海外のウェブサイトを見ていて「日本語で表示したい」と思ったり、逆に「英語の勉強のために英語表示にしたい」と考えたことはありませんか?
Safariの表示言語を変更したいとき、多くの人が「どこで設定すればいいの?」と迷います。実は、Safari単体では言語設定を変更できません。
Safariの言語は、お使いのデバイス(MacやiPhone)のシステム設定に連動しているのです。
この記事では、Mac・iPhone・iPadそれぞれでSafariの言語を変更する方法を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
Safariの言語設定の仕組み

まず最初に、Safariの言語設定がどのように決まるかを理解しましょう。
基本的な仕組み
- Safariの表示言語は、デバイスのシステム言語設定に従います
- Safari単体で言語を変更する機能はありません
- システム全体の言語を変更すると、Safariも同じ言語で表示されます
変更できる要素
- Safariのメニューやボタンの表示言語
- ウェブページの翻訳機能で使用する言語
- ウェブサイトが自動判別する優先言語
では、デバイス別に具体的な設定方法を見ていきましょう。
MacでSafariの言語を変更する方法

システム全体の言語を変更する
最も一般的な方法は、macOS全体の言語設定を変更することです。
手順
- 画面左上のAppleメニューをクリック
- 「システム設定」(macOS Ventura以降)または「システム環境設定」を選択
- 「一般」をクリック
- 「言語と地域」を選択
- 「優先する言語」の欄で「編集」または「+」をクリック
- 使いたい言語を追加
- 追加した言語をリストの一番上にドラッグして移動
- 変更を確認して、必要に応じてMacを再起動
この方法では、Safari以外のアプリも同じ言語に変更されます。
Safariだけの言語を変更する
macOSでは、Safari だけを別の言語で表示することも可能です。
手順
- 「システム設定」→「一般」→「言語と地域」を開く
- 「アプリケーション」の項目で「+」をクリック
- 「アプリケーションを選択」画面でSafariを選ぶ
- 希望する言語を選択
- 「追加」をクリック
- Safariを完全に終了してから再起動
この方法なら、システム全体は日本語のまま、Safariだけを英語で使うといったことができます。
上級者向け:ターミナルから一時的に変更
システム設定を変えずに、一時的にSafariを別の言語で起動する方法もあります。
手順
- 「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ターミナル」を開く
- 以下のコマンドを入力(英語の場合):
/Applications/Safari.app/Contents/MacOS/Safari -AppleLanguages '(en)'
- Enterキーを押してSafariを起動
この方法は、Safari を閉じると元の言語設定に戻ります。
iPhone・iPadでSafariの言語を変更する方法

システム全体の言語を変更する
iPhone・iPadでも、基本的にはシステム全体の言語設定を変更します。
手順
- ホーム画面から「設定」アプリを開く
- 「一般」をタップ
- 「言語と地域」を選択
- 「iPhoneの使用言語」(またはiPadの使用言語)をタップ
- 使いたい言語を選択
- 「(選択した言語)に変更」をタップ
デバイスが再起動して、システム全体が選択した言語に変更されます。
複数言語の優先順位を設定する
iOS では、複数の言語に優先順位をつけることもできます。
手順
- 「設定」→「一般」→「言語と地域」を開く
- 「優先する言語順序」をタップ
- 「言語を追加」で新しい言語を追加
- 「完了」をタップ
- 言語の順序を調整(上にある言語ほど優先される)
この設定により、アプリやウェブサイトが言語を選択する際の優先順位が決まります。
ウェブページ翻訳の言語を追加する
iOS 14以降のSafariには、ウェブページを翻訳する機能があります。翻訳できる言語を増やすには、システムに言語を追加する必要があります。
翻訳機能の使い方
- 外国語のウェブページを開く
- アドレスバーの左側にある「ぁあ」アイコンをタップ
- 「(言語名)に翻訳」をタップ
翻訳言語を増やす方法
- 「設定」→「一般」→「言語と地域」で言語を追加
- 追加した言語が翻訳メニューに表示されるようになる
よくある問題と解決方法

ウェブサイトが勝手に英語になってしまう
原因 ウェブサイトが、ブラウザの言語設定を見て自動的に表示言語を決めています。
解決方法
- iPhone・iPad:「設定」→「Safari」→「優先する言語」で日本語を最上位に設定
- Mac:システムの「言語と地域」で日本語を最優先に設定
Safari の翻訳候補に使いたい言語がない
原因 システムに該当言語が追加されていないためです。
解決方法
- デバイスの「言語と地域」設定で翻訳したい言語を追加
- Safariを再起動すると、翻訳メニューに新しい言語が表示される
言語を変更してもSafariに反映されない
解決方法
- Safariを完全に終了してから再起動
- それでも変わらない場合は、デバイス自体を再起動
- macOSの場合は、ログアウトしてから再ログイン
言語変更の設定比較表
デバイス | 変更範囲 | 設定場所 | 影響範囲 |
---|---|---|---|
Mac | システム全体 | システム設定 → 言語と地域 | 全アプリ |
Mac | Safari のみ | システム設定 → アプリ別言語 | Safari のみ |
Mac | 一時的 | ターミナルコマンド | 起動中のみ |
iPhone/iPad | システム全体 | 設定 → 言語と地域 | 全アプリ |
iPhone/iPad | 翻訳機能 | 言語追加 → Safari翻訳 | 翻訳機能のみ |
実用的な活用例

英語学習での活用
設定例
- システム言語:日本語(普段使い)
- Safari のみ:英語(Mac の場合)
- 翻訳機能:オフ
この設定なら、英語のウェブサイトを原文で読む練習ができます。
多言語環境での活用
設定例
- 優先言語:日本語、英語、中国語の順
- 翻訳言語:上記に加えて韓国語、フランス語
国際的な仕事をしている方や、多言語でウェブサイトを利用する方におすすめです。
注意点とポイント

システム全体への影響
言語を変更すると、Safari以外のアプリも同じ言語になります。初めて設定する場合は:
- 小さな変更から始める:まずは言語を追加するだけ
- 完全な変更は慎重に:システム全体の言語変更は影響が大きい
- 元に戻す方法を確認:変更前に戻し方を確認しておく
ウェブサイトの表示について
言語設定を変更しても、すべてのウェブサイトが期待通りに表示されるわけではありません:
- 多言語対応サイト:設定に応じて表示言語が変わる
- 単一言語サイト:設定に関係なく同じ言語で表示
- 自動判別サイト:IPアドレスや他の要因で言語を決定
よくある質問

Q: Safari だけを英語にして、他のアプリは日本語のままにできますか?
A: Macでは可能です。「システム設定」→「言語と地域」→「アプリケーション」でSafari を個別設定できます。iPhone・iPad では基本的にできません。
Q: 言語を変更したらキーボードも変わってしまいました
A: 「言語と地域」→「キーボード」で、使用するキーボードを個別に設定できます。
Q: 一時的に言語を変更したい場合は?
A: Mac ではターミナルコマンドで一時変更可能です。iPhone・iPad では基本的にシステム設定の変更が必要です。
まとめ
Safari の言語変更は、以下のポイントを押さえれば簡単にできます:
基本原則
- Safari 単体では言語変更不可
- システムの「言語と地域」設定で管理
- 変更後は Safari の再起動が必要
デバイス別のおすすめ方法
- Mac:アプリ別言語設定で Safari のみ変更
- iPhone・iPad:優先言語順序で柔軟に対応
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