「今の状態を 別名で 保存したいけど、どうすればいい?」「元の ファイルは 残したまま、バージョン違いを 作成したい!」
そんなときに 便利なのが、Wordの「名前を付けて保存」機能です。
単なる保存とは 違い、ファイル名や 保存場所を 変えたり、ファイル形式を 変更したりすることが できるので、ミス防止や ファイル管理にも 役立ちます。
この記事では、「名前を付けて保存」の 基本手順から 応用方法までを わかりやすく 解説します。
この記事でわかること
- 「名前を付けて保存」の 基本的な 操作方法
- 上書き保存との 違いと 使い分け
- 実務での 効果的な 活用例
- ファイル管理の ベストプラクティス
「名前を付けて保存」とは?

機能の 概要
「名前を付けて保存」は、現在編集中の Wordファイルを 別の名前・形式・場所で 新たに 保存する機能です。これにより、元の ファイルに 影響を 与えずに 新しい ファイルを 作成できます。
基本的な 仕組み
- 元ファイル:変更されずに そのまま残る
- 新ファイル:指定した 名前・形式で 新規作成
- 作業継続:新しい ファイルで 編集を 継続
いつ使うべきか
- バックアップを 作りたいとき
- 異なる バージョンを 作成したいとき
- ファイル形式を 変換したいとき
- 保存場所を 変更したいとき
操作手順:名前を付けて保存する方法
方法1:リボンメニューからの 操作
基本的な 手順
- 「ファイル」タブを クリック
- 「名前を付けて保存」を 選択
- 保存先(OneDrive、PC、任意フォルダ)を 選ぶ
- 「ファイル名」を 入力
- 必要に 応じて「ファイルの種類」を 選択
- 「保存」を クリック
詳細な 設定オプション
保存先の 選択
- OneDrive:クラウド保存で どこからでも アクセス
- PC(このデバイス):ローカル保存で 高速アクセス
- 参照:任意の フォルダを 指定
ファイル名の 工夫
- 日付を 含める:2025-01-20_企画書
- バージョン番号:企画書_v1.0
- 目的を 明記:企画書_最終版
方法2:ショートカットキー
F12キーの 活用
F12キーを 押すと、すぐに「名前を付けて保存」画面が 表示されます。
その他の ショートカット
- Ctrl + Shift + S:一部の バージョンで 利用可能
- Alt + F, A:キーボードのみで 操作
方法3:右クリックメニュー(ファイルタブ)
手順
- 文書タブで 右クリック
- 「名前を付けて保存」を 選択
- 通常の 保存ダイアログが 表示
ファイル形式の 選択と 活用
主な ファイル形式
Word文書形式
- .docx:最新の Word形式(推奨)
- .doc:旧バージョンとの 互換性用
- .docm:マクロ有効文書
その他の 形式
- PDF(.pdf):印刷・配布用
- リッチテキスト(.rtf):他の ソフトとの 互換性
- プレーンテキスト(.txt):最小限の 情報のみ
- Webページ(.html):ブラウザ表示用
形式別の 使い分け
PDF保存の メリット
- レイアウトが 固定:どの環境でも 同じ表示
- 編集困難:改ざん防止
- 印刷に 最適:高品質な 出力
RTF形式の 活用
- 幅広い ソフトで 開ける
- 基本的な 書式を 保持
- ファイルサイズが 小さい
活用例と メリット
バージョン管理での 活用
段階的な ファイル管理
企画書_初稿.docx
企画書_修正版.docx
企画書_最終版.docx
企画書_提出用.pdf
日付による 管理
企画書_2025-01-15.docx
企画書_2025-01-20_修正.docx
企画書_2025-01-25_最終.docx
ブランチ管理(複数案)
企画書_案A.docx
企画書_案B.docx
企画書_統合版.docx
チームでの 共同作業
担当者別の 管理
- 企画書_田中作成.docx
- 企画書_佐藤確認.docx
- 企画書_統合版.docx
レビュー段階の 管理
- 企画書_初回レビュー.docx
- 企画書_修正完了.docx
- 企画書_最終承認.docx
ファイル形式変換での 活用
配布用の 準備
- 原稿:Word形式で 作成
- 印刷用:PDF形式で 保存
- Web用:HTML形式で 保存
- データ用:テキスト形式で 保存
互換性への 対応
- 新しい Wordで 作成 → 古い形式で 保存
- マクロ付き文書 → 通常文書への 変換
- 複雑な レイアウト → シンプルな 形式へ
保存場所の 使い分け
目的別の 保存先
- 作業中:ローカルPC(高速アクセス)
- 共有:ネットワークドライブ
- バックアップ:クラウドストレージ
- 配布:USBメモリや メール添付用フォルダ
上書き保存との 違い
機能比較表
機能名 | 操作 | 元ファイルへの影響 | 新ファイル作成 | 用途 |
---|---|---|---|---|
上書き保存 | Ctrl+S | 上書きされる | なし | 通常の編集作業 |
名前を付けて保存 | F12 | そのまま残る | あり | バックアップ・変換 |
使い分けの 基準
上書き保存を 使う場面
- 通常の 編集作業
- 元ファイルを 更新したいとき
- 作業の 中間保存
名前を付けて保存を 使う場面
- 元ファイルを 保護したいとき
- 複数バージョンを 作成したいとき
- ファイル形式を 変更したいとき
安全性の 違い
上書き保存の リスク
- 元データの 消失
- 戻れない 変更
- ミスの 修復困難
名前を付けて保存の 安全性
- 元データの 保護
- 複数バックアップ
- 変更履歴の 保持
注意点と トラブル対策

よくある 間違い
ファイル名の 重複
問題: 同じ名前で 保存しようとして エラー
対策:
- 事前に ファイル名を 確認
- 一意な 名前付けルールを 作成
- 上書き確認ダイアログを 注意深く 読む
保存先の 間違い
問題: 意図しない 場所に 保存
対策:
- 保存前に パスを 確認
- よく使う フォルダを ブックマーク
- 保存後に ファイルの 場所を 確認
自動保存との 関係
OneDriveでの 自動保存
- 自動保存が オンでも 手動保存は 有効
- 「コピーを保存」として 表示される 場合
- 元ファイルと 新ファイルの 両方が 保護
ローカル保存での 注意
- 自動保存は クラウドファイルのみ
- ローカルファイルは 手動保存が 基本
- 定期的な 保存習慣が 重要
クラウド環境での 特殊事項
OneDriveでの 表示
- 「名前を付けて保存」→「コピーを保存」
- 機能は 同じ
- クラウド同期の 考慮
SharePointでの 制限
- 権限による 保存先制限
- ファイル名の 文字制限
- バージョン履歴の 自動管理
効率的な ファイル管理術
命名規則の 確立
推奨する 命名パターン
[種類]_[日付]_[バージョン]_[状態].docx
例:企画書_2025-01-20_v1.0_修正中.docx
避けるべき 文字
- 特殊記号:/, , :, *, ?, “, <, >, |
- 全角スペース:半角アンダースコアを 推奨
- 長すぎる 名前:255文字以内
フォルダ構造の 最適化
階層的な 整理
プロジェクト名/
├── 01_企画/
├── 02_設計/
├── 03_実装/
└── 99_アーカイブ/
目的別の 分類
文書管理/
├── 作業中/
├── レビュー待ち/
├── 承認済み/
└── 配布用/
バックアップ戦略
3-2-1ルール
- 3つの コピーを 作成
- 2つの 異なる メディアに 保存
- 1つは オフサイト(クラウドなど)
定期的な 整理
- 月次での アーカイブ
- 不要ファイルの 削除
- 容量管理の 実施
高度な 活用テクニック
テンプレート化
カスタムテンプレートの 作成
- 理想的な 文書を 作成
- 「名前を付けて保存」で テンプレート形式(.dotx)で 保存
- 新規文書作成時に テンプレートを 選択
マクロとの 組み合わせ
自動保存マクロ
Sub AutoSaveWithTimestamp()
Dim fileName As String
fileName = "文書_" & Format(Now, "yyyy-mm-dd_hh-nn") & ".docx"
ActiveDocument.SaveAs2 fileName
End Sub
変更履歴の 活用
校閲モードとの 連携
- 変更履歴を 有効にして 編集
- 「名前を付けて保存」で バージョン作成
- 変更内容の 比較が 容易
まとめ
Wordの「名前を付けて保存」は、ファイル管理や 作業効率の 面で とても 重要な 機能です。
重要な ポイント
- 元ファイルを 保護しながら 新しい バージョンを 作成
- ファイル形式の 変換が 簡単
- 保存場所を 自由に 選択可能
- バックアップや バージョン管理に 最適
効果的な 活用方法
- 明確な 命名規則の 確立
- 目的に 応じた ファイル形式の 選択
- 段階的な バージョン管理
- 定期的な バックアップ
安全な ファイル管理の コツ
- 保存前の 確認習慣
- 複数の 保存先を 活用
- 定期的な 整理整頓
- チーム内での ルール統一
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