朝起きて蚊帳を見たら、なぜかところどころ切れている…。
大切な漁網が夜のうちにボロボロになっている…。
そんな困った経験を、昔の人は「あみきり」という妖怪の仕業だと考えていました。
この記事では、人を襲うわけではないけれど、ひそかに生活を困らせる不思議な妖怪「あみきり」についてわかりやすく解説していきます。
名前

「あみきり」とは、文字通り「網(あみ)」を「切る(きる)」妖怪という意味の名前です。
江戸時代の妖怪絵巻『画図百鬼夜行』にも登場する、比較的古くから知られる妖怪です。
ポイント
- 名称:あみきり(網切り)
- 漢字表記:「網切」
- 語源:漁業や蚊帳の「網」を切る存在から
あみきりは「網を切る妖怪」という、とてもわかりやすい名前を持つ古典的な妖怪です。
では、この妖怪がどんな姿をしているのか見てみましょう。
姿・見た目
あみきりは、とても特徴的な見た目をしています。
基本的な外見
- 両手が大きなカニやサソリのようなハサミ
- 体は細長い甲殻類
あみきりはハサミの手が特徴的で、不気味ながらもどこかユーモラスな見た目の妖怪です。
では、あみきりの行動や特徴について、さらに詳しく見ていきましょう。
特徴

あみきりは、人に害を加えるわけではないけれど、「困らせる系」の妖怪です。
主な行動
- 蚊帳を切る
- 漁網を切る
しょぼそうに見えるが、やられると厄介極まりない。
伝承
あみきりの伝承は、漁師や農村の家庭に多く残されています。
代表的な話
- 漁に出る前夜に網を干しておいたら、朝にはボロボロに切られていた
- 夏の夜に蚊帳で寝ていたら、蚊が入りまくってよく見たら蚊帳が切られていた
まとめ
あみきりは、人を襲うことはないけれど、人の生活にひそかにダメージを与える妖怪です。
重要なポイント
- ハサミの手を使って、蚊帳や網を切る
- 目には見えず、いつのまにか”準備が無駄になる”
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