷プレビューで事前に確認し、必要に応じて調整しましょう。特に、色使いは印刷時にモノクロになることを考慮して設定することが大切です。
まとめ:書式設定で情報の価値を最大化しよう
OneNoteの書式設定機能を適切に活用することで、単なるメモを価値ある情報資産に変えることができます。
重要なのは、見た目の美しさだけでなく、情報の構造化と検索性の向上を意識することです。適切な見出し設定、統一されたスタイル、効果的なタグ使用により、後から必要な情報を素早く見つけることができるようになります。
また、チームで共有する場合は、書式設定のルールを統一することで、全員にとって使いやすいノートブックを構築できます。
最初は慣れないかもしれませんが、継続して使用することで、効率的で美しいノート作成が習慣化されるはずです。今日から少しずつ書式設定機能を活用して、あなたのOneNoteライフをより充実させていきましょう。
情報の整理と共有が格段に楽になり、仕事や学習の効率が飛躍的に向上することを実感できるはずです。
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