「Windowsを起動したら画面が真っ暗…」 「カーソルだけ見えるけど、何もできない」
こんなトラブルに遭遇して焦った経験はありませんか?
パソコンの画面が突然真っ暗になる原因は色々ありますが、落ち着いて一つずつ試せば多くの場合は自力で解決できます。
この記事では、初心者の方でもできるように、Windowsで画面が真っ暗になったときの原因と対処法をわかりやすく紹介します。
画面が真っ暗になる主な原因

症状別の分類
まず、あなたの症状がどれに当てはまるかを確認してみましょう。
パターン1:完全に真っ暗
- 電源ランプは点いているが画面に何も映らない
- マウスカーソルも見えない
- キーボードを押しても反応がない
パターン2:カーソルだけ見える
- 画面は真っ黒だが、マウスカーソルは動く
- キーボードに反応することがある
- 時々「読み込み中」のアイコンが表示される
パターン3:ログイン後に真っ暗
- ログイン画面は正常に表示される
- パスワードを入力した後、デスクトップが真っ暗になる
- タスクバーが表示されない
よくある原因
ソフトウェア関連の問題:
- Windowsエクスプローラーの停止:デスクトップを管理するプログラムが止まっている
- グラフィックドライバーの不具合:画面表示を担当するソフトウェアの問題
- Windows更新プログラムの失敗:アップデート中にエラーが発生
- ウイルスやマルウェア:悪意のあるソフトウェアによる影響
ハードウェア関連の問題:
- モニターケーブルの接触不良:ディスプレイとパソコンの接続に問題
- グラフィックボードの故障:画面出力装置の物理的な故障
- メモリやマザーボードの不具合:パソコン内部の部品の問題
- 電源ユニットの劣化:十分な電力が供給されていない
症状の特徴
音や振動で判断:
- 起動音やファンの音がする:システムは動いている可能性が高い
- 全く音がしない:電源やハードウェアの問題かもしれない
- 異音がする:ハードディスクやファンの故障の可能性
ランプの状態で判断:
- 電源ランプが点灯:電源は正常に供給されている
- HDDアクセスランプが点滅:システムは動作している
- 全てのランプが消灯:電源まわりの問題
すぐ試せる対処法

1. エクスプローラーを再起動(黒画面+カーソルが動く場合)
これは最も効果的で簡単な方法の一つです。
手順:
- Ctrl + Shift + Esc を同時に押す
- タスクマネージャーが開いたら成功
- 「ファイル」メニューをクリック
- 「新しいタスクの実行」を選択
explorer.exe
と入力してEnterキーを押す
別の方法:
- Ctrl + Alt + Delete を押す
- 「タスクマネージャー」を選択
- 上記と同じ手順を実行
うまくいかない場合:
- キーボードを変えて試す
- USBキーボードを使っている場合は、PS/2キーボードに変更
- 少し時間を置いてから再度試す
2. システムの強制再起動
安全な再起動方法:
- Ctrl + Alt + Delete を押す
- 青い画面(セキュリティ画面)が表示されたら成功
- 右下の電源アイコンをクリック
- 「再起動」を選択
強制終了が必要な場合:
- 電源ボタンを 5秒以上長押し
- パソコンが完全に停止するまで待つ
- 10秒ほど待ってから電源ボタンを押して再起動
注意点:
- 強制終了は最後の手段として使用
- 作業中のデータが失われる可能性あり
- 頻繁に行うとシステムに悪影響
3. 外部ディスプレイやケーブルの確認
ノートパソコンの場合:
- Fn + F4(または F8、F7など)を押す
- 機種により異なるため、ディスプレイマークのあるキーを探す
- 外部モニターに出力が切り替わっていないか確認
- 何回か押して、内蔵ディスプレイに戻す
デスクトップパソコンの場合:
- モニターケーブルを一度抜いて挿し直す
- HDMI、VGA、DVI など別のケーブルに変更
- 可能であれば別のモニターで試す
- グラフィックボードがある場合は、マザーボード直結でも試す
確認ポイント:
- ケーブルがしっかり接続されているか
- モニターの電源が入っているか
- モニターの入力切替が正しいか
- ケーブルに損傷がないか
4. ディスプレイ設定のリセット
Windows 10/11の場合:
- Windows + P を押す
- 矢印キーで「PC画面のみ」を選択
- Enterキーを押す
この方法で、複数ディスプレイ設定が原因の問題を解決できることがあります。
それでも直らないときの対処

セーフモードで起動してみる
セーフモードは、最低限の機能だけでWindowsを起動する特別なモードです。
自動修復画面を出す方法:
- 電源を入れてWindowsロゴが出たら、すぐに電源ボタンを長押しして強制終了
- これを 3回繰り返す
- 4回目の起動で自動的に修復画面(青い画面)が表示される
セーフモード起動手順:
- 「トラブルシューティング」をクリック
- 「詳細オプション」をクリック
- 「スタートアップ設定」をクリック
- 「再起動」ボタンをクリック
- 再起動後に表示される番号で「4」(セーフモード)を押す
セーフモードで起動できた場合の対処:
- 最近インストールしたソフトウェアをアンインストール
- グラフィックドライバーを更新または再インストール
- ウイルススキャンを実行
- システムの復元を試す
システムの復元を実行
手順:
- セーフモードで起動
- スタートメニューから「システムの復元」を検索
- 問題が発生する前の復元ポイントを選択
- 復元を実行
注意点:
- 復元ポイント作成後にインストールしたソフトは削除される
- 個人ファイル(文書、写真など)は影響を受けない
- 時間がかかる場合があるため、電源を切らずに待つ
コマンドプロンプトでの修復
アクセス方法:
- 自動修復画面で「詳細オプション」
- 「コマンドプロンプト」を選択
試すコマンド:
システムファイルの修復:
sfc /scannow
ディスクの修復:
chkdsk C: /f /r
Windowsイメージの修復:
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
高度なトラブルシューティング

ドライバーの問題を解決
デバイスマネージャーでの確認:
- セーフモードで起動
- 「デバイスマネージャー」を開く
- 「ディスプレイアダプター」を展開
- 黄色い警告マークがないか確認
- 問題があるドライバーを右クリック→「削除」
- 再起動してドライバーを再インストール
BIOS/UEFI設定の確認
アクセス方法:
- パソコン起動時に F2、F12、Delete キーなどを連打
- メーカーにより異なる
- BIOS/UEFI設定画面に入る
確認項目:
- 内蔵グラフィックの有効/無効設定
- セキュアブートの設定
- 起動順序の確認
- ハードウェア診断機能の実行
ハードウェア故障の可能性
故障のサイン
以下の症状がある場合、ハードウェア故障の可能性があります:
グラフィック関連:
- 画面にノイズや線が表示される
- 色がおかしい
- 画面がちらつく
メモリ関連:
- ブルースクリーンが頻発
- 動作が異常に重い
- アプリケーションが頻繁にクラッシュ
ストレージ関連:
- 異音がする
- 起動に異常に時間がかかる
- ファイルの読み書きでエラー
簡単な診断方法
メモリ診断:
- 「Windows メモリ診断」を検索して実行
- 再起動して診断を実行
- 結果を確認
ハードディスク診断:
- コマンドプロンプトで
chkdsk C: /f
を実行 - メーカー提供の診断ツールを使用
まとめ
今回はWindowsで画面が真っ暗になったときの原因と対処法を詳しく紹介しました。
緊急時の対処順序:
- Ctrl + Shift + Esc → explorer.exe を再起動
- 電源ボタン長押しで強制再起動
- 外部ディスプレイ・ケーブル確認
- セーフモード起動
- システムの復元
重要なポイント:
- 慌てずに症状を正確に把握する
- 簡単な方法から順番に試す
- 強制終了は最後の手段として使用
- セーフモードは多くの問題を解決できる
- ハードウェア故障の可能性も考慮する
予防策:
- 定期的なシステム更新
- ウイルス対策ソフトの使用
- 不要なソフトウェアの削除
- 定期的なバックアップ
- システムの復元ポイント作成
コメント