「PowerPointのスライドに表示される日付を消したいけれど、どうすればいいの?」「日付を削除したのに、なぜかまた表示されてしまう」「すべてのスライドから一度に日付を削除したい」
スライドに自動で表示される日付が不要な場合、簡単に非表示にすることができます。ただし、日付の表示方法によって削除方法が異なるため、正しい手順を理解することが重要です。
この記事では、PowerPointで日付を完全に消す方法を状況別に分かりやすく解説します。この知識があれば、どんな日付表示でも確実に削除できるようになります。
日付が表示される3つのパターンを理解する

PowerPointで日付が表示される理由は主に3つあります。まず、どのパターンに該当するかを確認しましょう。
パターン1:スライドマスターに設定された日付
最も多いケースです。スライドのテンプレートやデザインに日付が組み込まれている場合で、すべてのスライドに同じ位置に表示されます。
見分け方:
- 全てのスライドの同じ位置に日付が表示
- 個別のスライドで日付をクリックしても選択できない
- スライド下部や角に小さく表示されることが多い
パターン2:ヘッダー・フッター機能で挿入された日付
PowerPointの「ヘッダーとフッター」機能を使って追加された日付です。全スライドまたは特定のスライドに表示されます。
見分け方:
- スライド下部に配置されることが多い
- 「挿入」→「ヘッダーとフッター」で設定を確認できる
- 自動更新される場合がある
パターン3:手動で追加されたテキストボックスの日付
誰かが手動でテキストボックスを作成し、日付を入力したケースです。
見分け方:
- 日付をクリックすると選択できる
- 位置や書式が他のスライドと異なる場合がある
- 自動更新されない固定の日付
よくある疑問:「どのパターンか分からない場合」 まず日付をクリックしてみてください。選択できればパターン3、できなければパターン1または2です。次に「挿入」→「ヘッダーとフッター」を確認してパターン2かどうか判断しましょう。
スライドマスターから日付を削除する方法
全スライドから一括で日付を削除したい場合に最も効果的な方法です。
基本的な削除手順
具体的な操作方法
- 画面上部の「表示」タブをクリック
- 「マスター表示」グループの「スライドマスター」をクリック
- 左側に表示されるマスター一覧から、一番上の「スライドマスター」を選択
- スライド上で日付が表示されている部分をクリック
- 日付のテキストボックスが選択されたら、Deleteキーを押して削除
- 「スライドマスター」タブの「マスター表示を閉じる」をクリック
操作後の確認方法: 通常のスライド表示に戻ると、すべてのスライドから日付が消えているはずです。まだ表示されている場合は、レイアウトマスターも確認してください。
レイアウトマスター別の日付削除
特定のレイアウトにのみ日付が表示されている場合の対処法です。
詳細な削除手順
- スライドマスター表示で、左側の一覧を確認
- 日付が表示されているレイアウトを特定
- 該当するレイアウトマスターをクリック
- そのレイアウト上の日付を選択してDelete
- 必要に応じて他のレイアウトも同様に処理
注意点:複数のレイアウトに日付がある場合 タイトルスライド用、コンテンツスライド用など、複数のレイアウトマスターに個別に日付が設定されている場合があります。すべて確認して削除する必要があります。
スライドマスターが見つからない場合の対処法
問題: 「表示」タブに「スライドマスター」がない 解決方法:
- PowerPointのバージョンを確認(古いバージョンでは場所が異なる)
- 「表示」タブをクリックしてから「マスター表示」グループを探す
- リボンが縮小表示されている場合は、「表示」をクリックして展開
ヘッダー・フッター機能の日付を削除
全スライドの日付を一括削除
ヘッダー・フッター機能で設定された日付を削除する最も確実な方法です。
具体的な削除手順
- 「挿入」タブをクリック
- 「テキスト」グループの「ヘッダーとフッター」をクリック
- 表示されるダイアログボックスの「スライド」タブを確認
- 「日付と時刻」のチェックボックスを外す
- 「すべてに適用」ボタンをクリック
設定確認のポイント:
- 「日付と時刻」にチェックが入っていれば、これが日付表示の原因
- 「自動更新」と「固定」の違いも確認
- 「スライド番号」「フッター」の設定も同時に確認可能
特定のスライドのみ日付を削除
一部のスライドにだけ日付が表示されている場合の対処法です。
個別削除の手順
- 日付を削除したいスライドを選択
- 「挿入」タブ→「ヘッダーとフッター」をクリック
- 「日付と時刻」のチェックを外す
- 「適用」ボタンをクリック(「すべてに適用」ではない)
複数スライドを同時に処理する方法:
- Ctrlキーを押しながら処理したいスライドを複数選択
- 上記の手順を実行
- 選択したスライドにまとめて設定が適用される
日付の自動更新を停止する方法
日付が自動で更新される設定になっている場合の対処法です。
自動更新停止の手順
- 「挿入」タブ→「ヘッダーとフッター」をクリック
- 「日付と時刻」の設定で「固定」を選択
- 日付欄を空白にする
- 「すべてに適用」または「適用」をクリック
自動更新と固定の違い:
- 自動更新: ファイルを開くたびに現在の日付に変更
- 固定: 指定した日付のまま変更されない
手動で追加された日付の削除

単純なテキストボックスの日付削除
最もシンプルなケースの対処法です。
削除の基本手順
- 削除したい日付をクリックして選択
- Deleteキーを押して削除
テキストボックス全体を削除したくない場合:
- 日付のテキストボックスをダブルクリック
- テキスト編集モードに入る
- 日付の文字を選択してDelete
- テキストボックス外をクリックして編集終了
複雑な図形に組み込まれた日付の削除
図形やSmartArt内に日付が組み込まれている場合の対処法です。
図形内日付の削除手順
- 該当する図形をクリックして選択
- 図形内の日付部分をダブルクリック
- テキスト編集モードで日付を削除
- 図形外をクリックして編集終了
SmartArt内日付の削除手順
- SmartArtをクリックして選択
- 「SmartArtツール」が表示されることを確認
- 日付が表示されているテキスト部分をクリック
- 日付テキストを削除または修正
画像として挿入された日付の処理
スクリーンショットや画像ファイルに日付が含まれている場合の対処法です。
画像日付の処理方法
- 画像の差し替え: 日付のない画像に交換
- 画像編集ソフト使用: 外部ソフトで日付部分を削除
- 図形で隠す: 背景色の図形を日付部分に重ねる
- トリミング: 日付部分をカットして表示
図形で隠す具体的手順:
- 「挿入」→「図形」→「四角形」を選択
- 日付部分を覆うように図形を描画
- 図形の塗りつぶしを背景色に設定
- 枠線を「なし」に設定
トラブルシューティング
よくある問題と解決方法
問題1:日付を削除したのに再び表示される
原因: 複数の場所に日付設定がある 解決方法:
- スライドマスター、ヘッダー・フッター、手動追加をすべて確認
- レイアウトマスターも個別にチェック
- テンプレートの再適用で日付が復活していないか確認
問題2:一部のスライドだけ日付が残る
原因: 個別設定されたスライドがある 解決方法:
- 問題のスライドで「ヘッダーとフッター」設定を確認
- 手動で追加されたテキストボックスがないか確認
- レイアウトが他と異なっていないか確認
問題3:日付の場所に空白が残る
原因: テキストのみ削除してテキストボックスが残っている 解決方法:
- テキストボックス自体を選択して削除
- スライドマスターで該当要素を完全削除
- レイアウトの調整で他の要素を移動
問題4:削除後にレイアウトが崩れる
原因: 日付と連動していた他の要素がある 解決方法:
- スライドマスターで全体のレイアウトを調整
- 他の要素(スライド番号、会社名など)の位置を修正
- 必要に応じて新しいテキストボックスを追加
確実に削除するためのチェックリスト
日付削除の確認項目をリスト化しました。
削除前の確認項目
- [ ] どのパターンの日付表示か特定できているか
- [ ] すべてのスライドで同じ方法で削除すべきか確認
- [ ] 削除後のレイアウトに問題がないか事前確認
- [ ] バックアップファイルの作成は完了しているか
削除後の確認項目
- [ ] すべてのスライドで日付が消えているか
- [ ] レイアウトに崩れがないか
- [ ] 他の要素(スライド番号など)に影響がないか
- [ ] 印刷プレビューでも正しく表示されるか
- [ ] スライドショー表示でも問題ないか
予防策と効率的な管理方法
新規作成時の日付表示防止
今後作成するプレゼンで日付表示を避ける方法です。
テンプレート選択時の注意点
- テンプレート確認: 日付表示のないテンプレートを選択
- プレビュー活用: 作成前にサンプルスライドで日付の有無を確認
- カスタムテンプレート: 日付なしの独自テンプレートを作成・保存
初期設定の最適化
- デフォルト設定: 「ファイル」→「オプション」で初期設定を調整
- マスターテンプレート: 組織で使用する標準テンプレートを整備
- 設定の共有: チーム内で統一した設定方法を共有
効率的な一括管理
複数のプレゼンファイルを管理する場合のコツです。
バッチ処理的な対応
- マクロ活用: VBAマクロで複数ファイルの一括処理
- テンプレート統一: 同じベーステンプレートを使用
- チェックリスト化: 日付削除を含む品質チェック項目を作成
組織での標準化
- ガイドライン作成: 日付表示に関する組織内ルールを策定
- 教育・研修: 正しい削除方法をチーム内で共有
- テンプレート管理: 承認された標準テンプレートの提供
実際の業務での活用場面
ビジネスプレゼンテーションでの配慮
外部向けプレゼンテーション
日付削除が推奨される場面:
- 汎用的な会社紹介資料
- 長期間使い回す営業資料
- 複数の機会で使用するプレゼン
削除方法の選択:
- テンプレートレベルでの完全削除
- 必要に応じて手動で日付追加できる柔軟性を保持
内部向け資料での注意点
日付を残すべき場面:
- 会議資料(いつの情報か明確にする必要)
- 進捗報告(時系列管理が重要)
- 承認が必要な資料
部分的削除の活用:
- 表紙のみ日付削除
- データページは日付保持
教育・研修資料での考慮事項
長期使用する教材
完全削除が適している例:
- 基本的な操作マニュアル
- 概念説明の資料
- 汎用的な研修コンテンツ
定期更新する資料
日付管理が重要な例:
- 法令改正に関する資料
- 業績データを含む資料
- バージョン管理が必要な資料
まとめ
PowerPointで日付を削除する方法は、日付の表示形式によって以下の3つに分類されます:
- スライドマスター削除: 全スライド一括削除、最も効果的
- ヘッダー・フッター削除: 設定による削除、確実で安全
- 手動削除: 個別対応、柔軟性が高い
効果的な削除のポイント:
- まず日付の表示パターンを正確に特定する
- 全体への影響を考慮して適切な方法を選択する
- 削除後は必ずすべてのスライドで確認する
- バックアップを取ってから作業を開始する
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