「最近パソコンの動きが遅い…」
「変な広告が出るようになった…」
そんなときにまず気になるのがウイルス感染です。
でも、実際にウイルスチェックをしようとすると、
- 「ウイルスチェックってどうやるの?」
- 「無料でできる方法はある?」
- 「どのくらい時間がかかるの?」
と悩む人も多いのではないでしょうか。
この記事では、
- Windowsに最初から入っているウイルスチェックの使い方
- 無料でできる追加の対策方法
- ウイルスが見つかったときの対処法
を初心者向けにやさしく解説します。
これを読めば、自分のPCが安全かどうか簡単に確認できるようになりますよ。
Windowsには標準でウイルス対策が入っている

Windowsセキュリティ(Windows Defender)とは
Windows 10 や Windows 11 には、最初から**「Windows セキュリティ」**(旧Windows Defender)が搭載されています。
これは Microsoft が無料で提供している本格的なウイルス対策ソフトで、以下のような機能があります:
- リアルタイム保護:ファイルのダウンロードや実行時に自動チェック
- 定期スキャン:定期的にPC全体をチェック
- ファイアウォール:外部からの不正アクセスを防ぐ
- フィッシング対策:偽サイトへのアクセスを警告
つまり、追加のウイルスソフトを買わなくても、基本的なウイルスやマルウェアからは守れる仕組みになっています。
実際の防御力はどうなの?
独立機関のテストでは、Windowsセキュリティは有料ソフトと同等の検出率を記録しています。普通に使う分には十分な性能があると言えるでしょう。
簡単にウイルスチェックする方法
クイックスキャンの手順
最も簡単な方法は「クイックスキャン」です。よく使われるフォルダを素早くチェックできます。
Windows 11の場合
- スタートメニュー(Windowsマーク)をクリック
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Windows セキュリティ」を選択
- 「ウイルスと脅威の防止」を開く
- 「クイックスキャン」をクリック
Windows 10の場合
- スタートメニューをクリック
- 「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows セキュリティ」を選択
- 「ウイルスと脅威の防止」を開く
- 「クイックスキャン」をクリック
これだけでPC内のファイルをすぐにチェックできます。通常は5〜10分程度で完了します。
検索から直接アクセスする方法
もっと簡単な方法もあります:
- スタートメニューをクリック
- 「Windows セキュリティ」と入力
- 表示されたアプリをクリック
- 「ウイルスと脅威の防止」を選択
この方法なら、設定画面を経由せずに直接アクセスできます。
より詳しくチェックしたいときの方法
フルスキャンの使い方
クイックスキャンで問題が見つかったり、より詳しく調べたいときは「フルスキャン」を使います。
- 「ウイルスと脅威の防止」画面で「スキャンのオプション」をクリック
- 以下から選択:
- フルスキャン:すべてのファイルとプログラムを確認(1〜3時間)
- カスタムスキャン:特定のフォルダだけを確認
- Windows Defender オフラインスキャン:PCを再起動して外部からチェック
それぞれの特徴
フルスキャン
- 所要時間:1〜3時間(PCの性能とファイル数による)
- 対象:PC内のすべてのファイル
- おすすめ:月に1回程度の定期チェック
カスタムスキャン
- 所要時間:数分〜数十分
- 対象:指定したフォルダのみ
- おすすめ:怪しいファイルをダウンロードしたフォルダをチェック
Windows Defender オフラインスキャン
- 所要時間:15〜30分
- 対象:システムファイルも含む徹底チェック
- おすすめ:感染が疑われるとき
スキャン中の注意点
スキャン中は以下の点に注意しましょう:
- PCの動作が重くなる:他の作業は控えめに
- 電源を切らない:途中で止めると不完全になる
- 定期的にチェック:進行状況を確認
無料でできる追加のウイルスチェック
セカンドオピニオンとして使える理由
「Windowsセキュリティだけだと不安」という人は、無料の追加スキャンツールを使うのも効果的です。
なぜなら、
- 検出方法が異なる:異なるエンジンで見つからなかった脅威を発見
- 専門特化:特定の種類のマルウェアに強い
- 最新脅威対応:新しい脅威により早く対応
といった理由があるからです。
おすすめの無料ツール
Malwarebytes(マルウェアバイト)
- 特徴:広告系マルウェアや不要ソフトの検出に強い
- 無料版:手動スキャンのみ
- 使い方:公式サイトからダウンロード→インストール→スキャン実行
- 所要時間:30分〜1時間
ESET オンラインスキャナ
- 特徴:ソフトをインストールせず、ブラウザ経由でチェック
- 対象:PC全体
- 使い方:公式サイトにアクセス→ブラウザでスキャン開始
- 所要時間:1〜2時間
Avast One(無料版)
- 特徴:総合的なセキュリティ機能
- 無料版:基本的なウイルススキャン
- 使い方:公式サイトからダウンロード→インストール→スキャン
- 所要時間:30分〜1時間
使用時の注意点
複数のウイルスソフトを同時に「常駐」させると、
- 動作が重くなる
- 誤検知が増える
- お互いを脅威と判断する
といった問題が起こります。
そのため、追加ツールは「スキャンのみ」で使い、常駐機能は切っておくのがおすすめです。
ウイルスが見つかったときの対処法
基本的な対処手順
ウイルスが見つかったら、以下の順番で対処しましょう:
1. まず落ち着く
- 慌てない:すぐにPCが壊れるわけではない
- ネットワークを切断:感染拡大を防ぐため
- 他の作業を停止:重要なファイルを開かない
2. Windowsセキュリティの指示に従う
見つかった脅威に対して、以下のいずれかを選択:
- 削除:完全に取り除く(推奨)
- 隔離:安全な場所に移動
- 許可:問題ないと判断した場合のみ
3. 念のため追加対策
- 不要なプログラムをアンインストール
- ブラウザの拡張機能をチェック
- 一時ファイルを削除
パスワード変更が必要な場合
以下の症状があるときは、パスワード変更を検討しましょう:
- 個人情報を入力したサイトで感染
- キーロガー(キー入力を記録するウイルス)が発見
- オンラインバンキングを使用していた
- SNSやメールのアカウントに異常
変更すべきパスワード一覧
- メールアカウント
- SNSアカウント
- オンラインバンキング
- ショッピングサイト
- 会社のシステム
システムの復元を使う方法
深刻な感染の場合、システムの復元も有効です:
- スタートメニュー→「復元ポイントの作成」を検索
- 「システムの復元」をクリック
- 感染前の日付を選択
- 復元を実行
ただし、この方法は最新のファイルが失われる可能性があるため、最後の手段として考えてください。
定期的なウイルスチェックの重要性

なぜ定期チェックが必要なのか
ウイルスは毎日新しいものが作られているため、定期的なチェックが欠かせません。
- 新しい脅威の発見:最新のウイルス定義で検出
- 潜伏期間の脅威:すぐに症状が出ないウイルスもある
- システムファイルの破損チェック:ウイルス以外の問題も発見
推奨スケジュール
毎日(自動)
- リアルタイム保護:Windowsセキュリティが自動実行
- 定期スキャン:軽いチェックを自動実行
週1回(手動)
- クイックスキャン:手動で実行
- Windows Update:セキュリティパッチの適用
月1回(手動)
- フルスキャン:PC全体の徹底チェック
- 追加ツールでのスキャン:セカンドオピニオンとして
自動スキャンの設定方法
Windowsセキュリティの自動スキャンを設定するには:
- 「ウイルスと脅威の防止」画面を開く
- 「ウイルスと脅威の防止の設定」をクリック
- 各項目を「オン」に設定:
- リアルタイム保護
- クラウド提供の保護
- 自動サンプル送信
よくある質問と解決法

Q1: スキャンに時間がかかりすぎる
A: 以下を試してみてください:
- 他のプログラムを終了:CPUの負荷を減らす
- 電源設定を変更:高性能モードに切り替え
- 不要ファイルを削除:スキャン対象を減らす
Q2: 誤検知かもしれない
A: 以下で判断しましょう:
- VirusTotal:オンラインで複数エンジンでチェック
- ファイルの出所:信頼できるソースからダウンロードしたか
- 他のツール:別のウイルスソフトでも確認
Q3: PCが重くなった
A: 以下を確認してください:
- スキャン中ではないか:バックグラウンドで実行中
- リアルタイム保護の設定:除外設定を見直す
- メモリ使用量:タスクマネージャーで確認
Q4: 古いPCでも使える?
A: Windowsセキュリティは軽量設計ですが、以下の点に注意:
- Windows 10/11:公式サポート対象
- メモリ不足:4GB以上推奨
- ストレージ容量:十分な空き容量が必要
まとめ:Windowsのウイルスチェックのポイント
チェック項目 | 方法 | 頻度 |
---|---|---|
基本的な保護 | Windowsセキュリティの「クイックスキャン」 | 週1回 |
詳細チェック | 「フルスキャン」や「オフラインスキャン」 | 月1回 |
追加チェック | Malwarebytes、ESETなど無料ツール | 月1回 |
感染時の対処 | 削除・隔離→パスワード変更→システム復元 | 必要時 |
覚えておきたいポイント
- Windowsセキュリティは無料で高性能:追加ソフトは必須ではない
- 定期的なチェックが重要:新しい脅威に対応するため
- 複数ツールの併用は注意:常駐させず、スキャンのみで使用
- 感染時は慌てず対処:削除→パスワード変更→システムチェック
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