ちょっとしたメモ書きやテキスト編集に便利なWindowsの「メモ帳」。
長時間使うと、白い背景がまぶしくて目が疲れやすいと感じる方も多いのではないでしょうか?
実際に多くのユーザーが感じている悩みがあります:
「長時間のコーディングで目が疲れる」
「夜間作業で画面の明るさが気になる」
「システム全体はライトモードのままで、メモ帳だけダークにしたい」
「Windows 10から11にしたけど、メモ帳の設定方法がわからない」
「設定したはずなのにダークモードにならない」
この記事では、Windows 11でメモ帳をダークモードにする方法から、カスタム設定、トラブルシューティングまで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
Windows 11メモ帳の新機能とダークモード対応

メモ帳の進化の歴史
従来のメモ帳(Windows 10以前)
- 白背景固定で設定変更不可
- 基本的なテキスト編集機能のみ
- エンコーディングの制限
- 単一ウィンドウでの作業
Windows 11の新しいメモ帳
- ダークモード対応
- タブ機能でマルチファイル編集
- 改良されたフォント表示
- UTF-8デフォルト対応
- 検索・置換機能の強化
- 自動保存機能
ダークモード対応の背景
健康面での配慮
- 長時間作業による眼精疲労の軽減
- ブルーライトによる影響の低減
- 暗い環境での視認性向上
- 集中力の向上
ユーザビリティの向上
- 現代的なUIデザインとの統一
- 他のアプリケーションとの視覚的一貫性
- エネルギー効率の改善(有機ELディスプレイ)
メモ帳をダークモードにする方法

方法1:システム全体のダークモードを有効にする
Windows 11での設定手順
- スタートボタンをクリック
- 「設定」アプリを開く(歯車アイコン)
- 左側のメニューから「個人用設定」を選択
- 「色」をクリック
- 「モードを選択」セクションで「ダーク」を選択
この方法のメリット
- システム全体が統一されたダークテーマになる
- メモ帳以外のアプリも同時にダークモードになる
- 設定が簡単で確実
- Microsoft Office、Edge、エクスプローラーなども連動
注意点
- すべてのアプリがダークモードになるため、用途によっては不便
- 印刷を前提とした文書作成時は見た目が変わる
- 一部の古いアプリケーションは対応していない場合がある
方法2:メモ帳のみダークモードにする(個別設定)
詳細な設定手順
- スタートメニューから「メモ帳」を検索・起動
- メモ帳ウィンドウの右上にある「設定」アイコン(歯車マーク)をクリック
- 「アプリのテーマ」セクションを確認
- 以下の3つの選択肢から選択:
- ライト:常に白背景
- ダーク:常に黒背景
- システム設定に従う:Windowsの設定と連動
この方法のメリット
- システム全体の設定を変更せずにメモ帳のみカスタマイズ
- 他のアプリケーションに影響を与えない
- 作業内容に応じて柔軟に変更可能
- 細かい調整が可能
設定オプションの詳細
アプリのテーマ選択肢の詳しい説明
設定項目 | 動作 | 適用場面 |
---|---|---|
ライト | 常に白背景・黒文字 | 印刷文書の作成、明るい環境での作業 |
ダーク | 常に黒背景・白文字 | プログラミング、夜間作業、目の疲労軽減 |
システム設定に従う | Windows設定と連動 | 時間帯で自動切り替えしたい場合 |
メモ帳のダークモード詳細設定
フォントとカラーのカスタマイズ
フォント設定の変更
- メモ帳の「書式」メニューをクリック
- 「フォント」を選択
- 以下の項目を調整:
- フォント名(推奨:Consolas、Cascadia Code、游ゴシック)
- フォントサイズ(推奨:11-14pt)
- 文字セット(通常は日本語)
ダークモード用推奨フォント
- Cascadia Code:Microsoftの開発者向けフォント、プログラミングに最適
- Consolas:等幅フォント、コード編集に人気
- JetBrains Mono:第三者製だが人気の開発者向けフォント
表示設定の最適化
行番号表示(将来の機能) 現在のメモ帳には行番号表示機能はありませんが、「表示」メニューから以下の設定が可能:
- ステータスバーの表示/非表示
- 改行の自動換行
- フォントの拡大/縮小
印刷設定との関係 ダークモードでの編集時も、印刷は通常通り黒文字・白背景で出力されます。
メモ帳が最新版であることの確認
Microsoft Storeでの更新確認
手動での更新確認手順
- スタートメニューから「Microsoft Store」を開く
- 右上のユーザーアイコンをクリック
- 「ダウンロードと更新」を選択
- 「更新プログラムを取得」をクリック
- メモ帳のアップデートがあれば自動でダウンロード・インストール
自動更新の設定確認
- Microsoft Storeの右上メニューから「設定」
- 「アプリの更新」で「自動的にアプリを更新する」が有効になっているか確認
バージョン確認方法
現在のメモ帳のバージョン確認
- メモ帳を起動
- 右上の「設定」アイコンをクリック
- 「このアプリについて」を選択
- バージョン情報を確認
最新バージョンの特徴
- ダークモード対応(バージョン11.2110以降)
- タブ機能(バージョン11.2203以降)
- 改良された検索機能
- 自動保存機能の強化
トラブルシューティング

ダークモードが適用されない場合
問題1:設定変更後も白背景のまま
原因と対処法
1. 設定の反映遅延
- メモ帳を完全に終了(タスクマネージャーで確認)
- しばらく待ってから再起動
- 必要に応じてPC再起動
2. キャッシュの問題
- Windows + R → %localappdata%
- Microsoft\Windows\Explorer フォルダーで
- iconcache*.db ファイルを削除(安全な場合のみ)
3. ユーザープロファイルの問題
- 別のユーザーアカウントでテスト
- 問題が解決すれば、プロファイル修復が必要
問題2:設定メニューに「アプリのテーマ」がない
原因と対処法
1. メモ帳のバージョンが古い
- Microsoft Storeでの強制更新
- Windows Updateの実行
- 最悪の場合、メモ帳の再インストール
2. Windows 11のビルドが古い
- 設定 → Windows Update → 更新プログラムの確認
- 最新の累積更新プログラムをインストール
3. システムファイルの破損
- 管理者権限でコマンドプロンプトを起動
- sfc /scannow を実行
- DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
問題3:ダークモードが不完全(一部だけ黒い)
対処法
1. 描画の更新問題
- ウィンドウサイズを変更
- 最小化→復元の操作
- フォント設定の再適用
2. グラフィックドライバーの問題
- デバイスマネージャーで最新ドライバーに更新
- 製造元の公式サイトから直接ダウンロード
3. 互換性モードの確認
- メモ帳のショートカット右クリック → プロパティ
- 互換性タブで不要な設定を削除
パフォーマンスの問題
メモ帳の動作が重い場合
最適化方法
1. 開いているタブ数の確認
- 不要なタブを閉じる
- 大きなファイルの分割検討
2. システムリソースの確認
- タスクマネージャーでメモリ使用量確認
- 他のアプリケーションの終了
3. ファイルサイズの制限
- 数百MB以上のファイルは専用エディタを使用
- テキストファイルの分割を検討
他のテキストエディタとの比較
代替アプリケーションの検討
Visual Studio Code
- 豊富なダークテーマ
- 高度な編集機能
- プログラミング特化
- やや重い
Notepad++
- 軽量で高機能
- 豊富なプラグイン
- 構文ハイライト
- Windows標準ではない
Windows Terminal + vim/nano
- コマンドライン環境
- 高度なカスタマイズ
- 学習コストが高い
- 上級者向け
メモ帳を選ぶべき場面
メモ帳が最適な用途
- 簡単なメモ書き
- 設定ファイルの編集
- ログファイルの確認
- 軽量なテキスト処理
- Windowsで確実に動作することが重要な場合
カスタマイズの応用技術

レジストリによる詳細設定
注意:レジストリ編集は上級者向けです。必ずバックアップを取ってから実行してください。
メモ帳の設定保存場所
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Notepad
主要な設定項目:
- lfFaceName:フォント名
- iPointSize:フォントサイズ(デシポイント単位)
- fWrap:右端での折り返し設定
- fStatusBar:ステータスバー表示
ショートカットキーの活用
便利なキーボードショートカット
操作 | ショートカット | 説明 |
---|---|---|
新しいタブ | Ctrl + N | 新規ファイル作成 |
ファイルを開く | Ctrl + O | 既存ファイルを開く |
保存 | Ctrl + S | 現在のファイルを保存 |
検索 | Ctrl + F | テキスト検索 |
置換 | Ctrl + H | テキスト置換 |
すべて選択 | Ctrl + A | 全文選択 |
拡大 | Ctrl + Plus | フォントサイズ拡大 |
縮小 | Ctrl + Minus | フォントサイズ縮小 |
元のサイズ | Ctrl + 0 | デフォルトサイズに戻す |
まとめ
Windows 11メモ帳ダークモード設定の要点
設定方法 | 対象範囲 | 設定場所 | 推奨度 |
---|---|---|---|
システム全体 | 全アプリ | 設定 → 個人用設定 → 色 | ★★★ |
メモ帳個別 | メモ帳のみ | メモ帳の設定メニュー | ★★★ |
時間帯連動 | 自動切り替え | システム設定と連動 | ★★ |
効果的な活用ポイント
- プログラミング作業:ダークモードで集中力アップ
- 夜間作業:目の疲労軽減で長時間作業が可能
- マルチディスプレイ環境:各画面の用途に応じて使い分け
- 健康面への配慮:ブルーライト軽減とエルゴノミクス
設定時の注意事項
- 最新版のメモ帳であることを確認
- 他のアプリケーションとの一貫性を考慮
- 印刷時の見た目との違いを理解
- 個人の作業環境と視覚的好みに合わせて調整
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