【初心者向け】Excelで重複データを探す&対処する方法|一瞬でチェック&整理!

Excel

「同じ名前や番号が2回出てくるけど、見つけにくい…」
「名簿や取引先リストで、重複をサッと見つけたい!」

Excelを使っていると、同じデータが重複して入力されてしまうことはよくあります。重複に気づかず資料を提出してしまうと、信頼性にも関わってしまうかもしれません。

この記事では、Excelで重複データを簡単に探す方法と、見つけた後の削除・抽出方法まで、実例を交えてわかりやすく解説します。

重複チェックをマスターして、正確なデータ管理を身につけましょう。

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Excelで重複を探す方法(基本編)

条件付き書式で重複を見つける方法

詳しいステップ

  1. 調べたいセル範囲を選択(例:名前リスト)
  2. 「ホーム」タブをクリック
  3. 「条件付き書式」をクリック
  4. 「セルの強調表示ルール」を選ぶ
  5. 「重複する値」をクリック
  6. 書式(色)を選んで「OK」

結果と効果

重複しているセルだけが自動で色付きになります。どのデータが重複しているかが、ひと目でわかるようになります。

条件付き書式の活用ポイント

視覚的な確認のメリット

  • すぐに問題のあるデータがわかる
  • 確認や修正作業に便利
  • 印刷してチェックする資料にも向いている

色の選択のコツ

赤色 危険や注意を表示

黄色 注目や確認が必要

緑色 正常な状態

青色 情報や補足

注意点

  • 空白も重複として判定
  • 大文字・小文字の区別はしない
  • 数字の形式違い(01と1など)に注意

並べ替えで重複を確認する方法

操作手順

  1. データ全体を選択
  2. 「データ」タブ→「並べ替え」
  3. 重複をチェックしたい列を基準にソート
  4. 同じ値が隣同士に並ぶ

メリット

  • 同じ値がまとまって見やすい
  • いくつ重複しているかがわかりやすい
  • 手動で内容を確認できる

Excelで重複データを削除する方法(応用編)

「重複の削除」機能を使う方法

詳しい操作ステップ

  1. 重複を削除したい範囲を選ぶ(表全体でもOK)
  2. 「データ」タブをクリック
  3. 「重複の削除」をクリック
  4. 基準にする列を選んで「OK」

機能の特徴

重複している行のうち、1件目以外が自動削除されます。最初に出てきたデータが残り、後から出てきた重複データが消されます。

重要な注意点

バックアップの重要性
  • 削除は元に戻せない場合がある
  • 事前にデータをコピーしてバックアップを取っておく
  • 別のシートやファイルに保存
どのデータが残るか
  • 一番上(最初)のデータが残る
  • 最新ではなく最古のデータが優先
  • 日付順で並べてから実行することをおすすめ

フィルター機能で重複を絞り込む方法

高度なフィルター

  1. 「データ」タブ→「高度なフィルター」
  2. 「重複レコードを除外する」にチェック
  3. 「OK」で重複が非表示になる

メリットと使い分け

  • 削除ではなく非表示なので安全
  • いつでも元に戻せる
  • 確認用として利用

関数で重複チェックする方法(関数編)

COUNTIF関数で重複を見分ける方法

基本的な関数

=COUNTIF(A:A, A2)>1

関数の説明

COUNTIF(A:A, A2) A列全体でセルA2と同じ値を数える

>1 1より多い(つまり2個以上)かどうか

TRUE(重複あり)かFALSE(なし)で表示

応用例:別列に「重複」と表示

=IF(COUNTIF(A:A, A2)>1, "重複", "")

この関数を使うと、判定結果がひと目でわかるチェック列を作れます。

より詳しい関数活用

複数列での重複チェック

名前と電話番号の組み合わせ
=COUNTIFS(A:A, A2, B:B, B2)>1
説明

COUNTIFS関数 複数の条件を同時にチェック

A:A, A2 A列(名前)がA2と同じ

B:B, B2 B列(電話番号)がB2と同じ

両方が同じ場合のみカウント

重複の個数を数える

=COUNTIF(A:A, A2)

この関数では、その値が全部で何個あるかがわかります。

条件付き重複チェック

特定の条件を加えた重複

=IF(AND(COUNTIF(A:A, A2)>1, B2="東京"), "東京内の重複", "")

このように、特定の地域や分類内での重複もチェックできます。

実例:顧客名簿の重複確認

元データ(A列)

項目
氏名田中一郎
氏名鈴木花子
氏名田中一郎
氏名山田太郎

条件付き書式で色を付けると…

結果

田中一郎が2か所赤色に強調され、重複がひと目瞭然!

具体的な確認方法

  1. 重複したデータが赤く表示
  2. 何個重複しているか数を数える
  3. どちらが正式なデータか確認
  4. 必要によって手動で修正

より複雑な例:複数項目での重複

データの例

名前電話番号住所
鈴木太郎090-1234-5678東京
田中花子080-9876-5432大阪
鈴木太郎090-1234-5678東京
山田次郎070-1111-2222名古屋

関数でのチェック

=IF(COUNTIFS(A:A, A2, B:B, B2, C:C, C2)>1, "全項目重複", "")

これで、名前・電話番号・住所がすべて重複しているデータを見つけられます。

よくある質問と解決策

空白も「重複」としてカウントされる?

答え

はい、空白セルが複数あると、条件付き書式では同じ値とみなされます。

対処法

  1. 事前に空白セルを除去
  2. フィルター機能で「空白ではない」条件を追加
  3. 関数で空白を除外
=IF(AND(A2<>"", COUNTIF(A:A, A2)>1), "重複", "")

複数列を比較して重複を探したい

答え

「重複の削除」や関数で列を結合して比較すると対応できます。

具体的な方法

列を結合して重複チェック
=COUNTIF(A:A&B:B, A2&B2)>1
COUNTIFS関数で複数条件
=COUNTIFS(A:A, A2, B:B, B2)>1
補助列を作成
  1. C2セルに=A2&B2を入力
  2. C列で重複チェックを実行

1番目ではなく最新のデータを残したい

答え

日付列で並べ替えしてから、重複削除を実行します。

手順

  1. 日付列で降順(新しい順)に並べ替え
  2. 重複の削除を実行
  3. 最新のデータが1番上になるので残る

重複したデータを別のシートに抜き出したい

答え

フィルター機能や関数を組み合わせて別シートにコピーできます。

手順

  1. 重複判定の関数列を追加
  2. 「重複」と表示された行をフィルター
  3. 表示されたデータを選択してコピー
  4. 別シートに貼り付け

より高度な重複処理テクニック

条件付き重複削除

特定の条件での重複

  • 同じ支社内での重複のみ対象
  • 特定の期間内のデータのみ
  • 分類やステータスでの絞り込み

例:同じ顧客の同じ月の注文重複

=COUNTIFS(A:A, A2, MONTH(C:C), MONTH(C2))>1

マクロを使った自動重複処理

基本的なマクロ

Sub RemoveDuplicates()
    Range("A1:C100").RemoveDuplicates Columns:=1, Header:=xlYes
End Sub

注意点

  • マクロは元に戻せない
  • 十分なテストが必要
  • データのバックアップは必ず

ピボットテーブルでの重複分析

ピボットテーブルの活用

  1. データをピボットテーブルに変換
  2. 重複したい項目を行ラベルに設定
  3. 数の集計で重複数を確認

メリット

  • 重複状況が全体的に把握
  • どのデータが一番重複しているかわかる
  • 分類別の重複状況も分析

効率的な重複チェックのワークフロー

作業前の準備

必須の準備作業

  1. 必ずデータのバックアップを作成
  2. 重複チェックの目的を明確化
  3. どのデータを残すかのルールを決める

データの整理

  1. 不要な空白行や列を削除
  2. データの形式を統一
  3. 並べ替えの基準を決定

効率的な作業順序

ステップ1:全体確認

  1. データを整理して並べ替え
  2. まず条件付き書式で全体を確認

ステップ2:詳細分析

  1. 必要によって関数で詳しく調査
  2. 複数条件での重複確認

ステップ3:処理実行

  1. 適切な方法で処理
  2. 結果の確認とバックアップ更新

よくあるトラブルと対処法

条件付き書式が効かない

原因と対処法

セル形式の違い 数値と文字列が混在している場合は、形式を統一する

空白の扱い 空白セルも重複として扱われるため、事前に除去する

範囲の設定ミス 選択範囲を確認し直す

重複削除で予期しないデータが消えた

原因と対処法

並べ替えの問題 削除前にデータを適切に並べ替えていない

列の選択ミス 重複判定に使う列を間違えている

バックアップの復元 事前のバックアップから復元する

関数の結果がおかしい

原因と対処法

相対参照と絶対参照 範囲指定で$記号を適切に使う

データ型の違い 数値と文字列、日付形式の統一

関数の構文ミス 関数の書き方を確認し直す

まとめ

Excelでの重複チェックは、リスト管理やミス防止のために欠かせない作業です。

主な方法の使い分け

目的別の最適な方法

  • 視覚的に探す条件付き書式
  • 一括削除したい重複の削除機能
  • 判定だけしたいCOUNTIF関数
  • 複数条件COUNTIFS関数

実践的な活用のコツ

安全な作業のために

  1. 必ずデータのバックアップを作成
  2. 重複チェックの目的を明確化
  3. どのデータを残すかのルールを決める
  4. 段階的に作業を進める

効率性の向上

  1. テンプレート化でルーチン作業を短縮
  2. チーム内での手順統一
  3. 関数やマクロの共有

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