空腹の妖怪「ヒダル神」

神話・歴史・伝承

山道を歩いていて、突然強烈な空腹感に襲われ、立っていることすらできなくなった経験はありませんか?

そんな不思議で恐ろしい体験を、昔の人は「ヒダル神」という妖怪の仕業だと考えていました。

この記事では、姿は見えないけれど確かに存在する、西日本に伝わる恐ろしい妖怪「ヒダル神」についてわかりやすく解説していきます。

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名前

「ヒダル神(ひだるがみ)」は、主に西日本に伝わる妖怪の名前です。

名前の由来は、「ひだるい」で「ひもじい」「空腹だ」という意味。。

つまり「空腹の妖怪」なんです。

ヒダル神は、祀られなかった餓死者の霊だとされる。

姿・見た目

ヒダル神の特徴的な点は、お腹。

基本的な姿

  • 餓鬼(あるいは人)の姿
  • 異様に腹が膨らんでいる

空腹の妖怪なのに腹が膨らんでいるという面白い姿を有している。

特徴

ヒダル神の恐ろしさは、人に取り憑いて体に異変を起こすことにあります。

特徴

  • 山道に現れる
  • 人に取り憑く
  • 取り憑かれた人は空腹になる
  • 最悪、空腹で死ぬ

取り憑いた人の腹をすかし、空腹で苦しめます。

伝承

ヒダル神の伝承を2つ紹介する。

弁当は1口残そう

ある人がヒダル神に取り憑かれて、空腹で死にそうになった。

そこで旅人は弁当の残りを一口食べたらみるみる回復した。

弁当の残り一口がなかったら、手に米と書いて3回舐めると良いそうだ。

お茶漬け

とある男が山道を歩いていると、ヒダル神に出会った。

ヒダル神は男に「茶漬けは食べたか?」と問うてきた。

男が「食べた」と答えると、ヒダル神は男に襲い掛かり、その腹を裂いて茶漬けを食べた。

まとめ

ヒダル神は、「空腹」の妖怪です。

重要なポイント

  • なぜかお腹だけぽっこり出ている姿
  • 取り憑いた相手の腹をすかせる
  • 弁当の残りを一口でも食べると、回復できる

対処を誤ると、とても危険な妖怪。

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