夜の海辺を歩いているとき、髪を洗う美しい女性の姿を見かけたら…あなたならどうしますか?
「何か困っているのかな?」と近づいていってしまうかもしれません。しかし、それは大きな間違いです。
その女性は「濡れ女」という恐ろしい妖怪かもしれません。
一度近づいてしまえば、もう逃げることはできないのです。
この記事では、水辺に現れる恐怖の妖怪「濡れ女」について詳しく解説していきます。
名前の由来

「濡れ女(ぬれおんな)」は、水辺に現れる女性の妖怪です。
名前の通り、濡れていることが特徴で、特に髪がびしょびしょに濡れた状態で現れることから、その名が付きました。
基本情報
- 名称:濡れ女(ぬれおんな)
- 語源:水に濡れた姿の女性
姿・見た目
濡れ女は、夜の海辺や川辺に現れます。
基本的な外見
- 大きな蛇の体
- 頭は人間の女性(髪が濡れている)
- 時に上半身も人間の女性の姿
- 手には時に赤ん坊や小さな包みを抱えていることもある
とにかく長い蛇の体を持っていて、海蛇の化身だともされています。
特徴

濡れ女は、とにかく恐ろしい妖怪です。
主な特徴
- 海や川で人間を襲う
- 近づいた人間に赤ん坊を押しつけてくることがある
- 赤ん坊を抱き取ると、重すぎて動けなくなる
濡れ女の尻尾は三町(約300メートル)先まで届くので、絶対に逃げられません。
伝承
濡れ女には、いくつかの伝承が残されています。
「漁師の悲劇」
とある男たちが船を漕いでいると、髪を洗っている女性が現れました。
男たちはその女性の姿を見た瞬間、すぐに舟を返して、仲間たちの元に帰りました。
仲間たちがどうしたのかと尋ねると、男たちは「濡れ女だ」と答えました。
仲間たちは男たちの言葉を馬鹿にして信じず、舟を漕いで確認しに行きました。
しばらくすると、恐ろしい悲鳴が聞こえ、仲間たちが帰ってくることはありませんでした。
牛鬼との二段構え
なぜか濡れ女は抱えていた赤子をこちらに託し、海の方へ消えていきました。
入れ替わりで牛鬼が現れ、慌てて逃げようとするのですが、手に抱えている赤子がどんどん重くなっていきます。
赤子を引き離すこともできず、そのまま牛鬼に食べられてしまいます。
まとめ
濡れ女は、水辺に現れる恐ろしい存在です。
重要なポイント
- 髪が濡れた頭を持つ大蛇の妖怪
- 人を襲ったり、重くなる赤子を手渡してきたりする
- 赤子が重くなることで、後から現れる牛鬼から逃げられなくなる
300メートル先まで尻尾が届くので逃げるのは不可能です。
とにかく危険な妖怪といえるでしょう。
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