Safariを使っているとき、こんな場面に遭遇したことはありませんか?
- 「この機能が使えないのは、バージョンが古いからかな?」
- 「Webサイトでエラーが出るけど、Safari対応しているの?」
- 「サポートに問い合わせたらバージョンを聞かれた」
- 「拡張機能をインストールしたいけど対応バージョンがわからない」
- 「セキュリティ更新があるか確認したい」
実は、SafariのバージョンはMacとiPhoneで確認方法が大きく異なります。
また、SafariはOSと密接に関係しているため、単独でのアップデートができない特殊なブラウザでもあります。
この記事でわかること
- Safariのバージョンを確認すべき理由
- Mac・iPhoneそれぞれでの確認方法
- Safariのバージョンアップ方法
- バージョン情報の活用法
- よくあるトラブルと解決法
正しい確認方法を覚えて、Safariを安全で快適に使いましょう。
MacでSafariのバージョンを確認する方法

基本的な確認手順
最も簡単で確実な方法です。どのmacOSバージョンでも共通して使用できます。
手順
- Safariを起動する
- 画面上部のメニューバーから「Safari」をクリック
- プルダウンメニューから「Safariについて」を選択
- 小さなウィンドウが表示され、バージョン情報が確認できる
表示される情報
- バージョン番号:例「Safari 17.1.2」
- ビルド番号:より詳細な開発バージョン情報
- WebKitバージョン:Safariの中核エンジンの情報
キーボードショートカット
- なし(マウス操作のみ)
システム情報からの確認
より詳細な情報が必要な場合の方法です。
手順
- Appleメニュー(りんごマーク)→「このMacについて」
- 「システムレポート」をクリック
- 左側の「ソフトウェア」→「アプリケーション」
- 一覧からSafariを探して詳細情報を確認
得られる詳細情報
- 完全なバージョン番号
- インストール日時
- ファイルサイズ
- 64bit対応状況
ターミナルでの確認(上級者向け)
コマンドラインでの確認方法です。
手順
- 「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ターミナル」を起動
- 以下のコマンドを入力
/Applications/Safari.app/Contents/MacOS/Safari -version
または
system_profiler SPApplicationsDataType | grep -A 3 Safari
利点
- スクリプトでの自動化が可能
- 複数の情報を一度に取得
- システム管理者向けの詳細情報
バージョン表示の読み方
Safari 17.1.2の場合
- 17:メジャーバージョン(大きな機能追加)
- 1:マイナーバージョン(機能改善・新機能)
- 2:パッチバージョン(バグ修正・セキュリティ更新)
リリースサイクル
- メジャーアップデート:年1回(秋頃、macOS更新と同時)
- マイナーアップデート:2-3ヶ月に1回
- パッチアップデート:必要に応じて随時
iPhone・iPadでSafariのバージョンを確認する方法

iOSの特殊な仕組み
iOSでは、SafariのバージョンがiOSバージョンと完全に連動しています。これは、SafariがiOSに深く統合されているためです。
重要なポイント
- Safari単体のバージョン表示機能はない
- iOSバージョン=Safariバージョンと考える
- App Storeから個別更新はできない
iOSバージョンの確認方法
基本的な手順
- ホーム画面から「設定」アプリをタップ
- 「一般」をタップ
- 「情報」をタップ
- 「iOSバージョン」または「iPadOSバージョン」を確認
表示例
- iOS 17.1.2 → Safari 17相当
- iOS 16.7.1 → Safari 16相当
- iOS 15.7.9 → Safari 15相当
iOSとSafariバージョンの対応表
最新版の対応関係
iOSバージョン | Safariバージョン | リリース年 | 主な新機能 |
---|---|---|---|
iOS 17.x | Safari 17 | 2023年 | プライベートブラウズの強化、Web App機能向上 |
iOS 16.x | Safari 16 | 2022年 | パスキー対応、Web通知機能 |
iOS 15.x | Safari 15 | 2021年 | タブグループ、拡張機能対応 |
iOS 14.x | Safari 14 | 2020年 | プライバシーレポート、WebP対応 |
iOS 13.x | Safari 13 | 2019年 | iPadOSでデスクトップサイト表示 |
注意事項
- 古いiOSデバイスは最新Safariに対応していない場合がある
- セキュリティ更新のみの場合、Safariバージョンは変わらない
- ベータ版iOS使用時は、Safari機能も開発版になる
設定アプリでのSafari情報確認
iOSのSafari設定から関連情報を確認できます。
手順
- 「設定」アプリを開く
- 下にスクロールして「Safari」をタップ
- 各種設定と機能一覧を確認
確認できる情報
- 利用可能な機能一覧
- プライバシー設定の状況
- 拡張機能の対応状況
- WebKit実験的機能の有無
WebKitバージョンの確認(開発者向け)
User Agent文字列での確認
- Safari→開発者向けサイト(例:whatismybrowser.com)にアクセス
- User Agent情報を確認
- WebKitバージョンを特定
User Agent例
Mozilla/5.0 (iPhone; CPU iPhone OS 17_1_2 like Mac OS X)
AppleWebKit/605.1.15 (KHTML, like Gecko)
Version/17.1.2 Mobile/15E148 Safari/604.1
この情報から、WebKitバージョンやSafariの詳細情報がわかります。
Safariを最新バージョンに更新する方法

MacでのSafari更新
重要な原則 SafariはmacOSと一体化しているため、Safari単体では更新できません。macOSの更新を通じてSafariも最新版になります。
手動更新の手順
- Appleメニュー→「システム設定」(古いmacOSでは「システム環境設定」)
- 「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- 利用可能な更新があれば「今すぐアップデート」をクリック
- 指示に従ってインストール(再起動が必要な場合あり)
自動更新の設定
- 同じ「ソフトウェアアップデート」画面で「自動的にMacを最新の状態に保つ」をチェック
- 詳細設定で以下を有効化:
- 「macOSアップデートをインストール」
- 「アプリケーションアップデートをApp Storeからインストール」
- 「システムデータファイルとセキュリティアップデートをインストール」
更新頻度の目安
- セキュリティアップデート:月1-2回
- 機能アップデート:2-3ヶ月に1回
- メジャーアップデート:年1回(秋頃)
iPhone・iPadでのSafari更新
iOSアップデートによる更新
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- 「ダウンロードしてインストール」をタップ
- パスコード入力後、アップデート実行
自動更新の設定
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
- 「自動アップデート」をオン
- 「iOSアップデートをダウンロード」と「iOSアップデートをインストール」を有効化
Wi-Fi環境での注意点
- 大きなアップデートは安定したWi-Fi環境で実行
- モバイルデータ通信での自動更新を制限可能
- 充電しながらの更新を推奨
更新前の準備と注意点
バックアップの作成
- Mac:Time Machineまたは手動バックアップ
- iPhone/iPad:iCloudバックアップまたはiTunes/Finderバックアップ
互換性の確認
- 使用中のアプリケーションの対応状況
- 重要なWebサイトの動作確認
- 企業システムの対応状況
更新タイミングの調整
- 重要な作業前は避ける
- 時間に余裕があるときに実行
- 平日の作業時間外を推奨
バージョン情報の活用方法

Web開発・デザインでの活用
ブラウザサポート表の作成
- プロジェクトで対応すべきSafariバージョンの決定
- 機能実装の可否判断
- テスト環境の構築
機能検出の実装
// Safari バージョン検出の例
const safariVersion = navigator.userAgent.match(/Version\/([\d.]+)/);
if (safariVersion && parseFloat(safariVersion[1]) >= 17) {
// Safari 17以降でのみ利用可能な機能
enableAdvancedFeatures();
}
トラブルシューティングでの活用
問題の切り分け
- バージョン固有の既知問題を検索
- 同じバージョンでの他のユーザー報告を確認
- アップデートで解決する問題かを判断
効果的な検索方法
- 「Safari [バージョン] [問題の内容]」で検索
- Apple公式フォーラムでの情報収集
- 開発者コミュニティでの情報交換
セキュリティ管理での活用
脆弱性情報の確認
- Apple Security Updatesページでの情報確認
- CVE(Common Vulnerabilities and Exposures)データベースの参照
- セキュリティニュースサイトでの最新情報収集
組織でのセキュリティポリシー
- 最低限必要なSafariバージョンの設定
- 定期的なバージョン監査の実施
- セキュリティインシデント対応計画への組み込み
よくあるトラブルと解決方法

バージョン情報が表示されない場合
Macでの問題
原因1:Safariが正常に起動していない
- 解決策:Safariを完全に終了して再起動
- Activity Monitor(アクティビティモニタ)でプロセス確認
原因2:システムファイルの破損
- 解決策:macOSの「ディスクユーティリティ」でFirst Aidを実行
- 必要に応じてmacOSの再インストール
iPhoneでの問題
原因1:設定アプリの不具合
- 解決策:iPhoneの再起動
- 設定アプリの強制終了後再起動
原因2:iOS自体の問題
- 解決策:「設定」→「一般」→「リセット」→「すべての設定をリセット」
アップデートができない場合
容量不足
- Mac:ディスク容量の確認、不要ファイルの削除
- iPhone:ストレージ管理で空き容量確保
ネットワークの問題
- Wi-Fi接続の確認
- DNSの設定確認
- VPN接続の一時停止
対応機種の確認
- 古いデバイスでは最新版に対応していない場合がある
- Apple公式サイトで対応機種を確認
特定のWebサイトで問題が発生する場合
互換性の確認
- そのサイトの推奨ブラウザバージョンを確認
- 他のブラウザでの動作確認
- デベロッパーツールでのエラー確認
設定の調整
- JavaScript、Cookieの設定確認
- 広告ブロッカーや拡張機能の無効化
- プライベートブラウズモードでの確認
企業環境での管理問題
一括でのバージョン確認
- Mac:システム管理ツールの活用
- iPhone:MDM(Mobile Device Management)の利用
更新ポリシーの設定
- 自動更新の一元管理
- テスト環境での事前検証
- 段階的な展開計画
まとめ:Safariバージョン管理で安全で快適なブラウジングを
Safariのバージョン確認は、セキュリティ・機能性・トラブル対応すべてにおいて重要な基本操作です。MacとiPhoneで方法は異なりますが、どちらも簡単に確認できます。
重要なポイント
- Macでは「Safari」→「Safariについて」で簡単確認
- iPhoneではiOSバージョンからSafariバージョンを推測
- SafariはOS一体型なので、OS更新でSafari更新
- 定期的な確認と適切な更新で安全性を保持
実践のコツ
- 自動更新を有効にして常に最新状態を維持
- 重要な作業前にはバージョンとバックアップを確認
- トラブル時には最初にバージョンをチェック
- セキュリティ更新は優先的に適用
セキュリティの観点
- 古いバージョンは脆弱性のリスクが高い
- 定期的な更新でセキュリティホールを塞ぐ
- 企業環境では統一したバージョン管理が重要
トラブル対応
- バージョン情報は問題解決の重要な手がかり
- 既知の問題との照合で効率的な解決が可能
- サポート対応時の必須情報として活用
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