「数字が並んでいて分かりづらい…」
「会議で使える資料をもっと見やすくしたい」
そんな悩みを持つ人におすすめなのが、Excel(エクセル)のグラフ機能です。
Excelのグラフは、データを一目で理解できるように視覚化してくれる便利なツールです。
今回は、パソコンが得意でない人でも、すぐに使えるグラフ作成の手順と、見やすく仕上げるためのコツを分かりやすく解説します。
グラフが必要な理由

データの視覚化メリット
- 数値の傾向が瞬時に把握できる
- 比較が簡単になる
- 聞き手の理解度が向上する
- 印象に残りやすい資料が作れる
ビジネスでの活用場面
- 月次売上報告
- 予算実績の比較
- 顧客満足度の推移
- 商品別の売上分析
Excelグラフの基本的な作り方(ステップ式で解説)
ステップ1:データを用意する
まずは、グラフにしたいデータを表形式で入力します。
たとえば「売上金額」「日付」「商品名」などを列にして入力すると分かりやすいです。
データ作成のポイント
- 1行目に項目名(見出し)を入れる
- 数値データは数字として入力
- 空白行は作らない
- データの単位を統一する
実例
月 | 売上(円) |
---|---|
1月 | 120,000 |
2月 | 150,000 |
3月 | 130,000 |
ステップ2:データを選択する
表の範囲をドラッグして選択します。
選択のコツ
- 項目名も含めて選択
- タイトルや合計行は含めない
- 連続した範囲を選ぶ
選択方法
- 左上のセル(A1)をクリック
- 右下のセル(B4)までドラッグ
- 選択範囲が青くハイライトされる
ステップ3:「挿入」タブをクリック
Excelの上部にあるメニューから「挿入」を選び、「グラフ」グループの中から目的のグラフの種類を選びます。
操作手順
- 上部リボンの「挿入」タブをクリック
- 「グラフ」グループを確認
- 使いたいグラフの種類をクリック
ステップ4:グラフを選ぶ
目的に応じて最適なグラフタイプを選択します。
主要なグラフの種類
棒グラフ(縦棒・横棒)
- 用途: 比較に最適
- 適用例: 部署別売上、商品別販売数
折れ線グラフ
- 用途: 時間の経過を見たいとき
- 適用例: 月別売上推移、株価変動
円グラフ
- 用途: 構成比を見せたいとき
- 適用例: 市場シェア、予算配分
選んだ瞬間にグラフが作成されます。
実例:月別売上のグラフを作る

具体的な作成手順
1月〜3月の売上データを元に、棒グラフを作ってみましょう。
- 表を選択(A1:B4の範囲)
- 「挿入」→「縦棒グラフ」をクリック
- 売上の変化が一目で分かるグラフが表示される
完成イメージ
- 1月: 12万円(短い棒)
- 2月: 15万円(一番長い棒)
- 3月: 13万円(中間の長さ)
この視覚的な違いで、2月が最も売上が良かったことが瞬時に理解できます。
グラフを見やすく整えるコツ
タイトルをつける
設定方法
- グラフを選択
- グラフ上部の「グラフタイトル」をクリック
- 「月別売上推移」など分かりやすいタイトルを入力
効果的なタイトルのコツ
- 何のデータかを明確に
- 期間や対象を含める
- 簡潔で分かりやすく
凡例を調整する
凡例の役割
どのデータが何を意味しているのか分かるようにする重要な要素です。
調整方法
- グラフを選択
- 右上の「+」マークをクリック
- 「凡例」にチェックを入れる
- 位置を「下」「右」から選択
色を調整する
色の効果
色のバリエーションで項目を区別し、見やすさを向上させます。
変更方法
- 棒グラフの棒をクリック
- 右クリック → 「データ系列の書式設定」
- 「塗りつぶし」で好みの色を選択
色選びのポイント
- 重要なデータは目立つ色
- 関連するデータは同系色
- 3〜4色程度に抑える
データラベルを追加する
データラベルの効果
棒や線の上に数値を表示して、より正確に情報を伝えられます。
追加方法
- グラフを選択
- 右上の「+」マークをクリック
- 「データラベル」にチェック
- 「外側」または「内側」を選択
グラフの種類別詳細ガイド

棒グラフの活用
縦棒グラフ
- 項目名が短い場合に最適
- 5〜10項目程度がベスト
- 値の大小関係を強調
横棒グラフ
- 項目名が長い場合に適している
- 多数の項目を表示したい場合
- ランキング表示に効果的
折れ線グラフの活用
基本的な使い方
- 時系列データに最適
- トレンドの把握が容易
- 複数系列の比較可能
効果的な表示方法
- データポイントを明確に表示
- 線の太さを調整
- グリッドラインで読み取りやすく
円グラフの活用
適用場面
- 全体に対する割合表示
- 構成要素が5〜7個程度
- パーセンテージの視覚化
見やすくするコツ
- 最大の項目を12時から開始
- データラベルに%表示
- 項目数を適切に絞る
よくある疑問とその答え
どのグラフを選べばいいか分かりません
目的によって使い分けましょう:
- 「比べたい」: 棒グラフ
- 「推移を見たい」: 折れ線グラフ
- 「割合を示したい」: 円グラフ
- 「関係性を見たい」: 散布図
複数のデータを同時にグラフにできますか?
はい、複合グラフを使えば可能です:
作成方法
- 複数列のデータを選択
- 基本のグラフを作成
- データ系列を右クリック
- 「グラフの種類の変更」を選択
- 異なるグラフタイプを設定
活用例
- 売上(棒グラフ)と利益率(折れ線グラフ)
- 売上高(棒グラフ)と前年比(折れ線グラフ)
グラフが思ったように表示されない
よくある原因と対策
データの選択範囲が不適切
- 項目名を含めて正確に選択
- 空白行を除外
データの形式が不統一
- 数値データを確認
- 文字列と数値の混在を避ける
グラフ作成の応用テクニック

動的グラフの作成
テーブル機能の活用
- データをテーブル化(Ctrl + T)
- テーブルからグラフを作成
- データ追加時に自動更新
グラフのデザイン向上
スタイルの統一
- 「グラフのデザイン」タブを使用
- 会社カラーに合わせた色選択
- フォントサイズの調整
3D効果の活用
- 立体的な表現で印象アップ
- ただし読み取りやすさを優先
- プレゼンテーション用途に最適
グラフ作成のベストプラクティス
データ準備の重要性
事前チェックポイント
- データの正確性確認
- 単位の統一
- 欠損値の処理
- 外れ値の検討
聞き手に配慮したデザイン
アクセシビリティの考慮
- 色だけに頼らない情報伝達
- 十分なコントラスト
- 適切な文字サイズ
情報の整理
- 重要な情報を強調
- 不要な要素を削除
- シンプルで分かりやすく
まとめ
Excelのグラフ機能は、誰でもすぐに使える強力なビジュアルツールです。
重要なポイント
- 適切なデータ準備
- 目的に応じたグラフタイプの選択
- 見やすさを重視したデザイン調整
- 聞き手の立場に立った情報整理
活用のメリット
- 正確なデータを分かりやすく伝達
- 日常業務や資料作成の効率化
- 聞き手の理解度向上
- 説得力のあるプレゼンテーション
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